月の☆彩り

投稿が遅れて申し訳ありませんm(_ _)m

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旅路其の三十一

酒幕で行方知れずの若者達の話を聞くと、此のまま旅立つ事も憚(はばか)られチョンホとソンシクは此の町に逗留する事を決めたが、二人の雰囲気にヨンウン達が

「如何します?此の町に少し逗留しますか?」

「そうだな・・・私の領地まで後僅かだが、何か引っかかる。少し様子を見る事にしようと思うがチョンホは如何思う?」

「そうですね、此処まで来たらそう急ぐ事も無いでしょうから、此処に逗留するのも悪く無いと思いますね」

チョンホとソンシクの会話で此処に逗留する事が決まると、早速ヨンウンが

「それでは旅籠を探して来ますので、少し此処で待っていて下さい」

ヨンウンが急いで酒幕から出ようとした時、話を聞いていた酒幕の女将がソンシクに近付いて来て

「もし、宜しかったら、私の処にお泊まりに成りませんか?部屋が何部屋か空いていますし、お安くして置きますよ」

酒幕の女将は、チョンホ達と一緒に居る如何見ても乞食にしか見えない両班のイム・ジュファンを見ながら、そう言って来た。

金子を持っていたら、幾ら何でも仲間に擦り切れて薄汚れた着物を着せて居ないだろうと女将成りに判断し、旅籠代を心配して言って呉れた事だったが、チョンホとソンシクは、女将の言葉に苦笑するしかなかった。

「如何する?チョンホ」

「そうですね、旅籠に泊るよりは此処に居た方が私達も動きやすいですし、何かしらの情報が入ると思いますね。見た所常連客も多い様ですから」

チョンホにそう言われ、辺りを見渡すソンシクだったが、先程声を掛けて来た男人も近隣に住んでいるような出で立ちだった。

チョンホの言葉で、ソンシクはすかさず女将に

「宜しく頼む」

そう言っていた。

部屋に案内されて、荷物を置いたが先程の老婆が何時の間にかちゃっかりとヨンウンにくっいて部屋まで上がり込んでいたがチョンホ達は追いだそうとせずに老婆の話しを聞いていた。

チョンホはグンミンを呼ぶと、ヨンウンと二人で町を歩いて様子を見て来る様に話すと、老婆が町の案内をすると言ってヨンウン達と出掛ける事に成った。

「町を見物したら、婆さんを家まで送って来ます」

「ああ、頼んだ。私達も別行動で町の様子を探って来る。何かおかしい事が有っても今日の処は様子を見るだけで、必ず私達に知らせる様に」

「若者ばかりが行方知れずに成っていますからね、もしかして何か有るかもしれません。呉々も用心して下さい」

そう言うと、ヨンウン達を送り出してチョンホ達も町の反対側から町の見物をする事にした。

ヒョニは酒幕の手伝いをしながら、客の噂話に耳を傾ける事にして、早速女将の手伝いを始めていた。

旅籠代を心配される原因に成った、乞食両班のイム・ジュファンは単独で町にふらりと出掛けたが、相変わらず得体のしれない部分が有りヒョニの好奇心をくすぐる事になった。


チョンホは、ヨンウン達と別行動でソンシクと町をぶらりと散策する事にした。

忠州程の賑わいは無かったが、其れなりに人々の息吹が感じられ忙しそうに擦れ違う人々は、チョンホとソンシクの一見呑気そうに歩く両班の若者に引き付けられる様に顔を盗み見ていた。

ソンシクは気にも留めずに、店に並べられた品物を手に取ってはチョンホに声を掛けて選んでいる振りをしていたが、店から離れた所からの視線を感じて様子を窺っていたのだ。

「如何やら監視されている様だな」

「そうですね。あの雰囲気は役人と言った処ですが・・・」

「各官営に領義政大監依り私達の事が通達されている筈だが、役人なら声を掛けて来そうなものだが・・・」

「此の町に入った辺りから視線を感じていましたが、声を掛けて来ない処を見ると何か後ろめたい事でも有るのでは?」

「そうか、通達では私とお前の二人だけの筈だが、私達の人数が多いので本当に領義政大監から通達の出ている者か?様子を見ていると言う処だろうな」

「そんな処でしょうね。私達が通達の出ている者なら、黙って此の町を通り過ぎるのを待っていると言う処でしょう」

「成る程、痛い腹は探られたくないと言う訳か・・・・」

「私達が此の町に逗留を決めたと知ったら、如何言う行動に出て来るか・・・」

「さぞかし慌てるだろうな」

暫らく店の前で品物を見る振りをして、監視者の様子を見ていたが何も仕掛けて来ないのでゆっくりと歩きながら酒幕に戻る事にした。

チョンホとソンシクが、酒幕に戻る頃にはヨンウンとグンミンも戻っていたが、乞食両班のイム・ジュファンも何時の間にか戻って部屋で横に成って寝ていた。

部屋に入りヨンウン達に町の様子を聞いていたが、取り立てておかしな事は無い様に感じたが、老婆がヨンウンに話した事が気に成った。

老婆の話しでは、孫息子の姿が見えなく成って、二・三日待ったが帰って来る気配が無いので役人に相談した処、最初は親身に成って話を聞いて呉れていたが、翌日に成るとけんもほろろに取り合って呉れず、忙しいの一点張りで追い返される始末だったと言う事だった。

老婆は何度も役人に話を聞いて欲しいと頼んだが、そのうち老婆の姿を見掛けると役人の方が老婆を避ける様に成っていたというのだ。

「役人が取り合わないのは、何か理由が有る筈だ」

「行方知れずに何か係わりが有るるかもしれませんね」

「兎に角少し様子を見て、如何するか決めよう」

チョンホ達が話している間、ジュファンは寝ていたが、実は寝たふりをして話を聞いていたのだ。

部屋に夕食の支度が運ばれ、チョンホが厠に行こうと部屋から出ると、ヒョニがそっと側に依って来るとジュファンが酒幕の陰で誰か他の男人とヒソヒソと話し込んでいたが相手の雰囲気が役人の様だったと話してくれた。

チョンホは手短にジュファンを監視する様にヒョニに頼んで、厠に行き部屋に戻ると何事も無かった様に食事を取っていた。

果して、チョンホ達を監視しているのはジュファンなのだろうか?其れとも此の町の官営の役人なのだろうか?其れともジュファン自体が官営の役人なのだろうか?

何か得体の知れない空気に、困惑しながらチョンホは考えを巡らせていた。

官営の役人達は、昼時にふらりと町に現れたチョンホ達が何と無く気に成り、もしかすると領義政大監依り官営に通達の有った両班の若者達かと思い様子を見ていたが、聞いていた話と違い人数が多いので確信が持てずに遠巻きに様子を窺っていた。

もし、通達の有った若者達なら何事も無く町を通り過ぎるのを待つだけだったが、昼を酒幕で食べても出て行く気配は無く、剰(あまつさ)え酒幕に逗留と決めた様子に困惑を隠せなかった。

人間違いならそれで良いが、もし領義政大監依り通達の有った若者なら、ひと波乱起きそうな嫌な予感に気持ちが暗く成るのを止め様が無かった。

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チョンホ一行がジュファンと出会ったのは偶然じゃなさそうですね。どういう裏があるんでしょう?

2010/7/14(水) 午後 9:45 [ トモコ ]

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ジュファンがチョンホ達を見つけた感じにしようと考えてます。

o(*^▽^*)o~♪ お楽しみに。

2010/7/18(日) 午前 0:22 彩


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彩
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