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“これが明日の 三枝祭 の 百合 ですね” “さようでございます。このお山だけでとても三千本は採れませんから、近在の摂社本社から あつめまして、もうすでに御本殿に活けてございます。今日の奉納試合に出た学生さんたちが奉仕に 百合 の お花 の荷を引いて、奈良まで運ぶのでございます。”
ー ー これは、三島由紀夫の 「奔馬」 という小説の中で、お山 (大三輪山) への登り口のところで野生の笹百合を見つけた時 [それは6月16日] の 主人公のことばと、それに答えた案内人のことばです。
この本には、お山 (大三輪山) への入山に当たり摂社の 『狭井座大神荒魂神社』 でお祓いを受ける、ということなど、『大三輪神社』 のことが詳らかに書かれてありますから、その中から 注目すべき要点を以下に書いてみます。6月17日に行われる 奈良の『卒川神社』 (いさかわ じんじゃ) の、‘三枝祭’ (さいぐさまつり) で用いる笹百合は、大三輪神社の御神体である三輪山に自生するその笹百合、 主人公は 案内人に伴われて三輪山を登ると、途中で、色々な形の 巨石群 を見掛ける、 そして、頂上の『沖津磐座』 (おきついわくら) と『高宮神社』 (こうのみや じんじゃ) を前にしたところで、 “杉の幾多の槍の穂先に刺されたかがやかしい空。動く雲” という表現がされていることで、杉の木が、何かを象徴する様に存在すると思われる。 この日本に於いて、神社の最も古い形式を伝えている、と云われる 『大神神社』 には、山、巨石、杉、百合の花、がある、ということです。 山 に神社、或いは、巨石 と神社、というのは、日本の各地にある様です、 が、杉 と 百合の花が 一緒にあるのは、とても珍しい。 ところが、アジアの遠く西方の国の、古いギリシャの伝統を持つ教会には 杉 の木があることがあり、巨石遺跡が残っていることがあります。 又、百合の花 は、西洋では日本の菊の様に、特別な花という意識が持たれています。 古代大和朝廷の祖が、近畿で始めに開いた処ではないかと云われている、正に日本の故郷とも云えるようなところには、遠い、西方の民達とも通じる信仰の印がある訳です。 古墳のその石室の石組みを見る時、何故か神社という形に封じられていたり、名もなき山に隠されてしまっている 巨石信仰 の流れを、まざまざと見る思いがします。 大和朝廷の支配が日本列島に興るよりも前、古墳時代が築かれるよりも又、以前に、日本を含む世界の広い地域には、共通する信仰があった、ということが、想像出来ると思います。 ☆ ☆ ☆ この記事を書く迄に、大いに参考にし、勉強もさせて頂いた二つのブログ、『祭好人』 さんと、 『アリス』 さんの記事を一つずつ、トラックバックさせて頂きました。↓。 |
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百合はキリスト教では復活祭には欠かせない花ですね。現在では日本から鉄砲ゆりが大量にヨーロッパに輸出されているそうです。
2008/8/24(日) 午後 9:54
hideさん、コメント有難う御座います。
卒川神社の百合祭りは、有名なお祭りの様です。でも、大神神社の名は知ってはいても、そのお祭りのことまでを知っているのがその全員とは限らないと思います。
大神神社を知る人も勿論大勢います。けれど、そのお山には巨石がある、と教えてくれる人は、居ません。
私が若い時 ‘奔馬’ を読んだ時には、巨石信仰というものへの関心が無かったので、大神神社のことが書いてあった、という記憶は持ちましたが、そこに巨石のことまで書かれてあった、ということは今新たにしたことでした。
2008/8/25(月) 午前 10:55
桜・橘・百合・・・聖徳太子とキリスト・・・悠久の歴史を感じさせられます。暗号を解く鍵は? 謎は謎を呼ぶ意外な展開。楽しみです。
2008/8/25(月) 午後 2:53
書き込みありがとうございました 大神神社は 私たち大阪人にとっては三輪さんと親しまれ 商売繁盛 厄除けの神様として信仰されておられる人の多い神社です その摂社の率川神社 三枝祭りは ユリを持って神楽舞われるんですけど 境内が狭いので見つらいのがさみしいです 梅雨の真っ最中に行われる祭りですが 珍しい祭りとして県外からの見物人も多いです
2008/8/25(月) 午後 8:24 [ 祭好人 ]
鉄仮面さん、コメント有難う御座います。
私もまだまだ暗号を解くまでには到らず、勉強しながらです。
仏教と蓮の花はすぐに分かります。が、それも、そういうことにあまり関心の無い人には、菊と蓮との区別がつかないそうです。
西洋の百合の紋も、スイカズラ (忍冬) という花と混同されることがある様です 〜 〜 、
私は混同されることにも意味や、それなりの訳があるのではないかと思います。
2008/8/25(月) 午後 9:39
祭好人さん、ご無沙汰していました。
トラックバックさせて頂きましたよ。有難う御座いました。
珍しい ‘百合祭り’、やはりわざわざ見学に出向く人が多いのですね。
ブログに掲載している人も、極めて少ないと思います。貴重なお写真が見られて、驚きも喜びも沸々と湧いてくる思いがしました。
本当に感謝感激しております。
2008/8/25(月) 午後 9:52
百合は、東大寺の文書にもついていましたね。百は百済や倭百襲姫にもついています。百は「いいこといっぱい」という意味らしいですが。スギは学名はクリプトメリア ジャポニカですが、クリプトは謎または秘密のという意味です。
2008/8/26(火) 午前 11:51 [ - ]
supponnoichibei さん、コメント有難う御座います。
東大寺の文書に百合がついている、というのは、私は知りませんでしたが、とても興味深いことですね。
仏教は蓮華、で、百合というのはそれよりも以前の八百万の神 (やお よろず の かみ) の頃に繋がる花である様な気がするからです。
その ‘やおよろず’ ということばの文字表記にも、‘百’ が入っています。
百済、モモ、やおよろず、皆、音が違っているのも、ちょっと不思議です。
2008/8/27(水) 午前 11:01
書かれてから十年後に コメントを^_^。
興味深いことばかり書かれてますね。
三島由紀夫さんが聖徳太子の未来記に夢中になりインドASKAに行ったと!のけぞり驚愕の。あの奔馬の百合祭り。聖徳太子はミトラ教。三島さんは、アポロンのイエスキリスト。百合はマリア。あの三枝祭の笹百合を 三島さんは新幹線で、大事にひと枝 母しずえさんにもちかえりました。聖母に。三輪山磐座とギリシャの青空。
2018/8/25(土) 午前 2:54 [ koike.kenji ]