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そこで、何かないかと探しましたら 孔子というと「獲麟」しか思い浮かばす、どうなのかと思っていましたが、このようなものがあると動かぬ証拠になります。 これからも、絵手本などは見逃せません。 |
装飾彫刻と図像学
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高尾山薬王院大本堂の彫刻で一番の見どころといいたいのですが、
滝があり、上の方に二人、滝つぼに一人、滝つぼ左手にも一人。類似した彫刻を見たことがあります。
滝の上に二人、滝つぼに一人、滝つぼの人物は岩を抱えている。滝の上の人物は蓮の花を持つのと、棒を持つのと。ここからすぐ答えが出てくるのは、滝の上の人物は不動明王の眷属である矜羯羅童子(こんがらどうじ)と制多迦童子(せいたかどうじ)。
滝に打たれるのは文覚です。鎌倉時代の僧で、平家物語に出てきます。
(文覚が21日の滝行を試みて)三日といふに、文覚つひにはかなくなりにけり。滝つぼをけがさじとや、みづらゆうたる天童二人、滝のうへよりおりくだり、文覚が頂上より、手足のつまさき、たなうらにいたるまで、よにあたたかにかうばしき御手をもッて、なでくだし給ふとおぼえければ、夢の心ちしていき出でぬ。「抑いかなる人にてましませば、かうはあはれみ給ふらん。」ととひたてまつる。「われはこれ大聖不動明王の御使に、矜羯羅・制多迦といふ二童子なり。「文覚無上の願をおこして、勇猛の行をくはたつ。ゆいてちからをあはすべし」と、明王の勅によッて来れる也」とこたへ給ふ。
実は文覚荒行の彫刻を見たのは2件目で、関西方面では見たことがありません。関東ならではなのか。
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今年1回目の更新は、久々、ホームページの話です。 あまりにもマニアックなホームページですが、時折質問やご意見が来ます。 今回は牛乗り童子http://www.syo-kazari.net/sosyoku/jinbutsu/ushinori/ushinori1.html にご意見が寄せられました。 これは大阪天満宮で拝見したのですが、何者かわからなかったので、牛乗り童子として そのまま放置していました。そんな中ご意見が来まして、十牛図をモチーフにしているのでは? ということでした。 十牛図はその名の通り牛が出てきますが、主に禅のモチーフなので、神社にありか?という理由で 見ていませんでした。改めてみてみると横笛を吹き、牛に乗った人物がいる図があります。 「騎牛帰家」という図で、一般的には真の自分と一体化した姿、とされています。 この御意見を受けて思い出したことがありました。そういえば牛に乗った人物がいたと。 『絵で見る江戸時代』という本があり(たぶん絶版です)、これは「頭書増補訓蒙図彙大成」 (寛政元【1789】年)から図などを紹介した本ですが、これに牛に乗った童子が出ていたのです。 注を見ると、「牧童寒笛倚牛吹」という漢詩とともに、「世の中が静かな姿」とあります。 この漢詩を調べると、晩唐の詩人杜荀鶴のもので、なおかつ平安時代につくられた『和漢朗詠集』 にも収録されています。 結論として、どちらがとはいえませんが、私は『和漢朗詠集』かな?と思います。 何せ装飾彫刻の類例がこれだけで、絵画とかを見ればあるような気がしますが、 それらが出てくると、もっと確実なことがいえる気がします。 ご意見下さった方、ありがとうございます。
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名古屋城へ行ってきました。本丸御殿の一部復元が完了し、公開しています。
装飾彫刻ではありませんが、障壁画を見るのもいい勉強。 動物などの判定をする時に、非常に役立ちます。 尾張名古屋は城でもつ。この日は真っ青な空。金の鯱を頂く天守がまさに象徴ですが、 その手前にあったのが本丸御殿。残念ながら戦災消失しましたが、写真や実測図、そして 取り外されていた障壁画が残っており、今回の復元となりました。 まず通されるのが玄関。通称虎の間と呼ばれます。なぜか御殿や寺院では玄関に虎の 障壁画を飾ります。名古屋城も例外ではありません。威圧するためでしょうか。 ネコでもなく、虎でもない容貌。 表書院でも最も格式の高い一の間。奥は上段の間になっており、折上小組格天井、手前は小組 格天井とし、格式の差を見せています。障壁画は雉。 実は名古屋城本丸御殿はこれだけではありません。まだ復元継続中。平成30年までかかるらしい。
特に期待しているのは上洛殿の欄間彫刻。 二条城も修理、唐門公開などがあるだけに、寺社仏閣だけではなく、城からも目が離せません。 |
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いつぞやか紹介した埼玉県熊谷市妻沼聖天山の彫刻。 これは恵比寿さんと大黒さん・布袋和尚が囲碁をやっているところ。 これは弁財天と吉祥天・その主人である毘沙門天が双六(バックギャモン) をやっているところ。あまりにもめでたい彫刻、ということでおわらせて いたのですが、面白い絵が出てきました。 正徳4(1716)年に出版された『絵本故事談』の挿絵。七福神の項にありました。 そのまま、とは言えませんが、そっくりな構図。福禄寿は別面に彫刻されているのを 除けば、こういう絵の描き方があったといっても過言ではありません。 ちなみに絵は大坂の狩野派の絵師、橘守国。 私は図像判定に困ると粉本や出版物、話をもとに判定するのですが、 まさかここまでドンピシャなものが存在するとは…。 ちなみに朗報。平凡社よりこの聖天堂の写真集が8月中に出るそうです。 彫刻好きの方は是非。 ※『絵本故事談』は『江戸怪異綺想文学大系3 和製類書集』として読むことができます。
挿絵はそれから拝借しました。 |



