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今年の目標は, |
雑談
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ロードス島からようやく帰還した. |
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いま,ドバイ空港にいる. ロードス島からの帰途である. なんとか国際会議も終えて, ホッとしている. 今回は何が素晴らしいって, 一度も飛行機が遅れていない. 交通手段でひとつもトラブルに遭遇していない. これは私の海外旅行生活において初めてのことである. (いや,まだこれから関西空港までのフライトが残っているから 油断はできないけれど) ほんの6日ほど前にこのドバイ空港で こうしてPCを打っていたのが ついこの前のことのように思える. 昨日,会議終了後にOLD TOWNに繰り出した. OLD TOWN一の高台である時計塔に登って,見晴らしを楽しむ. 少しずつ日が翳っていくOLD TOWNを眼下にすると, この島を離れていくことに,それなりの寂しさを感じた. たった6日程度の滞在で,ほとんどホテルで過ごしていたのにも 関わらずである. 東洋人の私であっても,いくばくかの郷愁にそそられる. そんな雰囲気がこの島にはあった. そして,どこまでも青いエーゲ海. 今回は泳ぐことはなかったけれど, 海から吹いてくる風は,十分に楽しむことができた. 今回の経験をまたバネに
日本からの生活を始める. いろいろと考えるべきことができた. あとから振り返ったときに, 今回の出張が分岐点であったと思えるように, これから努力していきたい. |
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国際会議も今日で終了. 明日は帰国の予定である. 帰国する前から気が重いのは時差ボケのことである. 今回訪れたギリシャと日本の時差は6時間. サマータイムで通常時よりも1時間短い. ギリシャの方が日本より6時間遅れていて, ギリシャが朝6時に日本は正午となる. ヨーロッパへの往路は比較的時差ボケが楽である. 日本でちょっと夜更かししていると思えばよく, 現地では疲れて,酒を飲んで早く寝るので, すぐに身体が慣れる. 事実今回の出張でも,全く支障はなかった. だからこそ復路が怖い. 日本での朝6時は,こちらの夜中の0時である. とても起きられる気がしない. 飛行機の中では眠ることができるだろうか. それで調整できればいいのだけれど. つくづく思うのは,最近はめっきり体力が衰えたということ. 若い頃であれば,時差ボケを解消するために, 半分徹夜みたいなこともできただろう. しかし,40歳を越えた今ではそんな芸当はまずできない. 適宜,仮眠をとりながら,リズムを取り戻していくしかないのだろう. ちょっと気が重いなぁ. あぁ,このエーゲ海の青さに包まれて, しばらくロードス島に留まることができたならば... 日本に帰りたくないなぁ. 薔薇咲く太陽の島ロードス.
この歴史にあふれた, それでいて開放的な雰囲気をもつこの島に もうすっかり魅せられている. |
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ロードス島に来て4日目. いくつかのツアーにも参加できて, ギリシャという国が持つ歴史に 深く考えさせられている. ギリシャは民主主義の発祥の地であるにも関わらず, それが実現したのはつい最近のことなのである. これまでの長い歴史の中でギリシャは, 本当に激動の国際状況を経験してきた. ギリシャがあって,ローマがあって, ビサンチンがあって,トルコの支配があって, イタリアの占領があって,ドイツの占領があった. 特に中世においては, ロードス島はイスラム勢力であるトルコに対する 最前線であった. ギリシャ人ではないヨハネ騎士団が キリスト教世界を守るためにずっと駐在していた. この遺跡の一つである,Old Townと 騎士団長の宮殿を見学することができた. 騎士団長の宮殿は 宮殿というにはあまりにも質素で いくつかの床を飾るモザイクと, いくつかの天使とギリシャ神話の像, そしていくつかの東洋風の壷が あるだけだった. そして壁に刻まれているFERTという文字. 彼らの信仰の象徴である. 実は,今回の出張のために 塩野七生の「コンスタンチノープルの陥落」と 「ロードス島攻防記」を事前に読もうと 購入していた. これらは,「レパントの海戦」とともに 3部作となっており,第2作の「ロードス島...」を 読む前に「コンスタンチノープル..」を読もうと思ったのである. 結局全然時間が取れなくて (出張前というのは得てしてこうしたものである) 「コンスタンチノープル...」だけ なんとか読み終えた. 「ロードス島...」が間に合わなかったのは 大変残念なのだけれど, それでも,このビサンチン帝国崩壊後の 地中海におけるカトリック世界とイスラム世界の衝突は, 非常に興味深く,その遺跡をめぐっていると, その歴史的ロマンに思いをはせることになる. ここに,ヨハネ騎士団がいたのか, ここはイル・ド・フランスの管轄地だったのか, などと小説の中の世界が目前にあるのである. このような贅沢が他にあろうか. 物語の登場人物が活き活きと動き出す. 彼が坂を上れば,その坂を思い出し, 彼が宮殿の広場に来れば,その広場を思い出す. 小説の中の世界を私はまざまざと思い起こすことができるのだ. こうした歴史小説において, このような読み方は,最も素晴らしいもののひとつだろう. 特に塩野氏は,現地調査を念入りにされてから 執筆したのだというから,その写実的な描写は, それを目前にしたときに圧倒的な力を持ってくる. あぁ,幸せだ.
そう夜の騎士団長の宮殿にて実感した. 約500年前の騎士たちの足音,息遣いに, 薄暗がりの中で思いを凝らす. こんな経験そうそうにない. 今回のこの幸運に心から感謝するのである. |




