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第45回 みなつき会 講評2015年10月28日 康祐秋、金秋、水の秋、読書の秋、食欲の秋、天高く馬肥ゆる秋、紅葉の秋、秋晴れは爽やかで清々しい。自然散策は健康にも良い季節です。 1、 木の香満つ小屋に一宿秋深む
若いころ、尾瀬や白馬岳や八ヶ岳の山小屋に泊まった思い出が蘇る句です。 2、嘶(いなな)ける牧の駿馬や天高し 駿馬嘶く牧場の景、天高く馬肥ゆる秋に相応しい一句です。 3、ぎんなんや避けていく人拾う人 東京の上野公園でも見かけた情景です。銀杏の鼻につく匂いには閉口します。 4、秋晴れや細き三日月雲の如 今年の十五夜も十三夜の月も輝いて見えました。三日月も雲の如く細く見えました。 5、がさごそと姿は見せず穴まどい 穴まどい、は秋の季語、彼岸が過ぎても徘徊していて穴に入らない蛇のこと。はじめてお目にかかる句でした。 6、天高し月は地底に眠るらん 天高く晴れた秋空、月は地球の裏側で夜の出番を待っているのでしょう。 7、彼岸花黄泉の地に有れば良し 黄泉(こうせん)の地、あの世にも彼岸花が咲いていてほしいという願望の句。 8、追われるを楽しむように稲雀 追われてもまた戻って来る稲雀、人との共存を楽しんでいるような風景です。 9、手つなげば影も手つなぐ秋日和 手をつなげば、影も手をつないでいる。平和な秋の日和を表現しています。 10、金色に光りて峠花芒 峠の花芒、風になびいて光り輝いています。長閑な景に感動した句です。 11、アフガンに秋空ありや誤爆の報 アフガニスタンを誤爆したニースがありました。民間人を巻き添えにした誤爆許しがたい。秋空 も平和も望めません。 12、秋霞む遥か彼方に御岳山(みたけやま) 御嶽山の噴火から1年、63名の犠牲者が出ました。噴火の防災は急務です。 13、秋深し夜汽車の長き灯りかな 夜汽車の灯りは郷愁を誘います。田舎で見たSL時代の光景が浮かびました。 14、秋豪雨堤防決壊迷い犬 鬼怒川の氾濫、堤防の決懐をテレビ中継で見ていました。人も犬も極限状態にありました。 15、露草の露光り出ず垣根かな 露草は朝の光に輝いていた。あまり人の目には止まりませんが美しい。 16、秋最中畝(うね)高くして葱畑 畝を高く盛り上げると、葱の白い部分が長く育ちます。 17、水の秋翠玉(すいぎょく)ついと滑空す 水面に翠玉のごとくふいに滑り落ちたという景でしょうか。翠玉はエメラルド。 18、秋空を稜線分かちて街目覚め 秋空に聳える山の稜線は街を明るく演出しているようにも思われます。 19、菅(すげ)笠の姿美し風の盆 越中八尾おわら風の盆、菅笠の踊る美人は人々を魅了します。 20、秋晴れに洗濯物干す平和かな 秋晴れの日差しを受けて洗濯物を干す。何よりも平和な光景です。 21、秋嶺や夢もリュックにあずさ号 紅葉の山国へ夢をリユックに詰めてあずさ号に乗りこみます。あずさ2号 歌詞を思い出します。 22、山肌を下る紅葉のロープウエイ 紅葉の山肌をロープウエーで下る景色は素晴らしい。日本の山岳地帯の名所で体験できます。 23、秋の夜や強行採決児の寝顔 混乱の中で強行採決された安保法案、リトルアメリカに成り下がる現政権は許されない。 24、秋霖(しゅうりん)や堤壊して家までも 秋の長雨は時には豪雨となり堤防を破壊して家まで流してしまいます。 異常気象には十分注意したいものです。 25、売り家の旗のはためき秋の草 売り家の旗が秋の草同様にはためき売れ残ってしまいます。空き家が増えて過疎化の波は止められないようです。 26、里山の呼吸に合わせ稲穂波 里山も呼吸している。稲穂の波も呼吸してなびいているようです。里山の息使いを感じさせてくれます。 27、鶏鳴と共に目覚めし霜の朝 鶏の鳴き声とともに目覚める霜の朝、こんな状況の田舎暮らしにあこがれます。 28、飲み会のすぐに纏まる神の留守 飲み会の話はお神のいない間に決まってしまいます。飲み仲間の暗黙の了解かも知れません。 29、秋人事人材足らずと冷える朝 秋の人事は春と違い、人材を探すのには苦労します。 30、千枚田龍の化身か曼珠沙華 千枚田に咲き誇る曼珠紗華、畦道を天に向かって昇る龍の如く見えたのでしょう。 31、園児行く桜紅葉を踏み分けて 園児が列をなして歩いている。赤い桜の落ち葉を踏みながら、遠足のようです。 32、野暮天の刑事コロンボ秋日濃し よれよれのコートを着た刑事コロンボ、いま再放送しています。懐かしい。 33、温泉はエメラルド色山紅葉 山の温泉はエメラルド色、紅葉は赤い。コントラストがいい。 34、容赦なく爪立てて剝く蜜柑かな 蜜柑は爪を立てて剥かれます。柿やリンゴのようにナイフでは剥きません。 35、ふるさとの父母の迎えや笑みの栗 父母の迎えてくれるふるさとは栗がほほ笑んでいるみたいです。心暖かい句。 36、獅子脅し音にこぼるる萩の花 獅子脅しの音に萩の花がこぼれ落ちた。実に繊細な感動句です。 37、ゆりかごのつぶらな瞳芋の露 ゆりかごの幼児のつぶらな瞳は芋の露のように愛らしい。 38、秋の日や農家の嫁は元コギャル 農家の嫁不足、最近は農業を目指して働く娘も増えているようです。元コギャルが骨景なり。 39、金秋の苔蒸す森に神宿す 秋の森にはご神体とも言われる神様がおられる。祥雲さんご指摘のように神宿る。が良いでしょう。 40、小さき星引き連れ輝く暁の星 明の明星でしょうか、周りに小さな星も輝いています。早起きしないと見られません。 以上 |
第45回句会
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第45回【みなつき句会】選句投票集計表 |
第45回【みなつき句会】選句結果先着順列記 (今回8名参加選句総数41句)
秋晴れの毎日ですが、何だか平和すぎるようで恐いような気もします。
特選句
26、里山の呼吸に合わせ稲穂波
そうか、里山の呼吸で稲穂が波打つのか。
発想、表現共に上手いです。
良選句
8、追われるを楽しむように稲雀
なん〜だ、稲雀は追われるのも楽しんでいたのか。
26番と共に発想、表現共に上手いです。
13、秋深し夜汽車の長き灯りかな
広い大地を列車が行くのが見えてきます。
21、秋嶺や夢もリュックにあずさ号
行楽には絶好の時期だ。
あずさ号はいろんな夢も運んでいます。
39、金秋の苔蒸す森に神宿す
背後には黄葉した山があるのだろう。
神様も幸せそうだ。
6、 美 河 選
特選句 良選句 16、秋最中畝(うね)高くして葱畑 秋も深まり、紅葉も季節になりました。みなさんお変わりありませんか。
気温の変化が激しくなります。お身体にお気をつけ下さい。
7、 海 選
特選句
26、里山の呼吸に合わせ稲穂波
良選句
1、木の香満つ小屋に一宿秋深む
8、追われるを楽しむように稲雀
16、秋最中畝高くして葱畠
23、秋の夜や強行採決児の寝顔
*今回は好きな句が多くて選句に悩みました。実りの秋、平野の少ない日本の地形が生み出した里山風景、黄金色に実った稲穂波が見えるようです。
8、半竹亭 選
特選句
8、追われるを楽しむように稲雀
良選句
10、金色に光りて峠花芒
28、飲み会のすぐに纏まる神の留守
31、園児行く桜紅葉を踏み分けて
39、金秋の苔蒸す森に神宿す
※ 今回は良い句が多く、選外にするには惜しい句が沢山有りました。
以上
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第45回【みなつき句会】個人別投句集(受信順に列記)1 美 河
兼題句 獅子脅し音にこぼるる萩の花 秋も本番に近づいて紅葉も話題も北国から聞こえて来るようになりました。この間私たちが心配していた「安保法」が政府よとの強行採決で成立しました。次期参院選は大切になります。せめて戦争しない国、憲法を守る国に戻したいですね。 美河
美 河
2 計 男
兼題句
秋の日や農家の嫁は元コギャル
雑詠句 野暮天の刑事コロンボ秋日濃し
秋深し夜汽車の長き灯りかな
山肌を下る紅葉のロープウエイ
がさごそと姿は見せず穴まどい
計 男
3 せいち
兼題句
木の香満つ小屋に一宿秋深む
雑詠句
飲み会のすぐに纏まる神の留守
容赦なく爪立てて剝く蜜柑かな
手つなげば影も手つなぐ秋日和
天高し月は地底に眠るらん
秋が深まり耳が聡くなってきました。
本当に蚯蚓 ( みみず )や蓑虫の鳴く声も聞こえそうに思えます。
せいち
4 伏魔人
兼題句
アフガンに秋空ありや誤爆の報
これが戦争なのでしょうね。爆撃手の判断に、敵味方の区別は、基本的にはないでしょう。爆撃空域のdataにミスがあれば、現実には誤爆でも、爆撃手にはミスではありませんね。
雑詠句
売り家の旗のはためき秋の草
もう今年中には売れないでしょうね。雑草に埋もれる姿が哀れです。
秋人事人材足らずと冷える朝
女性閣僚が一人減。人材が居ないのだとか・・・女性登用のmoodに酔う女性。野党も与党も変わらない。出征兵士にお茶の接待をしたのは、母親への愛着を断ち切る手助ける為だったとか・・・母親の為に「戦え!」:との激励だったのでしょうかね。戦後に、女性が反省した話は聞きませんが。
秋空を稜線分かちて街目覚め
西は海(玄界灘)、東と西と、そして北と南を丘陵の様な山並みに囲まれた街です。もっとも、南は、開発で山(丘陵)消えましたが・・・早朝のスーパーの駐車場に散策の足を止めて眺める「わが街」、好きな街です。
小さき星引き連れ輝く暁の星
金星なのでしょうね。天文には詳しくありません。早朝、新聞を取りに出て空を仰ぐ・・・一日の始まりです。
伏魔人
5 祥 雲
ゆりかごのつぶらな瞳芋の露
水の秋翠 ( すい )玉 ( ぎょく )ついと滑空す
ふるさとの父母の迎えや笑みの栗
嘶 (いなな)ける牧の駿馬や天高し
秋嶺や夢もリュックにあずさ号
祥 雲
6 海
秋晴れに洗濯物干す平和かな
ぎんなんや避けていく人拾う人
金色に光りて峠花芒
秋豪雨堤防決壊迷い犬
温泉はエメラルド色山紅葉
海
7 康 祐
秋景色の綺麗な季節です。今年もノーベル賞の受賞は世界を明るくしてくれました。
8月、集英社新書発行の益川敏英著、科学者は戦争で何をしたか、を読んで感銘を受けました。 康 祐 8 半竹亭
兼題句
秋霖(しゅうりん)や堤壊して家までも
雑詠句
菅(すげ)笠の姿美し風の盆
秋晴れや細き三日月雲の如
秋最中畝(うね)高くして葱畑
秋霞む遥か彼方に御岳山(みたけやま)
半竹亭
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第45回【みなつき句会】選句投票のお知らせ(今回は8名参加:投句総数40句です)今回も投句頂き有り難うございます。
下記の要領で選句投票をお願い致します。
記
1, 選句
特選句 1句
良選句 4句
計 5句
注・選句した句には下記投句集に付いている各NOを付け投票願います。
2, 投票締め切り 10月27日【火】 迄
3, 宛先 KUNI 【半作亭】
Qqv448hg9@lake.ocn.ne.jp へ送信して下さい。
4、皆さんからの簡単なメッセージも一緒にお願いします。
投句集
1、木の香満つ小屋に一宿秋深む
2、嘶(いなな)ける牧の駿馬や天高し
3、ぎんなんや避けていく人拾う人
4、秋晴れや細き三日月雲の如
5、がさごそと姿は見せず穴まどい
6、天高し月は地底に眠るらん
7、彼岸花黄泉の地に有れば良し
8、追われるを楽しむように稲雀
9、手つなげば影も手つなぐ秋日和
10、金色に光りて峠花芒
11、アフガンに秋空ありや誤爆の報
12、秋霞む遥か彼方に御岳山(みたけやま)
13、秋深し夜汽車の長き灯りかな
14、秋豪雨堤防決壊迷い犬
15、露草の露光り出ず垣根かな
16、秋最中畝(うね)高くして葱畑
17、水の秋翠玉(すいぎょく)ついと滑空す
18、秋空を稜線分かちて街目覚め
19、菅(すげ)笠の姿美し風の盆
20、秋晴れに洗濯物干す平和かな
21、秋嶺や夢もリュックにあずさ号
22、山肌を下る紅葉のロープウエイ
23、秋の夜や強行採決児の寝顔
24、秋霖(しゅうりん)や堤壊して家までも
25、売り家の旗のはためき秋の草
26、里山の呼吸に合わせ稲穂波
27、鶏鳴と共に目覚めし霜の朝
28、飲み会のすぐに纏まる神の留守
29、秋人事人材足らずと冷える朝
30、千枚田龍の化身か曼珠沙華
31、園児行く桜紅葉を踏み分けて
32、野暮天の刑事コロンボ秋日濃し
33、温泉はエメラルド色山紅葉
34、容赦なく爪立てて剝く蜜柑かな
35、ふるさとの父母の迎えや笑みの栗
36、獅子脅し音にこぼるる萩の花
37、ゆりかごのつぶらな瞳芋の露
38、秋の日や農家の嫁は元コギャル
39、金秋の苔蒸す森に神宿す
40、小さき星引き連れ輝く暁の星
以上
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