田舎暮らしライター・山本一典の田舎雑記

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お盆を超えて

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 昨日、群馬にある妻の実家から戻ってきた。この20日間は5日連続の東北
取材から始まって、山のような原稿書き、校正のやりとりなど目が回るような
忙しさ。実は、まだ終わっていないのだが、この週末でようやく一区切りにな
りそうだ。なかなか疲れが抜けないのは年のせいもあるのだろう。それでもよ
うやくトンネルを抜けられそうで、ちょっとホッとしている。
 群馬へ行くのは1年ぶり。この20年は盆暮れの年に2回行くのが恒例だっ
たが、義兄の病気や私の都合もあって足が遠ざかっていた。今夏はお隣さんが
新盆ということもあって、妻の兄弟妹が全員集合。本当にやかましい連中で、
賑やかなお盆となった。亡くなった爺ちゃん、婆ちゃんもあの世から笑顔で見
守っていたに違いない。
 それにしても、今夏の猛暑にはちょっと参った。取材も原稿書きもかなりハ
ードだったし、頭がなかなか働かない。それ以上に困ったのは、ウォーキング
の習慣が守れないこと。体というのは正直なもので、体重が少しずつ増えてい
く。これからリカバーするつもりだが、簡単には元に戻らないだろう。でも、
長い人生ではそんなこともある。仕事があるのは有り難いことで、月末の行動
も見えてきた。お盆を超えて、少しずつペースを取り戻していきたい。

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お休み

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 福島県の南郷トマトの生産農家は、私も20年以上前に何度か取材した。反
収を聞いてビックリした記憶があるが、その独特の甘さが市場で高く評価され
ている。GI制度は耳慣れない言葉だが、産地にちなんで名づけられた農産物
や食品のブランド化を国が支援するもの。正確には地理的表示保護制度という
らしいが、南郷トマトが福島県内で初めて登録された。
 全国では66品目が登録され、農水省が決めたGIマークを付けて販売でき
る。旧・南郷村は昼夜の気温差が大きいので甘みが際立っているのだが、道の
駅などでも飛ぶように売れていた。地元の生産組合は「山深い土地の中で50
年以上作り続けてきた。次の世代に引き継ぐ上で大きな原動力になる」と素直
に喜んでいるが、販売促進の追い風にはなるのだろう。
 こうなると産地で販売する農産物や食品のネーミングは、地名で表示するも
のが増えてくるはず。例えばお隣では「川内ワイン」なんていう単純なネーミ
ングになるかもしれない。でも、どこも産地表示が標準になると、つまんない
なあと思うのも事実。農水省のお墨付きなんかなくても、商品そのもので勝負
するのが本来の姿。まあ、これも役所の補助事業みたいなものだろう。

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分断と向き合う

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 NHKが「分断された故郷で」という特番をやっていた。冒頭に紹介された
のがわが都路。知らない人のために説明すれば、原発から20kmの地点で政府
の線引きが行われ、賠償に莫大な格差が生じたのだ。実は、わが家は21km地
点。まさにその最前線で暮らしている。NHKが私に頼んでくれれば昔の「立
入禁止」の写真を貸してあげたのに、番組では訴訟団の人がその線に指を指し
ていた。ただの道路だから、観た人は実感が湧かなかっただろう。
 30km圏外の人は「国、県、市が決めたことだから、言うだけ野暮」と諦
めのコメント。一方20km圏内の人は「あんたらはいいねと言われるが、好き
でもらったわけではない。あっちこっち歩いて大変だった」と答えていた。正
確に言うと前者は当時の環境省副大臣氏が決めたことで、県や市は是正を求め
ていた。同じ避難指示で行動したので、後者のコメントは「俺たちだって似た
ようなもの」という反論が返ってくるだろう。震災の年、私は20km圏内の人
と「避難解除になったら大宴会をやろう」と約束していた。しかし、分断の余
波は思いのほか大きく、20km圏内の人がすっかり大人しくなったのは事実。
 でも、俺たちよりもっとひどいなと思わせたのは、いわきの事例だ。1本の
道路を挟んで右は20km圏内、左は津波被害者の復興公営住宅が建っている。
ここで左の建物に住んでいる人のコメントがすごい。「原発の人はカードを2
枚も3枚も持っていて、買い物で支払うとき東邦銀行のカードを出すからすぐ
にわかる」というのだ。そんな状態で両者が仲良く交流することなど、無理に
決まっている。40代の若手政治家が決めたことが、こんな大きな社会問題に
なっているのだ。よくそれで首相は何度も福島に顔を出せるものだと呆れるの
は、私だけであるまい。


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地域振興と行政単位

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 西日本豪雨の被災地は、「平成の大合併」で編入されたところが多い。それ
に関して歴史社会学者の小熊英二氏が、また新聞紙上で重要な指摘をした。合
併された町は町議会や町役場がなくなり、意思決定機能を失う。物事を決める
のは県庁や市役所、市議会などで、地域の実情と乖離した復興計画になりやす
い。地域振興や災害対策は、政治や行政の単位を小さくする方向を目指すべき
だと言うのだ。
 これってまるっきり都路の話じゃないか。先日も隣の葛尾村の重鎮と話した
のだが、都路・川内・葛尾は通婚も多いし、全域に避難指示が出たという点で
運命共同体みたいなもの。しかし、都路だけが広域合併したために、独自の意
思決定ができない。「都路に合併の弊害があることは私たちにもわかります」
と相手は話してくれた。しかも、戦国時代の戦略結婚の名残で、都路は中通り
の田村市の一部。川内・葛尾と足並みを揃えるのは難しい。
 小熊氏は集落の自治会の役目についても言及している。昔は自治会や町内会
が住民を把握し、公務員が少なくてもやっていける体制を築いてきた。だが自
治会の加入率が落ち、そのうえ広域合併で行政がカバーすべき範囲が広くなる
と、少ない公務員では地域社会の状況を把握できなくなる。それが災害で集中
的に露呈しやすいと。だから廃校を地域拠点に変えたり、農業やITで起業す
る移住者を募ったりして、地域に関わる人材を増やすべきと。都路の例でいう
と、「灯まつり」は都路の名を残す手づくりの行事だったが、いつのまにか田
村市の一大イベントになった。でも、それが都路のアイデンティティにつなが
っているかといえば、極めて疑問だ。行政の単位と地域社会の単位はそもそも
違う。いい加減それに気付くべきではなかろうか。

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目薬の原水

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 東北巡りの報告もそろそろ終わりにしたいと思うが、最後に訪れたのは福島
県の天栄村。この村で取材した人は過去に5人くらいいるし、食味で金賞を受
賞し続けている天栄米や特産のヤーコンも知っている。でも、村内に湧き水の
名所が3カ所あることは初めて聞いた。羽鳥湖を抱える村だからそのくらい当
たり前だろうけど、会津との関係が深かったり、なかなか面白い村だ。
 取材した移住者は昨年、内堀知事との意見交換会で同席した夫妻。そのとき
移住の動機などを聞いていたので基礎知識はあったのだが、2人とも東京の仕
事を継続しながら村でカフェの仕事もしているという。仕出しで500円ワン
コインの弁当やオードブルもやっているのだが、前日に150人分を夜中の2
時から作ったというからびっくり。2人の中学生を育てながら、地域に密着し
た活動をしているのだ。見事というしかない。
 中学生を撮影に引っ張り出すのはやや気が引けたが、湧き水の撮影にも付き
合ってくれた。そこに但し書きがあり、平安時代に弘法大師が発見して地域住
民に授けた清水なのだとか。私も触ってみたが、沸き出す水はものすごく冷た
い。この清水は眼病に効き、明治時代に目薬製造の原水として使われていたの
だとか。信憑性はともかく、長期ロケの最後にこういう涼に巡り会えたのは幸
せなことであった。この地の原稿を今日にでも書き終えるつもりだが、台風一
過で猛暑になるとか。山を越えられるか、ちょっと心配である。

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湖上の楽園で一服

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 宮城取材も朝から猛烈な酷暑。思考能力が低下していることは自分でもわか
ったが、「はすまつり」というイベントで移住者の取材が待っている。会場の
伊豆沼へと向かった。沼といっても川とつながっているらしいが、東京ドーム
83個分の蓮沼は圧巻。昭和の開拓前はその2倍くらいあったというから、惜
しいことをしたものである。宮城にこういう自然遺産があるとは、恥ずかしな
がら知らなかった。
 イベントは7月20日から約40日間も開かれるもので、蓮が咲き乱れる湖
を船で1周する。湖の航路は決まっており、そこだけ植物がない。航路の脇に
蓮の花がいっぱい咲いており、手を伸ばせば届くほど。葉の上ではあちこちで
白サギが羽を休めていた。カメラマンは撮影に必死だが、ライターはそれほど
やることもない。少しは涼しさを感じられる風景で、ちょっと一服の気分にな
ったのは事実である。
 でも、思い起こせばこの体験も1週間前。実はいまだに宮城の原稿には着手
できていない。書かなければならない原稿が山のようにあるのだ。お盆までま
だ間があるとはいえ、本当に終わるのだろうか。ちょっとした焦りはある。こ
ういうときは仕事のペースが落ちるもので、肩や背中に痛みも感じる。ブログ
なんか書いてる場合でないべ、と自分に突っ込みを入れたくなるくらい。それ
でも何とかなるのだろう。早く蓮沼にたどり着きたいものだ。


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 ペンション経営と言えば、昔はちょっとお金持ちの方が始めるビジネスだっ
た。しかし、バブル崩壊後はペンションを手がける人も少なくなり、市場に流
通している物件も築年数が古くてかなり安い。中古住宅とさほど変わりがない
くらいだ。ゆえに若い人も参入しやすく、ペンションを始める子育て世代も見
かけるようになった。
 今回、私が取材したのもその1組だが、開業してすぐに第1子ができた。そ
れまで東京でハードワークをしていたので、ちょっとのんびりしたかったと本
人も述べている。年齢的にもそろそろというケースだったが、田舎に移住して
子どもができたという若者は少なくない。個別事情があるので一概には言えな
いが、田舎にはそういう環境が整っているのだろう。
 ペンションと宿の違いは、前者がオーナー色が出やすいこと。釣り好きのオ
ーナーならそういう仲間が集まるし、特殊な料理を作るオーナーならそれを目
当てに泊まる人も少なくない。で、今回ちょっと考えさせられたのは、子育て
中のペンションには子育て中のお客が集まるということ。泣こうが騒ごうが、
施設に迷惑をかける心配がないからだ。ところが、親が気を抜いて酒盛りでも
始めようものなら、ペンションの子どもはなかなか夕食にもありつけないし、
睡眠時間も削られる。取材したオーナーはその対策をしっかり考えていたが、
自宅で起業する子育て世代には重要な指摘かもしれない。

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冷麺が美味い!

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 田舎取材中の昼食は、どうしても蕎麦かラーメンになりやすい。どちらも郷
土食が強くてそれなりに味わいはあるのだが、そればかりだとどうしても飽き
は来る。でも、岩手には絶好のメニューがあった。言わずと知れた冷麺だ。今
回の猛暑にはピッタリだし、私が口にするのは久しぶり。よし、ここはちょっ
と遠回りしても冷麺、と決めたのだった。
 実は、岩手取材の前日は福島からの大移動で、夕食は盛岡でとることに。カ
メラマンのお勧めもあり、冷麺発祥の店に突入。岩手では焼き肉とセットにな
った定番メニューもあるようで、肉をつつきながら冷麺を待つ。約10分後、
出てきた冷麺は麺が太く、キムチを入れる前から味付けもしっかりしている。
何より氷が涼しげで、しっかりスイカも入っていた。いやー、美味いのなん
の。大満足で店を出た。
 その様子はすぐFBにアップしたのだが、北上市にいる大学の先輩から「通
は北上の冷麺を食うんだ」という。翌日の取材後、昼をどうするかという話に
なったのだが、じゃあ北上の冷麺とやらを食うべと意見が一致。目当ての店が
閉まっていたのでチェーン店になったが、私は海苔冷麺とやらを注文。口に運
んだら海苔の香りが広がって、確かに盛岡とは味も風味も違う。しかも、たっ
たの500円というワンコインメニューなのだ。あー、こんなものが福島にあ
ったら常連になるのに。そう思わせるほど美味な一品であった。

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湖に近い物件

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 今日から長期ロケで気になったことをポツポツと書き連ねていこうと思う。
まずは青森から。この県には不思議に縁が薄く、過去に取材した記憶がない。
学生時代に青函連絡船で帰郷したとき通ってはいるのだが、ようやく仕事で足
を運ぶことができた。青森には田舎館村という素晴らしい村名もあるが、思っ
たほど田舎らしくもない。むしろ国立公園らしく古い観光地の風情がある。
 私が取材したのは温泉宿にこだわって移住した男性。源泉で90度ある温泉
を17kmも引湯したもので、蛇口ではちょっと熱めくらい。市に払う温泉料金
は月に3万円弱というから、かなりリーズナブルである。この奥に奥入瀬渓谷
があり、清流のまわりに観光客がたむろしていた。この日も猛暑だったので、
まさに天国だ。渓流沿いに国道が整備されており、10分くらいで十和田湖に
抜けた。眺めはいいが、照り返す日射しは眩しい。
 取材中、たまたま北海道の洞爺湖、屈斜路湖の話も出たのだが、移住者はそ
こも候補地だったという。理由は簡単。カルデラ湖の近くに温泉が存在してい
るからだ。迂闊だったが、湖の近くの物件にそういう特徴があるとは、いまま
で気付かなかった。屈斜路湖なんて湖畔を手で掘るだけでお湯が出る砂湯もあ
るくらいで、冷静に考えれば当たり前の話。それが十和田湖にも当てはまった
というわけ。田舎暮らしライターとしては、お恥ずかしい限りである。

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