全体表示

[ リスト ]

「業音」〜大人計画〜

イメージ 1

「業音」〜大人計画〜


  作・演出:松尾スズキ

  ◎8月26日19:00(2時間)東京芸術劇場シアターイースト
    
  日本悲劇協会第一弾の再演。

  荻野目慶子さんに変る女性が居なかったと言う松尾さん

  そんな人物が身近に居たって事で平岩紙さんが大人計画初主演。

  芸術劇場の地下だから席も少ないので、けっこうプラチナチケだったかな?

  でも阿部さん宮藤さん出ないから、競争率は低かったかもです。

  珍しいパンフも購入、今回はエリザベスマリーさんが出演の回を狙いGET

  唯一劇団員じゃない出演なので、何をやるのかも楽しみの中開演。

 

ネタバレしますので、未見の方は注意!(見に行けない方はどうぞ)



STORY

 車のボンネットに血だらけで大の字の女(杏子)

 彼女と神の話を始める夫(コウイチ)

 申し訳なさそうにしているデブと携帯ばかり見る女(加害者?)

 どうして歩道に突っ込んで来たのか?尋ねるメガネ男。

 救急車早く呼んだ方がいいのに、話が進まないと呼ばない面々。

 一方的に悪いと言うメガネ男に対して、100%悪いとはいいたくない女。

 そんな女に怒り?興味を持ったコウイチと、女の短い時間が始まる。 

<登場人物>

 土屋みどり(平岩 紙)・・・売れないアイドルから介護演歌で再出発の途中。

 堂本こういち(松尾スズキ)・・・自殺願望のある、不思議な感覚の持ち主。

 堂本 杏子(伊勢 志摩)・・・コウイチの妻、みどりの車のボンネットで瀕死状態

 おばあちゃん(宍戸美和子)・・・杏子が雇った血縁じゃない偽おばあさん。

 財前 丈太郎(杉村蝉之介)・・・杏子が孤児院から拾ったメガネ男。

 末井 明(皆川 猿時)・・・・みどりのマネージャー兼、借金取り。

 克夫(宮崎 吐夢) ・・・・田舎から出て来た、地元ではイケメンの馬鹿。

 ぽんた(池津 祥子)  ・・・・克大の妹、兄弟でスカウトされる為状況。

 踊り子(エリザベス・マリー)・・・・コロス的ななんでもこなす白タイツ♪。


 杏子は病院に運ばれるも、意識不明で植物状態。

 運転者は末井だった事にして、刑務所へ投獄。

 自分の母親の介護をヒントに、介護演歌で一発当てようとしてたミドリ

 しかし、母親が死んでしまい「介護」と言う売りを失くす事を恐れたミドリは

 遺体を車に積んでどこかへ処分する途中、携帯を見た為に事故。

 2つの事で口裏を合わせたコウイチ

 それは、ミドリに罰として自分との結婚させる事が条件だった。

 母親の死体はコウイチが勝手に焼却してしまい、遺骨を受け取るミドリ。

 売れないアイドルだったミドリは、親の介護の為に芸能界を引退

 借金の自転車操業で多重債務になり、借金をまとめて集金する為

 末井がマネージャー兼取り立屋として再デビューを後押ししてや。

 (愛人関係でもあった。)

 ミドリが観ていた携帯の相手は、唯一の友達(運命共同体)の2人。

 ある時、ミドリが借金返済の為出会い系で出会った克夫とぽんたの兄妹。

 2人も芸能界デビューを夢見て田舎から上京も、スカウトされず

 金も底を突いた所だったが、ミドリと財前に会い、ミドリの妙な情熱に負け

 ぽんたは体を売り、ミドリのCDの為に金を援助していた。

 (ミドリが売れたら自分達も売り込んでもらう夢もあった。)

 ミドリが歩道に乗り上げたのは、2人とのメールの最中だったから・・・

 コウイチ&財前に出会った事でみんな崩壊してしまう。

                       ・

 遺骨を持ったミドリに、お仕置と興奮が混じり合ったコウイチが彼女を抱く

 ミドリは妊娠し、子供が生まれる事は喜ぶコウイチ。

 どこか幸せを感じ始めるミドリ。でも、末井の子かもしれない・・・

 一人で入院し、コウイチが一度も見舞いに来ないまま出産、堂本家へ戻る。

 ゲイで、自分のコピーを作るという特殊能力を持つ財前は

 役者のオーディションと題し、克夫を教育して自分のコピーに仕上げる。

 克夫の身体も弄ぶ財前、ぽんたは病気を貰い日に日に弱って行く・・・

 一方、財前に扮したおばあちゃん、末井と面会し杏子になりすますよう提案

 地道で無理のあるすり替えで、変装した末井の「杏子」が帰宅すると

 コウイチはミドリを捨てようとするが、本当の「杏子」はまだ病院のハズ。

 そうなら「杏子」から神の存在を聞いてくる事を提示されたミドリ

 成功したなら、30分だけデートしてもうらう約束を取り付ける。

 人生で一番幸せな時間を作る為、ドボトボと病院へ向かう杏子。

                       ・

 一方、病院では全員、財前に眠らされていた。

 杏子は恐ろしく頭のいい女、自殺しようとしていたコウイチを助けて結婚

 恐らく夫婦生活のようなモノはなく、子供なんか作る気持ちは無かったろう

 おばあさんと財前は、コウイチが自殺しないように監視の為に雇ったが

 財前は孤児院で全員自分分身を作るという、特殊な子供だったから

 杏子が引き取って管理していたらしい、杏子から解放を望む財前は

 杏子の布団へ刃物を突き立てるも失敗!(身代わりの末井)

 杏子は目覚めてはいただ、なぜかトイレと融合して復活していた。

 そんな杏子に「神の理」を尋ねるミドリ

 杏子はお前の一番大切なものと引換に教えるというと、ミドリの子供が

 杏子の仕掛けた仕掛けで溺死してしまう。

                      ・

 家に帰ったミドリ、

 杏子の教えた言葉は難しく、覚えていられなかったが

 せめてデートをしようと、バスタブに居るコウイチに話しかける。

 バスタブへ入り込むミドリ

 しかし、誰一人監視の居ない状態になった家。

 (おばあちゃんは痴呆症でもう家に帰ってこれない状態)

 コウイチは手首を切って、とうとう希望通りに自殺を達成してしまっていた。

 狂ったようにブツブツ話し出すミドリ、

 それは、頭の中、体の中に人間の「業」の音が響くような光景でした。


 不倫探偵もそうですが「日総悲」作品なので、全体を通して音もトーンも

 低くて暗い感じで一貫している舞台です。

 それでも、皆川さんの裸体も含めて、笑ってしまう部分が多いんですよね

 常に緊張感があるから、反動は強いのでしょう。

 伊勢さんが不倫探偵同様、サトリを開いたクールな女役なのも

 ちょっと神秘的な感じが伊勢さんの控えめな演技には似合うからでしょう

 平岩紙さん、観劇始める前からNHK「ロッカーの花子さん」とか観てて

 好きな女優さんの筆頭に挙げてましたけど、

 松尾さん脚本で、初演は荻野目慶子さんでしたが、秋山奈津子さん等

 方を並べる?ポジションにちょっと手が届いていきたかな?という熱演

 女性としての貫録が出ればという所まで来たかもしれません。

 出ずっぱりで、不幸な役回りは今までと変わらない気もしましたが

 所々、ラストは特に凄みが出て来たかと思います。

 皆川さんの裸体と、杏子になりすますのに整形じゃなくパネルで徐々に

 寄せて行く所がなんとも可笑しかったです。

 そして、もう一人エリザベス・マリーさん

 荒川神キラーチューンで出演していた芸術劇場で、今度は大人計画

 しかも、椅子や猫やコロスやら、7割位出ずっぱりで活躍されてました。

 今度は、重要な台詞あるの役で大人計画に出れる日も近いですね。

                       ・

 物語としての感想は、みんな不幸になるのは当然。

 内容には書き忘れたけど、末井は離婚して離れた息子の病気の治療で

 ミドリがCD発売の為に稼いだ金を全部、自分で着服してたりします。

 全く救いのない話のような気がしますが、狂ったようなミドリですけど

 結局、介護からも、末井(借金)からも解放された訳で

 幸せの端っこを味わったのだから、上向きになる希望もある気がする。

 業音を響かせる彼女だけれど、根は馬鹿なのだから唯一微かな割合で

 幸せになれると「日本総合悲劇協会」作品ですが、願っています。

この記事に

閉じる コメント(0)

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


みんなの更新記事