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カネミ油症事件(カネミゆしょうじけん)とは、1968年に、ポリ塩化ビフェニル(PCB)などが混入した食用油を摂取した人々に障害等が発生した、主として福岡県、長崎県を中心とした西日本一帯の食中毒事件。油を摂取した患者からは、皮膚に色素が沈着した状態の赤ちゃん(いわゆる「黒い赤ちゃん」)が生まれた。胎盤を通してだけでなく、母乳を通じて新生児の皮膚が黒くなったケースもあった。この「黒い赤ちゃん」は社会に衝撃を与え、事件の象徴となった。学界でも国際会議で「YUSHO」と呼称され、世界的な関心を集めた[1]。
カネミ油症は、昭和43年10月に、西日本を中心に、広域にわたって発生した、ライスオイル(米ぬか油)による食中毒事件です。 事件の原因は、カネミ倉庫社製のライスオイル(米ぬか油)中に、製造の際の脱臭工程の熱媒体として用いられた、鐘淵化学工業(現カネカ)社製カネクロールが混入していたことでした。このため、ポリ塩化ビフェニル(PCB)や、ダイオキシン類の一種であるポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)等が、製品のライスオイル(米ぬか油)の中に混入しました。 症状は、吹出物、色素沈着、目やになどの皮膚症状のほか、全身倦怠感、しびれ感、食欲不振など多様です。こうした症状が改善するには長い時間がかかり、現在も症状が続いている方々がいます。 原因の究明まで患者発生の直前1968年春には、同社製の「ダーク油」を添加した配合飼料を与えられた鶏40万羽が変死していた[3]。1968年(昭和43年)6月7日に九大皮膚科に3歳の女児が痤瘡(にきび)様皮疹と診断され、8月には家族全員が同様の症状となって受診した。
1968年(昭和43年)10月18日、九州大学医学部に油症外来を開設して集団検診を始める[4]。
1969年、医学専門誌『福岡医学雑誌』60巻5号には、患者から生まれた死産女子の解剖結果が報告されている。そこでは、副腎皮質が奇形であったことが示唆され、性器の肥大・突出があったことも書かれている。
1969年(昭和44年)11月、食品衛生法第4条該当により廃棄を命じたカネミ油(廃棄分)503ドラムを販売したことを報告した[7]。
1971年、専門誌『産科と婦人科』8月号に患者の性機能に関する報告が掲載された。経血が茶褐色に汚くなったことや性ステロイドの減少が見られることをふまえ、「PCB中毒はあらゆる意味で女性性機能を障害すると考えざるを得ない」とまとめている。翌年、『福岡医学雑誌』63巻10号は「PCBには女性ホルモンを増強する作用がある」と報告した。
日本全国でおよそ1万4,000人が被害を訴えたが、認定患者数は2006年末現在で1,906人と少ない。うち、相当数が既に死亡している。家族が同じ物を食べて被害にあったにも拘らず、家族のうち1人だけが被害者に認定されるケースもあるなど、認定の基準が被害者には曖昧なものであった。
2004年9月、厚生労働省の所管組織である国の「油症治療研究班(九州大学医学部を中心とする研究グループ)」は、新たに血液中のダイオキシン濃度を検査項目に加えた新認定基準を発表した。また、自然界では、ダイオキシンに曝露したことの影響と見られる生殖器官の異常など動物の奇形も見られるが、直接の被害者が男性の場合、精子など遺伝子へのダイオキシン類による被害があっても、親から子へと胎内を通じて直接、子孫に影響があると考えられる女性とちがい、血中のダイオキシン濃度測定だけでは、世代を超えた影響は関知しえないという問題もある。
1970年、被害者らは食用油を製造したカネミ倉庫・PCBを製造した鐘淵化学工業(カネカ)・国の3者を相手取って賠償請求訴訟を起こした。二審では被害者側が国に勝訴し、約830人が仮払いの賠償金約27億円を受け取ったが、最高裁では逆転敗訴の可能性が強まったため、被害者側は訴えを取り下げた。この結果、被害者らには先に受け取った仮払いの賠償金の返還義務が生じることになったが、既に生活費として使ってしまっていたケースも多く、返還に窮した被害者の中からは自殺者も出るに至った。
提訴は、関係者の思惑から全国統一訴訟団と油症福岡訴訟団にわかれて提訴された。全国統一訴訟は国を相手にしていたが、福岡訴訟団は時間節約を目的として国を外しカネカ・カネミ倉庫を相手とした。和解終結後の認定患者に対してはカネミ倉庫は訴訟患者の和解条件と同様の取り扱いをしているが、医療費自己負担分の支払い、一律23万円の一時金、死亡時3万円の葬祭料の支払い。鐘淵化学工業(カネカ)は新規認定患者約80人に対しては和解金300万円を支払っていない。理由として訴訟時に原告であった人だけを対象としてカネカに責任は無いとする条件で和解した為その後の認定患者への責任は無いとしている。
2008年5月、「カネミ油症新認定訴訟」を福岡地裁小倉支部に提出するが、カネミ倉庫(株)の製造・販売した過失を認め、原告らがカネミ汚染油を摂取した為に、カネミ油症に罹患したと認めながら、「除斥期間により権利が消滅している」として、原告全員の請求を棄却した[10]。原告は控訴していたが、福岡高裁は2014年2月24日、一審判決を支持しこれを棄却。2015年6月2日に最高裁第三小法廷(木内道祥裁判長)が上告を棄却し、判決が確定した。
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長崎県など西日本一帯で発生したカネミ油症の被害実態や原因物質ポリ塩化ビフェニール(PCB)について考える集会が14日、兵庫県高砂市であった。被害者らは、PCBを製造していたカネカ(旧鐘淵化学工業)の高砂工業所敷地内にあるPCB汚泥盛立(もりたて)地も見学。油症やPCB汚染におけるカネカの責任についてあらためて検討することを確認した。
カネミ油症被害者支援センター(YSC、東京)などでつくる実行委主催。集会には、県内や関西、関東など全国の被害者ら約40人が参加した。 カネミ油症事件は、カネミ倉庫(北九州市)製米ぬか油の製造過程で熱媒体のカネカ製PCBが混入し、1968年10月に発覚。油を食べた人は多様な健康被害に見舞われた。過去の民事訴訟では、カネミ倉庫だけ敗訴が確定しており、認定患者の医療費などを負担。一方、カネカは恒常的救済策を講じていない。 集会で、YSC共同代表の大久保貞利さん(68)はPCB汚泥盛立地について「一時的な仮置き場としていたはずだが、無害化処理をしないまま恒久的に残すのは無責任」と報告。油症について「カネカはカネミ倉庫にPCBの危険性を十分に説明しないまま大量に売った」と強調した。 被害者は9人が思いを語り、高知市の未認定患者、中内孝一さん(46)は「PCBの被害で差別を受け、苦しんだ。盛立地を見学し、複雑な気持ち。食品を扱う企業に猛毒(のPCB)を売ることなど本来はあり得ない」とカネカへの怒りを語った。 国内最大の食品公害とされるカネミ油症事件が明るみに出て来年10月で50年。節目を前に事件を知り、食や環境の安全を考えようと、原因物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)が製造された高砂市で、来月2日から企画展が催される。14日には各地の油症被害者10人が現状を訴える集会もある。
カネミ油症被害者支援センターによると、実態はつかめていないが、長崎、福岡県を中心に全国で約1万4千人が被害を届け出た。昨年末現在の認定患者は2295人。センターは「生存者の体内にはダイオキシンなどが残留し、子供や孫の世代にも被害が進んでいる」としている
被害半世紀 2017年10月14日高砂で集会 「2世」救済拡大求め
カネミ倉庫(北九州市)の米ぬか油が引き起こした国内最大の食品公害・カネミ油症の被害者らが14日、油に混入した原因物質PCB(ポリ塩化ビフェニール)を製造した鐘淵化学工業(現カネカ)の工業所がある兵庫県高砂市で集会を開く。被害発生が発覚して来年10月で50年。事件が風化する一方で被害者の母親から生まれた「2世」の救済拡大を求める声は今も強い。集会は社会の関心を改めて喚起するのが目的。
集会は支援者らでつくる実行委が主催し、被害が集中した福岡、長崎、広島などの被害者ら数十人が参加。工業所を外から視察するほか、PCBで汚染された泥をアスファルトなどで封じ込めた港の一角も見学する。被害者の現状報告もある。
参加者の一人、認定患者の森田安子さん(63)=福岡県大牟田市=は長崎県五島市出身で中学生時代に米ぬか油を食べて3カ月間ほぼ寝たきりになった。3人の子供は母胎からダイオキシン類を摂取したとみられ、皮膚疾患や倦怠(けんたい)感に今も悩まされている。
認定されれば医療費が無料になるなどの救済措置を受けられるが、約1万4000人が被害を訴えたのに対して、認定患者は3月末現在で2307人。中でも2世は認定状況が厳しい。2世の総数を国は「把握していない」とするが、これまでに検診を受けた患者の年齢から判断すると、福岡、長崎両県でも計75人程度にとどまる。福岡では昨年度、2世とみられる13人が検診を受けたが、一人も認められなかった。
森田さんの長女(38)は今年3月に3度目の検診で認定されたが、長男(36)と次女(32)は未認定。森田さんは「同じ子供なのに判断が分かれるのは理不尽」と語る。
事件を巡って被害者らはカネミと旧鐘淵化学工業、国を相手に損害賠償を求めて提訴。1986年に福岡高裁で責任を否定された旧鐘淵とは和解し、被害者側はその後、高裁で勝訴していた国に対する訴えも取り下げた。
しかし被害者の窮状ぶりから公的救済を求める声が高まり、2012年に被害者救済法が施行。被害発生時に認定患者と同居していた家族は症状を訴えれば認定されるようになったが、被害者側は発生後に生まれた子供も対象とするように要望。同法に基づく被害者・カネミ・国の3者協議で、被害者側は救済拡大に向けてカネカの協議参加も求めている。集会について支援センターの伊勢一郎事務局長は「被害者支援への理解を広げたい」と語る。
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建物の基礎
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瞳をとじて
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一九六八年に本県など西日本一帯を襲った国内最大の食品公害カネミ油症事件は、未 認定患者の救済問題が一つの焦点となりつつある。特に、同じ汚染油を摂取した家族内 でも認定、未認定に区分する厳しい診断基準が問題視され、二月に ...
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カネミ油症事件は、一九六八年に、福岡県や長崎県を中心に西日本一帯で発生した PCB(ポリ塩化ビフェニール)等の有毒物質 ... 返還免除等の措置について 1 被害者が 、国から、仮払金の返還を請求され、その被害者の中には自殺者や離婚者まで出て いる。
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