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コメ無農薬栽培、拡大へ
「田んぼの草取り虫」とも呼ばれるカブトエビを活用したコメの無農薬・減農薬栽培に取り組む福島市内の生産者団体が、悪戦苦闘しながら栽培の拡大に取り組んでいる
カブトエビが自然発生した水田では昨年、一定の収量確保に成功
カブトエビをほかの水田で繁殖させ、栽培面積を増やすのが次の目標だ
今年は繁殖の拡大に失敗したがノウハウは蓄積されつつあり、カブトエビ農法の研究者も同団体の取り組みに注目している
カブトエビ農法に取り組んでいるのは、「やまろく米出荷協議会」
昨年、福島市金谷川の水田で大量発生したカブトエビを活用して農薬を使わないコメ作りを始めた
カブトエビが水田の雑草を食べるほか、土を掘り起こして水を濁らせることで植物の光合成を抑制
草取り作業はほとんど必要がなかったという
初年度は30aで実施
収量は、農薬を使った場合に比べて1割程度落ち込んだが、収穫したコメの販売価格は6、7割高く設定できた
協議会は4月、繁殖拡大に着手した
カブトエビが産卵したとみられる水田の土を金谷川や登米市の農家から譲り受け、会員農家5戸の水田に数十kgずつ入れた
しかし、卵はふ化したものの、大量発生には至らなかった
観察の結果、カブトエビはカエルやヤゴに一定数が食べられるため、大量のふ化が必要なことが判明した
カエルを食用とするヘビがいると、成長するカブトエビが多いことも分かってきた
カブトエビ農法に詳しい東京農大准教授は、同協議会の試みに注目
「卵が産み付けられた土を十分乾燥させ、ふ化の際は一気に水を与える必要がある」
。。と繁殖拡大のためのポイントを助言する
協議会は今月末、会員農家向けに研修会を開き、栽培拡大の可能性を話し合う
協議会事務局のコメ販売業の一人は。。
「カブトエビの生息は環境に優しいコメ作りの証し
何とか繁殖を拡大させ、普及につなげたい」
。。と意気込んでいる
カブトエビ
淡水に生息する甲殻類で、体長は数センチほど
約3億年前からほとんど姿が変わらないため「生きた化石」と呼ばれる
泥をかき分けながら泳ぎ回る習性があり、水を濁らせる
(河北新報) 2008年6月18日
20080619
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