歴史・戦史研究「ちはら会」Zwei

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おだやかなうちに、新年を迎えています。また、ソロを含めた多くのアイテムがプレイできるよう、早速、「今年のソロプレイ」第一弾です。

国内で発売された最新の対戦型のアルデンヌ・アイテムである「The Bulge」(WGHB)です。いわゆる師団級バルジであり、同じスケールのものとしては、SPI「The Bulge」やSSバルジ、CMJ誌の「バルジ大作戦」、GJのチット載せ作戦級「激突!バルジ突破作戦」などが発売されてきました。

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が、いずれも狭い戦場での消耗戦であり、ユニット数が限られている中では、バランスを取ることが至難でした。史実通りにはならなず、かつ、一方的な展開にしかならないことが多かったように思います。では、このアイテムはどうか?

ルールを読んだときには、ミニゲームの割に特別ルールが多く、「大丈夫か?」と危惧しましたが・・・少なくない回数のソロプレイで練度が上がってくると、ギリギリのところでゲームにはなるかも、というところまで辿り着きました。

突破即敗北の連合軍にとって、最も大切なことは、当然、ドイツ軍の盤外への突破を許さないことです。が、機械化部隊の機械化移動力は、1/5。そう、道路妨害がなければ、1ターンで、マップのどこへでも(!)進出・突破ができる機動力を持っています。連合軍のユニット数は限られており、全ての道路を部隊で完全封鎖することは不可能です。

これを防ぐための特別ルールが、橋梁破壊です。連合軍から3へクス以内の橋梁(道路)は、全て破壊されたものと見なします。これを駆使して道路を封鎖しますが、安易に前線に部隊を配置すると、第一戦闘−移動−第二戦闘というシークエンスで、あっという間に部隊が消耗します。結果、大量出血で阻止線が維持できず、あっけなくサドンデスを喰らいます。序盤から中盤までの連合軍には、細心の注意が必要です。

うまく阻止線と防御戦を設定できたとしても、手練れのドイツ軍相手では、かなり苦戦します。このゲームでは、敵ZOCからの離脱・進入と、スタックからの離脱・進入に+1追加移動力がかかりますが、移動力さえ十分ならば、ZOC to ZOCの直接移動が許されています。つまり、(河川越しの深い森の移動以外は)最低1へクスの浸透移動ができることになります。道路移動を使えれば、2へクスの浸透も可能で、連合軍は常に補給切れ(戦闘シフト+1及び退却不能による損耗)におびえることになります。

また、サドンデス以外の勝利条件も、連合軍に厳しくなっています。最終ターンにドイツ軍が12VP(1つの町が基本的には1VP)を確保していれば勝利になるのですが、これは史実通りにドイツ軍が進撃するだけで、達成できます。バストーニュが落ちなくてもOKであり、仮に落ちると、3VPが手に入るので圧勝でしょう。そして、史実と違って、スタックしていても、補給切れの都市は、あっけなく墜ちたりします。

バルジゲームではおなじみのイギリス軍が、ほとんど役に立ちません。そう、イギリス軍は、ミューズ川の渡河が禁止されているのです!

よって、ドイツ軍の練度が低いか、よほど戦闘drに恵まれるか(あるいはその両方)がないと、連合軍の敗北はほぼ確実でしょう。

そこで、今回のソロプレイでは、イギリス軍の行動制限を、drによって解除することにしました。イギリス軍が登場する第5ターンからdrをし、1が出たら、通常行動が取れるようにします。ターンが進むごとに、+1dr修整を累積することにし、第10ターンには必ず、参戦するようにします。

それでも、drによっては、ドイツ軍の急迫に間に合わない可能性があります。そこで、ドイツ軍のVPが勝利条件の12点以上になっていたら、即座に介入できることにしました。

このオリジナルルールで、ソロプレイに入ります。

第1ターン、まず、ドイツ軍は、あえて1シフトの付く第1戦闘(特別ルール)を放棄します。そして、浸透移動で前線のユニットを包囲すると、全戦線に渡って攻撃をかけます(相打ちの可能性はあるものの、確実に敵に損害を与えらる確率が高いためです)。結果は、1カ所を除き、想定通りの攻撃で、4ステップロスを与え、3ユニットの弱小部隊を殲滅します。戦闘後前進で、前線の街ヴァイアンタンを占領し、1VPを獲得します。

また、敵の移動妨害及び1VPの価値のあるハイト降下部隊は、もっとも生存率の高い南部(#1810)に降下させます。

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連合軍は、少ない移動力(特別ルールで補給切れ扱い)を有効に使い、橋梁破壊ルールを最大限に駆使して、遅滞戦術を繰り広げます。

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第2ターン、ドイツ軍は動きの鈍い敵の前線部隊を強襲します。結果的に2カ所でBB(相打ち)になったものの、第1ターン同様、4ステップの損害を与えます。また、南部のエヒテルナッハとクレルヴォーを占領し、累積で3VPと積み重ねます。

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連合軍は、増援を投入し、マルメディ−ヴーファリース−バストーニュに予定の防衛ラインを構築します。

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第3ターン、ドイツ軍は、エルゼンボルンとサンビットを占領し、累積VPは5点に。勢いに乗るドイツ軍は、機械化移動を駆使して、装甲師団を集中し、バストーニュ前面でBBとして、敵を消耗させます。

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あわや、前線崩壊の危機でしたが、ここでモンシャウの1個騎兵連隊が意地を見せ、DRで戦果なし(街のため、AS扱い)。また、包囲した第4師団への攻撃も、まさかのBBとなり、連合軍が踏みとどまります。

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第4ターン、一気に勝負を決めたいドイツ軍は、3VPの高得点都市バストーニュに、強襲を賭けます。連合軍の2個空挺師団が守っていたにもかかわらず、ドイツ軍の気迫が上回り、DE!(防御側は全1ステップロス)さらに3カ所の攻撃に全て成功し、さらに敵に2ステップロスを与えます。

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また、後方に降下していたハイト空挺部隊とスコルツィーニ特殊部隊が合流に成功し、エテルブリュックの占領と合わせて、さらに2VPを積み重ねます。

大きく兵力を消耗した連合軍は、バストーニュを死守するべきかどうか、さんざんに悩みましたが・・・「明日のために」涙をのんで、バストーニュ撤退を決定します。同時に北部でも、マルメディとヴィールサルムを放棄して、トロワ・ポンを軸にした防衛線に後退します。

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第5ターン、(次ターンから補給制限がかかるため)制限なく移動戦闘を行える最後のチャンスに、ドイツ軍は全戦線に渡って猛攻を加えます。北部・中央部・南部で高戦力差戦闘を仕掛け、敵を消耗させます。同時に連合軍が撤収したマルメディ、ヴィールサルム、ウィルツと、3VPの要衝バストーニュを占領し、VPは一気に14点に到達します。

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連合軍は、やむなく、ヴーファリーズも放棄し、兵力を抽出すると、浸透を計る第62師団とスコルツィーニをそれぞれ南北に包囲し、限定反撃でこれを殲滅します。また、増援のイギリス軍を即座に投入し、戦線を整えます。

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第6ターン、ドイツ軍の補給不足が発生し、このターンは4個師団が補給切れとなります。それでも、主力の装甲師団が健在のため、スパ前面と中央、南部でなおも攻撃をかけますが、敵の撤退と地形を利用した防御で最大で+4しかならず。BBで1ステップロスを与えたものの、さすがに攻勢限界点を迎えます。

機を逃さず、大量増援を得た連合軍は、組織的な反撃に移ります。あえて高戦力差ではなく、浸透と包囲を利用し、北部で2カ所、中央で3カ所、南で2カ所の総花的な反撃に出ます。うまく決まれば、決定的な戦果を上げられる可能性があったのですが・・・戦いの女神は微笑まず、BB2つを含めてわずか3ステップロスに止まります。

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第7ターン、前ターン同様に、ドイツ軍の4個師団が補給切れに。敵の初手反撃を僥倖で凌いだドイツ軍は、計画的な戦術的後退をし、全面で防御態勢に移ります。また、時間稼ぎのために、あえて全滅上等でトロワ・ポンを消耗した1個歩兵師団で占領します。これにより、前ターンのヴーファリーズ占領も含め、VPは最高の16点に到達します。通常の街ならば5つを奪還しなければ、連合軍敗北という相当に厳しい状況です。

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こうなれば、連合軍にできることは、バストーニュと2街の奪還しかない!北部から中央部で部隊を集中し、ヴーファリーズとトロワ・ポンに高戦力差攻撃をかけ、これを奪還します。そして、南ではヌシャトー周辺に焦点を絞り、敵歩兵に打撃を与え、戦線をこじ開けます。

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第8ターン、ドイツ軍は、増援の装甲・装甲擲弾兵師団を投入して、破れかけた南部を補強します。

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一方、連合軍には空軍が到着し、反撃を強化しますが、ドイツ軍の巧みな戦術的後退によって、高戦力差攻撃が立たず。第1戦闘で攻勢支援の空軍まで投入するものの、drに嫌われ、3連続でAS(効果なし)。第2戦闘も1カ所のみDEとなるものの、他は全てDRでほとんど損害なしに。ああ、バストーニュが遠い!

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第9ターン、ドイツ軍の補給切れは、奇跡的に1個師団のみに。と、ここで、突如、連合軍の北部戦線にドイツ軍が攻撃をかけます。まず、歩兵が戦力差-3攻撃をかけ(確率は1/6)、見事、これに成功!ついに、突破へクスまで、辿り着きます(これが機械化部隊だったなら、2/3の確率で移動に成功し、サドンデス勝利でした)。そこへ補給切れ上等で追加の歩兵と装甲師団が追撃し、歩兵師団を後退させ、あと、一歩まで辿り着きましたが・・・連合軍は、間髪を入れず、反撃に移り、突破へクスを奪還し、事なきを得ます。

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後がなくなった連合軍は、第1戦闘でイギリス軍を主体に正面攻撃を仕掛け、+3戦力差でBBをもぎ取り、バストーニュ南部へ浸透します。そこへ、アメリカ軍6個師団とイギリス軍2個師団が取り付き、第2戦闘で3カ所の包囲攻撃を成功させ、4ステップロスを与えて、バストーニュの包囲に成功します。果たして、バストーニュ解放は間に合うのか?

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第10ターン、なおもサドンデスをあきらめないドイツ軍は、北部で-3戦力差攻撃を行いましたが、これはギャンブルでした。当然のごとく、AEとなり、野望は潰えます。

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代わりに南部では、戦力を冷静に分析し、バストーニュから補給切れの装甲師団を引き抜き、同戦力の完全編成の歩兵師団を投入します。これによって、バストーニュははじめの一撃をしのげれば、このターンに攻略できない状態に。

連合軍は覚悟を決め、バストーニュへ最後の攻撃に出ます。第1戦闘のため、空軍を使っても4個師団しか投入できず、戦力差は+5。街効果でDRは無効になるため、成功率は1/3でしたが・・・ここまで悪戦していた連合軍に、最後になって女神が微笑みます。見事にBB!

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続く、第2戦闘で満を持して最大戦力差の+12包囲攻撃を実施し、ついにバストーニュを奪回!!この瞬間、ドイツ軍の獲得VPは11点に低下し、最後の最後に、バストーニュの奪還に成功した連合軍が、ギリギリで勝利をもぎ取りました。

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イギリス軍が登場と同時に介入したにもかかわらず、最終ターンまでもつれ込み、かつ、結果的に27.7%の成功率しかなったことを考えると、まさに薄氷の勝利でしたが、介入オプションが有効に機能しました。

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はじめに述べたとおり、「バルジの戦い」は見かけと違い、決して初心者向けでも、お手軽な「ミニゲーム」でもありません。が、十分にやり込み、一部修正をすれば、非常にパズルチックな頭脳戦が楽しめます。ご希望の方がいたら、早めに申し込みくださいませ(自分が忘れないうちに、笑い)。

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