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「悪をなさず、善行を積んで、心を浄める。それが仏教の要諦だ」と鳥カ禅師(ちょうかぜんじ)に教えられた白楽天という人は、中国・唐代の大詩人で、中央政府の役人でした。地方に左遷され、それを解かれて杭州の長官に赴任したときに、木の上で坐禅を組む高僧のことを聞いて訪ねていったのでした。
白楽天が、樹上の鳥カ禅師に「そんな高い所で危なくはないですか」と問いかけると、鳥カ禅師はすかさず「お前さんのほうこそ危ないだろう」と答えます。その答えは、政治の世界はいつ足をすくわれるか分からない。本当の安心は、どこにいようが教えを求め続けるところにあるのだ、という意味に解釈できるのではないでしょうか。
地位も財産も、人の本当のよりどころとなるものではありません。頼みにできるのは、自分の心、自分の信心です。その「信」さえしっかり持つことができれば、どんな人に対しても、どんな事態に直面しても、心にゆとりを持って、そこに意味を見いだし、それを成長の糧としていくことができます。この心こそが功徳の源泉です。
立正佼成会開祖 庭野日敬師 世界宗教者平和会議主導者
テンプルトン賞 ローマ教皇より「大聖グレゴリウス賞」 1999年92歳示寂。
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