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げんさんのブログにて紹介されていた合気道の漫画。 「EVIL HEART」 (武富智、ヤングジャンプコミックス、集英社) 第3巻を購入してがっかり。 なんと話が盛り上がりつつあるところでの連載終了。 たぶん連載打ち切りだったのだろう。 合気道を中心とした珍しい漫画だっただけに、本当に残念である。 合気道と出会って成長していく少年の姿を描いたものなのだが、 1、2巻の内容があまりにも暗かった。 お兄さんが家庭内暴力。 家族を守るために、主人公はキレる性格に。 そして、お母さんは家族を守るためにお兄さんを刺してしまい刑務所へ。 もう、あまりの暗さに読むのがつらくなるほどだった。 3巻になって、ヒロインが登場し、ずいぶん明るいストーリー展開となったのだが、 仮面ライダー響鬼が人気がなかったのと同様に、 現代ではこうした真面目なストーリーは受けないようである。 社会的な問題に真面目に取り組んだ漫画なだけに、連載打ち切りは本当に残念である。 まぁ、1、2巻を読んだ時点でこのような結果になるのではないかと危惧はしていたのだが。 そもそも合気道が漫画の題材になるのは珍しい。 私が思いつくのは、合気道探求に連載されていたものを除くと、 「虹色のトロツキー」(安彦良和) 「邪学者 姫野命」(飯田耕一郎) あたりだろうか。この2作においては合気道はそこそこ真面目に取り上げられていた。 そうでなければ、だいたい合気道は、おてんばな女の子が悪い男の子をエイヤと投げ飛ばすときに使われるぐらいだったろう(例えば、手塚治虫「三つ目がとおる」の和登さんとか)。 やっぱり、主人公が筋骨隆々というわけではないし、そもそもケンカに用いるのは禁じられているような武道だから、漫画の題材としては取り上げにくいのだろうと思う。 一方、空手とか拳法とかでは、迫力のある画がかけるし、相手も倒されやすい。 強敵が現れる→一度負ける→鍛錬して強くなる→今度は勝利する そんな少年ジャンプ的な展開は、合気道には似合わない。 やっぱり「銀河が泣いた、虹が砕け」るようなボクシングなどではないと。。。 第3巻の最終ページには、"心編"、"氣編"と書いてあり、続編を期待させる。
続編の連載が再開されることを祈りたい(たぶん別の雑誌となるだろうと思うが) |
マンガの話
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我が青春を彩ってきた愛すべきマンガたちを紹介!
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今日、大学四年生の女の子が、来年の卒業式の服装ついて先輩の女子学生と話していた。 "やっぱりハカマですかね、先輩" "いや、振袖がいいんじゃない?" もう来年の卒業式の話をしなければならない時期なのか、と驚いた。 どうもレンタルをするならば、今頃から申し込んでおかなければ、良い着物が無くなってしまうらしい。 そういえば、その先輩の女子学生は去年卒業式で振袖を着ていたっけ。 その訳を聞いて見ると、振袖を折角買ってもらったりしても着る機会はめったにない。 せいぜい親戚の結婚式くらいだとのこと。 卒業式は、振袖を切ることができる貴重な機会なのだそうだ。 なるほど、と感心した。 理系の女子学生であれば、大学院に進学することが多い。 大学院の卒業式にハカマ姿を披露すればよいのだ。 それを聞いて、四年生の女の子も振袖を着るほうへ大きく心が傾いたようだった。 "ハカマ姿もいいじゃない。紫のハカマにピンクの着物、 そして髪はリボンで結えばいい。そして日傘も忘れずに!" と私が言うと、 "それは、「はいからさんが通る」の読みすぎ!!" と女の子二人は声を合わせてこちらを向いた。 ハカマ姿の女学生といえば、やっぱり紅緒ではないか? 私の認識は間違っていないのだと思うのだが。。。 だからこそ、女子学生二人もそう反応したのではないか。 「はいからさんが通る」とは、大和和紀の代表作の漫画である(週刊フレンド、1975年〜)。 主人公の花村紅緒は、自転車で女学校に通うじゃじゃ馬の女の子。 これが許婚の華族 伊集院忍(少尉と呼ばれる)と恋に落ちるが、 少尉は戦争のためシベリアに出兵され、死亡。 しかし、紅緒は、死んでいたと思っていた少尉と再会する。 ただ少尉は、記憶を失っていたのだった。。。 紅緒は少尉への愛を秘め、ある事情で出版社の編集長 冬星と結婚することに... 大正ロマンの中に描かれるラブコメ?純愛? とにかく、すごく笑えて、ホロリとする名作である。 アニメにもなり(1970年代!)、ずいぶん人気があった。 80年代には、南野陽子主演で映画化されている(少尉役はなんと阿部寛!)。 ♪凛々しく恋してゆきたいんです、わ〜たし〜 主題歌もヒットし、ハカマ姿で南野陽子が歌っていた姿を良く覚えている。 (着物は、市松模様だったかな?) 女子学生は、南野陽子が私と同い年ということで驚いていた。 (私も歳をとったものだ) "ハカマ姿だったら、私がコーディネートしてあげよう" と女の子に言うと、 "それって、コスプレをさせたいだけじゃ..." と別の男子学生。 "...。"(そ、そうだったのかもしれない...) ということで、今日一日、はいからさんが通るの唄が頭から離れないのだった。 #もう一言。 といっても、南野陽子の唄に加えて ♪もう、噂はききましたか?そしてその目で確かめましたか? というアニメのオープニングと ♪ごきげんいかが、紅緒で〜す。はいからさんと呼んで下さい、すき〜な人には... というエンディングの唄がぐるぐると頭の中で巡っていたのだった。 #また、もう一言。 しかし、アニメでは少尉が飛行船に乗って日本に帰ってくるところで 話は終わっていたような。 それを紅緒が酔っ払って見つけて、夢かしらん?と いぶかっていたシーンだった気がする。 ずいぶん昔の話。それでもいろいろと覚えているのは、
やっぱり作品が面白かったからなのだろう。 |
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13年か。 最終巻となった13巻を読み終えて、本当にため息をついた。 ここまで来るのに長かったなぁ。 「陰陽師」岡野玲子 とうとう13年間続いた壮大な話が結末を迎えた。 始めは、平安時代の霊異譚という、 夢枕獏が原作で書いているであろう(実は読んだことがない) おどろおどろしい雰囲気だった。 その中で、颯爽と振舞う主人公の晴明と博雅の冒険譚。 だからブームが興ったのだ。 映画も2本。TVドラマもあった。 しかし、途中からどうも路線が変わってきた。 難しい話がでてきて、ウンチクがあちらこちらで語られる。 文字もどんどん細かくなってきた。 11巻くらいから最後のほうは、作者である岡野玲子がやりたい放題という感じだった。 よく編集者が許したと思う。 12巻あたりから平安京の成り立ちと古代エジプトの宮殿の成り立ちがリンクし始め、 古代ギリシャの女性学者の逸話が挿入される。 そして、それらをつなぐものが語られていく。 それは数学だった。それも幾何学。 この世でもっともスマートな洗練された言語。 確かに象形は、人に影響を与えるとも思う。 聖なる世界の言葉にふさわしいと私も思う。 こうした発想に至った作者には敬服する。 そして実際に何度も史跡に足を運び、 数々の文献をあたって調査をしてきた 作者の飽くなき探究心にも。 それは作品に広がりを与え、岡野玲子のオリジナルに昇華させていった。 正直、こうしたウンチク系の話、私は結構好きなのだ。 知的好奇心をそそられる。わからないところがまた魅力。 だから、話の半分もわからずとも、新刊が出るたびにいそいそと書店に買いに走っていた。 そして13年間。 私は、最初の巻からずっと買い続けてきたということらしい。 その内容はともかく、 描き出された美しく、それでいて魑魅魍魎が跋扈する平安の世界。 そして美しいとしかいいようがない登場人物たち。 それらを眺めているだけでも、この作品の価値は十二分にある。 そして、私は13年間をかけて作品を継続し完成させた 岡野玲子の筆力に脱帽するのである。 ずっとワクワクさせてくれた作者に深く感謝。 はぁ…。
しかし、またため息。 これからどのマンガの新刊を楽しみにしていったらいいのだろう。 それが大きな問題だ。 |
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男というものは、いや女もそうかもしれないが、 つまるところ、誰もがヲタクなのではないだろうか? そして誰でもヲタクでハッピー! それで良いではないだろうか? そんなことを思わせてくれたマンガがこれ。 「監督不行届」 (安野モヨコ) 傑作! 久しぶりにマンガを読んで大笑いした。 こんな作品があったなんて、つい最近まで知らなかった。不覚... この楽しい思いを誰かに分かって欲しくて、ここに大々的に紹介!! 作者の安野モヨコ(モエコではない)は、 「ハッピーマニア」や「花とみつばち」、最近では「働きマン」で有名な売れっ子漫画家。 (「働きマン」は”ダ・ヴィンチ”でも最近特集やっていたような気がする) そしてその旦那さんは、あの庵野秀明である! といってもピンと来ない人もいるかもしれないが、 名作アニメ「エヴァンゲリオン」などの監督であり、ヲタク界のカリスマなのである! (私も、それなりにエヴァ好き) この二人が夫婦だったとは、実はこのマンガを読むまで知らなかった。 二人は2002年に結婚しているのである。 なんといってもカントク(作品中では、庵野氏はこう呼ばれている)のヲタクぶりは秀逸。 まず、結婚式での新郎の衣装がなんと仮面ライダー(旧本郷ライダー)で、 お世話になった人たちに新婦(作品中ではロンパースと称する)と一緒に配ったものが、 なんと同人誌。。。 (実はコスプレはフィクションらしい。しかし同人誌はホントの話とのこと) とにかく強烈である。 ドライブは、もちろん、アニメソング(アニソン)を夫婦で歌いながら。 仮面ライダーのロケ地でデート。 新婚旅行は、富士急ハイランドでガンダム・ザ・ライド。 夜は、ガンダムやイデオンなどのDVD BOXを一気に観る生活。 す、すばらしい。 ストーリーとしては、安野モエコであるロンパースが カントクによって”オタよめ道”に邁進する流れとなっているが、 ロンパースはもともと十分ヲタクの素質があったのは明白で、 途中からは、すっかりオタよめと化している。 しかし、ホント、二人の生活は楽しそう。 子供用仮面ライダー変身ベルトを締めることができないカントクのため、 ロンパースが後ろに回ってベルトを抑えてくれていたりする。 (カントクはもちろん変身ポーズをとる) なんという夫婦愛(笑)。 描かれているカントクも可愛い。 本の最後には、庵野氏のインタビューが掲載されており、 実物の写真が載っているので、意外にカッコいいことに驚かれる人もいるかもしれない。 (私はもちろん、カントクの写真は過去から何度も見ているので驚くことはなかったが) 安野モエコの筆力に感心。 作品を読み終えて思ったのは、私はヲタクではないということ。 作品中に出てくるネタ(マンガのセリフやアニソン)は7割位しか理解できなかったし、 その濃さが、やっぱりカントクとはずいぶん違う。 私は普通の人だった(よかった。。。) ということで、安心もできる 本当に珍しく心から笑える傑作である。 ぜひ、手にとって見ていただきたい。 自信をもって、皆さんにおススメする一品である。 ■Webから、少しだけ読むことができます。 (第壱話、第弐話) (「まずは、諸星大二郎全制覇」のセリフには笑った) ■オマケ。 作中にあるヲタクの見分け方。 1.マンガでよくある擬音を実際に口でいってしまう 例: 「ガガーン」、「うるうる」、「キラーン」 など 2.おどろいたときにわざとどもる 例:「そ…そんな」、「そ…そうだったのか」など あ、当てはまるじゃん、やっぱり私。。。
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「この男は実在する!」 この一言から、そのマンガは始まった。 恐怖マンガで有名な(ギャグマンガも一杯描いていたのだが)つのだじろう氏の独特な迫力のある絵が見開きだった(と思う)。 そう、手刀でビール瓶を切り、自然石を割る男。 世界と空手ひとつを武器に、渡り合った男。 大山倍達、極真空手創始者その人の話である。 しかし、ロマンがあったなぁ。 プロレスラーを倒し、南米ではカポエラを倒し、後半では中国拳法の達人と渡り合う。 本当の話との触れ込みだったので、本当に信じていたよ、当時。 マンガは前半は、つのだじろう氏が大山倍達の生涯を、そして後半は影丸譲也氏が極真空手の発展について描いていた。 そのうち、中国拳法のチームと戦いあうような話に発展して、いくらなんでもこれは創作だろうと思ったっけ。 大山倍達氏はともかく、私にとっての憧れは芦原英幸氏である。 氏から別に指導を受けたことはないのだが、近年最高の空手家の一人ではないかと思う。 極真空手に技術体系はあるのか、という話はまた別にしたいが、芦原氏の創り上げたサバキという技術は本当に素晴らしい。そして、芦原氏はその高度なテクニックの数々を使いこなしていたという。 技術ビデオを観たことがあるが、彼の姿の安定感、相手をリードするそのタイミング。 私のようなものが観てもため息をつくほど素晴らしい。 話がまた横道にそれてしまった。 芦原氏の話はまた別の機会に譲るとして(こればっかり)、空手バカ一代に話を戻そう。 マンガの中で有名なのは、まず大山氏が山にこもって修行をすることである。 そして人里恋しくなり、山を降りたくて仕方ないとき、彼は片方の眉をそり落としてしまうのである。つまり、恥ずかしい顔となって人里への未練を断ち切るのだ。 そのときマンガでは、流れる小川に自分の顔を写して(記憶曖昧) 「バカよ、バカよ、大バカよ。俺は空手バカよ」 と叫び、笑うのである(たぶん、そうだった)。 どうですか、この男のロマン。 [実際は、氏はときどき助っ人がモノを山に運んできていてくれたという話だが。 しかし、彼の稽古はマンガにも勝るとも劣らないものだったようだ。 近くの林は毎日叩くため立ち枯れしていったという。 またベンチプレスも限界を超えるために、バーベルが上がらないときには、オシリに畳針を刺させたという話が残っている。やはり空手バカであることは間違いない。 尊敬してやまない。] このマンガが後の格闘ブームを作ったことは間違いない。 確か佐竹正昭氏などは、そういっていたような気がする。 私も縁あって、空手をやることになった。 当然、これが啓蒙書となる。 しかし、とても真似はできなかった。 山に籠るまではしなかったが、立ち木を正拳で叩いてみた。 これが目が飛び出るほど痛い。すぐやめた。 しかし、後で大道塾チャンピオンのヒットマンと呼ばれた長田氏の話を読むと、 彼は信じて立ち木を殴り続けたそうである。 拳の皮が破れ、白いものが見えるまで叩いたそうだが、 大山氏が言うように、正拳一発で人が倒れるようにはならなかった。 だから彼は大道塾に入門したのだという。 この話を読んだとき、凡人と才能ある人の違いを感じた。 愚直に地道な稽古が出来る人が、強くなるのだとしみじみ思ったものである。 またまた話がそれてしまった。 とにかく、このマンガが格闘技マンガに燦然と輝く傑作であることは間違いない。 そして、現在の格闘技ブームの原点でもある。 現在も総集編という形で、読むことが出来る。 非常に長いのですぐさま購入は勧められないが、マンガ喫茶にはたぶん置いてあるだろう。 じっくり時間をかけて読んでみても決して損はない一作である。 そして読んだ後、拳を固く握り締めて店を出てくるに違いない。 頭をカラッポにして、空手の迫力と男のロマンに思いをはせてみるのが良いだろう。 (追記)
へなさんのお陰で記事中の間違いを修正することが出来ました。ここに感謝いたします。 (修正前) 大東塾 → (修正後) 大道塾 なぜ間違ったかというと...まぁ、武道に少し詳しい人ならば、あの流派とゴッチャになったかとお分かりになるでしょう。恥ずかしい。 |




