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X弁護士法人に努めている弁護士甲は、Aの依頼を受けてBに対する「あ事件」を提訴した。その継続中に、相手方BからX弁護士法人に努めている弁護士乙に対してCに対する「い事件」に依頼があった。以下の場合に、X又は乙は、事件を受任することが出来るか。
1X法人が、あ事件とい事件の双方を行う場合。
2あ事件はX法人、い事件は乙が行う場合。 3あ事件は甲、い事件はX法人が行う場合。 4あ事件は甲、い事件は乙が行う場合。 1について。 X法人はあ事件を受任している。 そこで、「受任している事件の相手方からの依頼による他の事件」(65条3号)に当たり、原則としてい事件を受任することは出来ない。 しかし、例外的に「受任している事件の依頼者」(同条但書)である、Aの承諾があれば、い事件についても受任することが出来る。 2について。
本問において、あ事件はX法人が受任している。 そこで、相手方からの依頼にあたり、乙はい事件にについて受任できないようにも思えるが、規定は、当該社員等が自ら関与しているものに限っている(63条4号括弧書き)。 そこで、同条により受任を禁じられることはない。 また、弁護士甲が「他の社員」(64条)に当たり、職務を禁じられるとも思えるが、あ事件とい事件は別の事件であり、63条1号や2号に該当しない。 そこで、同条により受任を禁じられることはない。 よって、乙は事件を受任することが出来る。 3について。
本問では、あ事件を甲が受任していることから、65条5号によりX法人は原則として事件を受任できないように見える(27条3号参照)。 しかし、同条は文言上「社員」弁護士に限っており、使用人弁護士は含まれていない。 そこで、甲が使用人弁護士である場合には同条の適用はなく、い事件をX法人は受任することが出来る。 いっぽう、甲が社員弁護士である場合には、X法人は原則として事件を受任できない。 しかし、「職務の行い得ない社員が…法人の社員の半数未満であり、かつ、…業務の公正を保ちうる事由」(同条但書)があれば、例外的に受任ずることが出来る。 4について。
本問では、「他の社員」(64条1項)である甲は、い事件について「27条」(同条)3号に該当する。 そこで、乙はい事件を原則として受任することは出来ない。 しかし、「職務の公正を保ちうる事由」があれば例外的に事件を受任することが出来る。 |
弁護士倫理
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第二十七条(職務を行い得ない事件)
弁護士は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その職務を行ってはならない。ただし、第三号に掲げる事件については、受任している事件の依頼者が同意した場合は、この限りでない。
一 相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二 相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三 受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
四 公務員として職務上取り扱った事件
五 仲裁、調停、和解斡旋その他の裁判外紛争解決手続機関の手続実施者として取り扱った事件
2011/3/6(日) 午後 9:54 [ 丸坊主 ]
第六十三条(職務を行い得ない事件)
社員等(第一号及び第二号の場合においては、社員等であった者を含む。)は、次に掲げる事件については、職務を行ってはならない。ただし、第四号に掲げる事件については、その弁護士法人が受任している事件の依頼者の同意がある場合は、この限りでない。
一 社員等であった期間内に、その弁護士法人が相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件であって、自らこれに関与したもの
二 社員等であった期間内に、その弁護士法人が相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるものであって、自らこれに関与したもの
三 その弁護士法人が相手方から受任している事件
四 その弁護士法人が受任している事件(当該社員等が自ら関与しているものに限る。)の相手方からの依頼による他の事件
2011/3/6(日) 午後 9:54 [ 丸坊主 ]
第六十四条(他の社員等との関係で職務を行い得ない事件)
1 社員等は、他の社員等が第二十七条、第二十八条又は第六十三条第一号若しくは第二号のいずれかの規定により職務を行い得ない事件については、職務を行ってはならない。ただし、職務の公正を保ち得る事由があるときは、この限りでない。
2 社員等は、使用人である外国法事務弁護士が外国特別会員基本規程第三十条の二において準用する第二十七条、第二十八条又は第六十三条第一号若しくは第二号のいずれかの規定により職務を行い得ない事件については、職務を行ってはならない。ただし、職務の公正を保ち得る事由があるときは、この限りでない。
2011/3/6(日) 午後 9:55 [ 丸坊主 ]
第六十五条(業務を行い得ない事件)
弁護士法人は、次の各号のいずれかに該当する事件については、その業務を行ってはならない。ただし、第三号に規定する事件については受任している事件の依頼者の同意がある場合及び第五号に規定する事件についてはその職務を行い得ない社員がその弁護士法人の社員の総数の半数未満であり、かつ、その弁護士法人に業務の公正を保ち得る事由がある場合は、この限りでない。
一 相手方の協議を受けて賛助し、又はその依頼を承諾した事件
二 相手方の協議を受けた事件で、その協議の程度及び方法が信頼関係に基づくと認められるもの
三 受任している事件の相手方からの依頼による他の事件
四 社員等又は使用人である外国法事務弁護士が相手方から受任している事件
五 社員が第二十七条、第二十八条又は第六十三条第一号若しくは第二号のいずれかの規定により職務を行い得ない事件
2011/3/6(日) 午後 9:56 [ 丸坊主 ]