第39回みなつき句会 講評2014年10月30日 康祐今年の秋は平年よりも長く紅葉も長い期間楽しめると気象予報士が言っていましたが、10月も終わりに近くなり、札幌や青森では積雪があり、早くも冬の訪れです。季節の変わり目、会員各位には体調に留意され健康第一にお過ごしいただきたい。兼題の「秋」には多様な秋があり、俳句には気軽く取り組める季題ではあるが、いざ作句するとなるとやや難しい題でもあります。下記に気に留まった句のいくつかの感想を記します。
1, 山寺の鐘の音しみる秋の暮―――山寺の鐘の音響く秋の暮
鐘の音しみる、という表現はしみわたるという意味でしょうが、鐘の音響く、又は、鐘の音聞こゆ、としたら良いのではと思いました。
2, 朝の雨桜紅葉は色を増し
赤く染まる桜の紅葉もいいものです。特に雨に濡れた色は鮮やかです。
4, 風に舞い陽に輝きて蒲の穂絮
蒲の穂が風に舞い、輝いている様子が感じられる情景句です。
6, 新ジャガやごろごろごろと段ボール
新ジャガの収穫の様子がリズミカルに表現されており、明るく楽しい句です。
7, 新涼や母はきゅきゅっと帯を締め
明治生まれの亡母の様子を彷彿とさせる。帯をきゅっと締めて出かけた姿を思い出す。
10, 蟷螂の斧振り上げしまま轢死
子供の頃、田舎の道端などで見かけた姿、哀れみを感じる一句。
14, 秋晴れて跳ねる魚の輝けるーー秋晴れや跳ねる魚の輝けり。秋晴れや、としたい。
16, ふる里のほのかなにほひ零余子(むかご)飯
ふる里の匂い。昔懐かしい郷愁を誘う句です。
22, 裏山に雲湧き上り鳥渡る
鳥渡る季節。裏山、雲湧き上がる動きのある情景句です。
25, 汚染水思案を余所に秋の海
未だに風評により魚も野菜も輸入しない国もある。早期の汚染処理を願う。
26, どんぐりに肩たたかれて振りかえり
肩たたかれて、晩秋の山道を歩いていてこのような体験をしたことがあります。
28, 瓢箪を父の墓前に供えばや
亡父の墓参りには瓢箪を供えて一献やりたい気分になる一句です。
以上
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第39回句会
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第39回【みなつき句会】選句投票集計表今回も参加頂き有り難うございました。
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第39回【みなつき句会】作者別投句1―美 河
兼題句
秋の陽を懐に抱く芭蕉像
雑詠句 汚染水思案を余所に秋の海
ビルの群れ団地見守る刈田かな 風に舞い陽に輝きて蒲の穂絮 金木犀香り途切れる戦道 いつもお世話になっています。安部首相の言葉の軽さが気になります。
秘密保護法、集団的自衛権行使などあいまいさが不安です。新「死の商人」も原発や武器の売り込みに明け暮れています。
いまこそ俳句の力で平和を訴えて行きたいですね。
美 河
2−せいち
台風18号は少し逸れてくれましたが、19号は本気で日本列島を襲うようです。
このところ、日本は自然災害に取り付かれているようです。
困ったものです。
兼題句
錦秋に窓を開けて友見舞ふ
雑詠句
裏山に雲湧き上り鳥渡る
蟷螂の斧振り上げしまま轢死
ふる里のほのかなにほひ零余子 ( むかご )飯
海霧の中より機影現るる
せいち
3−祥 雲
兼題句
山寺の鐘の音しみる秋の暮
雑詠句 星月夜遠回りして帰らんか
瓢箪を父の墓前に供えばや 新涼や母はきゅきゅっと帯を締め 病む母に冬瓜汁を飲まさばや 祥 雲
4−康 祐。
秋も深まって来ました。ご自愛ください。
第39回みなつき句会 投句
兼題句
秋風や上海蟹の旬来たる
雑詠句
月悲し蘇州夜曲の李香蘭
紅葉の木曽の御嶽灰と化す
月食や耳を澄ませば虫の声
天上に天堂ありや天の月
康 祐
5−半竹亭
兼題句
校庭のロダンの背中秋日受け
雑詠句
新涼やただ一筋に飛行雲
雨上がり芋の葉上に銀の玉
朝の雨桜紅葉は色を増し
秋の夜や電球の如火星浮く
半竹亭
6−海
兼題句
秋晴れて跳ねる魚の輝ける
雑詠句
秋晴れや空気ひやりと木々の陰
どんぐりに肩たたかれて振りかえり
新月に友旅立ちて風は秋
新ジャガやごろごろごろと段ボール
海
以上
※今回参加者6名、わかじさん、月香さん、伏魔人さん、お休みです。
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第39回【みなつき句会】選句投票集1−せいち 選
このところ、急に暑くなったり寒くなったりで、年寄りには、体調管理が大変です。
みなつき句会第39回、選句します。
特選句
7, 新涼や母はきゅきゅっと帯を締め
お母さんはどこかへお出かけでしょうか。新涼に「きゅきゅっ」の音が心地よい。
良選句
4, 風に舞い陽に輝きて蒲の穂絮
色々な草の絮が飛んでいます。細やかな輝きが感じられます。
13, 月食や耳を澄ませば虫の声
目は月食に、耳は虫の音に、良い夜でした。
15, 秋の夜や電球の如火星浮く
「電球の如」が単純なようでいて、うまく言っている。
19, 月悲し蘇州夜曲の李香蘭
遠き日の女優、李香欄の生涯、月悲し、が切ない。
せいち
2−美 河 選
特選句
6, 新ジャガやごろごろごろと段ボール とにかく新じゃがの収穫のよろこびが軽快に響いてきます。
良選句 16, ふる里のほのかなにほひ零余子(むかご)飯 私も先日山で採って来ました。ふる里のたよりはうれしいですね。
19, 月悲し蘇州夜曲の李香蘭 波乱の一生を終えた“李香蘭”を二度と繰り返さないようにしたいですね。
26, どんぐりに肩たたかれて振りかえり 秋を感じさせてくれる優しいどんぐりですね。
28, 瓢箪を父の墓前に供えばや いまも亡父と盃を交わしたあの時が懐かしむ気持ちが分かります。
美 河
3−祥 雲 選
特選句
16、ふる里のほのかなにほひ零余子飯 「零余子飯」に「ふる里のほのかなにほひ」がぴったりの良句です。 良選句 10、蟷螂の斧振り上げしまま轢死 路上でこのような無残な姿を見ることがあり、同感の選です。 11、新月に友旅立ちて風は秋 「新月」と「秋」は季重なりだが、哀調に満ちた諷詠がとても良い。 17、秋の陽を懐に抱く芭蕉像 深川の芭蕉像がまさにこの風情です。「懐に抱く」が効いています。 26、どんぐりに肩たたかれて振りかえり 里山の雑木林を歩いている時の驚きでしょうか。自然との共生感が 滲んでいて良いと思います。 祥 雲 4−伏魔人選
特選句
10, 蟷螂の斧振り上げしまま轢死
悲しい姿ですが、反面で、己の死も、かくありたいと願う気持ちもありますね。「安心極楽」を願う様では、」少々情けない・・・
良選句
5,ビルの群れ、団地見守る刈田かな
少々、農業者の強欲が見えないでもないのですが、オアシスの一隅でもあるでしょうね。
11, 新月に友旅立ちて風は秋
そろそろ、「喪中」のはがきの届くころですね。
13、月食や耳を澄ませば虫の声
虫の声にも変調が生れているのかも・・・。
19、月悲し蘇州夜曲の李香蘭
渡部はま子の「蘇州夜曲」の方が好きでしたが、「恨みは晴らすものではない・・・」・彼女を長生きさせた信念でもあったのでしょうね。
歴史とは、その時代に生きた人間の意志ですが、後の世の「為」になるには、「恨み」を以てしては、更に悲劇を重ねることになるのでしょうね。彼女が悲劇の人生を生きた・・・というのは間違いでしょうね。この様な人生で、後世に、一つの財産を残した・・・と、評価すべきではないでしょうか。
伏魔人
5−半竹亭選
得選句
6, 新ジャガやごろごろごろと段ボール
リズム良く詠まれていて、いかにも美味しそうな感じがします。
良選句
10, 蟷螂の斧振り上げしまま轢死
11, 新月に友旅立ちて風は秋
16, ふる里のほのかなにほひ零余子(むかご)飯
29, 錦秋に窓を開けて友見舞ふ
5句選句の為、選外としましたが 21, 金木犀香り途切れる戦道 戦道とはどのような道なのだろうかと気になりました。
半竹亭
6−康 祐選
特選句
16. ふる里のほのかなにほひむかご飯
昔懐かしいむかご飯、郷愁を誘う一句です。
良選句
2, 朝の雨桜紅葉は色を増し
22, 裏山に雲湧き上り鳥渡る
26, どんぐりに肩たたかれて振りかえり
28, 瓢箪を父の墓前に供えばや
康祐
7−海選
特選句
24、紅葉の木曽の御岳灰と化す
良選句
4,風に舞い陽に輝きて蒲の穂絮
7, 新涼や母はきゅきゅっと帯を締め
19, 月悲し蘇州夜曲の李香蘭
25, 汚染水思案を余所に秋の海
☆木曽の御岳山の噴火には驚かされました。講などでお参りに行った方もいらっしゃったと思いますが57人がお亡くなりになり、いまだ行方不明の方もいます。紅葉が灰色に変わってしまった御岳山のもうひとつの姿をよく表していると思います。
海
以上
※・今回選句参加者7名、わかじさん、月香さんお休みです。
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第39回【みなつき句会】選句投票のお知らせ(今回は6名参加:投句総数30句です。)
日増しに秋の深まりを感じる季節となりましたが、お変わりないでしょうか.
今回も投句頂き有り難うございました、下記の要領で選句投票をお願い致します。
記
1, 選句
特選句 1句
良選句 4句
計 5句
注・選句した句には投句集のNOを付け投票願います。
2, 投票締め切り 10月27日【月】 迄
3, 宛先 KUNI 【半竹亭】
Qqv448hg9@lake.ocn.ne.jp へ送信して下さい。
4、皆さんからの簡単なメッセージも一緒にお願いします。
平成26年10月22日 海
※・・投句集
1, 山寺の鐘の音しみる秋の暮
2, 朝の雨桜紅葉は色を増し
3, 海霧の中より機影現るる
4, 風に舞い陽に輝きて蒲の穂絮
5, ビルの群れ団地見守る刈田かな
6, 新ジャガやごろごろごろと段ボール
7, 新涼や母はきゅきゅっと帯を締め
8, 新涼やただ一筋に飛行雲
9, 秋風や上海蟹の旬来たる
10, 蟷螂の斧振り上げしまま轢死
11, 新月に友旅立ちて風は秋
12, 病む母に冬瓜汁を飲まさばや
13, 月食や耳を澄ませば虫の声
14, 秋晴れて跳ねる魚の輝ける
15, 秋の夜や電球の如火星浮く
16, ふる里のほのかなにほひ零余子(むかご)飯
17, 秋の陽を懐に抱く芭蕉像
18, 秋晴れや空気ひやりと木々の陰
19, 月悲し蘇州夜曲の李香蘭
20, 星月夜遠回りして帰らんか
21, 金木犀香り途切れる戦道
22, 裏山に雲湧き上り鳥渡る
23, 雨上がり芋の葉上に銀の玉
24, 紅葉の木曽の御嶽灰と化す
25, 汚染水思案を余所に秋の海
26, どんぐりに肩たたかれて振りかえり
27, 校庭のロダンの背中秋日受け
28, 瓢箪を父の墓前に供えばや
29, 錦秋に窓を開けて友見舞ふ
30, 天上に天堂ありや天の月
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