みさき道人 ”長崎・佐賀・天草etc.風来紀行”

■写真ブログ/長崎・佐賀ほか ●風景・史跡・古写真・巨樹・石橋・滝・山野歩き・標石・戦跡 ●江戸期の「みさき道」

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                     雪の島  壱岐市勝本町本宮仲触

 万葉集に詠まれ、江戸末期に書かれた壱岐名勝図誌は壱岐一国の名にもなったと伝える「雪の島」。壱岐島の北西、勝本町浦海海岸にある小さな島である。
 観光案内やマップにあまり紹介がなく、現地へ行っても案内板はまったくない。

 郷ノ浦港から国道382号線により勝本町へ向かう。勝本町の南はずれ亀石交差点から左折し、湯ノ本を通る県道231号線を北上。「浦海漁港」入口まで行く。ちょうど「報恩寺のモクセイ」への案内標識がある所である。
 国道382号線をそのままなら、歴史公園「壱岐風土記の丘」の先から左折。途中はまっすぐ道を進むと、県道231号線のこの地点に出る。

 県道から浦海漁港へ坂道を下る。海岸の小さな岬の付け根にあるらしいが、姿が見えない。通りかかった車の人に聞いてやっとわかった。
 漁港に出る手前、集落の反対側の海岸にコンクリート護岸があり、その上に白く小さな頭を覗かせているのが「雪の島」である。カーブミラーの所から海岸へ行く100mほどの小道があるが、訪れる人はほとんどいないのか、草が荒れ放題で苦労した。
 七夕会壱岐観光情報HP「壱岐ファイル」自然環境編による説明は次のとおり。

 雪 の 島  場所 ● 勝本町本宮仲触  アクセス ● 郷ノ浦港から車で25分

 浦海海岸の小さな岬の付け根に、“雪の島”と呼ばれる流紋岩でできた真っ白な岩がある。万葉集にも詠まれたほど愛くるしくて、何か願いごとをすれば叶えられそうな、そんな気持ちにさせてくれる不思議な岩。地元では白っぽく見えれば晴れ、黒っぽく見えると雨が降ると信じられている。湯本湾の小島を染める美しい夕日スポットでもある。

 ところで、壱岐名勝図誌の記すことや、万葉集の歌とは、どんなことだろう。
 ”雪の島”で検索すると、HP「壱岐の風景」の中「壱岐名勝図誌の風景」があり、次のとおり島の詳しい写真とともに紹介していた。
 また、同岬の先端部には「鞍間ノ滝」という壱岐では珍しい安山岩の柱状節理がある。干潮時しか行かれないが、同HPに記事があるので参照。

 浦 海(うろみ) 古老伝云、浦海にむかし千軒の民居あり。むかしは、此所家居多くありて七浦の内なりしか、寛文年中(1661年−1673年)湯本浦に移さるとなん。今は民戸二十三烟あるのみ。

 雪 島  岳城の岸の艮 (うしとら、北東) にあり。此島、東西七間(一間は約1.8m)、南北九間、周巡三十二間、塩高く満時は島の高さ二間余、塩干時は島の高さ三間余。又塩満時は舟より渡り、塩干時は陸より行くべき島なり。全体白岩にして晴天には白き事 実に雪のごとく、日に映して目はゆし(まばゆい)。
  雨天には、自然岩の色黒くなるとぞ。これによりて、此のあたりにては、晴天にても此島のいろ黒くなればやがて雨ふらんといひ、雨中にても白くみゆる時は雨晴るべしと、此島によりて日和のほどを卜(うらない)なへるとぞ。
  さて此島のみ白くて近所の地はみな常の岩色なり。実に奇なる島にて、遂には一国の名ともなれるは むべなるかな(宜なるかな、もっともなことだ)。
  古歌に撫子、磯馴松などよみたれど、今はその木草にはあらぬ、茅、薄、磯黒木など生たり。いかで松、撫子を植はやとなむ思ひける(何で松、撫子を植えたのだろうと思った)。
    恋しくは なとか問なん 雪の島 岩ほにさける なてしこの花

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                壱岐報恩寺のモクセイ  壱岐市勝本町本宮東触

 郷ノ浦港から国道382号線により勝本町へ向かう。勝本町へ入って亀石交差点から左折、湯ノ本を通る県道231号線を「浦海漁港」入口までかなり北上する。ここに「報恩寺」への案内標識があり、標識の道を行くと寺へ着く。
 国道382号線からなら、歴史公園「壱岐風土記の丘」の先から左折。途中はまっすぐ道を進むと、県道231号線に出合う前に報恩寺へ着けないことはないが、標識がなくわかりにくい。
 長崎県HP「長崎県の文化財」による説明は次のとおり。

                  壱岐報恩寺のモクセイ  県指定天然記念物

  指定年月日 昭和35年11月24日  所在地 壱岐市勝本町本宮東触1170
  所有者 報恩寺
 モクセイは中国原産のモクセイ科の代表樹で、鑑賞用のため広く庭に植えられる。葉は堅く、先のとがった長円形で長さ数cm。秋になると葉のつけねに小さい花が密集してよい香りを放つ。花は深く裂けた四弁花である。
 花の色の純白のものをギンモクセイ、赤黄色のものをキンモクセイ、淡黄色のものをウスギモクセイとして区別する。報恩寺のはウスギモクセイである。樹の高さ9.30m、幹の回り1.75mもあって、モクセイとしては珍しい巨樹である。

 なお、勝本町「勝本町史(上巻)」昭和60年刊、第八編文化財679〜670頁によると以下のとおり。
 また、同19頁「△勝本町の名木巨樹(壱岐の植物・品川鉄摩・1983年)」には、「報恩寺のクロマツ」もあげているが、これはどの木か。石塚の上に小さなマツしか見あたらなかった。

 …本幹は地上3.5mの高さから、3本の大きい幹枝に分かれ、樹高約9.4m、目通り幹囲1.75m、根囲り2.75mをかぞえ、モクセイとしては珍しい巨樹であり、ウスギモクセイとしては全国で最大のものである。
 昭和53年9月15日、壱岐島を直撃した台風18号のため倒壊したが、翌16日復元作業を完了した。その折に、石塚の上に根付いていることが判明した。現在、樹勢は旺盛である。

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       百合畑古墳群・掛木古墳・壱岐風土記の丘  壱岐市勝本町百合畑触ほか

 郷ノ浦港から国道382号線により勝本町へ向かう。勝本町へ入って亀石交差点からしばらく行くと右方に「百合畑古墳」入口がある。少しまだ国道を進むと、歴史公園「壱岐風土記の丘」があって、「掛木古墳」は駐車場のところにある。
 七夕会壱岐観光情報HP「壱岐ファイル」自然環境編と体験・施設編による説明は次のとおり。

 百合畑古墳群  場所 ● 勝本町百合畑触  アクセス ● 郷ノ浦港から車で15分

 6世紀末〜7世紀初めに築造。23基の古墳が集中している百合畑地区。古墳公園ではそのうち6基を見ることができる。緩やかな斜面の南西方向に入口をもつ横穴式石室がほとんど。壱岐風土記の丘の歴史散策コースである。

 掛 木 古 墳  場所 ● 勝本町百合畑触  アクセス ● 郷ノ浦港から車で15分

 6世紀末〜7世紀前半の築造。円墳で、墳丘の直径は約30m。県下で唯一の「くり抜き式家形石棺」を持つ古墳として有名。大きな石をくり抜いて造ってあり、屋根の形をした蓋も同様の作り方である。壱岐風土記の丘の歴史散策コースである。

 壱岐風土記の丘  場所 ● 勝本町布気触  アクセス ● 郷ノ浦港から車で15分

 くりぬき式家形石棺をもつ掛木古墳、丘陵に古墳が群集する百合畑古墳群、金銅製の馬具が出土した笹塚古墳、そして二重の空堀をもつ中世の山城・生池城跡を巡る歴史散策公園になっている。敷地内には江戸時代中期の様式の古民家を建築復元。管理棟には町内にある遺跡からの出土品を展示している。

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                   水神社のイチョウ  壱岐市勝本町布気触

 郷ノ浦港から国道382号線により勝本町へ向かう。勝本町へ入って亀石交差点先の「百合畑古墳」入口から少しまだ国道を進むと、左折する車道がある。この角に案内標識があって、標識の道をしばらく行くと「水神社」へ着く。
 大イチョウは、神社前鳥居の車道側にある。勝本町指定天然記念物。
 七夕会壱岐観光情報HP「壱岐ファイル」自然環境編による説明は次のとおり。

 水神社の大イチョウ  場所 ● 勝本町布気触  アクセス ● 郷ノ浦港から車で15分

 1742年(寛保2)に書かれた『壱岐國続風土記』に「水神社境内神木銀杏一株周囲一丈五尺」とある。現在は根周り約10m、目通り幹周り6m、樹高20m。壱岐島内では最大、長崎県内でも2位の大きさ。不慮の火事で幹はほとんど空洞になっているが、枝を大きく横に張り、いまだ健在振りを示している。雌の銀杏の古木にみられる「チチ」と呼ばれる気根が下がっていたが、盗難にあって今はない。

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                 壱岐国分のヒイラギ  壱岐市芦辺町国分川迎触

 郷ノ浦港から国道382号線により勝本方面に向かう。芦辺町住吉神社先の住吉交差点から右折し、県道174号線国分に出る旧街道の市道を整備した新しい広い道路に入る。
 国分近くとなり右方を見て行くと、畑小屋の手前にこんもりとした木立があり、ここに「壱岐国分のヒイラギ」がシイの大木などと立ち、説明板がある。
 長崎県HP「長崎県の文化財」による説明は次のとおり。

                   壱岐国分のヒイラギ  県指定天然記念物

  指定年月日 昭和36年11月24日  所在地 壱岐郡芦辺町国分川迎触字八枝
  所有者 富場己義
 このヒイラギは、芦辺町の国分と住吉を結ぶ旧街道の路傍で、美崎神の小さな森のなかにある。この森にはシイノキ・ヤブニッケイ・ヤブツバキ・タブノキなどが茂っているが、指定のヒイラギはその中心になっている。幹の回りが2.40mほどの雌株である。 

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