宮口善通のBlog

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「宮口善通のBlog」の新規投稿の終了について


2019年12月15日に、Yahoo!ブログが
終了するため、「宮口善通のBlog」の
新規投稿を本日を持ちまして終了します。

2006/12/06(水)の最初の投稿以来、本日の
2019/6/21(金)まで、約12年と6ヶ月間、小生
に無料で、ブログ作成を許可して頂きました
Yahoo!JAPANの皆様方に深く感謝
申し上げます。誠にありがとうございました。

注)
Yahoo!ブログへの
最初の投稿記事の表題は以下の通り。
「宮口善通のBlog開設」
 2006/12/06(水)21:11掲載

今後は
他のブログへ移行する予定でおりますので、
よろしくお願い申し上げます。

                 以上
                 宮口善通

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マルセル・プルーストの植物(最終回)



小生が初めて「Yahoo!ブログ」にこの
「マルセル・プルーストの植物」を掲載した
のは今から3年ほど前のことであった。
その掲載日時と表題は以下の通り。
・日時:2016/7/7(木) 午後 3:41
・表題:マルセル・プルーストの植物
    (マホガニー、acajou)
随分、長く続いたものである。既に3年間の
月日が経過している。

ところで、
小生がマルセル・プルーストの「失われた時
を求めて」を読むようになったそもそもの
トリガー(trigger、切っ掛け)はシャルル・
ピエール・ボードレールの「悪の華」を読ん
でいたことによる。


今から44年前の1975年の秋に、小生はボード
レールの「悪の華」をフランス語の原文で読
んでいた。その中でも特に、以下の3つの詩
が素晴らしかった。

・バルコニー(露台)「Le balcon」
・旅への誘い「L'invitation au voyage」
・敵「L'ennemi」

これらのボードレールの詩の中には、確かに、
「時間意識」が入っている。マルセル・プル
ーストの「失われた時を求めて」の「時」も
この「時間意識」である。

これら3つのボードレールの詩の「時間意識」
についての詳細説明を本ブログに掲載すると、
大変長くなってしまうので省略する。

マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」
をよく読んで見ると、つまり、精読して見ると、
その中に、「ボードレール」の名前が全部で
15回出てくる。そして、「悪の華」の詩は
全部で9回、「パリの憂愁」は1回出てくるのだ。

また、プルーストは1921年6月、彼が50歳の
時に、新フランス評論に「ボードレールにつ
いて」という評論を書いている。

このように、マルセル・プルーストは明らか
にボードレールの影響を受けているのだ。


先ほども述べたように、マルセル・プルース
トの「失われた時を求めて」の「時」は明ら
かにボードレールの「悪の華」の影響である。
プルーストはボードレールの「悪の華」を読
んで、この「時」を書こうとした。それは
プルーストが「失われた時を求めて」を書こ
うとしたいくつかの動機の中の一つなのである。

ボードレールの「悪の華」もこのマルセル・
プルーストの「失われた時を求めて」も共に
「時間の観念」「時間意識」を持っていた。

古代人は「円循環的な時間意識」を持ってい
た。ところが、フランス・ロマン主義の巨頭
であるシャトーブリアンの「ルネ(René)」
のように、大方の西洋人はキリスト教徒であ
るがゆえに「直線的な時間意識」を持っている。
だから、「世紀末」「世紀病」という言葉が
出てくるのだ。これが若いフランスの青年たち
に孤独感、厭世観をもたらしたのであった。

・「円循環的な時間意識」
 「生」➜「成長」➜「老」➜「死」➜「再生」➜「生」
  時間が円を描くようにくるくる回転している。
  太陽は東から登って天頂に達し、
  西へ沈んで、明日また東から登る。

・「直線的な時間意識」
 「生」➜「成長」➜「老」➜「死」➜「消滅」
  時間は真っ直ぐ直線的に進んで行って、
  決してもとにもどってこない。
  それは「時間の不可逆性」を意味した。


それで、ボードレールもマルセル・プルース
トも「直線的な時間意識」の中で「時」と言
うものを「敵対視」していたのだ。ボードレ
ールの「悪の華」の「敵」という詩の中に、
そのことがはっきりと表現されている。そし
て、彼らはそうした「時」の呪縛から逃れた
いと考えた。そこでプルーストは最後の「見
出された時」で述べているように、「過去と
現在に同時に共通しながら、しかも過去と現
在を超越したもっとはるかに本質的なもの、
つまり、過去でもなく、現在でもない、物理
的時間を超えた「永遠の時間」を無意志的記
憶によって蘇らせようとしたのである。

つまり、彼らは古代人の「円循環的な時間意
識」を取り戻そうとしたのであった。それは
「輪廻転生」の無限を読み取ろうとする一つ
の試みであった。やがて「死」が訪れるであ
ろう「時」の不安と恐怖と苦悩から逃れたい、
そしてその「時」の呪縛から解脱したい、開
放されたいと考えたのだ。

次に、
マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」
の中で、小生が最も好きな部分を以下に掲載する。
それは「見出された時」の中の次の一節である。

Enfin cette idée de temps avait un dernier prix
pour moi, elle était un aiguillon, elle me disait
qu’il était temps de commencer si je voulais
atteindre ce que j’avais quelquefois senti au cours
de ma vie, dans de brefs éclairs, du côté de
Guermantes, dans mes promenades en voiture
avec Mme de Villeparisis et qui m’avait fait
considérer la vie comme digne d’être vécue.

これをごく簡潔に要約すると、

「時」の観念は人をおおいに奮い立たせるも
ので、もしも、自分の人生の過程で、人生を
生きるに価するかのように思わせたもの、そ
のようなものに到達したいと望むなら、今こ
そ直ぐに始めるべき「時」だ。

このことを言い換えれば、

もしも、失われた「時」の「過去」の出来事
が、多くの人々のためになることがあると思
われるのであれば、「今」この「時」こそ、
一冊の書物を書くという「仕事」を始めるべ
き「時」である。そのような「時」の観念は
一冊の書物が完成されるであろう「未来」のあ
る「時」に向かって、「今」この「時」に、
行動を起こさなければならないという強い意
思表示を表わすものであった。

つまり、
「過去」➜「今現在」➜「未来」
という「時」の流れの中で、
今、この時、この場所で、自分は何をなすべ
きか?もしも、それが解っているのなら、直
ぐに行動すべきである。と言っているのである。


次に、なぜ小生は「マルセル・プルーストの
植物」という表題に絞ってブログを掲載した
のであろうか?

先ず第一に、プルーストは文学研究家クルテ
ィウスなどから「フローラ系の作家」と評価
され、その作品中で描かれる人物に関するも
のが植物にたとえられていることが多いと言
われている。

例えば、
マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」
の中の登場人物と植物との関係は以下の通り。


・ジルベルト➜サンザシ(サンザシの垣根の
 前に立っていた可愛らしいジルベルトの姿)
・オデット➜バラ(バラ色の絹のドレスの婦人)
・オデット➜菊(オデットの自宅前の小さな
 庭に咲いている彼女の好きな菊の花)
・ラシェル➜梨(サン=ルーの愛人ラシェル
 が住む郊外の村の美しい梨の花)
・ゲルマント公爵夫人➜矢車菊(公爵夫人の
 大好きな矢車菊の帽子)
・ノルポワ氏➜オーク(オークの根本で裁きを
 下す聖王ルイのような風貌)
・ゲルマント公爵➜白いカーネーション(燕
 尾服の胸に純白なカーネーションを付けて
 いる公爵)
・ジュピヤン➜キバナノクリンザクラ(キバ
 ナノクリンザクラのような亜変種の倒錯者)
・アルベルチーヌ➜バラ(バルベックの海辺
 に咲くバラの花のような姿のアルベルチーヌ)

まだまだ、多くの事例があるが、その他省略。


実はこのことが小生に大きな影響を与えた。
特に「作品中で描かれる人物に関するものが
植物にたとえられていることが多い」という
部分である。この一文が小生にある作品を瞬
間的に思い浮かばせたからだ。それは紫式部
の「源氏物語」である。紫式部もまた、プル
ーストと同様に「フローラ系の作家」である
と思ったからである。小生は今から48年前の
1971年の高校生時代から紫式部の「源氏物語」
に親しんでいた。それで日本古典文学に出て
くる「植物」について以前からかなり興味が
あったのだ。

例えば、源氏物語の中の植物に例えられる登
場人物を列記するとすれば、以下の通りである。

・桐壺帝
・桐壺の更衣
・藤壺
・葵上
・夕顔
・朝顔斎院
・柏木
・紅梅右大臣
・桃園式部卿宮
・槿(むくげ)斎院
・軒端荻
・蓬生君(末摘花)
・藤大納言
・藤宰相
・藤中納言

さらに、「源氏物語」54帖の帖名の中で、
植物に関する帖名は以下の通り。

・桐壺
・帚木
・夕顔
・若紫
・紅葉賀
・葵
・賢木
・蓬生
・朝顔
・藤袴
・梅枝
・藤裏葉
・若菜上下
・柏木
・紅梅
・早蕨
・寄木


このように、
「作品中で描かれる人物に関するものが植物
にたとえられていることが多い」という点で、
マルセル・プルーストの「失われた時を求め
て」と紫式部の「源氏物語」には類似点が多
いのだ。

それでは、植物の花はいったい何を意味する
のであろうか?それは今を生きる「生」の美
しさ、未来の種の保存のための「生」の美し
さを表現しているのだ。今、花が咲いて、雄
蕊と雌蕊が合体することによって、未来へ種
をつないでいくのである。そこには、「今」
という「時」と「未来」という「時」の2つ
の意味が隠されているのである。美しい花は
失われた時のためではなく、未来のために、
今、咲いているのである。


以上のように、
小生が「Yahoo!ブログ」に
「マルセル・プルーストの植物」を
掲載した理由は

.棔璽疋譟璽襪痢岼の華」の「時間意識」

∋膽杏瑤痢峺算疂語」の「植物意識」

これらの2つの「意識」の影響から小生は
「マルセル・プルーストの植物」という表題
のブログを作成したのである。


そしてさらに、もう一つの理由がある。

Gβ冦呂抜脅性(感性)を磨くための訓練

それは自分自身の忍耐力と感受性(感性)を
磨くためである。マルセル・プルーストの
「失われた時を求めて」や紫式部の「源氏物
語」のような長編小説を読みながら「植物」
だけを抽出するという作業には「忍耐力」と
鋭い「感性」が必要なのである。


●悪の華(Les Fleurs du mal)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E3%81%AE%E8%8F%AF

●シャルル=ピエール・ボードレール(Charles-Pierre Baudelaire)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%AB

●フランソワ=ルネ・ド・シャトーブリアン(François-René de Chateaubriand)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%AF%EF%BC%9D%E3%83%AB%E3%83%8D%E3%83%BB%E3%83%89%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3

●エルンスト・ローベルト・クルツィウス(Ernst Robert Curtius)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%84%E3%82%A3%E3%82%A6%E3%82%B9

●紫式部
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%AB%E5%BC%8F%E9%83%A8

●源氏物語
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%90%E6%B0%8F%E7%89%A9%E8%AA%9E

●À la recherche du temps perdu
https://fr.wikipedia.org/wiki/%C3%80_la_recherche_du_temps_perdu
https://en.wikipedia.org/wiki/In_Search_of_Lost_Time
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%B1%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%99%82%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%A6
https://beq.ebooksgratuits.com/auteurs/Proust/proust.htm
http://www.ac-grenoble.fr/PhiloSophie/a-la-recherche-du-temps-perdu-de-marcel-proust-dans-une-excellente-edition-numerique-gratuite/

●Marcel Proust
https://fr.wikipedia.org/wiki/Marcel_Proust
https://en.wikipedia.org/wiki/Marcel_Proust
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88



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今日はここまで。

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マルセル・プルーストの植物(バラ、rose、rosier)



À la recherche du temps perdu
Le temps retrouvé II
Deuxième partie
Chapitre III
Matinée chez la princesse de Guermantes
(suite)



Car ce Balbec réel où j’avais
connu Saint-Loup, c’était en grande partie à
cause de ce que Swann m’avait dit sur les églises,
sur l’église persane surtout, que j’avais tant voulu
y aller et, d’autre part, par Robert de Saint-Loup,
neveu de la duchesse de Guermantes, je
rejoignais, à Combray encore, le côté de
Guermantes. Mais à bien d’autres points de ma
vie encore conduisait Mlle de Saint-Loup, à la
Dame en rose, qui était sa grand’mère et que
j’avais vue chez mon grand-oncle. Nouvelle
transversale ici, car le valet de chambre de ce
grand-oncle et qui m’avait introduit ce jour-là et
qui plus tard m’avait, par le don d’une
photographie, permis d’identifier la Dame en
rose, était l’oncle du jeune homme que, non
seulement M. de Charlus, mais le père même de
Mlle de Saint-Loup avait aimé, pour qui il avait
rendu sa mère malheureuse.



注)フランス語の原文の中に出てくる
「jeune homme」とはヴァイオリニストの
「モレル」のことである。



<若干のコメント>
ロベール・サン・ルー・パン・ブレー侯爵は
ゲルマント公爵夫人(オリヤーヌ)の甥であ
った。彼女はロベールの妻であったジルベル
トのことをよく思っていなかった。嫌ってい
たのだ。そして彼女は語り手に以下のように
話した。

・ジルベルトは夫のロベールを本当に愛して
 いなかった。
・ジルベルトが愛したのは社会的地位と名声
 とゲルマント家との縁戚関係だけであった。
・ロベールが戦争へ出て行った原因は家庭の
 悩みからの解放であった。
・ロベールは戦死したのではなくて、家庭の
 悩みから自殺した。

それで、オリヤーヌはジルベルトを

・憎んでいた。
・殴ってやろうかと思っていた。
・目のかたきにしていた。

しかし、ジルベルトは母親(オデット)の先
祖ゆずりの性格を持っていたので、少し考え
た後で、普通の人にはとうてい想像もできな
いような行動に出た。

彼女は夫のロベール・サン・ルーとの間に出
来た娘(サン・ルー嬢)を語り手に紹介した。
これにはさすがの語り手もおどろいた。ジル
ベルトは夫のロベールを愛していた証拠を語
り手の目の前で実証したのだ。

サン・ルー嬢の姿を見て語り手は思った。

・メゼグリーズの方向(=スワン家の方向)
「le côté de Méséglise、le côté de chez Swann」

・ゲルマントの方向
「le côté de Guermantes」

これら2つの大きな方向が合流合体して
「サン・ルー嬢」へと至った。

なぜなら、サン・ルー嬢の
母はスワンとオデットの娘ジルベルトであり、
父はゲルマント家の貴公子ロベールである。

その時、ふと、語り手は幼い時に、アドルフ
大叔父の家で見かけた高級娼婦オデット(バ
ラ色の絹のドレスの婦人=ジルベルトの母)
の姿を思い浮かべた。今や、オデットはサン
・ルー嬢の「おばあちゃん」であった。



ここで、バラ「rose、rosier」が登場する。



●バラ「rose、rosier」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%A9
https://fr.wikipedia.org/wiki/Rosier
https://fr.wikipedia.org/wiki/Rose_(fleur)
https://en.wikipedia.org/wiki/Rose

注)
・「rose」:バラの花
・「rosier」:バラの木

●À la recherche du temps perdu
https://fr.wikipedia.org/wiki/%C3%80_la_recherche_du_temps_perdu
https://en.wikipedia.org/wiki/In_Search_of_Lost_Time
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%B1%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%99%82%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%A6
https://beq.ebooksgratuits.com/auteurs/Proust/proust.htm
http://www.ac-grenoble.fr/PhiloSophie/a-la-recherche-du-temps-perdu-de-marcel-proust-dans-une-excellente-edition-numerique-gratuite/

●Marcel Proust
https://fr.wikipedia.org/wiki/Marcel_Proust
https://en.wikipedia.org/wiki/Marcel_Proust
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88



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今日はここまで。

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マルセル・プルーストの植物(ツリウキソウ、フクシア、fuchsia)



À la recherche du temps perdu
Le temps retrouvé II
Deuxième partie
Chapitre III
Matinée chez la princesse de Guermantes
(suite)



La mollesse de sa
pose, que l’entrée de la duchesse ne lui fit même
pas déranger, contrastait avec l’éclat merveilleux
de sa robe Empire en une soierie nacarat devant
laquelle les plus rouges fuchsias eussent pâli et
sur le tissu nacré de laquelle des insignes et des
fleurs semblaient avoir été enfoncés longtemps,
car leur trace y restait en creux. Pour saluer la
duchesse elle inclina légèrement sa belle tête
brune. Bien qu’il fît grand jour, comme elle avait
demandé qu’on fermât les grands rideaux, en vue
de plus de recueillement pour la musique, on
avait, pour ne pas se tordre les pieds, allumé sur
un trépied une urne où s’irisait une faible lueur.
En réponse à ma demande, la duchesse de
Guermantes me dit que c’était Mme de Sainte-
Euverte. Alors je voulus savoir ce qu’elle était à
la madame de Sainte-Euverte que j’avais connue.
Mme de Guermantes me dit que c’était la femme
d’un de ses petits-neveux, parut supporter l’idée
qu’elle était née La Rochefoucauld, mais nia
avoir elle-même connu des Sainte-Euverte. Je lui
rappelai la soirée, que je n’avais sue, il est vrai,
que par ouï-dire, où princesse des Laumes, elle
avait retrouvé Swann. Mme de Guermantes
m’affirma n’avoir jamais été à cette soirée. La
duchesse avait toujours été un peu menteuse et
l’était devenue davantage. Mme de Sainte-Euverte
était pour elle un salon – d’ailleurs assez tombé
avec le temps – qu’elle aimait à renier. Je
n’insistai pas. « Non, qui vous avez pu entrevoir
chez moi, parce qu’il avait de l’esprit, c’est le
mari de celle dont vous parlez et avec qui je
n’étais pas en relations. – Mais elle n’avait pas de
mari. – Vous vous l’êtes figuré parce qu’ils
étaient séparés, mais il était bien plus agréable
qu’elle. » Je finis par comprendre qu’un homme
énorme, extrêmement grand, extrêmement fort,
avec des cheveux tout blancs, que je rencontrais
un peu partout et dont je n’avais jamais su le nom
était le mari de Mme de Sainte-Euverte. Il était
mort l’an passé. Quant à la nièce, j’ignore si c’est
à cause d’une maladie d’estomac, de nerfs, d’une
phlébite, d’un accouchement prochain, récent ou
manqué, qu’elle écoutait la musique étendue sans
se bouger pour personne. Le plus probable est
que, fière de ses belles soies rouges, elle pensait
faire sur sa chaise longue un effet genre
Récamier. Elle ne se rendait pas compte qu’elle
donnait pour moi la naissance à un nouvel
épanouissement de ce nom Sainte-Euverte, qui à
tant d’intervalle marquait la distance et la
continuité du Temps. C’est le Temps qu’elle
berçait dans cette nacelle où fleurissaient le nom
de Sainte-Euverte et le style Empire en soie de
fuchsias rouges.



<若干のコメント>
ゲルマント公爵(バザン)と彼の愛人オデッ
トの話の後に、物語の中心が公爵に見捨てら
れたゲルマント公爵夫人(オリヤーヌ)の話
へ移って行く。

以前、公爵夫人は語り手と話をしながら、彼
女の邸宅内を案内した。邸宅内のある帝政風
の小サロンの中の寝椅子に一人の若い婦人が
身を横たえていた。その時、彼女はどんなに
赤いツリウキソウも色あせて見えるようない
くつもの紋章や花のデザインされた真珠のよ
うに光る布地のドレスを身に着けていた。そ
して彼女はゲルマント公爵夫人に挨拶するた
めに褐色の髪の美しい顔を軽く傾けた。

その後、このご婦人は胃病のためか、神経症
のためか、静脈炎のためか、お産が近いため
か、それとも、流産したためか、よくわから
ないのだが、赤いツリウキソウのような色の
帝政様式の絹のドレスに包まれて、横になっ
たまま、だれが来ても身を動かそうとせずに、
音楽に聴き入っていた。

その時、語り手はゲルマント公爵夫人にあの
人はだれか?とたずねた。公爵夫人は彼の質
問に即座に回答した。

あの人は
「サン・トゥーヴェルト・ラ・ロシュフーコー夫人
(Mme de SainteEuverte de La Rochefoucauld)」
です。

つまり、彼女はラ・ロシュフーコー家から
サン・トゥーヴェルト家へ嫁いできたお嫁さん
であった。

さらに語り手は公爵夫人にたずねた。昔、語
り手が会ったことのあるサン・トゥーヴェル
ト侯爵夫人(ディアーヌ)と彼女との関係は
何か?、するとまた、公爵夫人は即座に回答
した。彼女は「ディアーヌの甥の息子の妻」
です。

赤いツリウキソウのような色の帝政様式の絹
のドレスに包まれて横になっていたご婦人は
語り手のために「サン・トゥーヴェルト」と
いう名前を新たに開花させたのであった。そ
してその名前は「時」の長さと持続とを語り
手に明らかにしてくれたのであった。



ここで、ツリウキソウ、フクシア「fuchsia」が登場する。



●ツリウキソウ、フクシア「fuchsia」
https://fr.wikipedia.org/wiki/Fuchsia
https://en.wikipedia.org/wiki/Fuchsia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%82%A2
https://flower-fleur.com/fukusia/

●À la recherche du temps perdu
https://fr.wikipedia.org/wiki/%C3%80_la_recherche_du_temps_perdu
https://en.wikipedia.org/wiki/In_Search_of_Lost_Time
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%B1%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%99%82%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%A6
https://beq.ebooksgratuits.com/auteurs/Proust/proust.htm
http://www.ac-grenoble.fr/PhiloSophie/a-la-recherche-du-temps-perdu-de-marcel-proust-dans-une-excellente-edition-numerique-gratuite/

●Marcel Proust
https://fr.wikipedia.org/wiki/Marcel_Proust
https://en.wikipedia.org/wiki/Marcel_Proust
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88



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今日はここまで。

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マルセル・プルーストの植物(茶、thé)



À la recherche du temps perdu
Le temps retrouvé II
Deuxième partie
Chapitre III
Matinée chez la princesse de Guermantes
(suite)



Puis c’était
une autre histoire : « Un jour j’étais dans les
Champs-Élysées, M. de Bréauté, que je n’avais
vu qu’une fois, se mit à me regarder avec une
telle insistance que je m’arrêtai et lui demandai
pourquoi il se permettait de me regarder comme
ça. Il me répondit : « Je vous regarde parce que
vous avez un chapeau ridicule. » C’était vrai.
C’était un petit chapeau avec des pensées, les
modes de ce temps-là étaient affreuses. Mais
j’étais en fureur, je lui dis : « Je ne vous permets
pas de me parler ainsi. » Il se mit à pleuvoir. Je
lui dis : « Je ne vous pardonnerais que si vous
aviez une voiture. – Hé bien, justement j’en ai
une et je vais vous accompagner. – Non, je veux
bien de votre voiture, mais pas de vous. » Je
montai dans la voiture, il partit sous la pluie.
Mais le soir il arriva chez moi. Nous eûmes deux
années d’un amour fou. » Elle reprit : « Venez
prendre une fois le thé avec moi, je vous
raconterai comment j’ai fait la connaissance de
M. de Forcheville.



<若干のコメント>
今や、オデットはフォルシュヴィル伯爵夫人
となって、押しも押されぬ社交界きってのご
婦人で、ゲルマント公爵(バザン)の愛人で
もあった。

ところで、この頃、ゲルマント公爵はゲルマ
ント邸にいる公爵夫人と別れて生活していた。
つまり、彼はオデットの家で生活していたの
だ。そしてゲルマント公爵は自分の健康維持
と嫉妬の要求を同時に満足させるために昼間
のパーティーしか許さなかったし、ダンスパ
ーティーも許さなかったのである。

それでオデットは閉じ込められているような
生活をしていた。そして彼女は語り手に自分
がなぜこのような閉じ込められた生活をして
いるのか?その理由を語り手に話し始めた。

その理由をごく簡潔に以下に掲載する。

・オデットは焼きもちを焼く男としか大恋愛
 しなかった。

・オデットは聡明で人を引き付ける魅力的な
 男としか大恋愛しなかった。

例えば、スワンやゲルマント公爵がそれに該
当した。

そのような理由を語り手に話す前に、彼女は
語り手に以下のような話をした。

ブレオーテ・コンサルヴィ侯爵(アンニバル)
がオデットのことをじろじろと見ているので、
彼女は変に思って、侯爵にその理由を質問した。

すると、侯爵は彼女に返答した。

「あなたを見ているのは変な帽子を
かぶっているからですよ」

« Je vous regarde parce que
vous avez un chapeau ridicule. »

確かに、その通りであった。
それはパンジーの付いた小さな帽子だったのだ。
「C’était un petit chapeau avec des pensées.」

ブレオーテ氏の話が終わった後、オデットは
次回、お茶を飲みに来るようにと語り手を誘
った。そしてその時に、彼女はフォルシュヴ
ィル伯爵と知り合いになった時の話をすると
言ったのである。



ここで、茶「thé」が登場する。



●茶「thé」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%B6
https://en.wikipedia.org/wiki/Tea
https://fr.wikipedia.org/wiki/Th%C3%A9

●À la recherche du temps perdu
https://fr.wikipedia.org/wiki/%C3%80_la_recherche_du_temps_perdu
https://en.wikipedia.org/wiki/In_Search_of_Lost_Time
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%B1%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%81%9F%E6%99%82%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%A6
https://beq.ebooksgratuits.com/auteurs/Proust/proust.htm
http://www.ac-grenoble.fr/PhiloSophie/a-la-recherche-du-temps-perdu-de-marcel-proust-dans-une-excellente-edition-numerique-gratuite/

●Marcel Proust
https://fr.wikipedia.org/wiki/Marcel_Proust
https://en.wikipedia.org/wiki/Marcel_Proust
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88



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今日はここまで。

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