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若い時はここのビアホールによく行きましたが
建物は昭和9年に建てられたものですが、30年前に撮影した写真と現在のファサードを比べる
と、写真のような当時の建物の面影は無くなってしまいました
私としては、昔の飾り気のない入口の方が、よかったのではないかと思います
ビアホールの内部を写した写真が何枚かあるはずなのですが、捜しても見つからないのでとりあえずファ
サードの写真をUPしました
この建物のファサードを見て気付かれたと思いますが、この建物は「水平連続窓」を採用していま
す
角地の左側は、さらに連続窓+コーナー窓・・・です
ル・コルビジェにより提唱された「ドミノ理論」の採用と「近代建築の五原則」、その中の一つである
「水平連続窓」を、日本で初めて採用した建物ではないかと思います
それまで、外壁は建物を支える重要な構造体であったが、建物を柱と梁で支えることにより、外壁は重力
から解放され、そのため自由なファサードデザインが可能になった(ドミノ理論)、「水平連続窓」はそ
の象徴でありました
それともう一つ、「自由な平面」・・・そして無装飾のファサード・・・「近代建築の五原則」を日本で
初めて取り入れたモダニズム建築であったのです
この建物の設計者である菅原栄蔵は、巨匠コルビジェとどのような関係があったのか知りたいとこ
ろである
彼は、新橋演舞場に見られるようにスクラッチタイルを多用した作品により、ライトの影響を受けた建築
家の一人であると言われていますが
私はライトだけでなく、当時の世界の巨匠達の思想や作品に関心を持っていて、彼らの手法を貪欲に取り
入れていった前衛的な建築家だったのではないかと思います
コーナー窓を取り入れたのはライトの影響も受けていたと考えられます
そしてこの建物では、彼はコルビジェとライトの手法のイイトコ取りをしたのだと考えられます
この建物は、日本で最初に連続窓を採用した建物であった可能性があるため、いつまでも残してお
かなければならない建物なのです
若い時、銀座にでかけた折に利用したビアホールは銀座ライオンの他に新橋のミュンヘンと交詢社ビルに
あったピルゼンでしたが、ミュンヘンとピルゼンはすでに取り壊されてしまいました
ビール愛好家の聖地が消えていく中で、
最後の聖地は、この銀座ライオンのみとなってしまいました
私が若かりし頃は、銀座ライオンでは生演奏がありましたが、今でも続いているのでしょうか
それと、ビアホールのタイル装飾の内装、あのすばらしい装飾はアールデコ様式のようですが、外
装と内装の極端な変化に、お店に入ったとたん驚かされます
床にもモザイクタイルが敷き詰められていて、すわるときに椅子を引く時の音が今でも思い出として残っ
ています
ピルゼン http://blogs.yahoo.co.jp/mk26813/47575486.html
新橋のミュンヘン http://blogs.yahoo.co.jp/mk26813/47434981.html
建物名 大日本麦酒株式会社ビアホール
設計者 菅原 栄蔵
竣工年 昭和9年
施工者 竹中工務店
構 造 鉄骨鉄筋コンクリート
所在地 中央区銀座7−9
日本近代建築総覧では、建築年は昭和8年となっていますが、昭和9年としました
当ブログに掲載の菅原栄蔵の作品
新橋演舞場 http://blogs.yahoo.co.jp/mk26813/49973945.html
★ネガ有り 7−17★
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