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「むらさきのスカートの女」を読み終えました。
いうまでもなく第161回芥川賞を受賞した今村夏子さんの作品です。
主人公は「わたし」で、「黄色いカーディガンの女」と自称しています。
「わたし」はまさしくストーカーのように「むらさきのスカートの女」に執着し、その女の何から何までをも自身で確認すべく、「むらさきのスカートの女」を追いかけます。
「むらさきのスカートの女」はまるで「わたし」の分身であるかのようにも読めます。「むらさきのスカートの女」は「わたし」に操られるように「わたし」と同じ職場でパート従業員として働くことになり、どうやらその職場の所長と愛人関係になったようです。これって「わたし」の願望?
やがて「むらさきのスカートの女」は所長とトラブルを起こし、これも「わたし」の計らいで何処かへと逃走します。
ある休日、「わたし」はパン屋でクリ−ム・パンを買って公園に行き、「むらさきのスカートの女」のようにベンチに座り、一人クリ−ムパンを食べます。その時、ふいに後ろから肩をポンと叩かれ、子供たちがキャッキャ言いながら、走り去ります。「むらさきのスカートの女」の場合と同じように。
奇妙な読後感でした。でも飽きることなく最後まで読めました。
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