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〔第18問〕(配点:2)
履行の強制に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものはどれか。(解答欄は,[№20])


1.売買契約の目的である建設機械の引渡しを受けた買主が代金を支払わないとき,売主は,買主に対し,遅延の期間に応じ,債務の履行を確保するために相当と認める一定の額の金銭を自己に支払うべき旨を裁判所に請求することができる。


2.合意により午後9時以降はピアノを弾かないという債務を隣人に対して負担している者が,午後9時以降にピアノを弾くことを繰り返しているとき,この隣人は,当該ピアノの使用禁止及びその競売を裁判所に申し立てることができる。


3.小麦100キログラムの売買契約で,代金の前払を受けた売主が物品を引き渡さないとき,買主は,売主の費用で同種,同量及び同等の小麦を第三者に調達させることを裁判所に請求することができる。


4.賃貸人が賃借人に対して賃貸建物を引き渡さないとき,賃借人は,賃貸人に対し,遅延の期間に応じ,債務の履行を確保するために相当と認める一定の額の金銭を自己に支払うべき旨を裁判所に請求することができる。


5.多額の債務を負う者が死亡し,共同相続が開始した場合において,相続人の一人が相続放棄をしないとき,他の共同相続人は,この相続人を被告として相続放棄の意思表示をすべき旨の訴えを提起することができ,これを命ずる判決が確定すれば,被告となった相続人は,判決確定の時に相続放棄をしたものとみなされる。




検討


1について、代金支払いのために間接強制をするまでもなく、直接強制で十分足りる。なので、多分間違い。


2について、ピアノの競売まではちょっと・・・なので、多分間違い。


3について、同量の小麦を第3者に調達させるような面倒くさいことを裁判所に請求できるとするのは感覚的におかしい。なので、多分間違い。


5について、相続放棄の意思表示は自分自身がすれば債務を逃れられる。わざわざ他の相続人の放棄まで裁判所に請求させることはない。なので、多分間違い。


4について、他の家を借りればいいのではないかとも思えんことはないが、他の肢が消えるので消去法でこれが正しい。


正解は4




知識としては履行の強制として取りうる手段の3つがあるということくらい。あとは、具体的にイメージして正誤を判断する。


〔第16問〕(配点:2)
根抵当権に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものを2個選びなさい。(解答欄は,[№17],[№18]順不同)


1.手形上又は小切手上の請求権を根抵当権の被担保債権と定める場合においても,第三者がふり出し,債務者が裏書した手形上又は小切手上の請求権を根抵当権の被担保債権とすることはできない。


2.根抵当権の元本の確定前に根抵当権者から債権を取得した者は,その債権について当該根抵当権を行使することはできない。


3.元本確定前において根抵当権の担保すべき債権の範囲及び債務者についての変更は,後順位抵当権者がいる場合は,その承諾を得なければすることができない。


4.元本確定前に根抵当権者が死亡して相続が開始した場合において,根抵当権者の相続人と根抵当権の設定者との間でその根抵当権を承継する相続人を合意しなかったときは,その根抵当権の担保すべき元本は,根抵当権者の相続開始の時に確定する。


5.元本確定後の根抵当権は,極度額を限度として,元本のほか,利息及び遅延損害金がある場合には,2年を超える利息及び遅延損害金についても行使することができる。




検討


1について、根抵当権の範囲が限られるという話は知識と知っているが、手形小切手の債務が含まれるかは知らない。だけど、文章が含まれることを前提に書いてあるので先に進む。
ここで、振り出しについては被担保債権になるのに、裏書での債務についてはそうならないとするのは感覚的におかしい。なので、多分間違い。


2について、元本確定前につては随伴性がないのは知識として知っている。
なので、正しい。


3について、承諾を得ないといけないのは債権の範囲や債務者の変更ではなく極度額。
なので、間違い。


4について、相続では原則として元本が確定するのは知識として知っていた。
なので、正しい。


5について、極度額の範囲内なら元本や利息が全て含まれる。
なので、正しい。



以上から、誤っているのは1と3.


プロパー的な知識ではあるが、聞いている内容は普段使っているテキスト(コンパクトディバイス)の中に赤字で強調してあるレベルの内容。無理に逐条解説のような細かい本で勉強する必要はないと思う。

〔第8問〕(配点:3)
法律上の要件としての善意又は悪意に関する次の1から5までの各記述のうち,誤っているものはどれか。(解答欄は,[№8])


1.相続開始の1年前の日より前にされた贈与は,それがされた当時に当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知っていたとき,その価額が遺留分算定の基礎となる財産の価額に算入される。


2.Aが所有する不動産をBが占有する場合において,Bが,10年間の占有を継続したことを理由として,この不動産の所有権を時効により取得するためには,Bは,占有を開始した時に善意無過失であればよく,その後にBが悪意になっても,Bの時効取得の成否に影響しない。


3.善意の占有者が本権の訴えにおいて敗訴したときは,その訴え提起の時から悪意の占有者とみなされる。


4.判例によれば,Aが所有する不動産を7年間継続して占有したBから,この不動産を買い受けて引渡しを受けたCが更に4年間継続して占有する場合において,Cが,10年間の占有を継続したことを理由として,この不動産の所有権を時効により取得するためには,Bが占有を開始した時に善意であれば,Cの占有開始時にCが善意である必要はない。


5.Aに対する債権者Bが,AからCへの不動産の贈与を詐害行為を理由に転得者Dを被告として取り消す場合,その請求が認められるためには,その贈与がBを害することを,AC間の贈与の当時,Dが知っていたことが必要である。



検討


1から4までは省略。


5について、AC間の贈与の時に転得者Dが知っていないとBDに詐害行為取消権を行使できないというのはあまりにも変。なので、5が間違い。



旧司法試験の択一ほどではないが、分量とややこしい話の組み合わせとで受験者を引っ掛ける典型的な問題。ストレスに負けて、飛ばし読みしないことが重要。


〔第6問〕(配点:2)
条件,期限及び期間の計算に関する次のアからオまでの各記述のうち,誤っているものを組み合わせたものは,後記1から5までのうちどれか。(解答欄は,[№6]


ア.条件が成就しないことが法律行為の時に既に確定していた場合,その条件が解除条件であるときは無条件の法律行為となり,その条件が停止条件であるときは無効な法律行為となる。


イ.不法な条件を付した法律行為は無効であるが,不法な行為をしないことを条件とする法律行為は有効である。


ウ.条件の付された権利は,その条件の成否が未定である間は,相続することができない。


エ.判例によれば,不法行為による損害の賠償を請求する債権の消滅時効の期間の計算については,被害者が損害及び加害者を知った時が午前零時でない限り,初日は算入しない。


オ.契約の一方当事者に債務不履行があった場合において,催告期間内に履行しなければ契約を解除する旨の意思表示を他方当事者がしたときは,その催告期間内に履行がなければ,改めて解除の意思表示をしなくても,解除の効果は発生する。


1.ア イ 2.ア オ 3.イ ウ4.ウ エ 5.エ オ



検討


アについて、これは正しい。


イについて、不法な条件については、することしないことの条件どちらも無効な法律行為になるので間違い。


ウとエについて、知識としては持ち合わせていないが、条件成就未定だと一身専属権になって相続できないのは感覚的におかしい。
エについては、午前零時に知った時も初日を参入しないというのは丸々一日特をすることになるので何となく正しい肢と思われる。
なので、比較考慮してウを間違いにする。


正解は3になる。



正答率は50台の問題。


エの判例について全く知らなくても常識的に考えて正しいものと推察できる。大体において判例は常識外れなことは言っていないので、知識で持ち合わせがない場合は自分の常識で判断して処理すると、そんなに外れはない。



〔第37問〕(配点:2)
次のアからウまでの各記述の下線部について,最高裁判所の判例に照らし,正しいものに○,誤っているものに×を付した場合の組合せを,後記1から8までの中から選びなさい。(解答欄は,[№79])


ア.固定資産税の納税者は,固定資産税の登録価格について不服がある場合,地方税法に基づく審査の申出及びその決定に対する取消しの訴えによってのみ争うことができるとされている。
したがって,当該納税者がこれら手続を経ることなく,登録価格が過大であったとして,国家賠償法に基づき固定資産税の過納金相当額の損害賠償請求をすることはできない。


イ.不動産の強制競売事件における執行裁判所の処分については,民事執行法に定める救済の手続により是正することができる。こうした手続が予定されているから,執行裁判所自らその処分を是正すべき場合等特別の事情がある場合を除き,権利者がその手続による救済を求めることを怠ったため損害が生じたとしても,国家賠償法に基づき損害賠償請求をすることはできない。


ウ.犯罪の被害者は,公訴提起により利益を受けることから,検察官の不起訴処分の違法を理由として,国家賠償法に基づき損害賠償請求をすることができる。


1.ア○ イ○ ウ○ 2.ア○イ○ ウ× 3.ア○イ× ウ○

4.ア○ イ×× 5.ア×イ○ ウ○ 6.ア×イ○ ウ×

7.ア×× ウ○ 8.ア×× ×



検討


アについて、これは公定力と損賠請求は別の話、というやつ。だから、請求できないことはないので、間違い。


イについて、知識としてはよくわからないが、民事執行法での救済が認められているのだから損賠請求を認めるのは常識的におかしい。
なので、多分正しい。


ウについて、被害者は公訴提起により利益を受けないことはないだろうけど、常識的に考えて公訴提起は公益的要請。損害を認める余地はないはず。
なので、多分間違い。


答えは6



正答率が4割後半だい。しかし、アは基本的な知識だし、イ、ウについても常識的な判断で足りる。


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