田舎暮らしライター・山本一典の田舎雑記

このブログはFB(実名)にもシェアしています。取材・執筆・講演等のご相談は、PXS02025@nifty.com へ

地方創生と選挙

イメージ 1

 いよいよ投票日が近づいてきた。政府が地方創生を掲げ始めたのは5年ほど
前だと記憶しているが、その基本目標となったのが「雇用創出」と「移住」。
増田レポートの概要を紹介するまでもなく、いまの日本は東京圏の一極集中が
続いており、地方は衰退する一方。だから地方はどの選挙も金太郎飴みたいに
人口減少対策を公約に掲げているわけだが、妙案などあるわけもなし。朝日新
聞の福島版は、参院選と絡ませて「増えよ移住者 対策手探り」という記事を
高齢化率が県下一の金山町で検証していた。
 金山町は私も数年に1度は足を運んできた田舎だが、写真の中川地区は只見
川とのコントラストが美しい。しかし、集落内に入るとびっくりで、まさに空
き家だらけ。役場の担当者にどれが空き家ですかときいたら、「こことここと
ここに人が住んでいます」というではないか。つまり、空き家の方が圧倒的に
多いのだ。現在の人口は2030人くらいだが、19年度の目標1850人は
なんとか上回りそうだとか。でも、80人近くは減る計算になる。町は教育支
援などに力を入れているが、移住者争奪戦に何か決め手を持っているわけでは
なさそうだ。奥会津のどの町村も抱えている問題である。
 でも、国全体を見ても今回の参院選で与党が提示したのは「若者の地方での
起業・就職に最大300万円を支給」。最近は県も市町村もこういうばらまき
政策ばかりが目立つ。石破さんが最初に目指していた地方創生とは、こういう
スタイルではなかったはず。福島県内でも人口が増えているのは都市近郊農村
ばかりで、補助金を目当てに若者が動いているわけではない。私も仕事柄、移
住者争奪戦に加担しているわけだが、いまの地方創生が良い方向に向かってい
るとは思えないのだ。まして選挙公約になるのは違和感を覚える。

開く コメント(0)

漁村の物件

イメージ 1

 田舎暮らしの取材を始めて約35年。最近はリゾート地へ向かうことも多く
なっているが、基本は過疎の農村である。農業が衰退した1970年代後半、
漁業はまだ元気があった。だから漁村の物件はごくわずか。それが不漁や後継
者不足で空き家が目立つようになり、近年では流通量がかなり増えてきた。漁
師になりたいと望む若者も少なくないので、動きが変わってきたのだ。
 漁村の物件で特徴的なのは、敷地が狭いこと。特に遠洋漁業などで栄えたと
ころは、半農半漁という発想が薄い。敷地は狭くても、とんでもない豪邸があ
ったりする。昔は一攫千金が現実になり、先日に訪れた漁村には遊郭まであっ
たというから驚く。いまでも漁船は港に浮かんでいるが、昔の賑わいとは比べ
ものにならないのだろう。
 私たちは東日本大震災を体験したから、どうしても漁村に津波のイメージは
つきまとう。でも、湾内の漁村ならそのリスクは少ない。地盤が硬い岩盤であ
れば、地震の影響も限定的だ。ただ、民家が密集した漁村は駐車場の確保と浄
化槽の設置が難しい。車と水洗トイレにこだわる移住者は少なくないから、そ
れがネックになりかねないのである。まあ、どんな田舎も一長一短で、35年
も田舎を歩き回っている私でさえ、なるほどと気付かされることが多い。

開く コメント(0)

FBと投票率

イメージ 1

 最近、暗号通貨に手を出したり、システムを大幅に変えたり、何かと話題の
多いFB。新聞報道によると、選挙にも関与しているらしい。日本では201
6年の参院選からだが、「私は投票したよ」ということを明らかにするのだ。
日本は3度目だが、海外47カ国以上で提供されているという。何か気味悪い
ものを感じるのは私だけだろうか。
 もちろん、この「投票者メガホン」は任意で、やりたい人がやるだけ。だか
ら文句いうなと指摘されそうだが、SNSではネトウヨも左翼もうようよして
いるから、そういう人たちが行動すれば選挙誘導だとすぐにわかってしまう。
投票率アップに一役買う効果は認めるけれど、投票しないというのも本人の自
由。そんなことまでSNSに指摘されたくない。
 まあ、世界で最強の国の大統領がツイッターで好き勝手な意見を述べる時代
だから、確かにSNSの役割は大きく変わっている。どこまで公職選挙法に抵
触するのか、私らだってわからなくなっているほど。「郷に入れば郷に従え」
が原則の田舎暮らしだって、政治と宗教と酒飲みは本人の自由が尊重されるべ
きという意見が強い。政治のプロパガンダにFBが加担するのは、どんなもの
だろう。少なくとも私は政治状況について感想を述べることはあっても、自ら
の投票までSNSで明らかにすることはない。

開く コメント(0)

イメージ 1

 これほど謎に包まれた有名人もいないだろう。そう、87歳で亡くなったジ
ャニー喜多川さんである。逝去してから私は初めて顔写真を見たくらいで、も
ちろん声を聞いたこともない。だから妄想ばかり先走りして、少年愛の元祖、
芸能界の帝王みたいなイメージばかりが先行していた。ちょっと業界で目立つ
人を見つけると、「あの人はジャニー○○だから」と妻も口走ったくらいだ。
 でも、新聞を読む限り、実物のジャニーさんは違ったらしい。取材には折り
目正しい日本語を話し、敬語も丁寧だったという。ジャニーズらしさは何かと
いう質問に、「品の良さ」とも答えた。確かに彼がこの世に生んだフォーリー
ブスもSMAPも嵐も、きちんと品格を備えている。これはジャニーさんの教
えだったのだろう。
 その彼の口癖が「YOU やっちゃいなよ」。何とも含蓄の深いセリフだ。
「お前、やれよ」では命令になるし、「あんた、やってみたら」ではよそよそ
しい。「やっちゃいなよ」には「人生は1度だけだから、冒険しちゃおうよ」
といったニュアンスがあり、背中を押された多くの青年たちが彼を慕い、芸能
界の荒波に飛び込んできたのではなかろうか。こういう経営者はいそうでいな
い。ただ威張りくさっている社長さんたちにも見習ってもらいたいものだ。


開く コメント(0)

厄払いの会

イメージ 1

 連休のど真ん中、14日に避難先のIさん宅で酒飲みがあった。この席に必
ずいるメンバーがいない。移住者仲間のケンちゃんである。実は、消化器系の
病で入院してしまったのだ。こんなときに宴会でもないので、私が勝手に「厄
払いの会」と名づけさせてもらった。前日の電話で召集されたのだが、「自分
で飲み食いするものは持ってきな」とIさん。気の利いた手料理を作る暇もな
いので、午前中にリオン・ドールへ。妻に送迎してもらい、アルコール+出来
あいの餃子と揚げ物と刺身を持参して出かけていった。
 会場に顔を出したら、Iさん夫妻と移住者仲間のFさんしかいない。私を入
れてたったの4人。しかし、テーブルの上には出来あいのご馳走がいっぱい並
んでいる。みんなしこたま買い込んできたから、こういうことになってしまっ
た。「こりゃあ食い切れんな」と全員で苦笑。外は雨だし、とにかく飲むしか
ない。ビールからワイン、焼酎になるまで時間はかからなかった。
 話題の中心は当然、ケンちゃんのこと。「あんなに偉そうにしていても、内
心は怖くてしょうがないんだぞ」とIさん。実は同じ病気をしたことがあるそ
うで、「あれじゃあ死なねえよ」と心配する素振りもなし。Fさんも腰の手術
をしたばかりだが、「いや、酒は飲める」とかなり回復しているようだ。田舎
の宴会はそこにいない人も悪口と決まっている(笑)。特に口の悪いケンちゃ
んだから、余計にあれこれ言われてしまう。でも、やっぱり寂しいから早く戻
ってきてほしいものである。

開く コメント(0)

「方」という言葉

イメージ 1

 朝日新聞で言語学者の川添愛氏が「方」という言葉の功罪についてコラムを
書いていた。確かに「こちらの方にサインをお願いします」とか「お砂糖の方
はご利用しますか」といった言い回しはよく耳にするし、これらが「物事をぼ
かして言う用法」という指摘にもなるほど思う。ウォーキング中にどこから来
たのと尋ねられても「西の方から」と答えることだってある。ただ、この記事
に目が留まった理由は別にあるのだ。
 私も自分の原稿では「方」はよく使う。でも、それは「○○の方がいい」「○
○の方が悪い」といった使い方で、どちらかといえば選択肢を表している。で
も、なぜか編集者は「ほう」とひらがなに直してくる。「かた」との混同を避
ける意味があるのかもしれないが、面と向かって理由を聞いたことはない。そ
れ以外にも「からだ」「つくる」など、漢字をひらがなにする単語は少なくな
いから、そのときどきの編集部の慣習くらいに思っている。
 ただ、冷静に考えれば私の原稿だって「○○がいい」「○○が悪い」と言い
切れないから「方」が入るのであって、自然と逃げ手を打っているのかもしれ
ない。実際、すべての事象に当てはまる法則というのは田舎暮らしの世界にだ
ってないわけで、例えば「地域の慣習にはしたがった方がいい」とは言えても
「地域の慣習には従うのがいい」とまでは言い切れない。宗教や政治、宴会な
ど、すべての移住者ができないことだってあるからだ。まあ、こういう曖昧さ
も日本語の特質として受け入れてもいいような気はする。

開く コメント(0)

多剤服用のリスク

イメージ 1

 厚労省の最近の発表によれば、在宅患者で平均処方薬剤は6・5種類、60
%が6種類以上なのだとか。ふーんとは思うが、別に驚かない。私だってそれ
に含まれているからだ(笑)。例えば、血圧の薬なんて飲めば完全に下がるわ
けではなく、体質によっては簡単に150を越えたりする。それなのに国は高
血圧の基準を10下げて、病人をますます増やしているのが実態だ。
 高齢者になれば、病気の3つや4つはあって当たり前。それも持病になって
いるものが多いから、余計に薬から離れにくくなる。私も月に1回、2つの病
院に通っているが、医者が薬を出すのを戸惑っているようには見えない。前回
も「これ出しますか」と尋ねられたので、自然治癒で治しますと答えたくらい
だ。別に医療機関が金儲けに走っているとは思わないが、調剤薬局の人も多剤
服用に関してはあんまり考えていないような気がする。
 でも、厚労省は不要な薬を減らす必要性や具体的なプロセスについて、20
18年5月にガイドラインを出しているのだ。なぜかといえば、多剤服用によ
る副作用や薬害の実態がわかってきたからである。私はまだ2つの個人病院で
済んでいるから何とか入口で留まっているが、3つも4つも病院をかけ持ちし
ている人はそうではあるまい。いくらお薬手帳があっても、処方箋があれば薬
局は薬を出してしまうからだ。薬に関しては患者自身が自分で自分を守る、と
いう発想も必要なのかもしれない。

開く コメント(0)

イメージ 1

 まさかこのテーマでこんなに何度も書くとは思わなかったが、それほど情報
が二転三転したのは事実である。10日の昼前にFNNはトップニュースで、
韓国が日本から輸入した化学物質を第3国に横流ししたと報じた。それに対し
て、韓国政府は「2015年以降に武器製造へ転用可能な違法輸出が156件
あった」と発表。毒ガスへ転用可能なフッ化水素を北朝鮮へ流したという情報
も首相周辺から流れ、文大統領が否定する一幕もあった。日本は「禁輸ではな
く優遇をやめるだけ。個別案件についてはコメントしない」としており、真相
はまだ闇の中だ。
 私も韓国に2度出かけてパコダ公園で洗礼を受けているから、なんとなく韓
国の国民感情はわかる。ただ、日本人が何も知らないと思っているとすれば、
それは誤解だ。徴用工問題は国同士では解決済みだが、個人の話は別だと日本
の要人が発言したのは事実。文大統領は弁護士でもあるから、三権分立をタテ
に自己主張しているのだろう。(と半分くらいの日本人はわかっている。その
賠償金が漢江の奇跡の原資になったことも)。また、慰安婦問題に関しても日
本は財団をつくって対応したのに、勝手に解散されてしまった。やっぱり首を
傾げざるを得ない。ほかにレーダー照射の問題などもある。
 韓国はアメリカに仲裁を求めているが、これも情報が錯綜している。ポンペ
オ国務長官が理解を示したという報道もあれば、トランプ大統領は「日本が1
00%正しい。韓国は敵性国家だ」と怒ったという情報も流れた。公式には報
道官が当たらず障らずのコメントを出して中立の立場を保っている、という見
方も出ている。ロシアが韓国にフッ化水素の提供を申し出たという報道もある
が、それでラインが動かせるほど半導体の分野は簡単ではない。日本もどこか
で落とし所を考えているとは思うが、少なくとも参院選が終わるまで動きはな
いだろう。しばらく神経戦が続くのかもしれない。

開く コメント(0)

鶏で提訴?

イメージ 1

 小さな記事なのだが、朝日新聞のパリの話が目に留まった。夏の間だけ別荘
に暮らす夫婦が、雄鶏を別に移すよう訴訟を起こしたというのだ。理由は夜明
けなから鳴く声である。そこまでは想像が付くが、小さな島にバカンスシーズ
ンだけ20倍もの人口が増えるというのはびっくり。そんな人たちが地元住民
を相手に提訴したのだ。日本では考えられない話である。
 あえて訴えた側の立場になれば、朝早くから鳴く鶏がバカンスを邪魔すると
いう理屈はわかる。私も田舎暮らしを始めて18年を過ぎたが、朝から聞こえ
てくる草刈りの音、重機の音などに閉口したことはたびたび。クレームまでは
しないが、この田舎でどうしてと思ったことがないわけではない。鶏の声で目
が覚めたこともあるが、そんなに近いわけではなかった。農村でニワトリを飼
っている人に、移住者が文句を言えるはずもない。
 まったく話は変わるのだが、新聞報道によれば鶏も厳しいタテ社会なのだと
か。朝から鳴く鶏の順番が決まっているというのだ。たぶんメス争いだと思う
のだけど、人間社会と近いところがあるのだろう。でも、鶏は裁判までは起こ
さない。冒頭の話に戻れば、ヨーロッパと日本のリゾート感覚が違うことは明
白。まだ日本の鶏の方が幸せかもしれない。

開く コメント(0)

イメージ 1

 これはどう解釈したらいいのだろう。私らは子どものときに紋別港で鯨の水
揚げを見てきたし、鯨のベーコンも日常的に食べてきた。新宿の「ションベン
横丁」にも鯨を食べさせる店があったから、懐かしくて口にしたものだ。だけ
ど、その後に国際情勢が大きく変わって、日本人の食材でなくなったことは事
実だし、まして若者たちは何の郷愁もないい。なんでいま? とは思う。
 なぜそうなったかといえば、日本が国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退を
決めたから。鯨の種類によって頭数の制限は守るようだが、31年ぶりの商業
捕鯨のインパクトは大きい。国際的な反発も予想される。それでも突っ走った
のだから、韓国への輸出規制と同様、日本政府の方向転換が少し見て取れる。
逆に言えば31年も我慢してきたのだ。
 とはいえ、さすがに長期間のブランクは大きい。捕獲枠は4割減だし、どれ
だけ消費量があるかもわからないからだ。私らは鯨に懐かしさはあるが、30
代以下はまったく違うはず。生産者のメリットになる保証はない。おじさんと
しては嬉しいニュース。でも、もう遅いのではという気がしないでもない。

開く コメント(0)

[ すべて表示 ]


.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事