「らりるれろ」通信 Remark On The MGS

考察系です。ゲームとちょこっと映画です。よろしくお願いいたします<m(__)m>。

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◆獄門島@2016NHK版。





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「獄門島」2016年HNK版。(2016)。
脚本 - 喜安浩平
演出 - 吉田照幸 
金田一耕助(きんだいち こうすけ) - 私立探偵   長谷川博己
磯川常次郎(いそかわ つねじろう) - 岡山県警察部の警部   小市慢太郎
清水(しみず) - 獄門島駐在巡査   山中崇
鬼頭嘉右衛門(きとう かえもん) - 本鬼頭家先代、故人  瑳川哲朗
鬼頭与三松(きとう よさまつ) - 本鬼頭家当主、精神病を患い座敷牢にいる  山崎銀之丞
お小夜(おさよ) - 与三松の妾、女役者、故人  中西美帆
鬼頭千万太(きとう ちまた) - 与三松の息子   石田法嗣
鬼頭月代(きとう つきよ) - 与三松の長女、お小夜の娘で千万太の腹違いの妹   堀田真由
鬼頭雪枝(きとう ゆきえ) - 与三松の次女、お小夜の娘で千万太の腹違いの妹   秋月成美
鬼頭花子(きとう はなこ) - 与三松の三女、お小夜の娘で千万太の腹違いの妹   吉田まどか
鬼頭一(きとう ひとし) - 千万太のいとこ、本鬼頭分家   萩原宏樹
鬼頭早苗(きとう さなえ) - 一の妹、本鬼頭分家    仲里依紗
お勝(おかつ) - 嘉右衛門の妾
鬼頭儀兵衛(きとう ぎへえ) - 分鬼頭当主    古田新太
鬼頭志保(きとう しほ) - 儀兵衛の妻           山田真歩
鵜飼章三(うかい しょうぞう) - 分鬼頭居候、復員軍人   柳俊太郎
荒木真喜平(あらき まきへい) - 獄門島村長     菅原大吉
了然(りょうねん) - 千光寺和尚     奥田瑛二
了沢(りょうたく) - 千光寺典座       岡山天音
村瀬幸庵(むらせ こうあん) - 漢方医      綾田俊樹
竹蔵(たけぞう) - 潮つくり         谷田歩
清公(せいこう) - 床屋



終戦から1年経った昭和21年9月下旬。金田一耕助は、瀬戸内海に浮かぶ、獄門島へと船で向かっていた。

「おれが帰らんと、妹が殺される…」

戦友・鬼頭千万太(きとう ちまた)は、このなぞの言葉を残して
日本を目前に、復員船の中で飢えと衰弱のためマラリアで息絶えた。
千万太の死を知らせるため、金田一は獄門島へと船で向かっていたのだ。
金田一は千万太の実家・鬼頭家で世話になる(実際は千光寺に逗留。)
獄門島は、その禍々しい名前とは相反して何事もないような静かな島だったが、
千万太の言葉通り、彼の3人の妹の一人である花子が特異な死に様で発見される。






お久しぶりです。
とりあえず、書こうとずっと思っていた「獄門島」の記事から。
「獄門島」で評価の高い映像化作品は、なんと云っても1977年度市川崑監督版の映画でしょう。
確かにお金もかかっているし、いわゆる第3次横溝ブームまっただ中で、
勢いもありますし、オールスターキャストで派手です。
しかし、実は原作準拠の観点から云うと、かなり改変されています。
原作の「獄門島」はオールタイムベストミステリーとされることも多い作品です。
もちろん昔の作品ですから古い点もありますが、内容が古びないのが、評価されているんだと思います。
もっとも、何故この作品がオールタイムベストミステリーなのかピンとこない人もいるみたいですがw
で、今回の私の評価は、いかに原作の本質に準拠しているか?と云うことになります。
別に改変は問題視してません。原作の本質が壊されていない限りはw





と云うことで、NHK版「獄門島」
主演の金田一耕助は長谷川博巳
たぶん、この作品で一番改変されているのは金田一のキャラクター。
原作の金田一は、病んだ部分もあるとは思いますが(笑)ここまで病んではいないかとw
最後まで見ると、この作品の中で一番イカレテいるのは金田一だなって思いましたw
有名作なのでネタバレで行きますが、了然和尚(奥田瑛二)を原作ではあんなにムチ打たないし(笑)、
戦争のトラウマもあそこまでひどくもない(笑)。
この作品では、キャラがどうこう云うより、了然和尚たちがどうして殺人を犯してしまったのか?
と云う点の説得力が問題で、そう云う意味では、あまり良い出来の作品とは言えないかな。
あと、これは友達に言われて気が付いたんですけど、
この作品はどうして「獄門島」というタイトルなのか?と云う部分も描かれてなかったなぁ。
これは、前述の市川版の映画でも特に言及されていません。
市川版は、最後に親子のお涙頂戴ものにしてしまって( ;∀;)←これは映画のオリジナル要素。
原作の本質をある意味台無しにしてしまっているしね。
どこか最後に救いを持たせたかったのかもしれないけれど、それだと内容が変わってしまうしね。
と云うことで、あまり原作の良さ?を出せてはいない作品かな。
実は床屋さん(そもそも本作では床屋さんは出ていないしw)とか
その他数人の本来は島の人間でないキャラが、地味に重要な作品なのだ。
逆に面白いと思ったのは、映画版はどうしても猟奇性が突出しているんですけど、
ミステリーの部分を丁寧に強調していた点は「へー」って思いました。
でも、その割には了然和尚が鬼頭の3姉妹の一人、花子(吉田まどか)の死体を暗闇に紛れて背負っていた、
と云うエピソードがまるで効いていない。そこがびみょうーー。。。。
その辺は和尚さんたちがなぜ殺人を?と云う部分に関わってきているので、
土台がいまいちなので仕方ないのかも。
物理的な原作準拠点はけっこうあります。
「<き>ちがいじゃが仕方ない」の問題のセリフはそのまま。
復員詐欺もきちんと描写。
座敷牢もやばいかな?と思ったけど、一応出ている。
そして、従来は端折られがちな鬼頭儀兵衛(古田新太)も出ている。
総合的に形としては、割と準拠点が多い。そもそも市川版と違って、
犯人を改変していると云うこともなかった(笑)。
だが、金田一を不安定で病んだキャラクターにしてしまったことで、
島の持つ特異性と、人間の狂気が描写しきれなかったかな。
戦争を強調しすぎたことで、戦争の狂気みたいな感じになっちゃって、
戦争が人間の狂気の根本的な原因ではないだろうw
金田一がいきなり狂ったように「無駄無駄無駄!!!!!!」って
和尚さんを責めたりするのでは、全く意味がないwwwww
ここは「いきなりジョジョかよ!」って突っ込みたくなった(笑)。

           「無駄無駄無駄無駄!!!」のシーン。「ざまあみろ」とはなんとひどい(-_-;)。


ちなみに和尚さんは、金田一に事実を知らされての憤死なのだがw
憤死するほどの衝撃!に説得力がなかったのは、作品の本質を、
今一つ製作者が理解していないせいだろうにゃ。
原作では、金田一さんは、このドラマとは逆に、和尚さんに結構同情的なんだけどね。
この作品の面白いところは、本来起こらなくてよかった殺人が、
偶発的な事項によって起こってしまった点。
同じようなテーマ性を内包している後に描かれた「犬神家の一族」の方が少しラストに救いがあるかも。
ただ、家族の話にしてしまっているので、テーマの広がり自体は「獄門島」より
スケール感が小さくはなっている。
ただ、「獄門島」はこのスケール感の大きさ故に、解りにくいという側面もあるかも。





役者は、まず、主演の金田一耕助役、長谷川博己。
悪くはないんだけど(金田一にしてはでかいけどw)この人って、
演技バリエーションが少なすぎる。
どの役を見ても演技方向がいつも同じw
演技的な安定感はあるが、驚くような事もない。可もなく不可もなく。
脚本レベルで見ると、今回の金田一は結構自己中で嫌な部分があるやつだと思うけど(笑)、
長谷川博己が演じる事で、そう云う部分が薄まっているように見える。
長谷川博己の演技は、多面的に見せようとしているのは解るんだけど、
各々が振幅がなさ過ぎて解りにくい(笑)。
私は、歴代金田一の「誰々が良い」と云うのは特にない人なんだけど、
この金田一なら佐々木蔵之介(この人もでかいけどw)がよかったんじゃないかな、って思ったw
さて、本作のヒロイン早苗さんだけど、仲里依紗
うーん、この人ハーフなんだよね。ハーフが悪いわけじゃないけど、
顔の骨格がやはり外人なんだなーーー。
こう云う時代の作品は、そう云う部分が気になるんだよねーー。
時代色も出なくなるし、個人的にはミスキャストだと思ったなぁ。
市川版の大原麗子は今思うとかなりナイスなキャスティングだよね。
まぁ、時代的に横溝作品のヒロイン演じられる人もあんまりいないだろうけどね。
個人的には檀れいがもう少し若ければねぇ、とか思ったなぁ。
宝塚出身の人、ってのはいい選択肢だと思うけどw
そう云えば、フジテレビのTVシリーズ(1990年版)の早苗役は、宝塚出身の遥くららだった。
TBSのTVシリーズ(連ドラの方)の「犬神家の一族」のヒロインは、
当時まだ宝塚に在団中だった四季乃花恵
お嬢さんっぽいヒロインの場合、宝塚出身者と云うのはありな選択だと思われw
逆にうまいと思ったのは磯川警部役・小市慢太郎と分鬼頭の儀兵衛役・ 古田新太
まぁ、どっちも元々うまい人たちだけどw
小市慢太郎は、すごく普通の、その辺にいそうな(いやいないけどw)警部と云う感じが地味にうまい。
古田新太の儀兵衛は、妻であるお志保(山田真歩)を愛しているんだけれど、
自分の無力感を痛感している夫で、それでいて、男らしい部分と云うか、
没落したとは云え、網元の威厳らしさも持ち合わせている感じがうまかった。
妻の行動をすべて解っていて、それを無力感から許している夫ではないのがうまいなーと思った。
これもある意味男の甲斐性だな、と思ったw
1シーンしか出番ないので、やはりここまでの演技はさすが!と云うしかないですw
従来この役は、妻の志保に比べると、話の進行上は、さほどは重要ではないので、
端折られることも多いんですが、こう云う感じもありかな、と思いました。
蛇足ですが、このドラマの最後の電報を見ると、次回(あるとすると)は「悪魔が来たりて笛を吹く」で、
電報の主が等々力警部なので、警部の配置は原作準拠ですね。


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                        最後に出てくる電報。等々力さんから帰京の要請。



東京は等々力さんですね。
しかし、「悪魔が来たりて笛を吹く」は重要な部分で肉体欠損あるけどねw
NHKチャレンジャーだなぁw
話を戻しますが、お志保の山田真歩も微妙かなー。
お小夜の中西美帆もいまいちなのでどっちもどっちな感じw
どっちの役も難しいけどねーー。
市川版のお志保は太地喜和子で、このドラマとは解釈が全く違うので比べられないけれど、
色気貫禄ともに今の女優さんにはこの役は難しいのかもね。
お小夜も市川版は草笛光子で、「どんだけ魔性の女なんだお小夜!」って思ったw
市川版はお小夜と与三松夫婦と与三松の父親の鬼頭嘉右衛門の確執をきちんと描いているので、
この辺は脚本レベルの不備もあるよなぁ。
市川版は、「娘道成寺」を絵的に印象的に見せているところは比較するとGOOD。
このドラマは、なんか志保も鵜飼(柳俊太郎)も金田一も悲しい方向性になっていて、
脚色として統一性があると云えば聞こえは良いけれど、群像劇としての面白みはないかな。
そこは残念かな。
NHKは続ける気満々なので(笑)次回があるなら、脚本レベルでもう少し考えてはほしいかな。
時系列的には、「獄門島」→「悪魔が来たりて笛を吹く」→「八つ墓村」→「犬神家の一族」
なので、満を持して「犬神家の一族」となる可能性が高いかな。
少なくとも、この4作品はやってほしいw
なんだかんだ云って「悪魔の手毬唄」「三つ首塔」も見たいけどねw
あ、了然和尚の奥田瑛二も何をやっても奥田瑛二な印象w
了然以外の犯人もなんだか、脚本レベルでいてもいなくてもいい感じなので、
この辺りももう少しちゃんと描写した方がよかったですね。
脚色は個人的にいまいちなんですけど、つまらないわけではないので、
次回作に期待と云うところでしょうか。
ロケはけっこうしてるのに、服装にあまりこだわってないので、
時代ものだから細部にはこだわってほしいかな。
民放の2時間ドラマより、余程予算はある感じだしね。
受信料と税金だけどw
金田一の彷徨感とあてどなさは現代的ではあるんだけど、
それだと、長谷川博己はちょっと安定感ありすぎて微妙かな、って思いましたw




この話は「人間って悲しいね」て話にしちゃうとなんだか違うんじゃ。。。。って感じになるし、
有名な作品は、戦後のすぐの事件が多いので、
戦争の狂気って描かれ方をしても微妙だけど、
長谷川金田一で続けるなら、この点が今後の作品の問題点になるかも。
あとヒロインの人選ね。
「悪魔が来たりて〜」は華族のお嬢様なので、その辺もどうするかだけど、
椿秋子のキャストもかなり難しそう。
等々力さんもシリーズが続けば、準レギュラーになるのでキャストは注目。
舞台系の人がキャスティングされそうだけどw
ともかくNHKの続報を待とう!です♪


      おまけw

     すごい凝った動画w
     「横溝正史シリーズII」1978年)の主題歌・「あざみの如く棘あれば」茶木みやこにのせて
     横溝正史シリーズのOP風に編集してある。
     テロップなども独自に作成。なかなかすごい!




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見かけたけれど、どうしても乗れず、途中で見るのを放棄してしまいました。(^_^;)
元々、刑事コロンボ的に、金田一は石坂浩二で刷り込まれているので、その後の人達もしっくりはきてないのですが、最近のハセヒロ人気もよく分かりません。( ̄∀ ̄*)イヒッ
映画版の様なおどろおどろしい感じが無いのが、どうも見ていて逆に気持ち悪いです。( ̄-  ̄ ) うーん

2017/7/20(木) 午後 11:23 木蓮

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【もくれんさん】癖のある感じの作品でしたね。現代的ではあるんですけど、本作の金田一は原作や従来のイメージとはかけ離れているので、ダメって人も多いようですよ。
横溝作品をあまり見ていない人には気にならあいのかも知れませんが。
長谷川博己は下手ではないんですけど、どうもどの役も同じ印象です('◇')ゞ。
「MOZU」の東は結構笑えますがwww
金田一は石坂浩二がやはり人気だと思いますよ〜。
本作はなんだか堅い印象がありますね。さらっとしているわけでもないんですけど、現代的と云えば聞こえはいいですが、単にスタイリッシュにしようとしてそうはならなかっただけかもwww
「悪魔が来たりて笛を吹く」は映画もいまいちなので、見てみたいですけどね。
金田一は西田敏行だったしwww太りすぎです(笑)。

2017/7/21(金) 午前 0:44 [ miskatonic_mgs_b ]

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長谷川博己さんって初めて知ったんですが、動画見る限りではうーん、私も石坂さんのイメージで見てしまうからか、もう少し落ち着きが欲しい感じしますねぇ。。
佐々木蔵之介さんいいかも!
色んなバージョンの配役比べも面白いですね。
思えば昔の役者はもっと重厚感があった。
今は自分がおばさんだからかw若い役者さん物足りなく感じてしまいますね。

2017/7/21(金) 午前 6:14 pu-ko

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今ドラマはひよっこと直虎だけ見ているのですが、佐々木蔵之介の金田一いいですね。
それでお願いしたい。
ついでにどこかに高橋一生も出して欲しい。( ̄∇ ̄)ニヤッ

2017/7/21(金) 午前 8:37 木蓮

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【PU-KOさん】長谷川博己って今人気あるんですよ。
最近だと?「シン・ゴジラ」も彼が主演でした。舞台もやれる人だから活舌は悪くないんですけどね。生真面目な感じがどの役も出てしまう印象です。
やっぱり石坂浩二のイメージが金田一は強いですよね。
NHKはニュー金田一を狙ったてのは解るんですがw
そそ、たくさんあるので見比べる面白さはありますよね。
重厚な役者が減っているのは、横溝ものみたいな作品にはなかなか厳しいですよね。
どうしても時代色なんかも出にくくなっているし。
大竹しのぶなんかもうまい人ですが、横溝って感じではないんですよね。
雰囲気も大事ですしね。

2017/7/21(金) 午前 9:53 [ miskatonic_mgs_b ]

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【もくれんさん】「直虎」は私も見てますよ〜。
この脚本なら、佐々木蔵之介ならはまったんじゃないかなって思いましたw
あ〜高橋一生もいいですね!
高橋一生も金田一いいんじゃないですかね?
ひょうひょうとして得体のしれない感じが合いそうw
「悪魔が来たりて笛を吹く」で三島東太郎やってほしいかもw

2017/7/21(金) 午前 9:56 [ miskatonic_mgs_b ]

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