もりつちの徒然なるままに

<禁無断転写> ウォーゲームの話、戦史の話(かなり濃い目)、旅の話などを書いてみました。

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Red Typhoon(以下、本作)は、2009年に発表されたコマンドマガジン85号の付録ゲームだ。テーマは1942年1月〜3月にかけて実施された赤軍によるモスクワ正面での反撃作戦。ドイツ中央軍集団撃滅を狙って実施された作戦であったが、独軍の戦線を後退させただけであり、肝心の中央軍集団撃滅は達成できずに終わっている。

本作はドイツ装甲軍団シリーズの基本システムを踏襲しており、移動戦闘の繰り返し、メイアタック、戦闘比、戦闘後前進は1〜2ヘクス、二次移動なしといったシステムである。戦闘結果表は流動型だが、高比率ならDEもある。また攻撃側はEX以外では原則損害が出ないが、赤軍に関して言えば2-1以下の戦闘比なら攻撃側損耗の可能性がある。基本的には攻撃しやすいシステムで「イケイケドンドン」的なプレイも可能である。

本作の特徴的な部分としては、行動ポイントがある。これは軍単位で与えるもので、行動ポイントは移動および戦闘でそれぞれ必要になる。行動ポイントは当然ながら全ての軍について自由行動を約束する程の量ではないので、特にポイントの乏しいドイツ軍としては慎重な行動が求められよう。

という訳で、早速本作をソロプレイしてみた。

セットアップ

前回の対戦時には失敗したのだが、独軍セットアップ時に注意すべき点がある。それは
「赤軍の配置ヘクスと3ヘクス以上で接しているヘクスに配置してはいけない」
ということだ。
理由は簡単。そのようなヘクスに配置すると赤軍は移動のための行動ポイントを使わずに最大攻撃が出来てしまう。そのようなヘクスをワザと用意して攻撃を誘導する手もあるが、どうせなら赤軍に行動ポイントを使わせたい。
という訳で、コマンドマガジン誌に掲載されている初期配置も参考にしながら、セットアップを考えてみた。

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1Turn

赤軍は行動ポイントを6ポイント使用し、1ポイントを余らせる。WL(西部方面軍左翼)、K(カリーニン方面軍)、N(北部方面軍)に移動、戦闘の行動ポイントを使った。最強の攻撃力を持つWR(西部方面軍右翼)はこのTurn移動戦闘せず、だ。
本作の移動で注意すべき点がある。まず鉄道線は移動には何ら貢献しないこと。それから森の移動コストは機械化部隊が3、非機械化部隊が2になるということ。さらに河川は移動に影響を与えないということだ。前回の対戦では、そのことを失念してしまい、森の中に迷い込んだドイツ軍機械化部隊がひどい目に遭った。快速を誇るはずのドイツ機械化部隊は、森に入ると1Turnに1Hexしか進めず、森の中では軽快な赤軍歩兵部隊や騎兵部隊に背後を取られて壊滅してしまったのである。その轍を踏むわけにはいかない。

赤軍は5か所で攻撃を実施し、1ユニットを撃破、他3か所で後退の結果を得た。しかし最重要ポイントである3031は2-1攻撃を実施したものの結果は"C"に終わる。

ドイツ軍は第2装甲軍以外の移動を選択し、戦線を後退させた。

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2Turn

赤軍は行動ポイントを7ポイント使用。WL、WR(西部方面軍右翼)、K、Nで移動を選択し、左記からWL以外で戦闘を選択した。北方ではドイツ第16軍と第9軍の間隙を攻撃。4ヶ所で攻撃を行い2ユニットを撃破、4ユニットを後退させた。
南方では赤軍は戦闘を行わず、ドイツ第2装甲軍と第4装甲軍の間隙を西に向けて突進する。スヒニチ(2532)を占領した。

ドイツ軍は第9軍以外に移動命令を発行した。第9軍の一部が動けないのは痛いが、第16軍が包囲される危険があったので、それを放置できなかったからだ。第9軍の一部が包囲の危機にあったが、諦めるしかない。

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3Turn

赤軍は行動ポイントを7ポイント使用。WL、WR、K、Nが移動し、N以外が戦闘を行った。総花的な総攻撃を実施し、2ユニットを葬り、4ヶ所で後退の結果を得た。
ドイツ軍はようやく全部隊が移動可能な行動ポイントを得た。しかし赤軍の総花的攻撃は強力であり、移動力の関係で後退できない部隊や次Turn包囲必至の部隊などが出てきた。しかも次Turnから赤軍には空挺部隊やパルチザンが加わる。さてさてどうしたものか。

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4Turn

赤軍は空挺部隊を投入し、ドイツ第9軍背後に降下させた。さらにパルチザンも発生してドイツ軍の背後を伺う。ドイツ軍は第16軍の移動を諦め、その代わり第4装甲軍に攻撃を命じた。赤軍空挺部隊を排除するためだ。さらにドイツ第2装甲軍の装甲師団はパルチザン狩りに出動する。彼らの活動が功を奏して赤軍空挺部隊とパルチザンは壊滅した。しかし第16軍の移動を諦めたことで戦線の一部に大穴が開いている。
このTurn、スパスデメンスク(2028)が陥落した。

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5Turn

赤軍は温存していた行動ポイントを投入し、計8ポイントで乾坤一擲の攻撃に出た。移動は全軍、戦闘はNとB(ブリヤンスク方面軍)を除く全軍である。この攻撃でグジャツク(2821)が陥落。要域ルジェフ(2715)も赤軍の攻撃により後退を余儀なくされた。
ドイツ軍第4装甲軍の装甲兵力が北部戦線の増援に到着した。ヴェルキエルーキ(0907)に装甲師団2個が布陣。その東方、ネリドヴォ西部の森林(1712)には、装甲師団3個が布陣した。

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6Turn

このTurnから赤軍の行動ポイントが7から6に減少する。そろそろ攻勢限界点に近づいている感じだ。VP的に劣勢な赤軍部隊は、独軍突出部のVP源を狙った。スチェフカ(2617)、ヴィヤジマ(2422)あたりが主目標で、WL、WRに戦闘命令を与える。しかし攻撃はEXが1か所、Cが2個所と振るわず、わずかにヴィヤジマ南方の1か所を占領しただけであった。
また南方では要域ブリヤスク(1838)を狙ってブリヤンスク方面軍が策動を仕掛ける。
独軍はやや余裕が出てきたので、行動ポイントを1ポイント余らせて蓄財を実施した。パルチザン狩りが終了した頃を見計らって強烈な反撃を行う予定である。このTurn、スモレンスク近郊で策動していたパルチザンをドイツ装甲2個師団が掃討した。残るパルチザンは1ユニットのみで、そこもドイツ装甲師団3個によって包囲されつつあった。

7Turn

赤軍は南方での攻勢に最後の望みをかけた。ブリヤンスク方面軍に行動ポイントを2ポイント注ぎ込み、WLと共同でブリヤンスク包囲を狙う。作戦は見事に成功。独軍戦線を食い破った快速歩兵師団(2-7)は戦闘後前進2ヘクスでブリヤンスク背後に回り込んだ。ブリヤンスク正面からの2-1攻撃が見事成功してドイツ軍歩兵師団が退路を断たれて壊滅、ブリヤンスクの運命はここに極まったか・・・。

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ドイツ軍の本格的な反撃が始まった。このTurnからドイツ軍の行動ポイントが6ポイントになるので、積極的な反撃が可能になるのだ。
ブリヤンスク方面では装甲3個師団が投入されて反撃を実施。5-1攻撃で赤軍快速歩兵師団(2-7)を包囲殲滅する。

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ヴィヤジマ方面でも突破を果たした赤軍騎兵師団(4-8)を装甲3個師団が包囲攻撃を行い、戦闘比2-1であったが見事これを葬った。
ルジェフ方面では攻撃命令を受けた第9軍が9個師団を投入するという物量攻勢を仕掛けてソ連軍2ユニットを撃退し、ルジェフへの道を開いた。
さらにこのTurn、最後のパルチザン部隊が壊滅した。

8Turn

赤軍はブリヤンスク方面軍を使ってブリンヤンスクに対して最後の3-1攻撃を実施したが、出目は1で結果はAR。赤軍のブリヤンスク奪回の夢はここに断たれた。
ヴィヤジマ方面でも突出してきた赤軍2ユニットをドイツ軍が3-1の包囲攻撃でこれを撃破。赤軍によるヴィヤジマ奪回もほぼ不可能になりつつある。

9Turn

最終Turnである。VPを計算すると赤軍2VP、独軍5VPで3点差。ヴィヤジマを取っても2点なので赤軍に勝利はない。しかし最後まで諦めずにヴィヤジマを目指そう。序に不用意に突出してきた独軍3個師団を包囲殲滅して留飲を下げてみたい。
結局赤軍最後の攻撃は実らず。ヴィヤジマに対する2-1攻撃は出目1でAR。ドイツ3個師団に対する包囲攻撃も成功率1/6ではそもそも成功する訳もなかった。ドイツ軍によるルジェフ奪回作戦も1-1でDRM-2なら最良の出目でも結果はCなので成功の可能性はなく、ここに「赤い台風」は終焉を迎えた。

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結果

赤軍:2VP(スパスデメンスk)
独軍:5VP(ヴィヤジマ、ヴェルキエルキ、スチェフカ、1SA撤退遅れ)

感想

意外と接戦だった。独軍が善戦したように見えたが、点差が大きく開かなかったのが意外であった。独軍にとって難しいゲームだが、守り方のコツを掴めばなんとかなりそうだ。ポイントは戦線の張り方で、2ヘクス突破できる敵ユニットに注意、1ヘクス間隔の戦線では「ひも付き」にする、スタックで守るときはDEが出ない比率になるように調整。このあたりがポイントになりそうだ。独軍がベストを尽くせば何とかなるレベルなので、独軍をプレイする際にはミスが許されない厳しいプレイになることが予想される。

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教訓(ドイツ軍で崩壊の憂き目を見ないために)

 ・戦線の張り方に注意。隣接した戦線は包囲される危険が高いのでNG。1ヘクスおきの戦線は高速部隊による2ヘクス突破を防止するため「ひもつき」にする。2ヘクスおきの戦線が安全だが、3面攻撃に晒されて高比率攻撃を食らうリスクがある。
 ・赤軍の投入可能な攻撃力に留意し、地形効果がない場合は3-1以下、ある場合は4-1の比率になるように防御力を決める。理由:DEの結果を避けるため。
 ・戦線の切れ目は地形を利用し、包囲されないように留意する。
 ・第1Turn、ブリヤンスク方面軍が動かない場合には、第2装甲軍よりも第16軍の移動を優先する。また第2装甲軍の機械化部隊は、道路沿いにブリヤンスク方面へ後退するよう初期配置に留意する。
 ・装甲反撃の際、Cの結果が出た場合に装甲部隊の被包囲に留意せよ。そのようなリスクのある装甲反撃は実施すべきではない。

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