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鵺的トライアルvol.2 〜「天はすべて許し給う」〜



  ◎2018年2月10日 19:30(2時間位)コフレリオ新宿シアター

  脚本:高木登(鵺的)
  演出:マキタカズオミ(elePHANTMoon)

 鵺的さんのトライア第二弾。

 演出がマさんとフライヤーを見た時点で、観るしかない作品なんですが

 ある意味囚われてる気がします。鵺的さんの刺さる何かにですが・・・後述

 初めてのコフレリオシアター、

 暗がりでしたが、ハマカワさんと久しぶりにお会いしてビックリ!

 でも、舞台の方がビックリというよりもザックリとエグられてましまいました。

 思わず、隣の肉まん勝って帰ったけれど、セットから不安定な足元に

 昼間見た舞台の平和さがぶっ飛びました。(笑)


ネタバレしますので、未見の方は注意!(見に行けない方はどうぞ)



 STORY

 入場から、舞台上にうずくまる女性3人。

 下着にTシャツ一枚、四角い照明下、看守のような男が入場してくる。

 その男が投げた新しいTシャツに着替る、女性達。

 舞台は上手から下手へかけて、天井も舞台も傾斜して狭くなる歪んだ世界。

 無自覚の変態3人(+1)によって壊された世界のお話が始まる。

                      ・
<登場人物>

 椹木 彩香:奥野亮子さん、・・・優しい性格の美人。不思議と彼氏の影は無し
 秋野 志穂:堤 千穂さん、・・・小劇場系のフリー女優、一部にファンが多い
 丸山 馨子:川添美和さん、・・・キャリアウーマン風美人、もう直ぐ結婚予定。

 河野 司郎:酒巻誉洋さん、・・・変態1.綾香を見かけ一目惚れした証券マン
 和田 恭平:江原大介さん、・・・変態2.暴力的な馬鹿、既に何人も人を殺めてる
 仲元 拓馬:小平伸一郎さん、・・・変態3.馨子との別れを認めてない自称元カレ

 武藤 吉乃:小崎愛美理さん、・・・綾香の大学からの友人で敏腕弁護士。
 河野 明日香:井神沙恵さん、・・・河野の妻、見合い結婚だが愛情は無い
 志多 みどり:湯舟すぴかさん、・・・河野に頼まれて綾香を調査する悪質探偵
 小山 謙一:小西耕一さん、・・・若干人気の劇団主宰、志穂にフラれる小心者。

                      ・

 変態1.河野の告白から始まる。

 結婚まで童貞で、結婚しても愛情が無い生活に突然現れた綾香に一目惚れ

 ストーキングを始め、もっと彼女を知りたい彼女は、探偵に頼んで調査する。

 そして、スートーカーが集まるサイトに書き込みを始める、出会う3人の変態。

 恐らく発起人の和田が持つ工場にそれぞれの対象を監禁しようと提案。

 河野の提案で、雑な和田の計画に探偵を使ってターゲットの行動を調査。

 長期行方不明になっても良い対策と、騙して呼び出し3人の女性は監禁される。

 河野は、綾香を覗きマドから見るだけで自分を満たす。

                       ・

 変態2.和田は馬鹿なのか書き込みも本名。

 親戚に警視庁の幹部が居るらしく、以前に警察に疑われた時があるもスルー

 行方不明なんてオウムのバッチを置いてけばバレないと軽く犯罪を提案。

 付き合いで行った芝居で見た志穂を浚い、自分のモノにする。

 そして、他の2人の女もヤリたいと言い出す下半身野郎、

                       ・

 変態3.仲元は付き合っていたらしい馨子を拉致

 ハッキリ言えばいいのにと、別れも切り出さない馨子に業を煮やしてると言う

 自分で認めないだけなのに、馨子を殴り、好きかどうかも解らないと思う仲元

 和田に彼女を犯させ、それを見る事で喜びを感じるのだった。

                       ・

 和田は2人にブラックホール(小型溶鉱炉)を見せる。

 ここに入れればなんでも消滅する、小劇場の主宰(志穂の彼氏)さえも

 監禁して面倒になればここい放り込めばいいと提案する和田

 河野だけは永遠に続けると、堅くなに主張してとりあえず帰るのだった。

                       ・

 その日の深夜。

 何者かが工場に放火し、鍵を壊して逃げ出す事が出来た3人の女性。

 彩香の友人で弁護士の吉乃の所へ行く、

 彩香以外は、加害者を解っているのだが社会的地位を考えて

 訴える事を拒否、彩香は相手がだれか解らない不安を払拭させたいと

 相手を探す事だけ、吉乃は2人に了解を貰い探し始める。

                       ・

 馨子は気丈に会社へ出社、仲元は自分の優越感を楽しみ始める。

 河野は探偵に彼女に身辺調査をさせて、吉乃の事を突き止める。

 和田は志穂を探すが見つからず焦り、河野が雇う探偵の結果を待つ

 志穂は彼氏の家に逃げようとしたが、彼氏も行方不明。(殺されてます)

 DV被害者のシェルターで匿われていた。

 彩香は吉乃に匿われ、恋人関係だったらしく、匿われる事に少し抵抗する。

 吉乃は、志穂の携帯履歴から小山にたどり着き

 志穂の携帯へ盗聴アプリを仕掛けた事、誘拐された彼女を追って助けた事を確認。

 小山の希望で、密かに再会する志穂。

 芝居を辞めると言う志穂、キモイ思いも含めて守ると訴える小山。

 取りあえず辞める事を撤回させて泣きながら笑う小山だったが・・・

 血だらけの和田が現れて、包丁を一刺し、抵抗する志穂も勢いで殺害する和田。

                       ・

 一方、仲元は最近嫌がる反応をしなくなった馨子に対して最後のプレゼント

 警察へ拉致事件の事を自首して、事を公にするのだった。

                       ・

 吉乃は自分を調べてた探偵・志多の所へ向かい、取引いより河野を突き止める。

 志穂の死体を持ち帰った和田は、金も尽きたしブラックホールへ行くと言い

 河野も道連れにしようとするが、河野に抵抗されて、苦しみながら溶けていく・・・

 事件も風化した頃、仲元は会社を辞めて、馨子に家近くで嫌がらせのビラを配る

 結局、結婚も判断、会社も辞めたらしい馨子。

 河野は吉乃の事務所へ、彩香宛ての手紙を投函する。

 一方的な恋愛感情とプロポーズを含んだ手紙の反応は無いまま

 河野は妻への愛情を切り替える事に決めるのだった。

 旅行を提案した夜、呼び鈴が鳴ると、現れたのは彩香と吉乃。

 希望通りに直接話を聞きに来たという吉乃に、もう遅い、帰れと言う河野。

 気持ち悪い手紙の返事、吉乃が手にしたロープ。

 妻:明日香も手伝い、抵抗する河野を最後は明日香が機能停止させるのでした。

 こうするしかないと言う吉乃、いずれしていたと言う明日香

 一人、吉乃の手には触れられない彩香

 吉乃に呼ばれてやってきたのは馨子、髪の乱れから精神状態が解る荒れよう

 死体が見つからなければ9割はOKと言う吉乃は、力を合わせようといい

 馨子は「あと一人お願いします」と深く頭を下げるのでした。




 
 劇場に居る間は何とも息苦しい作品でした。

 入場時に3女優がうずくまっている状態を観ていた時は気がつきませんでしたが

 始まって、一番無害そうで危険な変態1:河野の一人語りが始まって

 舞台が傾斜している事に気がつきました、狂った世界には似つかわしいのでしょう。

 河野の一人上手なストーカー的恋心は淡々として、流れて行くのですが

 変態3人が合流して、最初のシーン(監禁)へと繋がる展開が直ぐにやってくる

 探偵を使ったりはしていたけど、精緻に練られた監禁手順ではないが

 意外と、世の中無関心だから、ラフに車で連れ去られるのはアリ、返ってリアルかも?

 地下の溶鉱炉とか、申請とか構造的にも設置は難しいけど

 馬鹿みたいに軽々しく自由に犯罪を肯定する和田の語り口に無理矢理納得させられた。

 そして、監禁された秋野の激しい抵抗、伏せられた丸山へのレイプ

 まだ30分位なんですが、この物語をラストまで観る音から逃れられない

 そんな嫌な感じがして、いずれ良い結末ではない事は想像つくし90分キツイなぁと

 でも実際は2時間の公演、意外にも助けは早くやってくる。

                     ・

 冒頭のシーンとは違い、別のストーカー小山の手柄で一晩で逃げる事にはなった、

 それでも、乱暴された2人の苦悩と、彩香の正体の解らない不安

 質の違う苦悩の天秤に進まない解決、

 一方で変態達はそれぞれに、再襲撃をする為に動き始める。

 仲元は本当に丸山と一時的にでも恋愛関係あったのか?と思える変態への成長っぷり

 自尊心が強くてフラれた事も解らず、常に自分が上なのだろう、他2人も同類

 じわじわと彩香の居場所が突き止められていくと

 男と女、どちらかが消滅するしかないと覚悟を決めて観ていました。

 以外にも、一番性質の悪い和田が暴挙から秋野を殺して添い寝の後、

 間抜けにブラックホールへ消えてしまい、少しホッとした。

 そして、河野の自分本位のラブレターから、

 普通の生活へ戻っていくという、少し明るい口調にムカつく

 自分の犯罪を訴える事が出来る人間が居ると言うのに、不安も感じる事なく

 厚かましくも、手紙を書いて「良かったら付き合って」などと言える結婚まで童貞野郎。

                       ・

 作中、秋野さんがらみの小劇場の話とか

 和田の本当に馬鹿な言葉には、普通にその場面だけ見れば「可笑しい」言葉が多いけど

 物語の背景から、笑うなんて全然出来ない空間

 でも客席からは不思議な場面でも笑い声が出て、それもなんか嫌な時がありました。

 芝居と割り切ってるのでしょう、余裕を持って観ているのが羨ましいけど

 ここで?」と思う箇所で笑うのは少なからずあり、役者さんの関係で内輪的笑いかもね?

 大きな劇場じゃないし、先日の大王作品の中にあった台詞だけど

 少人数で知り合いばかり来る劇団、身内の発表会なのか?なんてあったけれど

 こんなに張りつめた昨比でも、多くの人には見てもらえないし関係者が5割以上でしょうね〜

 非常に勿体ないけど、普通の人は好んで悲劇は観に行かないだろうなぁ

                       ・

 脱線しましたが、ラスト

 やっぱり彩香と武藤が現れて、万が一奥さんが庇うかな?と思ったけど

 普段からいい夫ではないんでしょうね、自分が稼いでるから文句言うなの典型的な河野

 合気道使いにロープで立ち向かって行くのは無謀でしたが、なんとか息の根を止めて

 彩香は認めていない解決法だけど、観てる側としてはやっぱりそれしかないと断念

 共存も、和解も出来ない人種だから、これしかないんだとガックリしながら息を吐きました。

 そうそう、小山がキンケロとかブラッツと単語を並べた時、思わず軽く吹いてしまいました

 緊張していたから、心が逃げたがったのかも?唯一そこだけ笑いました。

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 最後、丸山の登場には少々驚きました。

 死体処理として、アノ探偵が入って来るのかと思いまして(元のクライアントだけど)

 髪をバサバサなあんな状態で良く来れたと思うのが正直な所。

 仲元はスンナリ殺されるような気がしていたから、先に決着付いてると思っていたので

                       ・

 フォトジェニックも良かったけど、あちらは悪魔ファンタジーだったから

 ある意味気楽に楽しめる部分があるけど、こちらは加減はどうあれ、ありそうな出来事

 後味はかなり重かったです。

 奥野さんは基本聖母的な役回り、堤さんは軽めな女子て、小崎さんは強い女が

 定着してる感じがしました、まぁみなさん演技は上手い方ばかりです。

 高木さん脚本だけど、elePHANTMoonの本公演と言われても違和感がない世界観

 本当にマキタさん宛てのラブレターなんでしょうね

 彼女達は天に許されるのか?まぁ、そう思うしかないし、観客からも許すよ。

 人間だげが言語を持ってコミュニケーション出来るのに、出来るから起こる欲望の事故

 アダムとイブではないけど原罪がある人間は一生天(神)には許されないのかと思う。

                       ・

 台本とフォトジェニックのDVDを買って帰りました。

 隣の中華料理屋の豚まんも買いまして、味はまぁソコソコでした。

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