みなつき会

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第23回句会

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今回は康祐師範が皆さんから戴いたコメントをまとめてくださいましたのでお送りします。





第23回 みなつき句会講評   康祐


特選句について、会員の皆様の選句と講評をまとめてみました。兼題「寒波」と当期雑詠ともに的を得たすばらしい句がたくさんあります。俳句表現の上手さと上達ぶりが伺えます。また、皆様の講評もみごとです。

小生の出る幕もなくなったように感じました。




<特選句>


4、日脚伸ぶ放り出されしランドセル  海

  元気のよい子供の声が聞こえてきます。 美河選評

  今ではあまり見られないが、子供の行動が日脚伸ぶの表現にマッチ。康祐評

9、神官の木靴の音の淑気かな   祥雲

  厳かな境内の様子が良く表現されていると思い特選としました。 半竹亭選評

  ピンと張りつめた情景が上手く言い表されている。  せいち選評

  神宮の厳かな清き空気を感じる。淑気をうまく表現した一句。  康祐評

10、薄氷をパキと割る子の笑顔かな  祥雲       政清選

  池の氷でしょうか、氷を割る子供のうれしさが伝わる句です。 康祐評

13、大寒波一番星は輝けり  海

  寒波襲来の朝、新聞を取るために、明けやらぬ外にでます。月が残っておれば月がなければ星が美しい。   伏魔人選評

  冷え込んで澄み渡った夜の景、夜空に一番星の宵の明星が輝いている。 康祐評

14、手に受けて刹那の命春の雪  せいち 

  「刹那の命」と「春の雪」の取り合わせの妙を感じます。儚い命を愛おしむ余韻のある句で、好きです。  祥雲評

  春の雪のはかなさ、雪国で感じる思い、身が引き締まる。  康祐評



23、海に向く母の合掌寒波泣く  美河

  3・11からもうすぐ1年、家族を失った人たちの心の傷は癒えたのでしょうか。時は過ぎても家族の面影はこころに残り続けます。がれきの処理や生活環境の復旧が問われていると感じます。 海選評

  寒波泣く、とは母の津波の犠牲者に対する祈りを代弁。深層心理をつく句。康祐評

25、セシウムのまだ降りやまず寒波来る  海

原発事故の恐ろしさ、見えない放射能の恐怖に寒波が追い討ちをかける深刻な心情の一句。   康祐選評

以上



平成24年2月28日 康祐

第23回みなつき句会 作者別



1、伏魔人
☆兼題句
しも焼けの疼き寒波のおとないし
しもやけが、寒波の到来を予告します。そして、痛みが和らぐと寒波が去ります。
☆雑詠句
立春の朝の冷たさ息を吐く
 早朝に新聞を取りこみます。放射冷却の空に向けて息を吐き、一日が始まります。
天気図の寒波の賑わい震えおり
 天気図に、寒波の到来を知らせる等圧線の込み具合・・・それを目にするだけで、震えが来ます。
「福」は内今年も妻の声太く
 神仏に、恨み辛みを言いながら、願い事だけは大声で・・・叶うはずもありません。
長友が走る立春イタリアに
 長友が走る・・・ピッチには雪がありました。試合は、「4;4」の引き分けでしたね。

2、せいち
お世話になります。地球は温暖化が進んでいますが、今年は本当に寒い日が続きます。では投句します。
☆兼題句
寒波来る飲みに行く奴帰る奴
☆雑詠句
春節や龍うねり行く中華街
手に受けて刹那の命春の雪
歳の豆歳の数ほどもう噛めず
一番に吾れ聞き留めし初音かな

3、祥雲
下記のようにみなつき会の2月分の俳句の修正版を送ります。
☆兼題句
最果ての灯台守や寒波来る
☆雑詠句
薄氷をパキと割る子の笑顔かな
風花の神の化身の頬過ぐる
冬の夜や榾火の爆ぜる音静か
神官の木靴の音の淑気かな

4、半竹亭
こんにちは、何時もお世話になります。
朝晩はまだまだ冷え込みますが、日一日と春の気配が近づいてくるのを感じる頃となってまいりました。
☆兼題句
寒波来て雪の暮らしを偲びやり
☆雑詠句
なんのその裸の祭り寒盛り
春探し蕾もとめて遠回り
蝋梅や稲荷の幟(はた】に色添えて
待ちきれず彼方此方らと探梅す
*暦の上では春といってもやはりまだまだ朝晩は冷え込みます、リハビリを兼ね毎日散歩するのですが、伊吹颪が吹き降ろす寒い日などは、手足が強張ってしまい途中で引き返す始末です。日中は結構暖かい日がありますので、そろそろ梅が開くのではと行って見ますがまだ蕾は固く、今年は一週間から10日ほど開花が遅れるとの予報ですから、桜の開花も遅れるかもしれません。

5、康祐
こんにちは。
第23回投句です。よろしくお願いします。雪のない上海、日一日と春めいて来ました。
まもなく紅梅が咲きそうです。
☆兼題句
大陸の寒波襲来国憂う
☆雑詠句
葱の味味噌汁の味朝の味
南から旬の香りや春隣
春節や天に昇るは龍の凧
大寒や妻とすっぽん鍋囲む

6、海
☆兼題句
大寒波一番星は輝けり
☆雑詠句
日脚伸ぶ放り出されしランドセル
願懸けもおみくじ凶や初詣
セシウムのまだ降りやまず寒波来る
いつの間に夕日山の端日脚伸ぶ

7、美河
☆兼題句
海に向く母の合掌寒波泣く
☆雑詠句
春連れていつもの途に蕗の薹
梅一輪香りの糸に後ろ髪
かぜの音みず音拾う浅き春
早春に白煙まっすぐ輝けり

★ 今回欠席 政清さん、月香さん わかじさん お仕事多忙他のためです。

平成24年2月27日       海

第23回みなつき句会 選句結果


今回選句は8名参加して頂きました。
月香さんとわかじさんはお休みです。

(1)祥雲選
☆特選句
14、手に受けて刹那の命春の雪
  「刹那の命」と「春の雪」の取り合わせの妙を感じます。儚い命を愛おしむ余韻の  ある句で、好きです。
☆良選句
4、日脚伸ぶ放り出されしランドセル
  学校から帰ったらランドセルを放り出して遊んだ子供の頃を懐かしく思い出しま
す。春が近づく喜びが滲んでいて好きです。
6、大寒や妻とすっぽん鍋囲む
  寄鍋などでなく、大寒を乗り切る「すっぽん鍋」が効いています。熱々の団欒が目
に浮かぶようです。
19、春連れていつもの途に蕗の薹
  蕗の薹が春を連れてやってきた景が巧く表現されています。「いつもの途に」が効
いています。
24、春節や龍うねり行く中華街
  中国の春節の模様が目に浮かぶようです。ざわめきや爆竹の音も聞こえてくるよう
です。

(2)伏魔人選
☆特選句
13, 大寒波一番星は輝けり
寒波襲来の朝、新聞を取るために、明けやらぬ外にでます。月が残っておれば月が、
月がなければ星が美しい。
☆良選句
14, 手に受けて刹那の命春の雪
ロマンティックなこの気分・・・多少少女趣味かなと思わないでもありませんが、素直でいですね。
17, 風花の神の化身の頬過ぐる
「風花」;こんな言葉を知ったのは、随分と歳を重ねたころでしたが、寒さを忘れさ
せてくれる言葉ですね。
19, 春連れていつもの途に蕗の薹
幼い子供との散歩道でしょうか。あるいは、過去の大事な時間への郷愁かも。
32, 寒波来る飲みに行く奴帰る奴
悪友と過すより、優しい(あるいは、怖い)女房と過したい・・・安心があるのです
よね。私は、「飲みに行く奴・・・」、何故って、家では酒を飲まない主義でしたから
今でも。

(3)半竹亭選
☆特選句
9、神官の木靴の音の淑気かな
*厳かな境内の様子が良く表現されていると思い特選としました。
☆良選句
4、日脚伸ぶ放り出されしランドセル
18 「福」は内今年も妻の声太く
19、春連れていつもの途に蕗の薹
27、冬の夜や榾火の爆ぜる音静か
 *焚き火に手をかざして炎を見つめている情景なのでしょうか、最近は焚き火も見られなくなりました。

(4)せいち選
お世話になります。東日本大震災から、やがて一年がやって来ます。瓦礫の始末はまだ5%だと言う。原発の事故さえなければもっと早く進んでいるのではないかと思います。
☆特選句
9、神官の木靴の音の淑気かな
ピンと張りつめた情景が上手く言い表されている。
☆良選句
4、日脚伸ぶ放り出されしランドセル
ランドセルのある主は何処へ、川辺、丘の上、木の上、日脚伸ぶの季語が良い
10、薄氷をパキと割る子の笑顔かな
水面から取り出したのだろう、楽しそうだ。
28、葱の味味噌汁の味朝の味
「味」が三つも重なるので読んでいて気持ちいい。そして美味そうだ。
5、蝋梅や稲荷の幟(はた)に色添えて
花の黄色、それに赤い幟でしょうか、蝋梅の香りも一段と良く匂ってくるようです。

(5)海選
☆特選句
23、海に向く母の合掌寒波泣く
☆良選句
11、大陸の寒波襲来国憂う
21、なんのその裸の祭り寒盛り
28、葱の味味噌汁の味朝の味
32、寒波来る飲みに行く奴帰る奴
*3・11からもうすぐ1年、家族を失った人たちの心の傷は癒えたのでしょうか。土岐は過ぎても家族の面影はこころに残り続けます。がれきの処理や生活環境の復旧が問われていると感じます。

(6)康祐選
☆特選句
25. セシウムのまだ降りやまず寒波来る
   原発事故の恐ろしさ、見えない放射能の恐怖に寒波が追い討ちをかける。深刻な心
情の一句。
☆良選句
9. 神宮の木靴の音の淑気かな
   神社の厳かな清き空気が感じられる。春の季語;淑気をうまく表現した一句。
12. 一番に吾れ聞き留めし初音かな
   うぐいすの声、春一番に聞く感動の一句。
24. 春節や龍うねり行く中華街
  春節の中華街の景、龍うねり行く勇壮な華やかさが良い。
30. かぜの音みずの音拾う浅き春
   風の音にも水の音にも春の兆しが感じられる一句。

(7)美河選
☆特選句
4、日脚伸ぶ放り出されしランドセル
   元気のよい子供の声が聞こえてきます。
☆良選句
12、一番に吾れ聞き留めし初音かな
   春を実感した瞬間ですね。
14、手に受けて刹那の命春の雪
    命は儚い故に大切にしたいです。
25、セシウムのまだ降りやまず寒波来る
    いつになったら心休まる日が来るのでしょう。
27、冬の夜や榾火の爆ぜる音静か
    ほた火の温もりが伝わってくる
(8)政清選
☆特選句
10、薄氷をパキと割る子の笑顔かな
☆良選句
11、大陸の寒波襲来国憂う
18、「福」は内今年も妻の声太く
20、春節や天に昇るは龍の凧
26、願懸けもおみくじ凶や初詣
以上
平成24年2月27日      海

第23回【みなつき句会】選句投票のお知らせ


暖かい日が続きやれやれと思っていると、朝晩随分冷え込む日があります。これを季語では『冴え返ると』表現していますが、まさに今の時期の事、今年は梅も桜も開花が遅れるとの予報です、満開の桜が待ち遠しい今日此の頃です。


投句戴き、有り難う御座いました。

今回は7名参加で投句総数35句でした。


下記の要領で選句の上、各句の番号と句を表記し投票願います。
1、 特選句・・・1句
2、 良選句・・・4句
         計5句
3、投票先・・・海―メール
    uminomukou8724@yahoo.co.jp
4、 投票締め切り  2月26日【日】迄
尚、選句に際しての感想等、短いコメントも書き添えてください。

投句
1、春探し蕾もとめて遠回り
2、南から旬の香りや春隣
3、最果ての灯台守や寒波来る
4、日脚伸ぶ放り出されしランドセル
5、寒波来て雪の暮らしを偲びやり
6、大寒や妻とすっぽん鍋囲む
7、天気図の寒波の賑わい震えおり
8、梅一輪香りの糸に後ろ髪
9、神官の木靴の音の淑気かな
10、薄氷をパキと割る子の笑顔かな
11、大陸の寒波襲来国憂う
12、一番に吾れ聞き留めし初音かな
13、大寒波一番星は輝けり
14、手に受けて刹那の命春の雪
15、しも焼けの疼き寒波のおとないし
16、早春に白煙まっすぐ輝けり
17、風花の神の化身の頬過ぐる
18、「福」は内今年も妻の声太く
19、春連れていつもの途に蕗の薹
20、春節や天に昇るは龍の凧
21、なんのその裸の祭り寒盛り
22、長友が走る立春イタリアに
23、海に向く母の合掌寒波泣く
24、春節や龍うねり行く中華街
25、セシウムのまだ降りやまず寒波来る
26、願懸けもおみくじ凶や初詣
27、冬の夜や榾火の爆ぜる音静か
28、葱の味味噌汁の味朝の味
29、立春の朝の冷たさ息を吐く
30、かぜの音みず音拾う浅き春
31、待ちきれず彼方此方らと探梅す
32、寒波来る飲みに行く奴帰る奴
33、いつの間に夕日山の端日脚伸ぶ
34、歳の豆歳の数ほどもう噛めず
35、蝋梅や稲荷の幟(はた】に色添えて
以上

                  平成24年2月22日      海

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