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仕事中に、指を怪我してしまった。が、ただで起き上がるわけには行かない。というわけで、Nちゃんにメールしてみた。
「絆創膏持ってない?出来れば大きい方。」
怪我をしたのは親指なので、小さい絆創膏では一周巻けないのだ。これ幸いと嬉々としてNちゃんにメールすると、案外早く返事が返ってきた。
「普通サイズの物ならあります。絆創膏じゃない大きなものも・・・?」
絆創膏じゃない大きなもの・・・?一体なんだかわからないが、とりあえず持ってきてくださいという返信を返す。場所はいつもの食堂だ。
狭い食堂はこの時間は誰もいない。それを見越しての呼び出しだった。しばらくすると、小さな足音がしてNちゃんが登場した。
「これなんてどうですか?」
そう言って彼女が差し出したのは、絆創膏というより病院で傷口に貼り付ける正方形のガーゼみたいなものだった。そんな大げさなものはいらないと断り、普通のをもらう。
そこからまた、いつもの雑談が始まったが、しばらくするとNちゃんの後ろから足音がした。無視して彼女に話しかけようとすると彼女が小さく、あっ・・・と声を上げて笑い始めた。もしや・・・嫌な予感がしてNちゃんにもしかして?と聞くと小さく頷いた。
私はその場からダッシュで階段を下りた。背後から恐怖のWさんの声が聞こえた。逃げたな・・・と。せっかくのチャンスをまたもWさんに邪魔されてしまい、怒り心頭なのだが、彼女に抗議するようなチャレンジャーではないので、涙を飲むことになったのだった。
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