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この本を読み終えたのは大分前のことですが、少し精神的・物理的余裕ができて、ようやく投稿することができました。
本の原題はFarthingですが、これはイングランドの地名を指しているようです。調べてみたのですが、実在のものか否かは確認できませんでした。
またこの本のジャンルは歴史改変小説となっており、第二次世界大戦が1941年に終結し、ドイツとイギリスが和解をしてドイツには依然としてヒトラーが君臨しています。
このファージングの貴族の家で晩餐会が催され、招待された庶民院議員が変死体で発見されて事件が物語が展開していきます。
物語の語り手はこの貴族の娘(ルーシー)で、ユダヤ人と結婚したために周囲からは白い目でみられ、特に母親は今なおこの結婚を認めようとはしません。
殺された庶民院議員の胸にはナイフが突き立てられており、死体の脇には大陸のユダヤ人が着用を義務付けられていた☆印の入った布が落ちていました。当然、疑われるのはルーシーの夫です。
貴族の晩餐会に集まった人々はイギリス保守党の有力者で、ファージング・セットと呼ばれる派閥となっています。しかもこの集まりではどうやら保守党の次期党首選挙を巡る相談が行われていたようで、物語も政治的な色彩を帯びてきます。
事件解決に活躍するのはロンドン警視庁のカーマイケル警部補ですが、この後に続く歴史改変小説3部作でも活躍することになっています。
この小説はイギリスの貴族階級の生活ぶりを窺わせる一面もあり、なかなか興味深いものなのですが、人間会計が複雑、とりわけ貴族階級内部の男女関係が関係やたらに複雑で、しばしば巻頭にある登場人物紹介を参照しなkればなりません。
因みに3部作の第2作は『暗殺のハムレット』で、目下読み進めている最中です。
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