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2010年発行本です。 ちょっと重い(322ページ)ので、持ち歩きではなく家で読んでいたら、 会社用に持ち運んでいる文庫本にはまったりして読むのが遅れ、 延長していたら最大6週間も借りていました。 女たちの内側で、何かが蠢く。
肥満を異形とする節子か、他人の心が読める絵理香か、自意識に悩む由希子か。 交錯する視点、ぶつかり合う思惑。 真実を語っているのは誰?──魅惑の長編小説 感応ってあんまり使わない単語ですよね。 → 1 仏語。人に対する仏の働きかけと、それを受け止める人の心。また、信心が神仏に通じること。 2 外界からの刺激によって心が深く感じ動くこと。「真の芸術に接して―した人々」 これを先に調べておけば、結構繋がって面白いって感想になると思います。 若干奇想天外な話ではありますが、みんな心の中がぶよぶよしています。 他人の心が読める絵理香が個人的には1番恐ろしいですが、 秋澤初美(節子たちの高校教師の妻)の思考回路は嫌だけどちょっと分かります。 最悪を想定しておけば、実際最悪の出来事に直面した時に対応できる、と言うマイナス思考(?)なのですが、違う場面で、初美の子供(確か健太)に「お母さんは変なんだ。「お父さんがいなくなっても二人で生きていきましょう」って悲観してる自分が好きなんだ」と言われています。 結局どういう状況であれ、自分の考えひとつでその物事はハッピーにとらえることも出来るし、 アンハッピーにも受け取ることが出来る。 それだったら悲観するのではなく、楽観して楽しく過ごしたいな、と。 初美は自分を守ることで、 本当は守らなくてはいけない子供にまで引かれていることに気付いていません。 読むのに時間かかったけ&なんとも不思議な本でした。
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女性作家
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2007年の作品。 本屋さんで見かけた記憶がなかったけど、もう単行本にもなってる本なんでしょうね。 女はどれだけ縛れるか。男を。自分の心を。同じ日に同じ場所で一年後に会う約束をして別れる、二組の男女。七回目の秘密の逢瀬を重ねる主婦、一年後の約束に思いを募らせるOLの姿を、香港を舞台に描く。
「僕は待っています。必ず」来年の同じ日に、同じ場所で。男と女は再会の約束をした。一年後の再会を約束した男女の愛のかたち。 香港のハッピーバレー競馬場が舞台でいくつかの男女が交差する連続短編集みたいな感じです。 永井さんの作品の中では評価が低い感じですが私は好きでした。 1年に1度とかの再会を約束する人ってどの位いるんでしょうね? 例えば辻さんと江國さんの「情熱と冷静の間に」(こんな題名だったような?)では、 何年か後か忘れちゃったけれど、「この場所でまた再会しよう」みたいな作品ですよね? 本の中では結構そういう数年後の再会を約束してハッピーエンドの結末が多いイメージですが (今回もこの作品はハッピーエンドですし)、 実際そういう約束をして再会をしてハッピーエンドを迎える人たちっているのかな〜と。 私自身はそういう約束したこともないし、周りでも聞いたことがないので。
1年に1度って人生のご褒美みたいな感じにも思えるけど、 残りの350日ぐらいは耐えるってことですよね。私ならそんな1年待てない気がします。 |
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2004年に文庫になった作品です。 小川さんと言えば「博士の愛した数式」ぐらいしか読んだことがないのですが、 なぜか図書館で見た時に惹かれ借りてみました。 夫から逃れ、山あいの別荘に隠れ住む「わたし」が出会った二人。チェンバロ作りの男とその女弟子。
深い森に『やさしい訴え』のひそやかな音色が流れる。挫折したピアニスト、酷いかたちで恋人を奪われた女、不実な夫に苦しむ人妻、三者の不思議な関係が織りなす、かぎりなくやさしく、ときに残酷な愛の物語。 この作品は、島本さんの「七緒のために」と並行して読んでいました。 七緒のために、は若さゆえの残酷さや鋭さから来る孤独、みたいな作品でしたが、 こちらの「やさしい訴え」は年齢を重ねた上での抗えない孤独、でとても良い作品だと思いますが、 読んでいて辛かったです。 私はこの作品で「チェンバロ」を知り、また「カリグラフィー」という職業も知りました。 季節がうつりかわる美しい情景、チェンバロを作製する繊細な時間、 カリグラフィーに没頭する深い世界。 ゆっくりした世界がありながら、瑠璃子の離婚問題、新田さんの不在、 薫の過去の傷が現実世界に戻してきます。 瑠璃子の夫の愛人に子供が出来たことや、 自分が好意を寄せる新田と女弟子薫との絶対的な絆を見せつけられたとき、瑠璃子はどん底に落ちます。 「私はひとりだ。」 きっと3人とも弱い人間なんだと思います。 自殺したくなるぐらい辛い過去を背負いながら、でも自殺すら出来ない弱い自分たち。 だから誰かのために生きたいと願い、 でも重荷になりたくないからひっそりと他人を思うことでかろうじて生きる意味を見いだしてる。 私はこういう話も好きですが、(知らない人も多いと思いますが)ゴマブッ子さんのブログに出てくる、「ついつい好みの男性と会った瞬間ホテル行っちゃった」みたいな(こっちは実話ですが…)相談も好きなのです。 大体他人に自分のやっちゃった話を言える時点でネタになってるし、 「せっかくの人生、楽しく生きないとね」みたいな気持ちをもらえますし。 でも私の本質は物事を掘り下げてしまうタイプなため、 こういう深い残酷な話を読んでしまうとなかなか抜け出せません。 一体こういう本はいつ読むのが1番いいんでしょうね。
七緒のために、とやさしい訴えの後に読む本はライトなのが良いな。 (といいつつ今手元にあるのは乃南アサさんですが…) |
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やたら読むのに時間がかかった本です。 何度も図書館の返却を延長しました。 上原菜月は38歳。結婚生活にさしたる不満もなく毎日を送っていたのだが…。
とある偶然から参加することになった女たちの不思議な集まり。奇天烈なその会合に面くらう一方、穏やかな日常をゆさぶる出来事に次々と見舞われて―。 幾多の「難儀」を乗り越えて、菜月は平穏を取り戻せるのか!?コミカルにして奥深い、川上的ガールズトーク小説。 多分これ最近文庫になったはずで、新刊チェック(←図書館の予約のために)をしていたときに 「この本知らないな」と思い、早速借りてみた次第です。 うーーーーーん。 全然読みにくい感じでもないし、小さい笑いもあるし、面白いのかもしれないけれど、 ありきたりのことで悩んでいて、そもそも「これでよろしくて同好会」みたいのがあれば面白いけど、その中で発表される質問はどこからやってくるものなの?という素朴な疑問とかいっぱいでした。 突然昔付き合っていた土井くんのお母さんが登場するのも疑問だし(笑) 奇想天外な小説ならば、突然話す内容が所帯染みなくてもいいのに、という感じかも? 38歳にして「簡単に結婚しちゃっていたけど、実は結婚って深いものなんだ」みたいに気付くのですが、え?今更?って言うツッコミをしたくてしょうがありませんでした・・・
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2回目です、たぶん読んだのは。 理想にもえる22歳の看護婦西原千香子。恋に憧れる千香子の恋人の医師杉井田は彼女を裏切り、患者の母親と出奔してしまった。
人生に一度も転んだことのない人はいない。 兄のようにやさしく見守ってくれる広川さんの言葉を胸に千香子は立ちあがる−。 真実の愛とは何なのか? 本当に生きるということはどういうことなのか? ひたむきに生きる千香子の日記に綴られたゆれる魂の記憶。 三浦綾子さんを読みたいときって「何かにすがりたい」時なのかもしれません。 三浦さんがクリスチャンであることはとても有名だと思いますし、 本の内容も信仰が土台にあるものなので、 読む人によっては押し売り系に感じて合わない方もいるんじゃないのかな、と思います。 塩狩峠なんかは毎年「今年の100冊」みたいな子供たちに読んで欲しい夏の本に入っていますよね。 この本は広川さんをキリストと見立て、必死で生きる千香子を正しい世界へ導こうとしています。 (表現がいまいちうまくできない・・・) 杉井田に恋している千香子は、広川さんからの愛を気付けない。 そして1人だけが世界で辛い人間と思ったりしている。 きっと人ってこうなんだろうな、って思います。 「気付いたらいつも近くにいた」といって結婚したりする方もいるように、 真実の愛というのはもしかしたら当たり前に受け取っていて気付かない物なのかもしれません。 杉井田に心も体も与え裏切られたときの千香子の気持ちはたぶん全ての人が共感できるんじゃないかな、と思います。 私は無宗教です。 だからこそここぞ、と言う時に弱いのかな、と思うのです。 もし神を信じていれば、何か絶対的に揺るがない信念を持っていれば楽な時もあるかもしれない、 と思うのです。 三浦さんの本を読むといつもそういう気持ちにさせられます。 が、きっと私は死ぬまで無宗教のままでしょう。
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