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雅は今実家を離れて関東地方に住んでいる。
一人ではない。
4歳年上の彼と暮らしている。
元彼との間に命が宿ったと知り、雅は心身ともに疲れ果てていたとき今の彼が手を差し伸べてくれた。
雅は元彼に性的なDVを受けていた。
別れた理由はこれ。
こんなこと親にはいえないし、身ごもってしまったなんて余計に話せない。
別れた後も元彼はしつこく連絡してきたりしてきた。
お金関係でも分かれた後ももめた。
望んで身ごもったわけでもなく、ただの苦痛で仕方がなかった雅を救ってくれた今の彼。
彼以外にも沢山の人が手を差し伸べてくれた。
大切だからこそ離れたこともあった。
こんな重い事をひきずってその人の人生を変えかねないことをしたくはなかった。
けれど雅は切羽詰っていた。
降ろすにしても、どうするにしても、早くしなければならなかった。
雅はきめきらずにいた。
そんなとき彼は雅に
「雅の事は好きだ。だけど、恋愛感情とか関係なしで人として雅を助けたいと思うんだ。助けたからといって好きにならなくてもいい。雅じゃなくても俺は助けている。今は雅自身の体を優先しろ。俺は社会人だから金銭的にも多少ゆとりがある。だから俺のところに来い。俺を選ばないのなら、今以上に幸せになれよ?」
言葉は多少変えてはいるが、彼はこう言ってくれた。
リア友も背中を押してくれた。
雅は彼のところへ行くと決めた。
親にだまって家出するように家を出て、彼の元へいった。
彼は雅にビジネスホテルで暮らさせてくれた。
雅を何より、心から気遣ってくれた。
降ろすための書類のサイン、手術代まで出してくれた。
彼といろいろ話しあった。
彼のいろいろな面をしり、接して、好かれたいからとかじゃなく、彼の本質なのだとわかった。
雅は決めた。
過去は変えられないし、後戻りできないところまで来た。
なら今を受け入れとことん前に進んでやろうと。
彼の気持ちを受け入れ、雅は彼と向き合うと決めた。
ホテル暮らしがきつくなって彼のご実家にお邪魔することになり、ふた月ほどい世話になっていた。
けれど、さすがにこのままじゃダメだってことで、ご実家を離れ雅たちは2人で生活している。
いろいろな問題もあるが、今は彼と2人一生懸命頑張っている。
些細なことを幸せだと感じる。
またこう思えるようになったのも彼のおかげだと思う。
未だ雅は過去をひきずっている。
悪いことばかりじゃなかったし、幸せなひと時も過ごせたからだ。
雅はまだどこかで気持ちをひきずっている。
でも、前を向くと決めたなら、悪魔になってでも先へ進もうと思う。
歩き続けたらどこかでまた出逢えるのでは淡い期待をして。
気持ちに鍵をし、前を見続ける。
雅は今を生きることにする。
めいっぱい生きてやる。
この先どんなことがあっても、全力でぶつかってやる。
彼とこの先何処まで続くかわからないけれど、今を楽しみ、全力でぶつかって、後悔しないようにしたい。
「この先何があるかわからない。このままずっと一緒にいたいけど、別れる可能性だってある。今を楽しもうな。」
彼の言葉にいくつ救われただろう。
雅はこの言葉を胸に留め前を向いて歩んでいきます。
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