もりつちの徒然なるままに

<禁無断転写> ウォーゲームの話、戦史の話(かなり濃い目)、旅の話などを書いてみました。

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護衛空母、奮戦す

現在、鋭意開発中の「海空戦、南太平洋1942」は1942年に戦われた空母戦を再現するシミュレーションゲームだ。空母戦ゲームの魅力は、「戦場の霧」、すなわち敵情がわかない点である。しかし史実シナリオでは、お互いの兵力が判明しているので、せっかく戦場の霧を導入しても、その効果を十分に楽しむことはできない。
勢い架空戦シナリオに走りたくなるが、架空戦シナリオの場合は背景に対して思い入れを入れにくく、歴史派プレイヤーにとっては魅力に乏しくなる。

そこで史実シナリオにバリエーションを持たせるというプランがある。例えば南太平洋海戦だ。この戦いは、史実で日本側4隻、米側2隻の空母が戦った。そこに例えば日本軍の場合、5隻目の空母を戦列に加える。それも連合軍プレイヤーにわからないようにだ。そうすれば歴史的な興味を大きく損なうことなく、戦場の霧を取り入れるコトが可能になる。

さて、空母1隻加えるといっても、何でも良い訳ではない。例えば「赤城」や「大鳳」が南太平洋海戦に登場してきたら、歴史に詳しい空母戦ファンは眉をしかめるであろう。では、どんな艦なら世間が許すのか。

日本軍の場合

一番あり得るのは「飛鷹」。これは海戦の数日前に機関故障で泣く泣く戦場を離脱したという不運な艦である。「もし、機関故障がなければ」というifは空母戦ファンにとっても受け入れ可能だろう。

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次に「龍鳳」である。就役は1942年11月30日なので、10月26日に発生した南太平洋海戦に参加するというのは無理がある。しかし「龍鳳」の就役が遅れた理由は、例のドゥーリトル空襲で被爆したことにより修理に時間を要したためであり、これがなければ数ヶ月間就役が早まった可能性は十分にある。

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空母といえば、他に客船改造の特設空母「大鷹」「雲鷹」の2隻がある。この2隻、実は満載排水量が2万トンを超える大型艦で、「瑞鳳」や「龍鳳」よりも遙かに大きく、中型空母「飛龍」とほぼ同じ大きさであった。しかし良く知られている通り、この2隻は速度が遅く、有力なカタパルトを持たないので実用性に乏しかった。

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空母以外では、定番の戦艦「大和」。実の所「大和」が登場した所でそれほどパワーバランスが変わる訳でもないように思うが、日本人としてはゲーム上で「大和」の勇姿を見てみたいと思うのは頷ける話である。

また秋月型防空駆逐艦も面白い。史実では「秋月」「照月」の2隻のみが1942年の戦いに間に合ったが、ちょっとしたifを設定して1〜2隻の秋月型駆逐艦をゲームに入れてみるのも良いかと思う。

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連合軍の場合

まず正規空母。第2次ソロモン海戦なら「ホーネット」、南太平洋海戦なら「サラトガ」を戦闘序列に加えてみるのは面白い。無論、正規空母1隻が加わるとバランスが大きく崩れる可能性があるので、バランス調整が必要なコトは言うまでもない。

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他に特設空母。後に護衛空母と呼ばれることになる艦種である。有名な所では「ロングアイランド」。米海軍初の護衛空母で、実戦でもカクタス飛行隊のガダルカナルへの輸送任務を実施したことで有名である。ただしこの後に整備された護衛空母群に比べると速度も遅い上に搭載機も少ないので、戦力としては乏しい。せいぜい日本側に対する囮として使えるのが精々かもしれない。

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同じく護衛空母「サンガモン」。確か「サンガモン」と「スワニー」が1943年初頭に南太平洋方面に進出し、レンネル島沖海戦に参加している。ただし1942年後半の時期にはトーチ作戦に参加していて忙しかったので、太平洋方面で行動できる可能性は殆どゼロに等しいが・・・。

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護衛空母といえば、1942年の段階で既に「ロングアイランド」以外の艦も太平洋方面で活躍していた艦がある。ボーグ級の「ナッソー」と「オルタマハ」だ。この両艦は南太平洋海戦の頃にはヌーメア、エスピリッツサント付近で航空機輸送任務についていたので、第1線に投入できた可能性は皆無ではない。尤も、当時米海軍は護衛空母(当時の呼称では特設空母)は第1戦任務に不向きと判断していたので、この2艦が第1線で活躍した可能性は決して高くはないのだが・・・。

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変化球として英空母「ヴィクトリアス」という線もある。1943年に「ヴィクトリアス」が太平洋戦線に進出し、米空母「サラトガ」と共同作戦を行ったことは結構有名だが、これを約1年前倒しにして、1942年後半のソロモン海域に御登場願おうという訳だ。尤も「ヴィクトリアス」もトーチ作戦に参加しており、南太平洋海戦に参加できた可能性はほぼゼロなのだが・・・。「ヴィクトリアス」よりも当時東アフリカにいた「イラストリアス」の方が適役かもしれない。

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空母ではないが、P-40の新型というのも面白い。P-40Fウォホーク。これまでP-40シリーズと言えば重武装と防弾装備が災いし、アンダーパワーという印象が強い。しかしこのFモデルは、マーリンエンジン(マーリン28型)を搭載した性能向上型で、これまでのP-40シリーズとは高高度性能が明らかに異なっていた。このP-40Fを零戦に匹敵する空戦性能を持った機体とし、ガダルカナルに登場させた場合、その威力は如何。

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おまけ

我々日本人の立場からは、南太平洋海戦に「ナッソー」「オルタマハ」が登場しても、別に違和感を感じない。しかし「大鷹」「雲鷹」が第三艦隊所属の1艦として登場するのは違和感を覚える。逆にアメリカ人の立場からは、前者こそ違和感を感じ、後者についてはどちらでも良いのかも・・・。

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