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備前 お預け火襷芋徳利(こんな表現があるのかどうか・・・)
桃山時代
高さ21 胴径10.5cm
完品なのも嬉しい限りです
窯印の写真は後ろから2番目の写真です
(参考)
光芸出版 「古民芸買いの研究」によりますと、「備前徳利で最もやかましいものはお預け徳利である
お預け徳利は、高さが16〜21cmぐらいで、2〜3合入りが理想とされ、茶懐石にはなくてはならない徳利である」と記述されています
* 自分のコレクションの中では大のお気に入りです
以前に、古備前水差をUPしましたが(結局この水差しは私のところに来ませんでしたが・・・)この古備前水差は、肌は紫蘇色でしっとりと濡れているような感じでした
これが何とも言えないすばらしさと思いました・・・最後の写真の水差です
そしてこの思いがこの徳利をGETしようという気持ちにつながりました
桂氏の鑑定つきで「土味良く・・・」と書いてありましたので、土がよいからこのようにしっとりした紫蘇色に焼き上がったものと理解したのですが、いろいろな文献を見ましても同じような肌の古備前が見つかりませんでした・・・・
そこで他の人にお尋ねしたり、文献で調べたのですが、とうとう分りませんでした(私の力では当然ではありますが・・・・)
ところが、最近、篠山市の丹波焼のO窯を訪ねました折に、O窯当主に土についてのお話をお伺いして、判明いたしました
「しっとりした感じになるのは長いこと使い込んだから生じた変化であって、徳利や水差しで時にそのようなものを見る」という話が出てきました
しっとり感が水分によるものであれば、長期間使わなければ乾いてしまいますが、この変化は変わることはないということでした
古備前水差は何もせずに店に40年近く飾ってあるものです
ということでUPしてみようとなりました
箱書きは桂又三郎氏によるものがあるのですが、桂氏のニセの箱書きも多いそうですので、あらためて吉村佳峰氏に徳利の鑑定を依頼しました
鑑定書には写真を添付して、割り印をするという、もしかして新しい形式の鑑定書としていただくよう、お願いしました
吉村氏によれば、この箱書きは桂氏60代のころのものだそうです
<吉村佳峰>氏について
名刺には「古備前鑑定 備前館 吉村佳峰」となっています
備前館の代表と言うことだと思います
著書の経歴によりますと
大正11年4月1日生まれ
岡山県備前市出身
昭和18年明治大学卒業
飛行14期予備学生
昭和25年より現在まで古備前蒐集、研究、鑑定を行う
趣味は書道、詩吟、囲碁、演歌
著書のあとがきには、「50年間、古備前に没頭しましたが、一生死ぬまで頑張りとおします・・・」と書いてあります
桂又三郎氏の「古備前大事典」はこの備前館が発行していますので、吉村佳峰氏と一緒に編纂したものと思います
また吉村氏はこの時の研究資料を同じく「古備前大事典」として吉備人出版から発行しています
他に「古備前宝典」の著者でもあります
私は、古備前について、日本で最も貴重な文献を蒐集、編纂した方が桂、吉村両氏であると賞賛したいと思います
この吉村先生に鑑定書のお礼の電話をさせていただいた際に「あれは名品ですよ!・・・」と言っていただき心底嬉しく思いました
桂氏の箱書きについて:
桂氏の箱書はいい加減だという話を聞くことがありますが、あのような大家がでたらめの鑑定をするはずがありません
ニセ鑑定に騙されて、そのように言うのだと思います
ある本にさえ書かれています・・・
他に「満岡忠成」氏の箱書きも信用できないと言われますが、両者のニセ箱書きは字のクセが良く似ています
おそらく同一人物のものと私は思うのですが・・・
これもこの件につき箱書きを自分なりに調べた結論です
そして、桂氏の真筆がでたらめのはずがないという確信を得ました
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