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※このまとめは、管理人の独自調査に基づくものであり、実際と異なる場合があります※
 
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 ご無沙汰しております。最近は殆ど更新されていない当ブログでございますが、一応横浜線での活動は続けていて、昨年末には横浜線E233系の詳説本『E233-6000 Data Library』を刊行したばかり。いつの間にか、今年も「ダイヤ改正」の季節が近づいてきました。
 首都圏のJR各線で実施される2019年春のダイヤ改正は3月16日に予定されていて、横浜線では基本的に昨年のダイヤを引き継ぐものの、臨時特急「はまかいじ」の廃止等に伴って一部列車に時刻変更が生じています。

゚・:*Ψ:*:・゚゚・:*Ψ:*:・ 今回の目玉 ・:*Ψ:*:・゚゚・:*Ψ:*:・゚

 1. 臨時特急「はまかいじ」終焉へ
   1996年から20年以上にわたって運転されてきた、横浜線と中央線を直通運転する
   特急「はまかいじ」が事実上の廃止となり、これまで同列車を退避していた各列車
   のダイヤが見直されました。

 冒頭でも述べたように、今改正のダイヤは基本的に昨年のダイヤを引き継いでいるため、各列車の時刻に大きな変更はなく、行先や行路、出入区、列車番号の変化も見られません。ただし、ごく一部の列車については時刻変更が生じているため、その詳細を下に記します。

*平日ダイヤ*
 平日ダイヤにはほとんど動きが見られないものの、各駅の発車時刻がわずかに変更される列車があるため、その列車を紹介します。

 415K 各駅停車八王子行 ……東神奈川駅発下り初電・東神奈川〜町田間30秒繰上
  :ヒナ 4543 シヨ 5031 ナヤ 5120 マチ 5235-242 ハモ 5380 ハチ 5490
  :ヒナ 4540 シヨ 5024 ナヤ 5113 マチ 5232-242 ハモ 5380 ハチ 5490 

 700K 各駅停車大 船行 ……大口〜東神奈川間の運転時分10秒短縮・横浜以南30秒繰上
  ……オウ 8301 ヒナ 8334-344 ハマ 8374-380 サチ 8413 ソコ 8530 フナ 9085
  :……オウ 8301 ヒナ 8333-343 ハマ 8373    サチ 8410 ソコ 8523 フナ 9082 

 1534K 各駅停車桜木町行 ……中山〜新横浜間30秒繰上
  :ハチ 15223  ハモ 15340 マチ 15480-493 ナヤ 16005-012 シヨ 16102   ……
  ハチ 15223  ハモ 15340 マチ 15480-493 ナヤ 16005     シヨ 16095-102……

 2050K 各駅停車東神奈川行 ……各駅時刻変更
  :ハチ 20270 ハモ 20383-390 マチ 20530 ナヤ 21042-045 シヨ 21135 ヒナ 21220
  ハチ 20273 ハモ 20390-393 マチ 20530-533 ナヤ 21045-055 シヨ 21145 ヒナ 21230

*土曜・休日ダイヤ*
 土休日ダイヤの変更点は、臨時特急「はまかいじ」の廃止にともなう退避列車のダイヤ修正がほとんどになっています。

 0403K 各駅停車八王子行 ……東神奈川駅発下り初電・東神奈川〜町田間30秒繰上
  :ヒナ 4543 シヨ 5031 ナヤ 5120 マチ 5235-242 ハモ 5380 ハチ 5490
  :ヒナ 4540 シヨ 5024 ナヤ 5113 マチ 5232-242 ハモ 5380 ハチ 5490

 0743K 各駅停車八王子行 ……後続列車の途中駅退避廃止に伴う時刻変更
  :ヒナ 7380 シヨ 7464       ナヤ7553 マチ8065-075 ハモ8213-230 ハチ8340
  :ヒナ 7390 シヨ 7474-481 ナヤ7570 マチ8082-092 ハモ8230   ハチ8340

 0749K 各駅停車八王子行 ……小机始発列車・臨時特急「はまかいじ」の橋本退避廃止
  :コエ 7525 モイ 7563 ナヤ 7593-8000 マチ 8115-122 ラサ 8230 ハモ 8263-333 ハチ 8450
  :コエ 7565 モイ 8003 ナヤ 8033-043    マチ 8152-162        ハモ 8300-320 ハチ 8430

 0715K 各駅停車八王子行 ……臨時特急「はまかいじ」の町田退避廃止
  :ヒナ7463  シヨ7551-554  ナヤ8043  ナル8130  マチ8164-224  チコ8130  ハモ8363-390  ハチ8500
  :ヒナ7503  シヨ7591-8001  ナヤ8090-093  マチ8202-215       ハモ8353-380  ハチ8490

 0614K 各駅停車東神奈川行 ……橋本〜新横浜間30秒繰下・新横浜〜東神奈川間60秒繰下
  :ハチ 6470 ハモ 6583-590 マチ 7130 ナヤ 7242  シヨ 7332     ヒナ 7413 
  :ハチ 6470 ハモ 6583-593 マチ 7133 ナヤ 7245  シヨ 7335-342 ヒナ 7423

 0732K 各駅停車東神奈川行 ……橋本〜東神奈川間30秒繰上
  :ハチ 7030 ハモ 7143-160 マチ 7300 ナヤ 7412  シヨ 7502 ヒナ 7583
  :ハチ 7030 ハモ 7143-153 マチ 7293 ナヤ 7405  シヨ 7495 ヒナ 7580

 0842K 各駅停車東神奈川行 ……八王子〜橋本間90秒繰上・橋本〜町田間30秒繰上
  :ハチ 8420 ハモ 8533-543 マチ 9083-093 ナヤ 9205-212 シヨ 9302-312 ヒナ 9393
  :ハチ 8403 ハモ 8520-540 マチ 9080-093 ナヤ 9205-212 シヨ 9302-312 ヒナ 9393

 1742K 各駅停車東神奈川行 ……臨時特急「はまかいじ」の町田退避廃止
  :ハチ 17464 ハモ 17580 チコ 18084 マチ 18122-180 
ナル 18213 ナヤ 18284 シヨ 18384 ヒナ 18470 
  :ハチ 17503 ハモ 18020 マチ 18160 ナヤ 18272  シヨ 18362 ヒナ 18443 

 2300K 各駅停車東神奈川行 ……上り東神奈川行き最終・八王子〜町田間30秒繰下
  :ハチ 23410 ハモ 23523 マチ 24063-070 ナヤ 24182  シヨ 24272  ヒナ 24353 
  :ハチ 23413 ハモ 23530 マチ 24070      ナヤ 24182  シヨ 24272  ヒナ 24353 

*運用表*
 ほぼ流用しております。誤りを発見された際はコメントにてお願いいたします。
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 それでは最後までお読みいただきありがとうございました。今後も追加の情報などがあれば随時加筆していく予定です。

04.01 相原七国峠探索

 春爛漫、新年度を迎えました。皆さま如何お過ごしでしょうか。
 当方は相変わらず横浜線を観察したり、酷道ドライブに便乗したり、アニメやゲームで一喜一憂したり、電子工作をしたり、足りない頭をフル回転させてプログラミングをしたり、本を書いたり、サイコロを振ったり、横浜線を観察したりしています。多いわ。
 地元の桜も先週ぐらいに満開となりまして、本来なら新年度一発目のこちらでも桜の写真を取り上げるべきなのでしょうが、おおよそいつもと変わらない写真しか撮れておらず、そんな写真を今お見せしたところで何も面白くないので別の機会にします。

 というわけで2018年度1発目は相原七国峠です。
 横浜線に3つあるトンネルの中でも、とりわけ長い「新相原トンネル」(985m)が貫く相原〜八王子みなみ野間を探索します。

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 横浜線が貫く山(丘陵)はいずれも宅地造成等で切り崩されていて、基本的に原形をとどめていないのですが、七国は比較的最近になって造成が始まったニュータウンということもあって、手つかずの自然が多く残っています。
 また、横浜線のトンネルと直交する峠道(赤太線)は古の時代から続く「鎌倉古道」の一部とされ、当時に思いを馳せて踏破を試みる愛好家も少なくありません。
 しかし、今回はあくまで横浜線調査の一環として行うため、鎌倉古道のハイキングコースは完全に無視し、相原駅方面から八王子みなみ野駅方面へ縦断(大雑把には青破線)することを試みます。



 これまでの調査で、相原駅側からハイキングコースに至る山道が存在することは分かっていますが、ハイキングコースより北側は完全に未知の領域。そもそも道と呼べるものが存在しないため、いわゆる「藪漕ぎ」になることは必至です。ハイキングは好きですが、流石に藪漕ぎの経験はなかったので、助っ人を呼ぶことにしました。
 運悪く私に呼び出されてしまったのは、よく廃モノ探索の企画や酷道ドライブの運転を担う同期K。藪漕ぎのベテラン……というわけではないものの、彼も一応廃モノ巡りをしてきた人間なので、知識や経験、判断力に関しては助けになるだろうと加わってもらうことに。ノリだけで50kmの強歩を何度もやってしまうという、持て余した体力を山にぶつけてもらいます。


  13:40 突入開始
 
 Kの研究がひと段落するのを待って、昼過ぎに相原駅へ。都内にある大学から直接相原駅へ向かう彼に「京王線が早くて安い」と八王子乗り換えを案内したところ、京王八王子とJR八王子の地上乗換で迷ってしまい、横浜線を1本逃したとの報。確かに、初めての乗り換えには少しハードルが高かったかもしれません。
 そんなこんなで予定より10分遅れて到着したKと、綺麗に整備された相原駅前ロータリーを後にします。細くアップダウンのある舗装道路をしばらく進むと、小川を境に畑が広が広がります。道もすっかり未舗装となり、取りつきの部分で左右に分岐します。

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 分岐を右方向に進むと、横浜線の下り本線「新相原トンネル」の入口直上に出てきます。
 このあたりの序盤部分は歩きに慣れてしまったので写真をあまり撮りませんでした。記事では、一応紹介用ということで過去の写真も交えながら掲載していきます。
 さて、そのまま相原駅を背にして山奥に伸びる獣道を進みます。以前は、ここからさほど離れていないところで倒木があり、奥へ進むにはそれを乗り越える必要がありましたが、いつの間にか撤去されていました。獣道自体も、以前に比べるとかなり歩きやすくなったような……。その理由はすぐに判明します。


  13:50 消えた湿地帯

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 前回訪問時は、写真のように湿地帯を間近に見ることが出来たのですが、今回はなんと刈られた草木が山積みにされていて、全く水場を見つけることができませんでした。
 なるほど、前回から今回までの間に、草木がある程度刈られたから歩きやすかったのか……
 湿地帯方向に分岐する獣道も完全に塞がれていたので、今回は湿地帯については探索を断念。ハイキングコースへ繋がる急斜面を上がります。


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 斜面を上がる途中、非常に面白い掲示物を発見しました。

自転車・バイク 直進 ↗

 ここ通るの……? この藪に囲われた斜面を??確かにその先はハイキングコースだけど……。
 見覚えのない貼り紙でしたが、前回見落としてたんでしょうか。



  14:00 ニュータウンの影
 
 バイクに乗りながら……は論外、押して通るにも絶対厳しいだろう、と思いながら斜面を上がり、ハイキングコースに合流。ここからが本題です。

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 ハイキングコース(赤太線)自体は、未舗装の状態で申し訳程度のロープが張られている「山道」そのもの。
 しかし、ハイキングコースの脇に目をやると、怪しい人工物が確認できます。左の地図上に橙点線で示した、謎の隠れ道です。
 この隠れ道、ガードレールや標識まで整備されており、自動車がすれ違える程度の幅があります。
はっきり言ってハイキングコースよりも断然規格がいいので、「隠れ道」と呼ぶには微妙なのですが、道の名称・目的が調べても分からなかったので、とりあえずそういうことにしましょう。


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うん、道すぎる。

 未成道というやつでしょうか。ところどころ若木が生えてはいるものの、ご覧のとおり見通しは悪くありません。起終点は自然と同化していて不明ですが、全長は100メートル程度で、西からへゆるやかに下っています。

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 各所にあるオリジナルの標識が明らかに「ニュータウンの生活道路」を匂わせてくるのが気になります。こういう時、頼りになるのは足元に落ちていたりする看板なんですが……看板……。
 やっぱりありました。おそるおそるひっくり返すと、「住宅・都市整備公団」の文字。やはり、八王子のニュータウンに関連していることは間違いないようです。


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 実は、七国峠の開発は途上の段階で、東西方向・南北方向に山を貫く都市計画道路の事業(橙線)が残されています。中でも、東西方向の「八3・4・8号線」は、七国側から横浜線と交差する部分を掘割として工事を進めたものの、その後の進展が無く放置状態。この道路は東京造形大学のキャンパスすら貫くため、予定地は綺麗に空けられています。
 計画図では、謎の隠れ道の周囲は緑地として整備される予定になっていて、道路自体もおそらく「八3・4・8号線」に接続するものと推測されますが、なぜ起終点が覚束ない今の状態で、一部区間に限って標識まで設置されているのかは全くの謎です。



  14:30 藪に消えた「ハエたたき」

 謎の隠れ道で住都公団が設置した看板を観察しつつ、都市計画道路の予定地を見下ろしているうちに、「あれ、未だ半分も来てないんじゃないか?」という単純な疑問が浮かんだたので元の道に戻ります。
 まずは鎌倉古道から造形大方面に分岐する山道へ入り、その先がどうなっているのか調査したのですが…… 普通に造形大にぶつかるだけだったので、そこから谷間に向かって横浜線の上り本線の直上をひたすら藪漕ぎすることにします。

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 七国の藪漕ぎは、造形大という大きなランドマークがあるのでさほど難しくはありません。しかし、造形大が見えなくなる場所では、勘とコンパスが必須です。
 地図の等高線から山の形をイメージして、それが実際の風景と比べてどうか、というのが分からないと簡単に遭難します。左写真は、歩く道のサイドビューではなく、フロントビューです。ここに入っていくんです。


 横浜線が単線だったころ、相原トンネルの西側には道があったようで、今回もほぼ同じルートを辿っているのですが、流石に跡形がありません。藪しかない。ただ、時折藪の中に古い缶コーヒーがあったりして、人が通った跡を見つけることはできました。
 缶コーヒーの製造年代と、道があった時代を照らし合わせたかったのですが、腐食が激しく「レトロ感あふれるコーヒー」ということしか分かりませんでした。

 しかし、レトロ缶コーヒーの製造年代が推定できず悲しみに暮れる我々の前に、驚くべきものが姿を見せます。

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ん?

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んんん????

 昭和の代名詞、「ハエたたき(の一部)」ではありませんか。
 付近を見回すと、支柱から外れてしまったと思われる碍子がゴロゴロ転がっていました。碍子の製造年代は1930年代から50年代にかけてで、いずれも横浜線の複線化前。鉄道用途かどうかまでは分かりませんが、こういう掘り出し物を求めていた我々にはご褒美です。
 ちなみに「ハエたたき」とは、昔使われていた電信柱のこと。流石にその時代の写真はないので、Google先生で調べてみてほしいのですが、一目見れば由来がわかると思います。
 このタイプの二重碍子については、ねじが取れるタイプと取れないタイプがありますが、その点の確認については失念してしまいました……。

  14:50 バイパス発見

 さらに進むと、こんどはコンクリートの構造物を発見しました。トンネルポータルにしては位置が南側すぎるので、周囲を確認したところ水路の様子。

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バイパスだ!!

 上り線の上に水路が現れたということは、そのまま下った先はトンネルの上になるはず。枯葉の堆積が少ないということは、雨後には相当の水が流れ込むのでしょうが、今日は運よく下が湿っている程度。屈んで一気にやり過ごします。

  15:00 相原トンネル入口到達

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 予想は的中し、水路を下った先で上り線「相原トンネル」の入口にぶつかりました。ようやく写真撮影タイムです。
 山に入ると、線路沿いの柵なんてものはないので「どこまで立ち入っていいか」という判断に困りますが、少なくとも脇の斜面や保線用通路はアウトだろうということで、トンネルポータルの手前から狙うことに。運転士さんに自殺志願者と間違えられないかヒヤヒヤしましたが、そもそも角度的に見えないかもしれません。撮影ついでに腹ごしらえもして、この後の行程に備えます。
 写真は磯子行です。LEDは切れていますが、ギリギリ磯子行であることが分かる程度です。で、磯子行ということは、この時点で日没が割と迫っているということなのです。あまりゆっくりしてはいられません。
 ここで "ゆるキャン△" になる前に、地図を確認して今後の行動計画を確認します。



  16:30 宇津貫緑地着

 16時過ぎ、再び水路を戻って途中の沢から西側に方向転換します。どうにも巻けない場所があったので、太い枝を頼りに這い上がり、さらに進むと急に開けた山道に出ました。しかも、道沿いの植物には札がかけられています。
 その道に吸い寄せられるようにして北へ。そして16時30分、八王子みなみ野側の緑地「宇津貫緑地」に入りました。ようやく地図に書かれている道に出たことになります。

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 到着直後は明るかったのですが、近所のスーパーで夕飯を買い出ししていたらあっという間に日が暮れてしまいました。
 日没後に「みなみ野シティ」を訪れることはあまりなかったので、宇津貫緑地にて夜練を決行。定番の長時間露光はもちろん、サイドメインの流しにも挑みましたが、後者が難しい……。百歩譲って成功と言えそうな写真は相模線の1枚だけでした。

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 模型みたい

 そして八王子みなみ野まで歩いて本日の全行程は終了。同行のKはお疲れ様でした。(今回の藪漕ぎが次の廃線探索に生かされたとか生かされていないとか)

 新年度から(体力的に)ハードな記事になってしまいましたが、本年度もよろしくお願いいたします……ということで、申し訳程度に桜の写真を貼って締めとさせていただきます。
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 もう間もなく2017年度も終了ということで、新生活の準備に追われる毎日ですが、横浜線のほうも相次いで変化が生じています。

  駅ナンバリング鋭意導入中

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最近改築された菊名駅のサイン類は、路線記号を大胆に取り入れている

 ひとつは駅のナンバリング。JR東日本はこれまで、路線記号や駅ナンバリングについて「費用対効果がいまひとつ」として導入を渋っていました[1]が、東京オリンピック開催の決定あたりから方針が一転しました。
 首都圏の主要各線に割り振られることになった路線記号は、JRの「J」と、路線名の頭文字を基本とした組み合わせによる英字2文字で、山手線の場合はJR Yamanote Lineで「JY」、京浜東北線の場合はJR Keihin-Tōhoku Lineで「JK」。横浜線JR Yokohama Lineで山手線と被ってしまうため、「JH」となりました。
 また、ナンバリング部分については路線の始発駅に囚われず、山手線の場合は東京駅を01番、京浜東北線の場合は根岸線の大船駅を01番としており、駅ナンバリングがあくまで旅客案内上の補助記号であることを加味した付番になっています。それに関連して、横浜線は根岸線直通列車が多数設定されている運用状況を考慮し、根岸線の大船〜横浜間(JK01〜JK12)に横浜線用のJH01〜JH12を並列させ、始発駅となる東神奈川駅が13番からスタートするようにナンバリングされています。これにより、東神奈川駅を境に根岸線/横浜線直通電車の駅番号が不連続になることを防いでいます。

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 横浜線に限って見ると、2017年度下半期から各駅の駅名標が更新され、多言語表記・ナンバリング表記に対応しました。それに加えて、今年1月からは車内の自動案内放送がナンバリング対応のものに順次置き換えられ、英語放送時に駅名とともに番号の読み上げを行うようになりました。さらに、最近ではドア上に設置された液晶画面にも駅番号が表示されるよう、改修が進められています。


 急ピッチで進むナンバリングの導入ですが、JRの規模そのものが大きいことや、未だ試行錯誤の段階ということもあり、私鉄と比べると不完全な部分も多くあるのが現状です。
(例:駅設備)
・駅入口には路線記号が表記されているが、のりば案内には表記されていない
・のりば案内における〇〇(駅)方面に対応するナンバリングが無い
・発車標の表示内容がナンバリングに対応してない
(例:車両)
・行先表示器がナンバリングに対応していない
・車内LCDにおいて、行先駅に対応するナンバリングや私鉄路線の路線記号が表示されない

 なお、横浜線の車内LCDについては、ナンバリング対応の更新を現在進めているものの、菊名駅の階段位置変更に対応していないという欠陥があります。ナンバリング導入にあたって新たにデータを差替えたので、てっきり菊名駅の情報も最新のものに更新されているものかと思っていたのですが、構内図は2013年8月現在と製造当初のデータを引き継いでおり、引き続き誤った表記での案内になってしまっています。今後は私鉄路線の路線記号への対応など、まだ改修が続くものと思われますので、暫定的な運用というところでしょうか。
 ちなみに、根岸線/横浜線直通列車における車内LCDのナンバリング表記は、東神奈川以南が全て「JK**」となるようです。すなわち、根岸線内では「JK」と「JH」の表記が並列していますが、案内上は「JK」になります。もしかすると、東神奈川から先は京浜東北線(根岸線)/横浜線の電車になる、というのを強調するために境界を設けているのかもしれません。
……車掌さんが案内設定で種別「各駅停車」を選択せず、「横浜線各駅停車」を選択した場合(根岸線内でも強制的に横浜線表示になる扱い)は違った動作になる可能性はあります。


  ドア引き込まれ注意喚起ステッカー貼付け

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 ふたつめは、ドアへの注意喚起ステッカーの貼付けです。東急電鉄が先行して行っていましたが、JR東日本の横浜支社管内でも南武線のE233系に貼付けが確認され、たちまち横浜線にも波及してきました。
 左写真の通り、ドアの左右両端に黄色のステッカーが追加されており、上方には鞄のイラストと「ドアに引き込まれないようご注意ください」の文字、手のイラストが描かれています。
 一方、下方には背の低い子ども向けのメッセージとして、横浜支社のキャラクターである「ハマの電ちゃん」が「ドアにをつかないでね」とメッセージを放っています。
 205系の最末期に導入されたドアガラスのイラストもそうですが、貼付け高さによって対象となる部分や人を意識し、デザインを分けるというのは見習いたいアイデアですね。もちろん、東急電鉄が採用しているステッカーデザインも、それらを考慮したものになっています。



  車内非常通報装置の表記追加

 車内で急病人が発生して「SOS釦」を押したところ、走行中の電車が停車してしまい、病人は降ろせない&電車は遅れるのコンボを喰らってしまった、という事例があります。……というのも、私がその現場にいました。
 車内のSOS釦(=車内非常通報装置)が押下された場合に、走行中の電車をどうするかというマニュアルは会社によって異なるそうですが、少なくともJR東日本ではトンネルなど一部区間を除いて緊急停車させる規則になっているようです。すると、通報者は車掌さんに状況を伝達したいだけだった、むしろ早く駅に到着して迅速に処理して欲しい状況にも関わらず、そういった意図に反して列車が直ちにその場で停車してしまうことになります。

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 そうしたトラブルを防ぐ目的で、現在「ボタンを押すと列車が止まります。(トンネル等は除く)」というステッカーの貼付けが進んでいます。
 とはいえ、列車が停まるからボタンを押すな、というのでは非常通報装置の意味がないため、「警告文」というよりは「ご承知ください」という感じの印象です。


  車椅子/ベビーカースペース意匠変更

 車内の変化は、さらにもう1点あります。車内に設けられた車椅子/ベビーカースペースの床がE235系に準じた意匠に変更されたことです。

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施工前                   施工後

 施工前に比べて視覚への訴え方が強くなったことは言うまでもありませんが、優先席の意匠変更は見送られています。また、車椅子スペースの存在を表す車外のロゴマークは、新型車両の導入から4年が経過して劣化が進んでいるものの、今のところ貼り替える動きはありません。


  その他

■待合室設置工事
 相原駅、八王子みなみ野駅で待合室設置工事が行われているのを確認しました。駅待合室は横浜線が周年100周年を迎えた際に各駅で建設が進みましたが、一部の駅では設置が見送られていました。横浜線は今年で開業110周年を迎えますので、それに合わせて工事を進めているのかもしれません。待合室は従来と同じ白色の外観にガラス張りの建物で、一部外壁には格子状のアルミフレームが設けられるなど、新しいデザインも取り入れています。

■トイレ改修工事
 こちらは東神奈川駅、町田駅で確認。片倉駅はしばらく行かない間に、いつの間にか新しくなっていました。トイレ改修も待合室設置と並んで100周年事業のひとつだったかと思うのですが、110周年を迎えるということで未改修の駅も一気に工事を進めている様子。トイレの綺麗さはやっぱり大事ですよね。

■ホームドア設置工事
 東神奈川駅・桜木町駅の1,4番線、横浜駅の根岸線ホームで進行中。「駅ホームにおける安全性向上のための検討会」で示された資料[2]によれば、横浜駅と桜木町駅は新型ホームドアで施工するという話でしたが、最近公開されたJRの資料[3]には「スマートホームドア」で施工予定の京浜東北線内新規設置駅に入っていませんでした。これは単に根岸線としての区別なのか、スマートホームドア以外の他社製新型ホームドアで施工を行うのかが不明です。東神奈川以南は横浜線と京浜東北線の両数差によるドア位置のズレが生じますので、どのように処理するのか注目が集まります。
 また、同じ資料では、2032年度末までに横浜線の全駅にホームドアを設置する方針であることが明らかになっており、直近の7年で東神奈川〜橋本間の一部駅に順次ホームドアを設置していくとしています。
 横浜線の駅は石積みの古い構造のものが多いため、仮に町田駅と同じ「スマートホームドア」で施工するとしても、ホーム基礎を削って補強を入れる手間は避けられず、工事期間は長くなると推測されます。しかし、東神奈川〜橋本間の駅のうち、菊名・十日市場・成瀬・町田・古淵・矢部の各駅は鉄骨造であり石積みホームではないため、中でも乗降人員の多い菊名駅および町田駅は早々にホームドアが設置されるものと思われます。

文 献
[1]池辺健志, 松田崇, 藤井悟史: 外国人のお客さまに対する適切な案内手法に関する研究,
  JR EAST Technical Review, No.41, pp67-72, (2012).
[2]第7回 駅ホームにおける安全性向上のための検討会 配付資料
[3]東京圏におけるホームドアの整備促進について
この記事は2017年12月末ぐらいに投稿するはずだった内容です。


  新通路切り替え当日

 こうして着々とバリアフリー化工事は進行し、着工から3年余りが経った2017年12月17日、ついに新設通路への切替が行われることになりました。

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供用開始直前の駅舎と通路。階段は一部衝立を設置した上で既に使用が開始されている。

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 00時20分
 菊名駅に下りの最終電車が到着します。東横線との接続のため、駅員さんが廃止目前の階段の前に立ち、客終合図を送ります。

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 10時30分
 駅は至っていつも通り。明日から使用が
始される新通路のポスター見ていた夫婦は、
一言「遠くなるね」と呟いていました。
 確かに、新しい通路はバリアフリー化を達
成する一方で、乗り換えのために移動する距
離が現状に比べて格段に長くなります。
 公式のポスターには、「余裕を持ってお出
かけください」と読み取れる文言が。

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 12時00分
 東横線側の改札を出て、長くなった自由通路をぶらぶら。
 手前の仮囲いは、東横線の新しい改札口。連絡改札が廃止されて横浜線の出入口が真横に並ぶため、改札機が増設されています。
 なお、中二階コンコースの解体後は動線が変更になるため、この改札および改札口は暫定配置の扱いです。
 
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東横線の増設改札(左)は、将来的に中二階コンコース連絡階段(右)を埋めた上に移設する

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 13時40分
 仮設駅舎を撮影していると、「ありがとう
掲示板」なるものが掲示されているのを発見。
 どうやら付近にある高木学園女子高等学校
の生徒さんが、千羽鶴用の色折り紙に菊名駅
の思い出を綴ったみたいです。
 ひとつひとつ読んでみたいところでしたが、
設通路が狭いので遠慮しました。既存駅舎
よろしく薄暗い仮設通路でしたが、この折り
紙のおかげか少し明るく見えます。

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 15時20分
 突然トイレに行きたくなったので、壁際にあるお世辞にも綺麗とは言えない古びたトイレを使いました。
 菊名駅のトイレは東横線側の方が断然綺麗ですが、こちら横浜線側のトイレは橋上駅舎化に伴って廃止となりますので、新駅舎のきっと綺麗なトイレを利用した時に得られる感動をより一層高めるためにも、最後に行っておくことにしました。

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 17時30分
 帰路につく客が増え始め、連絡改札機群が
エラー音を発する頻度も徐々に増加。
 写真はのりつぎ精算機で、通常の着駅精算
のほかに、乗継先の乗車券が買える優れモノ。
原券の運賃が余剰となる場合は、区間変更で
継先の運賃に充てることもできます。
 ラッシュ時には東急線の乗車券を買い求め
る客で列ができるほどですが、これもお役御
免となります。

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 19時10分
 仮囲いが撤去され、使用開始目前の新設階段を撮影。つい先日までは既存の上屋と上屋に固定した仮の支柱が伸びていましたが、いつの間にか支柱ごとバッサリ切断され、階段に干渉しないようになっていました。
 看板もバッチリ通電し、切り替えの準備は万端なのですが、準備万端すぎてサインが透けて見えてしまっています。

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 21時10分
 「そういえば」と車内の液晶画面を撮影。
橋上駅舎化で階段の位置が変わるため、この
表示は見納めになります。
 ただし、VIS装置のROM更新はメーカー発
注となることに加え、1編成ずつ順次施工して
いくので、おそらく作業は駅ナンバリングの
導入に伴う表示更新と一緒にされ、しばらく
は保留ということになるでしょう。

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 23時30分
 徐々に人影もまばらになってきた東横線連絡改札口で、整然と並ぶEG-2型自動改札機をパシャリ。
 首都圏では、新型の自動改札機EG-20型の導入が一気に進んだため、旧型のEG-2型が2017年の末にここまで並んでいるという姿は貴重と言えるのではないでしょうか。そんな改札口もあと1時間ほどで閉鎖されてしまいます。

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 24時00分
 終電が近づいても、東横線との乗換駅とい
うだけあって、車椅子のお客さんは絶えませ
ん。改めて1日駅に張ってみると、思った以
上に車椅子の方が多いことに驚きました。
 最近は交通バリアフリー法のおかげでエレ
ベーターの設置駅が格段に増え、こうした専
用の昇降機を見ることが少なくなってきたの
はいいことだと思います。

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 24時30分。
 上り東神奈川行最終電車発車。
 駅員さんと、生まれ変わる菊名駅を記録しようと集まったカメラマンが、階段を背に電車を見送ります。

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24時40分 駅閉鎖
ありがとうございました、また初電でお会いしましょう!!

  夜を徹して行われた切り替え作業

 駅員さんの掛け声の後、工事関係者が続々と資材を抱えて駅に入って行きました。てっきり残りの作業は衝立を外すくらいだと思っていたのですが、サイン類の貼り替えや機器の移設など作業は多岐に渡り、夜を徹しての工事となりました。

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 横浜線と東横線では東横線の方が終電が遅いため、まずは東横線側の様子から。
 東横線側では、新たに増設する改札機の
セットアップと、サイン類の変更、そして連絡階段に向けて設置されている既存電光掲示板の移動が主な作業項目のようでした。
 横浜線の最終電車が発車し、連絡改札口が閉鎖されると、早速大きな脚立を立ててサイン類の更新作業を開始。駅員さんもその様子をじっと見守ります。

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 こちらは新橋上駅舎への入り口部分。工事の関係でシャッターが開き、一足早く入口部分を見ることができました。
 ナンバリング導入後の開設ということで、各種サイン類にも路線記号「JH」が大々的に使われており、従来の看板とは一線を画すデザインになっています。
 それにしても、入口が綺麗すぎて興奮が抑えきれません。朝になって、中に入ったらどうなってしまうんでしょうか。

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電光掲示板の移設が完了した暫定改札口     床面に案内サインを貼る作業員ら  

  新橋上駅舎、供用開始へ

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12月17日 4時40分
菊名駅新橋上駅舎 供用開始

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 長いエスカレーターを上がった先には、驚くべき光景が広がっていました。昔からずっと利用し続けている駅のあまりの変貌ぶりに、思わず私は声を失いました……。近所に新幹線の新駅が誕生したのか、というぐらいの綺麗な清潔感あふれる駅に様変わり。
 駅では作業を終えた工事関係者が集まり、何かトラブルが無いか最終的な点検を兼ねて、最初の利用客となった我々の様子を観察しているようでした。
 
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   ホームゆき階段             ホームゆきエスカレーター
 
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ホーム階段側から改札を見る         自動券売機のラインナップ


  完成に向け工事はさらに続く

 無事開業した菊名駅新橋上駅舎ですが、工事はこれで終わりではありません。今後引き続き行われる工事には、ホームエレベータの設置工事(2018年2月28日完了)のほか、先述した連絡階段部分を埋めて東横線の暫定改札口を移す工事、駅ビルのテナント工事、既設構造物の撤去工事などが挙げられます。

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 橋上駅舎の供用が開始された直後のホーム
東詰の様子(写真右)。旧来の階段は柵で閉鎖
され、柱には「出口は後方」との大きなポス
ターが貼られています。
 写真の手前に養生された部分がありますが、
ここにホームエレベーターが設置され、2018
年2月28日に完全バリアフリー化を達成しま
した。現在は駅ビルの工事や、ホーム上屋の
撤去、撤去にあたり架設したケーブル類の整
理などが主な工事作業項目になっています。

 今回のバリアフリー化について、一般の利用客に意見を伺ったところ、車椅子の方以外にも「ベビーカーを持ち上げて階段を上がる必要が無くなり、嬉しい」という歓迎の声が聞くことができました。確かに、私も重いスーツケースを手に持って階段を昇り降りするのはかなり苦痛でしたので、エレベーターやエスカレーターで移動が完結できるようになったことは大きな進歩と言えます。
 一方、Twitterなどでは「乗り換えが遠くなり不便」と言った声も多く見かけました。これは事実なのでどうしようもないですし、JRも「時間に余裕を持って出かけてほしい」と案内しています。実際、これまで駅をずっと利用してきた私も、「かなり遠くなった」と感じるところはあります。ただ、あれほどまでに駅が綺麗になり、バリアフリー化を達成したのですから、「今までの駅が近すぎた」ということで割り切ることにしました。なにより、昇降機の便利さには代えられません。
 さて、駅ビルをはじめとする残りの工事については、完成時期こそ明らかになっていないものの、懸命に作業が進められているところで、引き続き今後に注目していきたいところです。

 それでは最後に、駅の劇的ビフォーアフターを写真にておさらいして、締めとさせていただきます。

JR線駅舎入口(1.5F→2F)
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JR線出札口(1.5F→4F)
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JR線改札口(1.5F→4F)
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JR線コンコース(1.5F→4F)
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JR線ホーム階段(1.5F/3F→4F\3F)
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この記事は2017年12月末ぐらいに投稿するはずだった内容です。
 
12.17 Kikuna New Concourse Debut!

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 掲載が大幅に遅れましたが、昨年の12月17日、菊名駅で進められてきたバリアフリー化工事がひとつの区切りを迎え、駅舎の橋上化を達成しました。これにより、エスカレーターやエレベーターといった昇降機のない通路が全て解消され、JR線と東急線のコンコースは完全に分離されました。

  「中二階」コンコース誕生の背景
 
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 従来の菊名駅駅舎がこちら(右写真)。傾斜地とい
うわけでもないのに、入口から階段という不便な構
造になっています。当然ながらエスカレーターやエ
レベーターの設備はなく、脇に車椅子専用の昇降機
が置かれているだけです。
 この不思議な構造の理由は、「駅舎が後付けだか
ら」ということにほかなりません。
 大昔の菊名駅は、そもそも「コンコース」と呼べ
るもの自体が存在せず、青空の下線路端を歩かされ
るという、現在のイメージとはかけ離れた構造をし
ていました。しかし、後年行われた大規模な地盤改
良工事とともに駅構造が見直され、新たに橋上化さ
れた東横線の駅舎と、同じく新たに島式となった横
浜線のホームを結ぶ通路が設置されました。この通
路が中二階コンコースの発祥です。

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乗り換え客で混雑する中二階コンコース(左)と、東横線のコンコース(右)

 連絡通路が「中二階」という地上よりも高い位置に設置された理由を明示する文献は見当たりませんが、当時はJR(国鉄)線の出口というものが存在せず、集札を東横線の橋上改札で一括して行っていたため、通路をわざわざ地上まで降ろす方がかえって不便と考えたのではないかと推測します。
 JR線専用の出口は、後年の自動改札機導入の波とともに1994年に開設されましたが、このような歴史的背景から入口部分で段差が生じてしまいました。

  片時も離れず見守られる自動改札

 私鉄とJRが乗り入れる駅のうち、多くの駅は改札口がそれぞれ分離されていますが、菊名駅は上記の背景や構造上の都合から「連絡改札口」という形で乗り換え専用の改札口を設けられています。

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中二階コンコースに整然と並ぶ乗り換え専用の自動改札機

 通常の自動改札機は「出場」か「入場」のどちらかを処理しますが、菊名駅のような連絡改札口では「出場」と「入場」を1台で処理します。そのため、JR線と東急線の両方で有効な乗車券がなければ、連絡改札を通過することはできません。
 例えば、東神奈川駅(横浜線)から自由が丘駅(東横線)へ向かう場合、予め東急線の連絡乗車券を購入しておけば問題なく改札を通過できますが、JR線だけの切符で連絡改札口を通過しようとすると、「入場」エラーとなります。逆の場合も、予めJR線への連絡乗車券を購入して投入するか、菊名まで有効な東急線の乗車券と、菊名から有効なJR線の乗車券を一緒に投入する必要がありました。

イメージ 5 イメージ 7 イメージ 6
単独で連絡改札を通過可能なのは一番左側の連絡乗車券のみ。
JR線のみの乗車券は、たとえ運賃が余っていても連絡改札を通過することはできない。

 ところが、菊名駅のすぐ隣には、東海道新幹線が乗り入れる新横浜駅があるため、「横浜市内」や「東京都区内」ゆきと書かれた、いわゆる「特定都区市内」発着の切符を持った利用客がたくさん降りてきます。最近では乗換探索も簡単にできますから、ついスマートフォンの示す通り「菊名〜武蔵小杉間あるいは菊名〜渋谷間をショートカットしよう」という考えで連絡改札口を通過しようとすると、エラーになってしまいます。

\ピンポーーーン♪/ トウキュウセンノ ジョウシャケンヲ イレテクダサイ

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 ICカードの利用が開始されてからは、菊名駅まで有効な磁気乗車券と、ICカードを組み合わせて連絡改札を通過することが可能になりました。その場合、出場→入場のパターンに従って、先に磁気乗車券を投入してからICカードをタッチするのですが、これを逆にすると「出場」エラーになってしまいます。
 付近に新幹線の駅があるということで、駅に慣れていない利用客も多く、これらは混乱の種になっていました。

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突然のトラブルにも咄嗟に対応できるよう、複数人体制で見守る

 結果として、連絡改札口に響く自動改札機のアラーム音はもはや日常の風景に。改札口の前には一日中係員が立ち、トラブルの対応にあたります。

  さよなら菊名駅既存駅舎

 話をバリアフリー工事に戻して、続いては実際の工事風景を見ていきましょう。
 本工事は横浜市・東急電鉄・JR東日本の三者が検討を重ね、東急建設と鉄研建設のJVで施工されています。検討会そのものは交通バリアフリー法が制定された後の2002年から行われてきましたが、実際に着工したのは2014年に入ってからのことでした。

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工事前の菊名駅(左)と、仮駅舎設置後の菊名駅(右)

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 既存駅舎が存在する場所は最終的に駅ビルとなり、その最上階(4F)にコンコースが設けられるため、工事を進めるには駅舎を取り壊す必要があります。
 そこで、駅舎の西側にある旧上りホーム跡の盛土を全て切り崩して仮駅舎を建設し、出改札設備を全て移転させるところから工事は始まりました。
 設備移転後の既存駅舎部分は仮設通路となり、工事の進行とともに通路は何度か切り替えられました。


イメージ 30 イメージ 31
仮設駅舎の内部(左)と、最末期の仮設通路(右)

イメージ 14 イメージ 15 イメージ 16
 
イメージ 19 イメージ 18 イメージ 17
ホームから見た新駅舎建設工事風景の変遷(左上、上中、右上、右下、下中、左下の順)

  既設自由通路もバリアフリー化

 本工事はJR線駅舎の改良を主とするものですが、既存の東急線側通路にもエレベーターがない箇所があり、その部分のバリアフリー化も同時に施工されました。

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 工事が行われたのは、東横線改札がある自
由通路の西側部分(写真右)。かつて東横線の
地上駅舎が存在した東側には、エレベーター
が設置されているものの、西側には昇降機が
なかったため、東横線を越えて東西を往来す
るには必ず階段を上がる必要がありました。
 そこで、この階段を西側へずらした上で、
地上から自由通路、横浜線の橋上駅舎まで繋
がるエレベーターを設置。長くなった通路に、
横浜線の新しい入口が設けられました。

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 西側階段の改良工事は、元々の通路幅が広
いことが幸いして、閉鎖等は行わずに衝立を
置いて逐次的に進められました。
 新しい階段は駅舎の工事と並行して組み上
げられていきましたが、駅舎入口とエレベー
ターの接続工事には既存階段を廃止する必要
があるため、途中から階段の工事が優先的に
進められ、全体の完成に先立って通路が切り
替えられました。

  ホーム上での工事も着々と

 横浜線のホームからコンコースへ向かう通路は、ホーム東詰の一箇所にしかないため、平日朝の新横浜〜菊名間では先頭の1号車に混雑が集中していました。そこで、新しい駅舎ではコンコースとホームを繋ぐ階段をホーム中央の3,4号車付近に設置し、ホームの直上には混雑時でも対応できる広い通路を建設することとしました。

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 新しい階段が設置される場所には、売店キ
オスクや謎の小屋がありましたが、いずれも
着工に伴い撤去。さらには上り線沿いにあっ
たジョナサンも解体され、こちらは工事ヤー
ドになりました。
 階段の工事は、橋上通路の支柱を組んで床
板を張った後、干渉するホーム上屋を撤去し、
ホーム上に仮囲いを設置して進められました。
 仮囲い設置後はホームが狭溢となるため、
注意を呼びかける作業員が配置されました。

イメージ 23 イメージ 24
ホーム上に設置された仮囲い(左)と、組み上がった階段の土台(右)

イメージ 25 イメージ 26
ホームに覆いかぶさる新設通路(左)と、隙間から見えたエスカレーターの骨組み(右)

  後を追われるコンコース

 工事が進むにつれ、新しい橋上駅舎の直下にあたる中二階コンコースも、次第に雑然を極めていきました。支柱と干渉する屋根は早い段階で仮設に切り替えられたほか、主柱の設置や仮囲いの設置、券売機や掲示類の移動などがありました。

イメージ 27 イメージ 29
着工前のコンコース(左)と駅舎切替直前のコンコース(右)

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 既存駅舎が解体された後は、駅舎側にあった乗継精算機3台のうち2台が窓口脇に、残りの1台がJR線の仮設駅舎改札口に移動しました。
 また、電光掲示板についても仮設通路から見えやすいように位置を移動しましたが、結果として連絡改札口より奥(東横線側)に設置される形となり、写真だけ見ると連絡改札口が横浜線の改札に見えるという不思議な状況が生まれました(写真左)。



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