第42回みなつき句会 講評2015年4月30日 康祐木々おのおの名乗り出でたる木の芽かな 小林一茶
木の芽(このめ):春になって芽吹くさまざまな樹木の芽のこと。
樹木の種類によって、芽立ちの時期や色、形は異なるが、萌黄色、浅緑色、緑色、濃緑色などの彩り豊かな木の芽はいずれも美しく、瑞々しい生命力にあふれている。新緑の山々を訪れて自然のめぐみにひたるのもこの季節は至福の時の時とも言えましょう。
兼題句「木の芽」の句について感想を述べます。
1. 木の芽時友は鬱だと顔見せず
友は鬱だと顔見せず。木の芽時に鬱とは困ります。一般的に俳句には悲観的な表現は好まれません。明るい表現がよいと思います。
2、木の芽さえセシウム浴びるフクシマ野
木の芽にもセシウムがふりかかる。原発事故の後遺症は5年目になっても消え去らない。原発は即刻廃炉としたいものです。
11、芽吹く木々山はむらさき薄化粧
芽吹く木々は淡い紫色に映えている。山の木々が若葉に染まる景が待たれます。春先の萌え立つ山の情景句です。
17、やわ風に心解けて木の芽かな
やわ風に心解けるという表現は、人の心か、作者自身か、木の芽の思いか、疑問の残る句です。やわ風という風は如何様な風でしょう。
20、木の芽より選定予約の早やかりき
剪定予約の方が木の芽の芽吹く時期よりも早かったということでしょうか。
21、木の芽和気になるひとの伏し目がち
木の芽和は、このめよりという日和のことでしょうか。気になる人は伏し目がちというのは、気恥ずかしい気持ちをしているという表現でしょうか。
24、木の芽時日毎風光新たなり
木の芽時は日毎に緑が濃くなっていく。山々の風光が日々新しいく変化している景句。
30、嬉々として木の芽をつつく鳥の影
嬉々として、木の芽をつつく小鳥、嬉しさを表す景が浮かぶ。鳥の影という表現は鳥の姿が見えません。木の芽をつつく小鳥かな。とした方が良いと思います。
以上
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第42回句会
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第42回【みな月句会】選句投票集計表 |
第42回【みなつき句会】投句集
兼題句 季節の変わり目お身体大切になさってください。
2, 計 男
兼題句
木の芽さえセシウム浴びるフクシマ野
雑詠句
接着剤使い切りたる雛納め
花冷えに仮設暮らしをしのびおり
朝まだき名乗りいでたる揚雲雀
突風に桜吹雪の飛鳥山
3, せいち
会員は、まさに北海道から九州まで居られるのですね。
兼題句
木の芽和気になるひとの伏し目がち
雑詠句
「ふるさと」を歌へばなみだ花吹雪
真ん丸のお尻の並ぶ花筵
自撮棒突き出して笑む花の下
巣籠りの鳥に横目で見られをり
4, 祥 雲
兼題句
嬉々として木の芽をつつく鳥の影
雑詠句
鶯の声朗々と森に満つ
春色のスープを母に飲まさばや
春暁や就職列車上野駅
花あけびややの拳の開き初む
以上
5, 康 祐
兼題句
桜も咲いてもう散つてしまいました。三日に晴れなし、天候不順には閉口しています。 木の芽時日毎風光新たなり 気嵐の沖へ出で行く夫婦舟 清明や棚田に清き水あふる
春うらら駅に流るる天城越え
6, 半竹亭
兼題句
木の芽時友は鬱だと顔見せず
雑詠句
田楽や山椒一葉旬の味
夜もすがら汎布を鳴らす春の雨
春愁や今日も雨かと独り言
春寒や友の子息の訃報知る
7, 海
兼題句
芽吹く木々山はむらさき薄化粧
雑詠句
極彩のチャイナタウンに春の雨
古稀祝う朝はうぐいす声ひびく
花見までグローバル化や上野山
宴終わりあちらこちらに花筵
8, 伏魔人
兼題句
木の芽より選定予約の早やかりき
毎年、時期が来ると、「消毒・剪定」の予約を催促されます。余り早いとびっくりしますね。温かい九州ですから、殆ど関心がありませんから・・・。
雑詠句
花散らし吹けべ若葉の主役なる
今年は、風雨の合間に桜が咲きました。雨風が治まって、出かけた日には、もう「葉桜」でした。
椿散る昨日も今日も律儀なる
たった一本の、大木でもない椿ですが、毎日、律儀に散ってくれます。庭掃除が大変です。
来年の桜を待つは八十路の吾なる
誕生日が、3月20日ですから、八十路になった途端に「花見」です。
明日は雨今日を限りの桜かな
地域・気象情報を参考にしながらの「花見」のスケジュールです。来年が約束されない身ですから・・・
以上
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第42回みなつき句会 選句結果 平成27年5月1日
◆ 祥 雲 選
特選句
特選句
16、「ふるさと」を歌へばなみだ花吹雪
故郷を思う気持ちは、人それぞれです。なみだ声になる方もいらっしゃるでしょう。
良選句
5、初桜ままごと遊びの仲間入り
9、古稀祝う朝はうぐいす声ひびく
10、春北風陽を遮って戦闘機
12、春色のスープを母に飲まさばや
以上 計 男
◆ せいち 選
特選句
26、花見までグローバル化や上野山
外人が大挙して来日しています。日本の良さが知られてきたのでしょう。
良選句
3、極彩のチャイナタウンに春の雨
極彩色を花の雨が和らげてくれて落ち着きます。
19、突風に桜吹雪の飛鳥山
飛鳥山に桜吹雪が合っているように思います。
23、宴終わりあちらこちらに花筵
貸し筵でしょうか、宴のあとの少しさびしい情景です。
38、清明や棚田に清き水あふる
雪解けが一気に始まった景でしょう。
これからは好天が続くようです。黄金週間はどこの行楽地も盛況となることでしょう。
以上 せいち
◆ 美 河 選
特選句
12、春色のスープを母に飲まさばや 良選句
9、古稀祝う朝はうぐいす声ひびく つい先日まで雨や曇り空ばかりでしたが、ここに来て一気に初夏の陽気になり戸惑ってしまいます。
世の中は、安部自公政権の下、憲法破壊の事態が「粛々」とすすめられています。
日本は平和であることで安全を保障されてきました。俳句で持って危機を訴えて行きたいですね。 以上
◆ 海 選
特選句
35、鶯の声朗々と森に満つ
良選句
10、春北風陽を遮って戦闘機
14、野火焼くも大地の記憶忘れまじ
16、「ふるさと」を歌へばなみだ花吹雪
37、自撮棒突き出して笑む花の下
うぐいすの声は、よく響きます。温泉地の旅館だったり、山歩きしている時だったり、時には何羽もいたりして、新緑の中、気持ちのいい声です。
以上
◆ 半竹亭 選
得選句
11、芽吹く木々山はむらさき薄化粧
良選句
27、平和なりイルカの踊る春の海
28、花冷えに仮設暮らしをしのびおり
29、巣籠りの鳥に横目で見られをり
38、清明や棚田に清き水あふる
◆ 康 祐 選
特選句
11、芽吹く木々山はむらさき薄化粧 9、古希祝う朝はうぐいす声ひびく 桜散り新緑の季節です。心身共に健康でありたいと思います。 ◆ 伏魔人 選
特選句
12、春色のスープを母に飲ませばや
母の介護を妻に任せっぱなしだった私でも、身につまされます。
良選句
16、「ふるさと」を歌えばなみだ花吹雪
涙腺が緩みますね。身の近くに、その風景はありませんが・・・・。
26、花見までグローバル化や上野山
人間って・・・民族に関係なく軽薄なのですね・・・・。
31、明日は雨今日を限りの桜かな
出不精で見逃す年は、やはり「不運」かな?
39、春暁や就職列車上野駅
西鹿児島駅近くの踏切で、集団就職列車を見送った記憶が蘇ります。
※今回選句:わかじさん、月香さんお休み。
以上
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第42回【みなつき句会】選句投票のお知らせ(今回は8名参加:投句総数40句です。)
折角の桜も連日の雨で瞬く間に散ってしまいました。
暖かかったり寒かったりと、変わりやすい木の芽時特有の陽気ですが、皆さんお変わりないでしょうか。
今回も投句頂き有り難うございます。
下記の要領で選句投票をお願い致します。
記
1, 選句
特選句 1句
良選句 4句
計 5句
注・選句した句には投句集に付いている各NOを付け投票願います。
2, 投票締め切り 4月28日【火】 迄
3, 宛先 KUNI 【半作亭】
Qqv448hg9@lake.ocn.ne.jp へ送信して下さい。
4、皆さんからの簡単なメッセージも一緒にお願いします。
平成27年4月23日 海
投句集
1、木の芽時友は鬱だと顔見せず
2、木の芽さえセシウム浴びるフクシマ野
3、極彩のチャイナタウンに春の雨
4、春うらら駅に流るる天城越え
5、初桜ままごと遊びの仲間入り
6、夜もすがら汎布を鳴らす春の雨
7、気嵐の沖へ出で行く夫婦舟
8、接着剤使い切りたる雛納め
9、古稀祝う朝はうぐいす声ひびく
10、春北風陽を遮って戦闘機
11、芽吹く木々山はむらさき薄化粧
12、春色のスープを母に飲まさばや
13、椿散る昨日も今日も律儀なる
14、野火焼くも大地の記憶忘れまじ
15、春寒や友の子息の訃報知る
16、「ふるさと」を歌へばなみだ花吹雪
17、やわ風に心解けて木の芽かな
18、田楽や山椒一葉旬の味
19、突風に桜吹雪の飛鳥山
20、木の芽より選定予約の早やかりき
21、木の芽和気になるひとの伏し目がち
22、朝まだき名乗りいでたる揚雲雀
23、宴終わりあちらこちらに花筵
24、木の芽時日毎風光新たなり
25、花あけびややの拳の開き初む
26、花見までグローバル化や上野山
27、平和なりイルカの踊る春の海
28、花冷えに仮設暮らしをしのびおり
29、巣籠りの鳥に横目で見られをり
30、嬉々として木の芽をつつく鳥の影
31、明日は雨今日を限りの桜かな
32、真ん丸のお尻の並ぶ花筵
33、指先のぺんぺん草の軽き音
34、春愁や今日も雨かと独り言
35、鶯の声朗々と森に満つ
36、来年の桜を待つは八十路の吾なる
37、自撮棒突き出して笑む花の下
38、清明や棚田に清き水あふる
39、春暁や就職列車上野駅
40、花散らし吹けべ若葉の主役なる
以上
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