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以下は昨年のこの書庫で取り上げた事と重複するものもありますが・・ <土ごと発酵> たとえば残渣や緑肥などの未熟な有機物を土の表面におき、米ヌカをふって浅く土と混ぜてみると、それだけのことで、土はいつの間にか団粒化が進み、畑の排水がよくなっていく。田んぼでも、米ヌカ除草しただけなのに、表面からトロトロ層が形成されていく。――これは、表層施用した有機物が微生物によって分解されただけではない。その過程で微生物群が土にも潜り込みながら、土の中のミネラルなどをエサに大繁殖した結果。人がほとんど労力をかけなくても、自然に土は耕され、微生物の作り出したアミノ酸や酵素・ビタミン、より効きやすいミネラルたっぷりの豊潤な田畑に変わる。このことを「土ごと発酵」とよぶ。 「土をよくするには一生懸命堆肥をつくり、苦労して運び込んで入れる」というかつての常識を打破。「土ごと発酵」は、外で発酵させたものを持ちこむのではなく、作物残渣や緑肥などその場にある有機物を中心に使う「現地発酵方式」なので、ラクで簡単、低コスト。有機物のエネルギーロスも少ない。超小力で究極の方法とも思える。 土ごと発酵を成功させるポイントは、(1)有機物は深くすき込まない。表層の土と浅く混ぜる程度か、表面に置いて有機物マルチとする。酸化的条件におくことが大事。 (2)起爆剤には米ヌカが、パワーアップのためには自然塩や海水などの海のミネラルがあるとよさそう。どちらも微生物を急激に元気にする。 この他、より効果を上げるには、土の水分条件(二週間は雨に当てない他)、施用する有機物のC/N比の条件などが重要と考えられている。 <土着菌・土着微生物> 世の中は菌であふれている。身のまわりの自然――山林や竹林、田んぼなどから菌はいくらでも採取できる。たとえば林の落ち葉やササをどかすと真っ白な菌糸のかたまり(これを「ハンペン」とよぶ)が採取できるので、これをボカシ肥などのタネ菌として利用する。かつて、さまざまな市販微生物資材が一世を風靡した時代があったが、最近では、その土地に昔からあり、その地域環境に強く、しかも特定なものでなく多様な土着菌こそが大切であるという考え方が広がっている。 土着菌は、採取する場所によって、あるいは季節によって性格が少しずつ違い、その活用には観察眼と技術がいるが、それがまた土着菌のおもしろさでもある。その土地に合っているせいか、市販の微生物資材にはないパワーを発揮することもよくあるし、もちろんおカネがかからないのもいいところだ。 採り方は、山の落ち葉の下に菌糸が見つかればそれを集めればいいが、見つからない時は腐葉土の中へ硬めのご飯を入れたスギの弁当箱を置く。五、六日後にはご飯に真っ白のこうじ菌、もしくは赤や青などの色とりどりの菌(ケカビの仲間)が生えるので、それを採取する。秋、イネを刈り取ったあとの稲株の上に、やはり硬めのご飯をつめたスギの弁当箱を伏せて置いてもよい。 <炭素循環農法> ブラジル在住の農家・林幸美さんが広めた。一般的な栽培では主な肥料はチッソだが、炭素循環農法では圃場の微生物を生かすためにチッソより炭素の施用が必要だとする。C/N比(炭素量とチッソ量の比率)の高い廃菌床やバーク堆肥、緑肥、雑草などを浅くすき込むだけで、その他の肥料はいっさいなし、それだけで虫も病気も寄らない極めて健康な作物が育つという。 微生物によって有機物が分解されるときは、C/N比によって分解のされやすさが変わる。炭素循環農法ではC/N比40を境に、これ以下ならバクテリア(細菌類)が、これ以上ならキノコ菌などの糸状菌が主に働くと考える。糸状菌は、いったん縄張りを確保し有機物をガードしてからゆっくり分解する性質をもっているので、一度に大量のチッソを必要とせずチッソ飢餓を起こさない。逆にC/N比が低い有機物は、急速な分解のためにチッソを一度に必要とするのでチッソ飢餓を招く原因になる。そのため炭素循環農法では、微生物などの土壌生物がもっているチッソ以外の無機態チッソは過剰と考える。一般にはこの無機態チッソが作物の肥料と考えるが、C/N比を下げて糸状菌の働きを邪魔するもとであり、病害虫発生の直接原因になると見ている。 <自然農法・無肥料栽培> 自然農法といっても流派はいろいろ。岡田茂吉・福岡正信・川口由一さんらの大御所もいるし、最近は木村秋則・赤峰勝人さんらが有名だ。炭素循環農法も人気がある。それぞれやり方も信念もいろいろで整理がつけられるものではなさそうだが、共通の見解に、どうやら「むやみな施肥が作物の生育を乱す」ということがある。 人為的な施肥行為で作物を「育てよう」とか「大きくしてやろう」とか思うと、病気や虫がつき、農薬が必要になる。作物は「育てる」ものではなく「育つ」もの。人はそれを待てばよい……。 自然農法や無肥料栽培に転換するのは簡単なことではないが、作物の力・土の力・自然の力を邪魔せず、うまく発揮させることこそが農業技術の本質と考える。 <エンドファイト> 生きている植物体の組織や細胞内で生活する生物のことで、大部分の植物種をすみかとする。宿主である植物に対してチッソ固定やリン酸の供給のほか、病害虫に対する全身抵抗性を誘導する。いっぽうエンドファイトの側は、植物から光合成産物(ブドウ糖など)の提供を受ける共生関係にある。アーバスキュラー菌根菌もこの一種。 最近、イネ用に資材化されたエンドファイトは、斑点米カメムシ被害の軽減、イモチ病に強くなる、生育が促進され増収するなどの効果が報告されている。他にも、ハクサイの根こぶ病やアスパラガスの立枯病を抑制するものなども見つかっている。 木嶋利男さんは、山林の落ち葉下の土など、土着微生物が多く含まれる培土に、胚軸で切断した苗を挿し木すると、苗の組織内に定着した土着微生物が入りエンドファイトとして繁殖することを報告している。ただし微生物が組織に入り込むには適期があり、たとえばトマトの場合、本葉展開〜三枚の間に挿し木するのがよいという。 <ヤマカワプログラム> ゲリラ豪雨や長雨が頻発し、畑に湿害が発生しやすくなった北海道で生まれた話題沸騰の方法。 耕盤の土を煮出した液「土のスープ」・酵母エキス・光合成細菌の三点セットを畑に散布するだけで、「耕盤が抜ける」という。考案者の山川良一さんによれば、排水性がよくなるのは耕盤が「壊れる」というよりは、微生物によって何らかの変化を起こすため。硬く締まった耕盤層にも微生物はおり、三点セットがその微生物を活発に活動させるトリガー(引き金)になるという。 にわかには信じがたい話なのだが、現場では本当に結果が出ている。北海道栗山町のタマネギ畑では、ガチガチだった粘土質の畑に棒が深く刺さるようになったり、ドブ臭かった耕盤層の土が森の土のような匂いに変わったりと、さまざまな変化が起きた。なによりタマネギの根が耕盤層の下まで伸びるようになり、干ばつや大雨の影響を受けにくくなったという。 サブソイラなどで耕盤を破砕するのと違い、畑にもともといる土着菌に硬い耕盤層を軟らかくしてもらう方法。緑肥も活用して微生物が安定して活動するようになれば「いずれ、三点セットも必要なくなる」と山川さん。 <表面・表層施用> 有機物を土へ深くすき込まず、土の表面に置くか、浅起こしで表層の浅い部分に入れることをいう。 生の有機物を土中深くに入れてしまうと腐敗しやすく、根傷みなどの原因となるが、表面・表層施用ならあまり心配はない。土の表面近くは通気性がよく、こうした環境で殖える微生物が、作物の生育に害をなすことはあまりないからだ。むしろ、有機物を分解しながら、作物の生育にとって有効な有機酸やアミノ酸、ビタミンなどを生み出してくれる。土の団粒化をすすめて土をフカフカにしてくれる。表層で働く微生物が出す二酸化炭素(炭酸ガス)は、作物の光合成を活発にするのにも役立つ。 考えてみれば、畑の全面に有機物をすき込むようになったのは機械化以降のことだ。日本の伝統的な有機物利用は、落ち葉、作物の茎葉、雑草などを、主に刈り敷、敷きワラなどとして利用する方法、つまり表面施用が中心だった。 土ごと発酵、有機物マルチ、堆肥マルチなどはすべて有機物の表面・表層施用技術といえる。微生物の力を借りることで、少量で大きな効果をあげることができる、有機物活用の小力技術である。 <有機物マルチ・堆肥マルチ> マルチとは「根を覆う」という意味で、作物の生育中に、根を守るために有機物を表面施用し土を覆うことをいう。有機物は大別すると、雑草草生やグラウンドカバープランツ、マルチムギなどのリビングマルチと、敷きワラや堆肥、落ち葉、モミガラや刈り草、米ヌカや茶ガラ、コーヒー粕……などの様々なものを運び込んでマルチする方法とがある。有機物は基本的に生のままでよい。 普通のポリマルチにも、草を抑えたり、地温を調節したり、水分を保持したりする効果があるが、有機物マルチや堆肥マルチはこれらの効果に加えて微生物やミミズなど小動物まで元気にしてしまうのが大きな特徴。土との接触面では、じわじわと土ごと発酵が起こって、いつの間にか土がフカフカになり、土中のミネラルも作物に吸われやすい形に変わる。マルチに生えたカビが空中を飛んだり、土着天敵や小動物のすみかになったり、空中湿度を調節してくれたりもするので、病害虫がふえにくい空間にもなる。 こうして、生育中は微生物や小動物による土壌改良・食味アップ・防除効果などが期待でき、作後は土にすき込むことで、次作のために利用できる。外で堆肥をつくって圃場に運び込み、散布する、という重労働を省略できるのもいいところ。 <米ヌカ> 玄米を精米した時にでるヌカ。イネの種子は表皮部、胚芽部、胚乳部と、それらを保護するモミガラからできているが、このうち胚芽と表皮部を合わせたものが米ヌカとなる。胚芽は芽、つまり次代に受け継ぐ命そのもので、これを生かすためにデンプンというエネルギーを貯えているのが胚乳部(白米)である。 米ヌカはリン酸やミネラル、ビタミンなどに富み、昔からスイカなどの味のせ肥料として重宝されてきた。イネに使えば米のマグネシウムがふえて食味がよくなる。そして、米ヌカの最大の魅力は、発酵を進める力がとても強いこと。おいしいヌカ漬けができるのは、米ヌカによって酵母菌や乳酸菌などの有用微生物が増殖するからだ。田んぼにまけば表層の微生物が繁殖、土ごと発酵でトロトロ層ができ、畑にまけば土の団粒化が進む。米ヌカで元気になった微生物は土のミネラルなどを有効化し、米ヌカの成分と合わさって作物の生育を健全にし、病原菌の繁殖を抑え(米ヌカ防除)、味・品質をよくする。水田の米ヌカ除草も、急速な微生物の繁殖を生かすやり方だ。 <モミガラ> モミ摺りして玄米を取り出した残りがモミガラ。地域によっては焼却されることも多いが、ケイ酸を多く含む身近な有機質資材として大変重宝な存在である。 独特の船形が空気と水分を保ち、船形の内側はわりと軟らかく微生物が住みつきやすい。土に混ぜると砂地は水もちよく、粘土質は水はけよくする力を持ち、家畜糞や生ゴミなど水分の多いものと一緒に堆肥に積むと発酵を助け失敗が少ない。そしてこれらの効果は、モミガラ自体の発酵・分解に時間がかかるため、船形が崩れにくく、長年持続する。 福島県の東山広幸さんは、モミガラにたっぷりの水と米ヌカを混ぜブルーシートで覆って作る堆肥を、育苗に、肥料に、有機物マルチにと何でも使い「畑の万能選手」と呼んでいる。最初は水分をはじく性質があるものの、一度吸収した水分を保持する能力は高く、野菜やイネの育苗に使うと、酸素たっぷりなのに水やりを忘れてもわりと平気な床土となり、ケイ酸効果も手伝ってか、根張りのよいしっかりした苗が育つ。軽いのもいい。 発酵させることで引き出される不思議な力も注目されている。モミガラ堆肥をイチゴの育苗培土に使って、低温処理しなくても確実に花芽分化を早める農家や、手作り菌液に漬けたモミガラを少量散布してゴボウのヤケ症を克服した農家、発酵モミガラだけで無肥料栽培し、病気に強いイチゴやキュウリをつくる農家もいる。発酵させたりくん炭にしたりすることで、含まれるケイ酸分が作物に吸われやすい形になり、病気に強くなることはわかってきたが、まだまだ未知な部分が多い。 <落ち葉> 落ち葉には、(1)チッソ源やエネルギー源を加えなくても発酵が進む、(2)カルシウム、マグネシウムなどのミネラルに富む、(3)多種多様な土着微生物が付着している、などの特徴があり、落ち葉マルチなど、その利用が見直されている。 落ち葉マルチの下の土はフカフカだ。葉についた微生物などが表面から土を耕し、雑草の生育も抑制する。また、落ち葉を表土にすき込むことで、多発していたネコブセンチュウを抑え、キュウリの収量を上げた例もある。家畜糞尿に混ぜれば発酵が進みやすくなるので、落ち葉を利用する堆肥センターもある。これらはみな、落ち葉が土着菌の宝庫であり、素晴らしいエサでもあることの証だ。 かつてはサツマイモ苗や野菜苗の踏み込み温床の発熱素材として広く使われてきたが、電熱温床の普及で、やる人は少なくなった。落ち葉かきは手間がかかる仕事だが、山を荒らさないためにも、地域の力を活かして復活させたい。 <緑肥> 生育中のまだ緑色の植物を土つくりや養分供給に生かすこと。ウネ間や樹間にイネ科やマメ科などの植物を播き、栽培期間中に適宜、刈り取って敷き草などにする場合と、休閑期間に育ててすき込んだりする場合がある。昔から行なわれてきたが、肥料も農薬も値上がりする一方の近年は、肥料効果の高いマメ科緑肥が注目されている。堆肥栽培同様、緑肥を肥料計算に組み入れていく方法が、今後は広まっていくだろう。 その他にも緑肥には、土壌有機質の増加、土壌物理性の改善、耕作放棄地などに播いて雑草抑制、などの効果がある。クローバ、ソルゴー、イタリアンライグラス、エンバク、小麦、ライムギ、キカラシなどや、田んぼのレンゲや菜の花なども広がっている。マリーゴールド、エビスグサ、クロタラリアなどのセンチュウ対抗植物も、すき込んで緑肥として利用される。 問題点としては、すき込み後のガス発生などによる生育の阻害があげられる。すき込んでから作物を播種・移植するまで一定の期間(三週間以上)をおくことや、乾燥させてからすき込むなどの工夫がされている。 なお、畑に雑草を生やし、それをすき込んで雑草緑肥にする例もある。どんな雑草がどの辺りに多いかなどを観察すると、畑の土の状態(肥沃度やpH)も手にとるようにわかる。緑肥のタネ代もかからず、タネをまく手間も省ける方法だ。 <自家採種> 固定した品種(固定種)であるイネや野菜からは自分でタネが採れる。ただ、イネは一つの花(モミ)のなかで受精する(自家受精作物)ので比較的簡単に自家採種できるが、野菜には、アブラナ科のように一つの株の花のなかでは受精できないため、複数の株をいっしょに開花させてタネ採りしなければならない作物(他家受精作物)が多い。また、アブラナ科は交雑しやすいという特徴もあるので、その品種の特徴を維持してタネを採るには、他の品種の花粉が混じらないよう気をつける必要もある。 野菜ではF1(雑種第一代)品種の栽培が増え、昔に比べると自家採種する機会は減っている。しかし、このところ地域の在来種を大事にする運動が各地で起こり、自家採種の技術がふたたび注目されるようになってきた。長崎県の岩崎政利さんは、「タネ採りをすると、野菜づくりの究極の楽しさがわかるようになる。野菜と語れるようになる」と、約五〇品種を自家採種している。自家採種を繰り返すとだんだんその地に適応したタネとなり、病気や寒さ暑さにも強くなることを実感する農家も多い。 また、最近は購入種子代が高い。コスト減らしも兼ねてF1品種からのタネ採りにも挑戦する人が増えている。「思ったより形質のばらつきは出ない」そうだが、たとえばらついても、その中から数年かけて自分の気に入った形質のものを選んでいけば、市場流通向けではないが味のいいオリジナルの品種が生まれたりもするそうだ。 知的所有権(財産権)が重視されるのにともなって、登録品種の自家採種・自家増殖を規制しようという動きも出てきているが、タネを採ることは農家の権利として種苗法でも認められている。花などの一部の品目と、種苗の購入時に特別な契約を結んだ場合を除いて、農家が自分の経営の範囲でタネを採ったり苗を殖やしたりするのは自由である。
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こんばんは
炭素循環農法をやられているのですね!
参考にさせて頂きます。
2013/10/25(金) 午後 6:02 [ ホットキャロット ]
今年は籾殻を 大2袋注文してあります

にバラ撒かれましたが
昨年は倉庫保存で
保存できそうな頑丈な袋も見つけました。
徐々にマルチも有機物に替えていこうと思います。
2013/10/26(土) 午前 11:21
ホットキャロットさん、こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。2009年頃にモドキさんのサイト
を知り、自分なりに試行錯誤してきました。「たんじゅん農法の
広場」のグループとの関わりはありません。批判するつもりも
ありませんが(笑)
自己責任で自分の判断でさまざま取り組んでいます。
よろしくお願いいたします。
2013/10/26(土) 午後 4:07
monsteraさん、こんにちは。
郊外の田園地帯をうろうろすれば、気のいいお百姓さんなら
1袋や2袋ならタダで呉れると思いますが、貴女なら♪
近々、炭素資材の投入量について考えをまとめる予定です。
2013/10/26(土) 午後 4:12