蝦夷の俳写復活

俳句と写真と雑文によるわたしの眼差し

輪郭のない自画像―その5

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輪郭のない自画像395

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                          「賦与の春」

                          ツピツピと

                          春の小鳥のさえずりには

                          言葉を与えよ


                          それから

                          烏には

                          ピンクの衣裳を与えよ


                          遅まきながらの春には

                          褒美を与えよ


                          そして私に

                          意味を与えよ

輪郭のない自画像394

                        「幽閉交信局」

                        濃度の違いで

                        世界から分節された

                        私の空洞の輪郭は

                        部屋の中で孤立する


                        再び世界と交われば

                        私のひからびた神経は

                        浸透圧で室内に引き出され

                        糸蚯蚓となる


                        張り巡らされた

                        神経は

                        閉じこめられた三畳の

                        板張りの隙間から


                        半信半疑で

                        世間に手招きをしている

輪郭のない自画像393

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                      「視線の先の生き物」

                      私の視線は

                      貧相な桜を恨んでいるのではない

                      ただ

                      見つめる喜びをが芽生えたのだ

                      直線の眼差しを獲得したのだ


                      ただ

                      人間の

                      生業の

                      日常の

                      自己正当化に勤しむ

                      不謹慎な勤勉さの悲しみに

                      惚れたのだ


                      その苦汁を

                      飲み干している

                      喉仏の震えを


                      肥大化してゆく喉元の

                      その一点を

                      私は

                      愛玩しているのだ

輪郭のない自画像392

                   「遅すぎた青春=若年性地方症」


                     装うか

                     偽装に偽装を重ね

                     行き着いたのは

                     正装の素肌


                     あばかれながらも

                     愛おしむ

                     裏返った

                     こむら返り

                     の

                     含羞み


                     その怯えた

                     柔らかい精神の

                     隠し子を

                     誰も咎めない


                     今から

                     自立する

輪郭のない自画像391

                      「生け花の極意」

                     宇宙に生きて宇宙を知らぬ

                     土地に生きて土地を知らぬ

                     知っているのは

                     身体離脱の

                     目に見えぬ心の裂け目


                     五感の畏れをともなう武者震いが

                     深淵の下界にすべり込んでゆく

                     果てしない下降感覚


                     自意識は

                     引き絞られた叫喚

                     さよならと言う

                     心の離脱を図り

                     身体を見送る


                     貴方の自己保身は

                     知覚過敏の中で

                     脱獄の自意識を

                     活け続ける

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