時事(situazione)

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前日のブログの続き。


1度目の召集を撃沈の気持ちで終えた私。
これで負けてなるものかと、早速次の火曜日に指定の警察署まで出向いた。
たしか、朝の9時から開いてるような場所で
「私はさっさと済ませたい」欲求をふつふつさせて8時半にその場所に到着。
まだ閉まっていた警察の扉の前で、もう10数人の外国人が並んで待っていた。

9時になるのを「今か今か。。。」と待っているうちに
続々とやって来る外国人たち。
みんな、どんどん出来ていく列にため息をつきながら順番に並んでいく。

午前9時。
…になっても、扉は開かなかった。。。

9時15分。まだ開かない。
それどころか、開くような気配すらない。
だんだん周りが苛立っていく空気を肌で感じる。

9時半前。やっと扉が開き、3人だけ中に通される。
でもその次の人が入ろうとしたら
「ピシャッ!!!」と、鼻っ面でドアを閉められていた。。。
…何だか感じ悪い!

それでも滞在許可証を得るため。「耐えろ耐えろ。」と、自分に言い聞かす。


自分の前で並んでいた人数、多く見積もっても15人くらいだったと思うのですが、
1時間待っても私の番が回ってこない。。。
いったい中で何が行われているんだ…??!!
そんでもって、以前と同じように後からやってきた人の中でも、
赤ちゃん連れお母さんや、お年寄りが先に通される。
私は、「帰りたーい」不快感と共にひたすら立って待つ。待つ。

そのうちに、何だか横入りしたさそうな、変〜な中年男性が現れる。
その男性、割り込んで警察の中に勝手に入ろうとしたところを
並んでいた数人の外国人に、「ねぇ、ちゃんと順番みんな待ってるんだから、列に並んでくださいよ。」
と、言われた瞬間…


「お前、誰に向って口きいてるんだ!」
と表情が激変。顔を真っ赤にして怒りだした。

びっくりした私達だけど、それでも周りの外国人はなだめるように彼に丁寧な口調で話す。
「でも、みんな並んでるし、ねぇ。まぁそう言わずに!」
「誰に向って口をきいてると、俺は聞いてるんだ!!俺はお前らとは違うんだ〜!!
 ざけんじゃねーぞ、○×◆◎※△●!!!!(言葉が汚すぎて書けない…)こんな列並んでらるかッ!!」

。。。一瞬誰もが引いた。
その流暢なイタリア語に、その腐ったような怒りの表情に、
『彼が間違いなく「イタリア人」であること』が誰もに分かったのだ。
数秒の沈黙の後、列に並んでいた外国人の中でも、
流暢にイタリア語を話せる外国人のオジサンが一人、勇敢に冷静に、彼に分かるように大きな声で言い放った。

「それでも、あなたは順番をまたなきゃならん。だってそういう決まりなんだから。
 何時間も待ってる人を押しのけて、あんただけ先行くなんてみんな許さないよ。」



何も言えずに黙っていた私。
(私だってイタリア語が流暢に話せたら、そやつに抗議したかった!!)
その勇敢なオジサンに心の中で盛大な拍手を送った!!
周りの外国人も皆同じ気持ちだったのか、凍りついていた空気が一瞬で和んだ。

そんな雰囲気に押されてか、そのイタリア人、結局警察署にも入らず
列にも並ばないで帰って行った。
いったい、彼は何をしたかったのか…。


2時間後、やっと私の番!
「これでやっと滞在許可証か…!!!」と思ったあなた、またまた甘い!
この会場で行われたのは、何と再度顔確認と生年月日を口頭試問。
またさらに指紋登録と身長を測って、体重を口で言わされた。。。

これで終わり。

「え?」で、滞在許可証は??

私が帰る際、「では、また3ヶ月後以降に警察署本部まで来てくださいね〜。
       それ以前は発行できません。」
と、軽〜く言い流されました。




。。。。。言葉がなくなるでしょ?
でも、移民問題に揺れるイタリアは、今史上最高に滞在許可証発行が遅れています。
まぁ、ラテン系の国民性や甘い汁吸いすぎてるお役所の問題もあると思うけど、
確かに毎日のニュースで、100人単位でやってくる不法侵入者の小舟がイタリアの港に着くことを
放送しているので彼らにとっては重大問題だと思うけど、、、。
外国人来ると、経済状況の悪い企業なんかは違法で彼らを雇って
低賃金でガンガン働かせるから、イタリア人の就職口がどんどん減ってっちゃうんだよね。
インフレで給料も上がってない現イタリア共和国は、イタリア人にとっても住みにくい国なんだと思う。

だから、ああやって外国人に対して突然キレ出すイタリア人がいても
理解できなくはないんだけど、それをあんな風に差別用語で罵倒するしかできない人は
やっぱり人間としてできてない!
まぁ、そんな嫌気がさすようなイタリア人、滅多に会わないんですけどね。
これもいい経験しましたわ。


…とのんびり書いてたらまた終わりまで書けなかった…!!次回へ続く!!

閉じる コメント(15)

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勝手に訪問させていただきます。面白い記事ですね。海外でいろいろ苦労しましたね。イタリアの国制度は中国やロシアと違って、わが日本と同じ、市場経済の資本主義国ですよね。こんなことは中国だけあると僕が思った。東京に居たら、暇があれば、品川の入国管理局に行って見たら同じ風景が見られるかも。こんな経験から外国人として、人間としての感想は一杯あると思います。勝手のコメントすいません。

2008/8/5(火) 午前 4:36 [ カサブランカ ]

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最近の日本では人を罵倒する言葉が少ないです・・・・

とても良い事ではありますが>タマに、こっそり悪いことを言ってみたくなります

かなり昔のイタリアでのことです
運転手さん同士の口喧嘩?をみました・・・・・
マシンガンのように飛び交う言葉に聞惚れて知り合いのイタリア人に
通訳を求めたら→とても恥かしくて訳せないと断られました

どうにか教えてもらった所
確かに書いてはいけない隠語でした
しかも隠語辞典ができるほどの語彙に驚かされたことがあります

その隠語が今では私の宝物になっておりますよ>門外不出の!

次回に期待してます>早く書いてね♪

2008/8/5(火) 午後 1:41 [ アマルフィー ]

名前が分からなかったので…初めにコメントくださった方へ→
コメントありがとうございます。海外で苦労は付き物だとは思いますが、イタリアではしなくていい苦労までをたくさんしている気がします(汗)。
イタリア統一後、経済的・表向きには資本主義とはいえ、未だに共産主義を志す人が国民の半分程度いることも事実な国です。だからこそ、政治は安定しませんしEU統一後、ユーロの導入によって一番痛手を受けた国も、統一当時一番貧しかったイタリアであると思います。
その点、イタリアはまだまだ発展途上国なんです。
追いつこう追いつこうと思っても、まだまだ時間はかかるのです。
個人的には、日本の経済状況にするには50年計画くらいいるのでは…と考えます。イタリア人が、その発展を望めば、の話ですが…

2008/8/5(火) 午後 4:44 miyu

アマルフィーさんへ→
私も、イタリアに来た当初、イタリア語の中にあまりにも隠語(所謂使ってはいけない汚い言葉)が多いことにびっくりしましたものです。英語のそれなんて比にならないほどの数です。
しかも、女の子たちの会話でも普通に出てくるんですよ。だからみんな若いころから使い慣れてるって言うか…。汚い言葉の少ない日本人の私としては、びっくりな言語ですが、そんな隠語を親しみ込めて使う時もあるので、「イタリア人は感情表現大胆すぎ!」ということで納得しています。
私はよっぽどの時以外絶対に隠語は使いませんが、私の彼はあまりにも私が隠語に対しておっくうなので、たまーに冗談で言ってあげるとものすごく喜びます。イタリア人ておもしろい人種です(笑)。

2008/8/5(火) 午後 4:52 miyu

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ゆみさん、こんにちわ。ゆみさんは音楽がご専門のようですね。イタリアは音楽の歴史が深い国なので興味はつきないと思います。でもイタリアを一つの国としてみた場合はっきり云って未来はありません。スパイラルに下降を続けている国です。ヨーロッパの他の国と比較してもこのよう国はありません。まず日本のようになる可能性は100%ありません。今後5年、10年、経済はおろか人心も乱れますます酷い国になると思います。昨日から各大都市を中心に公安警察の権限をもって軍隊が出動しています。いったいこれがヨーロッパの国の一つなのでしょようか。日本への引き揚げ準備に入った長期在伊者より。

2008/8/5(火) 午後 7:19 [ y60**693 ]

初めまして!コメントありがとうございます。
ハイ、私は自分の大好きな先生を追いかけて、考えもしなかった国「イタリア」にやって来たピアニストです。
私は学生としてこちらに滞在していますが、やはり就労されている方とは生活や社会感の重みが違うと思います。学生の目からも、イタリアという国の問題が山積みなのは明らかですが、やはりそれを肌で感じる回数はまだまだ少ない。
だからこそ、イタリア人の若者にいろんな場所に留学してもらって
いろんな国の文化、経済、社会状況を見てもらいたい。
自分と同世代の若者に期待せずにはいられません。
自分たちの国がどれだけひどい状況なのか、情報として分かっていても、やっぱり本当の目で例えば日本の社会を見た時、どのように感じるのか、…私にはとても興味があります。

決して「ヴァカンスのためだけの国イタリア」にはなって欲しくない。
だってこれだけの歴史と美しい文化があるのだから。
もうすでに、イタリアという国が第二の故郷になりつつある私には
切実に願うほかありません。

2008/8/5(火) 午後 8:08 miyu

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私のミラネーゼの友人で10年来東京で生活している人がいますが、彼によりますとイタリアは100%マフィアの国とのことです。イタリアにはあまり帰る気がしないと云っています。イタリアと云う所は普通の人間が普通に生活できない国なのですね。歴史と美しい文化のある国ということは確かなことですがこれは全て過去のイタリア人が残したものです。しかし今のイタリア人はこの先祖の遺産さえまともに管理できないような始末です。今のイタリアがこんなに酷い国になってしまったのはやはり今生きているイタリア人自身の責任だと思います。

2008/8/5(火) 午後 8:24 [ y60**693 ]

そうでしょうね。そのお話、理解できます。私もイタリア人2人(2人とも男性)で日本人と結婚し、そのまま日本で働いているお友達がいます。
両男性とも、仕事ができる人たちですので(性格が日本人に似て2人とも穏やかなのが特徴でしょうか…)日本の社会にバッチリ順応して働いています。彼らもイタリアにもどる気は全くないと思います。

2008/8/5(火) 午後 8:51 miyu

私は、誰が悪いと責任を押し付けるのではなく
(やはり社会体制がそうなのは、タイミングを逃しすぎ、それを変えることができなかった国家国民全体の問題だと思いますので)
先を見て進んでいきたいです。今をしっかり足元を踏みしめて。
今、幸か不幸か暮らしているのがイタリアですので、
私も、イタリアの悪いところもいいところもしっかり見つめて、生きてかなければならないからです。

2008/8/5(火) 午後 8:52 miyu

まだ、こちらに来てからの日数が少ないのも関係していると思いますが、今のところすぐに帰国したいとは感じていません。
私みたいな非力な人間では太刀打ちできないのは10も承知ですが、
やはりどこまで自分ができるのか試してみたい。
イタリア人で散々イタリアでコケにされたヴァイオリニストでも、
今世界一のオーケストラ、ベルリン交響楽団の公式メンバーになっている知り合いがいます。
人生、何が起きるか分からない。
もしかしたら、何も起きないかもしれない。
でも、試してみなきゃ、誰にも結果は分からない。

…私、まだ人生経験が甘いからこういう考え方しかできないのかもしれません。
私の言い方が出しゃばりすぎて気分を害してしまいましたら、謝ります。すみません。。。

2008/8/5(火) 午後 8:52 miyu

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みゆサン、それは立派な心構えです。人生一回きりなので自分自身のためにいろいろチャレンジして下さい。まあ見方を変えればイタリアでの酷い経験は今後の貴女の人生を豊かにする可能性もありますね。でもほどほどのところでイタリアとはお別れした方が良いかもしれません。ほんとイタリアに関してはあまり良い予感がしません。ちなみに私は1971年からミラノに住んでいます。昔はすべてにもう少し余裕がありました。人々の生活もますます余裕がなくなりつつあり、将来の展望もまったく開けません。

2008/8/5(火) 午後 9:27 [ y60**693 ]

何だか、若造がとんでもなく前に出すぎてしまったと思いました。。。すみません。でも、心が熱くなるコメントありがとうございます!
71年ということは、…37年もイタリアに在住してらっしゃるんですね!。。。ほとんど心はイタリア人のような方なんでしょうか。。。尊敬します。でも自分がそんなに長期間ここに留まるとは到底思えません。幸運ながら、日本に帰る家もありますし、仕事もあります。こうして私が偶然にもイタリアに来てしまったのは、何か訳があるはずだと信じて、今は頑張るのみです。
実は、私もミラノには半年間住んでいたんです。だから今はボローニャに来て少しホッとしている部分もあります。

2008/8/5(火) 午後 9:49 miyu

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37年間イタリアに住んでいますが、心がイタリア人になったことは今まで一度もありません(日本人のままです)。だからこんなに長く滞在出来たのかも知れません。やはり自分のアイデンティーは大切なものだと思います。

2008/8/5(火) 午後 11:13 [ y60**693 ]

みゆさんとy・・・様のやり取りを拝見してふと感じることがあったので、横やりになりますがコメントさせていただきます。

私は、シチリア人と結婚して、主人の地元の村に住んでいます。周りの人たちには“シチリア人として生きる”ことを暗に望まれているように感じることがあります。私も、こちらの人達と仲良くやっていくために、できる限りシチリア流に生きるよう努力していますが、それでも受け入れられない部分がどうしてもあります。この「どうしても受け入れられないもの」が自分のアイデンディティなのかなと感じています。
日本の方(イタリア在住の方もいらっしゃいます)の中には、要は慣れの問題だし、もっと寛大になったらという方もいらっしゃいますが、国際結婚したら自分のアイデンティティを持つこともできないのかと思うと残念に感じます・・・。
駐米大使をしていた方が「自分はこの国(赴任先)をリスペクトしている。でも、一番好きなのは日本。なぜなら、自分は日本人だから。」という姿勢でいるとコメントしていました。私も、この姿勢でいたいなと日々思っているところです。

2008/8/6(水) 午後 6:13 ジャコミーナ

ジャコミーナさん、素敵なコメントありがとうございます!
拝見しながら、自分の心と照らし合わせてみて、「あ、やっぱりそうなんだな」って共感できるところがたくさんありました。
自分はピアノを弾いているし、ジャンルも西洋クラッシックだから、どうしても西洋に偏った物事の見方や考え方の部分があること、そういう西洋の歴史を勉強してきたこと、否めませんが、自分が「日本人であること」をいつも誇りに思って生きています。それは間違いないです。日本の社会で育ちながら、日本語で生活してきた20年強の時間は、やはり自分のアイデンティティーの源ですから。
お二人と話し合ったこのテーマ、私のこれからの人生の第一議題になりそうです。ありがとうございます!!

2008/8/6(水) 午後 6:32 miyu


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