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母は一人暮らしのとき、親しい友人がいて、その方とよく散歩していた。
周りの人が見て「なんとなく変」という状態になってもよく歩いていた。
1人暮らしができなくなって、同居しても、時間があると私と散歩した。
新聞を読んでも何を書いているかすぐ忘れるにもかかわらず我家の近くの道順はしっかり覚えた
杖をつきながら、一人で20分〜30分 くらい一定の道順を歩いていた
ある日 デイケアがあるから、でかけないでと言ったのにもかかわらず、また散歩に行ってしまった。私は、行きそうな所を必死に探した。お迎えに来て下さったヘルパーさんも迎えの車で、近くをさがしてくれなんとか見つけて下さって、事なきを得た。
団地で玄関に鎖をかけられるようになっているので、いつもかけておくようにした。
母は鎖ははずせなかった。
気をつけなきゃと思っているうちに、 午前2時に散歩に行くと騒ぎ出した
他の事情もあり、特別養護老人ホームに入居し最初は看護師さんの言葉によると
徘徊しまくりだったらしい。
その母はベッドから落ちて手術をし車椅子になった。
その後母はおとなしくはなったが、体力が落ち始め立位も保てなくなった。
最後は、尿路感染で発熱し寝返りも打てなくなった。
そのころ母は完全に言葉を失った。
私の顔を見て、私だとは分かっている。顔に笑いが浮かび、一言「「あっ」といったきりだったが
今考えると、母が散歩しているときは、大変だった。
でも、その時、まだ、母が母らしかったときだったのだ
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