もりつちの徒然なるままに

<禁無断転写> ウォーゲームの話、戦史の話(かなり濃い目)、旅の話などを書いてみました。

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自作空母戦ゲーム「海空戦、南太平洋1942」(以下、本作)。今回は、7本目の作戦シナリオである第3次ソロモン海戦に挑戦する。実際にプレイを開始する前に、こちらで提唱した「ブレスト的バグ検出法」に従って机上でバグを探してみようと思う。

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「海空戦、南太平洋1942」の入手方法については-->こちらを参照して下さい。
また通販を希望される場合は、このブログのコメント欄に連絡先のメールアドレスをご連絡下さい。なお、通販開始は2017年12月の予定です。
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なお、第3次ソロモン海戦シナリオの概要は-->こちらを参照されたい

前回まで --> こちら

ブレスト的に考えよう(承前)

例によって「ブレスト的バグ検出法」でバグを探してみよう。

イメージ 1前回における検討で、計算されたVPとしては「上陸成功」と「敵基地への打撃」しかないことがわかった。そして日本艦隊によるヘンダーソン飛行場への砲撃は、ある程度は抑止可能なことがわかった。従って中盤戦以降の勝敗は、日本軍による上陸作戦の成否にかかってくることになる。

初日の戦闘が終わった段階で日米両軍が獲得しているVPは、米軍の上陸成功分と両軍の損害(飛行場砲撃も含む)に依存する。普通に考えれば米軍が上陸成功分でアドバンテージがあるので、この段階ではVPで米軍が凌駕していることが予想される。だから日本軍としては自らの上陸成功によってVP差を回復及び逆転させなければならない。

なお、もしこの段階で日本軍が(例えば飛行場砲撃の大成功等によって)VPで米軍を凌駕していた場合、米軍にとって勝利はかなり難しくなる。日本軍としては危険水域から水上部隊を撤退させ、ラバウル、ブインからヘンダーソン基地に対する空爆を継続するだけで、安全に勝利条件を満たすことが可能になる。しかし史実における作戦目的(ガダルカナルに対する増援部隊の輸送)を考えると、上記のような策は非現実的である。そこで日本軍は最低1隻以上が上陸に成功しなければ勝ちはない、というルールを追加することにしよう。
--> バグ発見

イメージ 2話を戻す。シナリオの中盤以降は日本軍の増援部隊輸送の成否がシナリオの焦点となってくるが、日本軍による輸送作戦についてどの程度の成算が成り立つかについて想定してみたい。
輸送作戦を「成功」と判定するには、少なくとも輸送作戦によって得られるVPが輸送船損失に伴うVPを上回っていなければならない。さらにシナリオ自体を勝利に持っていくためには、輸送作戦に伴う「利益」が、これまでの「損失」を上回っていなければならない。

前者は比較的容易に算出できる。輸送作戦成功の利益は1隻あたり5VP、輸送船損失に伴う損失は1隻あたり3VPとなる。日本軍の輸送船は11隻なので、利益が損失を上回るためには、5隻が無事ガダルカナル沿岸に到達し、上陸に成功しなければならない。従って損失として許されるのは6隻だ。

イメージ 3


後者については些か厄介である。というのも、日本側が回復すべき「損失」の量が不明なので、必要な「利益」が計算できないのだ。取りあえず史実通りの結果を想定して話を進める。
米軍のVPは輸送船7隻の輸送成功と戦果「比叡」、駆逐艦2隻撃沈、同2隻中破である。締めて68VPである。対する米軍は軽巡2隻、駆逐艦4隻沈没、重巡2隻大破、軽巡1隻小破、駆逐艦2隻中破である。締めて46VPである。その差は22VP。この差を埋めるには輸送船の沈没を4隻に押さえれば良い。この数を±2隻した隻数が「日本軍勝利レベル」「日本軍敗北レベル」となる。

もしガダルカナル沖の夜戦がなければ、日本軍の勝利レベルはさらに達成困難な目標になっていた。そのことからもガダルカナル近海での夜戦に米艦隊を引きずり出して、これを叩き潰すことが日本軍にとって重要であることを御理解頂けよう。

整理すると、「輸送船の損失が2隻以下なら日本軍の勝利、6隻以上なら日本軍の敗北」となる。現実的な線としては、日本側としては輸送船沈没5隻以下として敗北回避を狙うのが妥当な所だろう。勝利ラインは別の所(例えば米新鋭戦艦の撃沈)で達成を狙えば良い。

日本軍輸送船に対する強敵は、米水上部隊、ヘンダーソン基地、米空母、米潜水艦の4種類がある。それぞれについて検討してみたい。
イメージ 4まず一番容易に対処できるのが米水上部隊である。有力な間接護衛隊を用意し、水上部隊に対抗させればそれでOKである。先の戦いで重巡中心のキャラハン隊は撃破している筈なので、脅威になるのはシナリオ中盤に登場してくるリー少将の高速戦艦部隊になる。この部隊が全速でガダルカナルを目指すと、2日目10時頃にはガダルカナル沖に到着する。一方日本の輸送船団は初期配置がShortlandなので、全力航行すると同じく2日目10時にはガダルカナル西端の上陸目標ヘクスに到達する。しかし上陸作戦自体は3ターンかかるので、米水上部隊には迎撃のチャンスが十分にある。この時日本軍は兎に角輸送船団を守りきれば良いので、水上部隊はリー部隊と適当に距離を取りながら緩慢な砲撃戦を行えば良い。間接護衛部隊の全艦が中破以上の損害を被らない限り、輸送船団が敵水上部隊に晒されることはないのだから。

イメージ 5にヘンダーソン基地から発進する米海兵隊機について考察する。実はこれが一番脅威度として大きいと考える。だから史実における日本軍も血眼となってその無力化に努めた訳であるが・・・。ヘンダーソン基地の攻撃力については可変要素が多いので、まずは日本軍にとって「最悪」の想定から開始したい。それは1)ヘンダーソン基地が無傷で、2)輸送船団を守る日本側戦闘機がなく、3)日本軍の輸送船団がまっすぐガダルカナルに向かってくる、という想定だ。
この場合、日本軍輸送船団は夜明けから夕暮れまで米海兵隊機の連続攻撃に晒される。米海兵隊が投入可能な攻撃兵力はSBD艦爆4個中隊とTBF艦攻3個中隊。さらに空母艦載機が応援に加わる可能性がある。ここではSBDとTBFが各4個中隊計72機が攻撃を行ってくると仮定しよう。ヘンダーソン基地の整備力等を考慮すると、SBD、TBF各2個中隊からなる攻撃隊が計7回日本船団に殺到する計算になる。
その結果は日本船団にとって破滅的である。対空砲火によって撃退する分を加味したとしても、1回の攻撃によって輸送船2隻が攻撃を受け、平均1隻沈没、0.5隻撃破の結果となる。常に平均値の結果になるとは限らないが、逆にダイスが走る場合もあるので、11隻の日本輸送船団が壊滅的な打撃を被ることは想像に難くない。これにエスピリッツサント等から発進するB-17等も加わるので尚更だ。

イメージ 6


イメージ 7これに対する日本軍の対策はいくつか考えられる。これまでに何度も述べてきた水上部隊による砲撃がその筆頭だが、他にもいくつか方法がある。
まずはヘンダーソン基地そのものへの航空攻撃だ。これはラバウル・ブインから発進する基地航空部隊が担当する。基地そのものや在機へのダメージもさることながら、基地を「忙しく」させて船団への攻撃を間接的に弱体化させるという意味もある。
船団上空を戦闘機で守るのも有効だ。これは主にブインの零戦隊とショートランドの水戦隊が担当する。距離が近ければショートランドから発進する観測機も有効な迎撃戦力になる。これらの戦闘機は直接的な影響の他に米攻撃隊への護衛戦闘機随伴を強要することになり、その分直接的な対艦攻撃力を減らす事が期待できる。また攻撃兵力の減少は対空砲火の有効性を増すという意味でも有益である。
いずれにしてもこれらの方法を組み合わせて何とか輸送船の損害を最小限に留めておきたい。

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