もりつちの徒然なるままに

<禁無断転写> ウォーゲームの話、戦史の話(かなり濃い目)、旅の話などを書いてみました。

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Victory at Sea(CMJ)4番勝負

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Victory at Sea(以下、本作)は、第2次大戦欧州戦線における海上戦闘を戦略レベルで再現したシミュレーションゲームだ。本作を「シミュレーションゲーム」と呼ぶのは、海戦ファンの一人として少し抵抗がある。というのも、本作は凡そ史実とは異なった展開を辿ることが多いゲームだからだ。

ユニットのレーティングや戦闘序列にも疑問がある。
本作には未完成に終わった独空母「グラーフ・ツェッペリン」や伊戦艦「インペロ」が登場する。ドイツ艦の射撃ボーナスプラス1は明らかに過大評価である。史実ではノルウェーに引きこもりだった独戦艦「テルピッツ」が本作では大活躍するなど・・・。

しかし純粋な海戦ゲームとしてみた場合、本作は実に面白い。戦闘解決は実にスリリング。だけど無目的で戦闘を繰り返していても勝てない。ルールは簡単。しかし勝つのは難しい。運だけでは決して勝てない。しかし幸運が味方しないと勝てない。そして1プレイに要する時間は短い。2時間もあれば1ゲームを終わらせることができる。戦艦は戦艦らしく、空母は空母らしく、そして潜水艦は潜水艦らしく。

最初のプレイでは、下名は英軍を担当した。初期配置に少しミスがあり、やり直した。
2度目も英軍を担当した。このゲーム。まず肝は地中海である。地中海には兵力だけは大きいイタリア海軍がある。これを無視して地中海の制海権をイタ公に呉れてやるのも1つの手かもしれない。しかし私はそれを潔しとしなかった。足の遅いネルソン級、R級の戦艦計7隻を地中海に投入。これまた足の遅い空母「イーグル」「カレジアス」を援護に回して戦艦7、空母2の布陣で、戦艦6、重巡6のイタリア艦隊に決戦を挑む。その代わり兵力不足の本国近海では、バレンツ海の制海を諦め、北海、南北大西洋の制海権を握る戦略を採った。
その戦略は功を奏した。地中海では出撃してきたイタリア艦隊と艦隊決戦を戦ってコレに勝利。地中海の制海権を確立した。バレンツ海の制海権は失われたものの、北海へ出撃してきたドイツ艦隊に対しては艦隊決戦を強要して大きな損害を強いた。Uボートの群れに対しても対潜戦が功を奏して制圧に成功する。
結局第4ターンを待たずに枢軸側は敗北を認めて、連合軍の勝利が決定した。

3度目のプレイでは立場を変えて下名が枢軸軍を担当する。連合軍の作戦は概ね下名の戦略を踏襲してきた。ただ少しだけ違うのは地中海に投入した戦艦が7隻ではなく6隻であったということ。そしてその事が致命傷になった。
序盤から地中海方面ではイタリア艦隊が出撃して英艦隊と決戦する。この戦い。確かに英艦隊のダイス目は平均よりも悪かった。しかしダイス目のせいにしてはいけない。常に平均以上のダイス目が出るという期待自体がナンセンスなのだ。ダイス目は平均以上に良いこともあれば、平均以下に終わることもある。いずれの場合でもその結果を受け入れ、それに対して最善を尽くすのがゲーマーというものだ。
ともあれ英艦隊はイタリア艦隊に敗北した。いったん敗北してしまえば、劣速の英艦隊はイタリア艦隊の追撃を振り切れず、その餌食になる。速度に勝るイタリア艦隊は英戦艦を思うままに撃破し、地中海の制海権を握った。
結局地中海での敗北が尾を引いた形となり、枢軸軍の勝利に終わった。

4回目。今回も下名は枢軸軍を担当する。今回は英艦隊も地中海に戦艦7隻を配備した。戦艦1隻の違いは大きく、イタリア艦隊は英地中海艦隊相手に苦戦を強いられる。早くも第3ターン終了時にはイタリア海軍に残った戦艦はわずか2隻まで減少してしまう。
一方、英本土周辺。こちらもドイツ海軍は英艦隊との積極的な交戦は避け、バレンツ海の制海権を得ただけでとりあえず満足していた。第3ターンに独ソ戦が始まると、バルト海に出撃してきたソ連海軍の旧式戦艦2隻を新鋭戦艦「ビスマルク」を初めとするドイツ艦隊がこれを撃破。そして第4ターン。新鋭戦艦「テルピッツ」を加えたドイツ艦隊が北海で英艦隊との決戦を行う。
この戦いに勝利したのはドイツ海軍であった。さらに地中海戦線に投入されたUボードの大群が英戦艦を撃沈し、地中海の制海権を取り返しつつあった。慌てた英海軍は北海の制海権を諦めて戦力を南北大西洋に集中。さらに地中海の制海権を取り返すべく新鋭戦艦を地中海に派遣する。しかし北海を放棄したことは、英海軍にとっては致命的な結果となった。
結局第5ターン終了時にPOCが7点を超えて枢軸軍の勝利が確定した。

感想

4回のプレイに要した時間は約4時間。1プレイの平均時間は1時間であった。バランスシートはとにかくとして、未だに下名の戦略がベストかどうかはわからない。地中海はむしろ少数の戦艦で我慢して、指揮官先頭の出撃でイタリア艦隊の撤退に期待し、主力は英本土周辺に派遣してドイツ艦隊と決戦をした方が良いのか、とも思ってしまう。ある程度回数をこなさないとベストな戦略は見えてこないかもしれない。

ルールは簡単だが勝つのは難しい。一見すると「理想のゲーム」だが、この種のゲームは実はプレイし難い所もある。というのも経験者とそうでない人との間で実力差が出やすいので、「時間が余ったからやりましょう」というようなプレイがし難いのだ。とはいえ、「今日はVictory at Seaをやるぞー」といってプレイするのは、やや軽すぎるゲームである。ベストなのは経験者同士があらかじめ示し合わせてプレイする、というスタイルだ。
いずれんにしても傑作ゲームだけに惜しい所。機会を見つけてプレイしたい作品である。

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