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沸騰する文明

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未発掘の地層

イメージ 1

奈良県、新山古墳出土の、 直弧文鏡 と名付けられている鏡が有ります。

先に記事にした 内行花文鏡 よりも時代が新しいものだとされています。

両方共、幾何学的な線による模様を描いていて、よく似ています。
 これらは日本製の鏡で、こういう幾何学的文様は日本独特であると云われています。

日本独特ーー、
 日本には、「弥生時代」より以前に数千年もの間に渡って人が営み、育んだ「縄文」の文化が存在していました。

“縄文土器”に描かれている模様は、網目、渦巻き、波型、或いは、丸、三角、四角、直線とも云える様な、即ち幾何学文様です。

その幾何学文様は、土器の周囲にきちんと3,4,5,6〜に分割して、規則性を持たせて描かれていますから、けして適当な模様付けというのでは無くて、恐らく重要なメッセージになっているのだろうと推測されています。

この、円錐型の土器の周囲をきちんと分割する方法を縄文文化の担い手は習得していた訳です。
その人達ならば、平たい円をきちんと分割する(おそらく、分割することには意味が有った筈ですから)ことを、容易くしたと思います。

つまり、鏡に幾何学文様を描いたのは、縄文文化を継承していた人々だったのではないかと、私は思うのです。


・・・・・・・・・
・・・・・・・・・

『沸騰する文明』 (2007/4/5)と題した、過去記事です。


古墳の副葬品である鏡の文様に、縄文の文化が継承されている跡がある と、感じていて、私はこの記事を書きました。

近畿の古墳には、歴代の天皇稜に比定されてあるものがありますが、その、記紀にも記述がある、天皇達が居た時代である古墳時代は、稲作文明でもある弥生時代から続く文明期である、というのが一般的な見方になっています。 が、私は、古墳時代以前の弥生文明には、縄文の文明も、包含されてあったと思う、

縄文時代の思想と弥生時代の技術が融合して出来たものが、古墳の副葬品となっていると、そのように考えられると思うのです。


ですから、古墳が築かれてある地面の下の、その又下には、縄文の遺跡があるのではないか と、私はそう思う、

邪馬台国から、この国は始まった訳ではない、とは、以前にも書いたことがありますが、やはり、私はそう思います。









貴い とは、

魏志倭人伝にある‘倭国大乱’の背景には、多数の民族による折衝と混乱、意識や言語の齟齬があったのではないか、という一つの想像を私は抱いています。

古代の大和朝廷による統一と国家の誕生というのは、実は、大和朝廷による日本列島の侵略戦争によるものである、− − − そういう見解がありますが、

大和朝廷が厖大な存在と成り得たのは、武力に於いて勝っていたということのみならず、日本列島の諸豪族 (〜 他民族) が和合し、それによって、より高い文明を築いていった、ということがあったからではないのでしょうか。

和合や文明の進歩という想像をする時、侵略戦争の状況は浮かんではきません。

古い文明の人々が、新しい文明を持った人々の侵害によって徐々にこの地を追われていった のではなくて、

二者が和合した時に、新しい文明が出来、そして、その時に、以前の文明が古い文明となり、過去のものとなっていったのです。

古墳の副葬品の鏡の文様には縄文文化をも理解されていた と思わせられるものがある ということを、私は以前記事にしているのですが、それが、つまりは、二つの文化が和合してより高い文化となった、ということを表していると思います。


私は、日本の優れたところは、正に、後世の聖徳太子が “以和為貴” と 憲法の文言に著したとおり、多数の民族の和合が為り、矛盾を解決し我慢する力を擁し、智慧を絞って、遂に高次の文化を創造してしまったところにあると思います。

日本には、始め、多数の民族が居たかもしれませんが、遥かな過去、日本が一つの国になった時には、優れた一つの民族となっていたのです。







前方後円墳、

古代史を、時の経つのも忘れて アレコレと考えていることが好きな私が、今更云うことですが、

 テレビの歴史番組や、カラー写真付きの豪華な歴史の本や、博物館で催行される歴史家の講演などで、

よく、‘大陸から伝わった〜、’と教えられるのが、私は 好きではありません。


そもそも、学校の教科書にも載っています。

 稲作は朝鮮半島から 日本に伝えられた、 と。


 一から十まで、という感じで、日本の歴史の始まりが結局 ‘大陸から伝わった’ もので整えられてしまっている様な印象なのです。


 そういう捉え方への一抹の疑問と、大いなる義憤とから、私は 自分でアレコレと考えてみる様になったのです。


日本に沢山存在する 「前方後円墳」 は、日本独自の形状だということです。

 それが、専門家のことばでは、‘日本にだけ その様な形の墳墓が存在するのは 謎である’ となり、大陸では〜、朝鮮半島では〜、と話しが始まっていってしまうのです。


 日本列島には、おそらく 「前方後円墳」 の数よりも多く 「縄文時代」 の遺物が存在していると 私は思うのですが、その日本独自の 「前方後円墳」 と それ以前からこの地に存在していた縄文文化との関連性を追求することはされずに、

「前方後円墳」 は、大陸や朝鮮半島の文化からの影響ばかりが取りざたされているのです。 


 そういう論考からでは、日本の文化の始まりは 大陸や朝鮮半島の文化の影響があってからだと云い、更に、それ以前の縄文の時代は未開であったと云ってしまっている様に感じられて、些か抵抗を覚えるのです。


そうして、以下の様な勝手な考えを又一つ、書いておきます。

 私の この書庫 「沸騰する文明」 に書きましたが、縄文時代の人々は幾何学文様で何かを表し、よく描いていたのです。

「前方後円墳」 は、その名の通り、円と方形の組み合わせで出来ていて、それはつまり、

幾何学文様をこなしていた縄文人の文化があったからこそ出来上がった形だと、私は考えるのです。

沸騰する文明

テレビのドキュメンタリー番組などで私は見聞をするのですが、
 世界の何処かには、今も、日本の縄文時代を彷彿とする様な、狩猟をしながら森林の中で暮らす少数民族が存在します。

その、非文化的な生活自体もさることながら、その依然変わらぬ生き方を続けてきたことの奇跡に驚嘆します。

その人々には、自然の恩恵のみが生存の為の必須条件ですが、
 非常に幸運なことに、その自然の恩恵が危惧される様な事態に遭遇したことが無く、今日に到っている訳です。

暮らし方を見直さなければならない様な危機に瀕することが無ければ、ずっと同じ程度の生活を続けていて、平気になる。

平和で、争いも無く、刺激も無い暮らしを続けていれば、余計な知恵を具えることも無い。

私達日本人は、その様な文明とは無縁であるとも云える生き方を、太古の昔に既に切捨ててしまったのです。

先ず、日本列島に於ける気紛れな自然の脅威と戦わなければならなかった、ということが有ったと思います。
地震、台風、旱魃、等、人は常に恐れ、考え、工夫して暮らすことをしてきました。

新しい知恵や道具は、すぐに取り入れたのです。

戦が起こることも有れば、平和を望む心も持ったのです。

変革の時こそは、日本人の生活のステージが一気に上がる時だったと思います。

新しいものを取り入れると、それ迄のことは途端に古いものとなり、廃れていかざるを得なくなる。
 そういうことは、今も続いていて、日本人は流行には流され安いと思います。


私は、そういう、生活のスタイルの変容が加速して行く様なことが、古墳時代には起こっていたと想像します。

ーー縄文の文化を築いた人々が、大陸からの新しい文化を一気に受け入れて、鍛錬して、より優れた形を生み出して行く、

 そういうことを、古代の人々はしたと思います。

沸騰する文明

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イメージ 2

縄文の模様には、実はある注目すべき特徴というか、習わしが有って、あるパターンを土器の周囲に、例えば4個描くとすると、4個とも、少しづつ違いを持たせて描くのです。

  *渦巻きの向きを変えたり、区切りを入れたり・・・、

これは、鈴木敏昭氏の講座を聞きに行った時に教えてもらったことです。
 (氏、独自の発見、着眼だと云われていたと思います。)

その模様には、何かのメッセージ(物語)が有る、という発想を促すものでもあると思います。

直弧文鏡 には、その様な違いは有りません。円の内側と外側で、形を同じくする為に大きさが変えられているだけです。

 鏡に描く時には、メッセージはナンセンスなものとなっていたのかもしれません。

意識、或いは思想と云ってもよいかもしれない、そういうものが過去の文化と新進の文化が出合った時に変容を遂げた、という様な想念が浮かびます。

ここで一応、考えを整理させておきます。

九州から近畿の国にやって来た人々は、鏡という伝家の宝刀を持っていた。
 そこには、蓮華紋(仏教の影響)が既に包含されていた。
近畿で国を起していた人々は、縄文文化をも継承していた。

複数の文化が融合し沸騰する中で、新しい鏡 直弧文鏡 が生まれた。
 その鏡は、仏教思想(蓮華紋)と、縄文文化(幾何学文様)の両方が描き込まれて誕生した。

ーー、以上は、私が思っていることのあらましです。追い追いに、考えの補足をして行きたいと思います。

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