もりつちの徒然なるままに

<禁無断転写> ウォーゲームの話、戦史の話(かなり濃い目)、旅の話などを書いてみました。

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DAK the Deseet(以下、本作)は1998年に旧Game Journal51号の付録として発表されたシミュレーションゲームである。テーマは北アフリカ戦役で、1941年3月のDAK上陸から翌年12月のエルアラメインからのDAK後退までの約2年間を扱う。本作の概要については、こちらの記事に記載したので、参照されたい。

今回、本作を対人戦で対戦することになった。筆者は英連邦軍を担当する。

41年3月

セットアップ時の状況は英軍にとってかなり危機的な状況といえる。重要拠点であるトブルク要塞は事実上の無防備状態。主力となる2個師団(第2機甲師団、オーストラリア第9歩兵師団)は最前線近くに配置されている。機動力に勝るドイツアフリカ軍団(以下、DAK)が機動力を発揮して英軍の退路を遮断するような事態もあり得ない話ではない。そうなる前に前線の部隊を速やかに撤収し、防御態勢を固めなければならない。
果たせるかな、英第2機甲師団が早速DAKの攻撃を受ける。同師団はドイツ第21装甲師団の攻撃を受けて兵力の約半数を失う大損害を被った。それでも何とか独軍の包囲を振りきり、リビア・エジプト国境付近のハルファヤ峠まで後退して一息つく。またベンガジを守っていたオーストラリア第9歩兵師団は全力で撤退。トブルク要塞に入城して一息つく。

41年4月

DAKは装甲師団2個を揃えてトブルク付近にまで前進してきた。トブルクを守るのは戦闘に疲れた歩兵師団1個そみ。トブルク防衛に不安を覚える英軍なのであった。

41年5月

イタリア軍もトブルク周辺に到達し、枢軸軍がトブルクの包囲を確立した。トブルク包囲を固められる前に1個師団をトブルクに入城させたかったが、一歩出遅れた感がある。トブルクに対する直接攻撃を少しでも遅らせるため、再編成を終えた英第2機甲師団でトブルク方面で反撃作戦を実施した。しかしダイス目に恵まれず戦果はほぼゼロ。対する第2機甲師団はまたもや兵力の約半数を失ってしまう。

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41年6月

トブルク包囲を確立した枢軸軍は、トブルクに対する最初の総攻撃を敢行してきた。しかしトブルクを守るオーストラリア第9歩兵師団は、枢軸軍の猛攻を辛くも退けた。

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41年7月

トブルク包囲中の枢軸軍を牽制するために再び英第2機甲師団がトブルク周辺の枢軸軍を攻撃する。しかしDAKの反応は早かった。ドイツ軍第21装甲師団による素早い反撃を受けて第2機甲師団は壊滅的な打撃を被ってしまう。

41年8月

枢軸軍はハルファヤ峠が英軍の出撃基地になっていることを見極め、ハルファヤ峠に対して総攻撃を仕掛けてきた。DAKの装甲2個師団(第15、21装甲師団)の攻撃に対し、ハルファヤ峠を守る英第70歩兵師団は勇敢に戦ったが、勇戦空しく壊滅。ハルファヤ峠は枢軸軍の支配する所となった。

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41年9月

ハルファヤ峠を支配し、東方の安全を確保した枢軸軍は、トブルクに対する第2次総攻撃を仕掛ける。しかし今度はトブルク守備隊が勇戦を見せた。攻撃してくる枢軸軍に対して7ヒットを与えてこれを撃退。トブルクをガッチリ守りきった。

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41年10月

ハルファヤ峠を奪い返すべく、英連邦軍2個師団(機甲1、歩兵1)がドイツ第90軽師団及びイタリア軍リットリオ機甲師団が守るハルファヤ峠に対して攻撃を仕掛けた。しかし英軍のダイスは腐りまくり、敵に1ヒットも与えられず。逆に歩兵が5ステップを失うという大損害を被ってしまった。当然ながら作戦は失敗である。

41年12月

3ヶ月ぶりにトブルク包囲中の枢軸軍がトブルクに対する第3次総攻撃を実施してきた。ドイツ軍3個師団からなる攻撃であったが、トブルク守備隊は6打撃を与えてこれを撃退した。

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42年1月

枢軸軍は6個師団を揃えてトブルクに対する第4次総攻撃を仕掛けてきた。これまで再三に渡って枢軸軍の攻撃を跳ね返してきたトブルク要塞であったが、さすがに6個師団もの大兵力による総攻撃に対しては、これに耐える術はなかった。2度に渡る総攻撃を受けてトブルク要塞は陥落し、オーストラリア第9歩兵師団は壊滅してしまう。トブルク陥落を受けてリビア領内に残っていた英軍は一斉にエジプトに向けて退却を開始する。

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42年2月

東へ向けて逃げる英軍をDAKは執拗に追撃してきた。シディバラニ付近で後退援護に当たっていたニュージーランド第2歩兵師団がDAKの猛攻を受けてしまう。2個装甲師団その他による集中攻撃を受けたニュージーランド師団は、反撃の間もなく壊滅してしまう。

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42年3月

漸くの事でエルアラメインの陣地線まで撤収できた英軍は、エルアラメインを最終防衛線して死守の布陣を敷いた。さすがに枢軸軍もエルアラメインを一気に攻めることはせず、様子を伺いながら徐々に前進してきた。それを見た英軍は、エルアラメインに対する攻撃を少しでも遅らせるべく限定的な反撃作戦を実施した。目標はDAKの先鋒部隊である。メルサマトール付近まで前進していたドイツ第90軽師団に対し、英第2機甲師団及びインド第4歩兵師団が攻撃を実施したのだ。先制攻撃に成功した英軍は第90軽師団に計6打撃を与えて撃退(独軍後退により打撃数は半減)。さらに反撃してきたDAKの2個装甲師団に対しても、戦闘時の先制権を獲得し、これに5打撃を与えて撃破した。局地戦では敗北続きの英軍にとっては久々の胸のすくような勝利である。

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42年5月

エルアラメイン前面の前哨防衛陣地に対してDAKの4個師団が集中攻撃を仕掛けてきた。装甲師団2個、軽歩兵師団2個による攻撃は強烈で、前哨陣地を守る英軍2個歩兵師団は、兵力の半数以上を失った上で辛くも陣地帯後方まで撤収する。

42年6月

枢軸軍がエルアラメイン主陣地線に攻撃を仕掛けてくる気配を見せてきたので、先手を取って反撃を実施した。前線が英軍の策源地に近いので、反撃部隊の展開が楽なのは有難い。独第15装甲師団に対し、2個機甲師団(第2、第10)及び1個歩兵師団の計3個師団による攻撃である。英軍としてはこれまでにない大規模攻撃であった。攻撃は辛くも成功し、第15装甲師団に打撃を与えてこれを後退せしめたものの、続くDAKの反撃によって第10機甲師団とニュージーランド第2歩兵師団は兵力の半数を失う大損害を被った。

42年8月

エルアラメイン陣地線に対してはなおも枢軸軍による直接攻撃はなかったが、攻撃開始は時間の問題である。そのため枢軸軍を牽制するため、ドイツ軍顔負けの機動襲撃作戦を実施することになった。選ばれたのは英第1機甲師団にである。エルアラメイン南部の陣地帯を出撃した英第1機甲師団は、枢軸軍の前線を迂回して戦線後方に進入。枢軸軍のトラック部隊を撃破しつつ、イタリア軍のアリエテ機甲師団を攻撃。これを撃破していた。勿論、その後にDAKによる反撃を受け、第1機甲師団は兵力の半数を失う大損害を被ったのだが・・・。

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感想

時間の関係でここでお開きとなった。プレイ時間は正味約6時間。全22Turn中18Turnを終えた所であった。勝利条件はエルアラメインの陣地ヘクス2個をどちらが占領しているかで決まる。現時点では英軍が2個とも占領しているので英軍の勝利だが、残り4Turnで2箇所のうち1箇所でも取られたら引き分け、2箇所取られたら負けである。4Turnの間、陣地線を守りきれるかどうかは微妙な所だろう。

ゲームとして見た場合、ルールは比較的シンプルでそこそこ盛り上がる好ゲームと思える。ただ英軍をプレイしていると行動数ダイスでフラストレーションが溜まる。特に2以下の目が出たら「全く動けない」というのが嬉しくない。「英軍らしい」といえばそれまでなのだが、行動数の期待値が枢軸軍の半分未満というのは如何なものか。勝利条件との兼ね合いからも英軍としては思い切った行動が取りづらく、ゲーム展開を単調化しているように思えるのだが、如何だろうか。

今回はお互いに不慣れだったのでそれなりに派手な展開になったが、それでもゲーム終盤は両軍共兵力、補給物資共にタブリ気味で、全兵力を狭い前線に集めて睨みあう、という「どこの第1次世界大戦か」と思えるような展開になった。もし両軍がもっと慣れてきたら、独軍は果断な機動を試みて英軍の退路を積極的に遮断しようとするだろうし、そうなると英軍も冒険を避けるため最初から主戦力をエルアラメイン陣地線内に留めることになるだろう。独軍の機動力が並みはずれている上、英軍の行動を制約するルールが効き過ぎているので、これは仕方がないことなのではないかとも思う。

対戦相手氏からも指摘があったが、補充ルールも大雑把過ぎるように思えた。前線で損害を受けても後方に補充ポイントを貯めておけば最前線に居たままTurn開始時に即座に回復できる。これは戦闘時にユニット損失の可能性が低い枢軸軍に有利に働く(死んだユニットは前線で復活できないので)。損害を受けた部隊を西方に後退させる必然性がなく、それよりも最前線で補充を受けた方が効率が良い。この辺りもアフリカ戦のシーソーゲームを再現するには不向きなルールのように思えた。せめて補充も自力で前線まで歩いていくルールならば少しはシーソーゲームも再現できそうにも思えるのだが・・・。

という訳でアイデア的には見るべきものがあるが、北アフリカ戦を再現するにはもう少し工夫が欲しいかな、と思ったのが本作の感想です。まあ北アフリカ戦自体が再現するのが非常に難しいテーマなのですが・・・。

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