セピアおじさんのランダム・ストーリー

皆様にとって、今年も佳い年となりますように!

二年生2月・3月

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(画像・・集落東外れの高台「坂の上」からの日本海の眺め。
      海が一望に見渡せるこの場所で焚き火をしながら、ハマチの湧き(群れ)を
      見張っていた。 船小屋は海岸の左端にあった。
      左側には現在、阿弥陀川河口に建設された風力発電塔9本の一部が見える

昭和二十九年三月三十一日(水)天候 晴

 今日、父はハマチ取りに赤碕の方まで発動機船に引っぱってもらって、行ったわけだが、
 夜までにたった一本しか取れなかった。

 今日で休みも最後になる。
 朝から一日中、坂の上で火をたいて富長の船を見ていた。

 好古君が双眼鏡を持って来たので見た。
 実に良く見える。
 富長の船がうったので見ていたが、一本しかよう取らなかった。  昼からも同じ事。

(注) ハマチ取り=船二艘8人で行なうハマチ漁、夜までに=夕方帰ってくるまでに、
    坂の上=集落東外れの高台、富長の船がうった=父の乗った漁船が網をまいた

<コメント>
 ハマチ漁は不漁でハマチ1本のみ。
 集落東外れの高台で焚き火をし、大人と一緒にハマチの群れを見つけ、旗で船に知らせたりした。

 好古君の父上は軍隊時代の倍率の高い双眼鏡を持っておられた。
 これを初めて見た時は本当に驚いたものです。

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(画像・・右端の黒い山が野ウサギがでた自宅の山の斜面。
      山の上の平坦な所は松林で、斜面は雑木とアスナロ等が生えていた。
      この斜面のウラジロが茂っている所に野ウサギの巣があった。
      遠方、雲の下の山は大山国立公園の東の裾野。           )

昭和二十九年三月三十日(火)天候 晴

 今日は芋座を作るので山へ松葉を取りに行った。
 自分は後からを引っぱって行った。
 山に行って見たら松葉はもう束にしてあった。

 姉も来たので自分はひまが出来たので、シイタケを取ってくるからと言って、山の下側に下りた。
 昨年も自分はシイタケがあるのを見つけ、帽子にいっぱいも取った事がある。
 昨日、姉達も山をまわっているので、どうかと思ったが行って見た。

 歩いた跡があるので駄目だと思っていたが、気の付かぬ所に四本、わりあい大きなのがはえていた。
 もどってきて姉に自慢をしてやった。

 それから松葉を二わずつ背負って運んだ
 暇があったので下の方にウサギがいると言うので、半信半疑で下りて見たら、ウサギのふんでいっぱい
 ではないか。  それに新しいのも沢山ある。  姉も昨日ウサギを見たと言っている。

 母は二年位前からいると言っている。  四度くらい見たことがあると言う。
 竹が生えている所やがさまやウラジロの生えている所をさがした。
 もしもいた場合を思って棒を持っていたが、どうも気に食わないので、一握りくらいの石二つを持って
 いた。

 三十分もさがしてやっといそうな所に出たので用心した。
 ちょうど裏白で穴のようになっている所をのぞいたら、とたんにガサガサと言う音と共に出たのは、
 茶色のウサギ。

 走るので続けて石を投げたが当たるはずも無い。
 そこで走ってつかまえようと思って追った。
 しかし、五メートルも行かぬ内に見失ってしまった。

 山ウサギと言うものは実に良く走る。
 少し耳をすましていたら、上の方でガサガサと音がするので見たら、八メートル位の所を上に向かって
 歩いていた。  そして、自分に気付くと走った。

 隣の山は実にきれいな広い山だ。  そこに出られたらおしまいだ。
 走っていたら清水が出ている所にはまってしまった。
 直ぐに石を拾えばよいが山だし、そんな物は無い。

 ゴム草履をはいていたので走れず、上がってみたらウサギの姿はもう見えなかった。
 実におしいことをした。
 やっぱり網がないといけない。

 松葉を二十数束も積んで帰った。 それで芋座を作った。
 父は芋座の土を取っておられる間、自分達は肥をさあだに運んだ。
 じゃの川橋の工事をしているので、遠回りをした。  夕方までには作った。

 モモの花は去年より一週間も早い。昨年芋座は四月九日に作っている。
 久し振りに仕事をしてくたびれた。

(注) 山へ松葉=我が家の山へ芋座の中に敷く枯れた松葉、=大八車、
    運んだ=車が止めてある所まで谷越えで運んだ、
    がさま=雑木や雑草が絡まっている場所、清水が出ている所=水が湧き出ているぬかるみ

<コメント>
 今日は家族総出で芋座(さつま芋の苗床)作りである。
 我が家所有の山へ芋座に敷く落ち葉(松葉)を採りに出かけた。
 去年、山の斜面の枯れ木に椎茸が沢山生えていたので、行って見たら今年も大きなのが4個生えてい
 た。

 それから、母が斜面に野ウサギ棲み付いていると言うので掴まえてやろう思って探した。
 ウラジロの下の巣から野ウサギが出てきたが、棒や石では素手と同じで捕獲は無理だ。
 この時の様子は今でもはっきりと憶えている。
 文字通り童謡の「故郷」の一場面です。

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(画像・・牛小屋と「まぐさ」を入れる桶              )

昭和二十九年三月二十九日(月)天候 曇

 今朝は起きるのがなんと七時半にもなっていた。   それも母に起こされたのでなお悪い。
 今日は昨日のように雨が降っていないので良かった。
 昼までは何もする事がないので寝ていた。

 実際、我ながら良くやたらに寝ることだとあきれている。
 昼前には時間が出てきたので、蔵の上手で優と花かくしをして遊んだ。  大きななりをして。
 昼からも同じであった。

 姉や母は山に行かれた。
 二時頃に又寝た。
 そして、夕方、まぐさを切っておいたら、父がやって下さった。

 純ちゃんにどうしても、数学の総まとめを借りたいのであるが、今頃は米子に良く出るので会えない。
 今日なども何度も道路に出て見たが、誰も出ている者はいなかった。
 今までずっと休みであったわけだが、勉強は一つもやっていない。やっぱり学校へ出ていなければ
 出来ない。

 安心してしまうせいかな。  早く学校へ出たい。
 今日は二十九日であるから、もう後二日休みである。
 早く学校へ出たいものである。  バスケットか何か早くやって見たい。

 モモの花も咲いている。
 雨上がりで良い陽が照るので花も咲き良い事であろう。

(注) 花かくし=硬い庭土に穴を掘り、中に花を飾り、その上をガラスで覆う遊び、
    大きななり=大人になっていながら、
    米子に良く出る=純ちゃんが進学する高校が米子市にあったので米子へ出かける事が多い、
    安心してしまう=予習・復習や宿題が無いので

<コメント>
 今日は雨が降っていなかったが良く寝ている。
 「春眠暁を覚えず」とはこの事か全く。

 甥と花隠しをして遊んだ。
 この遊びは女の子の遊びかも知れないが、子供の頃良くしたものです。色んな花を土の中に入れて、
 その上をガラス片で覆い、その上に土を掛けて指で土を少しずつ取り除いて、綺麗に見えるようにし
 て遊ぶものです。

 学校が始まらないと勉強をやる気にならないらしい。
 「早く学校が始まれば良い」とは珍しい事を言っている。
 新しい級友たちに早く会いたいのだ。

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(画像・・まぐさ(牛の餌)を切る「オシギリ」です。 )

昭和二十九年三月二十八日(日)天候 雨

 今日は朝から春雨がシトシトと降っていた。
 一雨ごとに暖かくなると言うが、そうであってほしい。
 桜も間もなく咲くだろう。

 今日はソウダさん家が岡山にひっこされるので見送りの者が沢山いた。
 雨は止みそうに無い。
 本でも読もう。
 昼からはラジオの音楽を聞きながら寝てしまった次第。

 目が覚めたのがなんと四時であった。
 それから直ぐまぐさを切った。 
 そして六時過ぎに食べさせてやった。

 今日は風呂がわいていたが、入ったのは十時にもなっていた。
 雨がひっきりなしに降っている。

(注) ソウダさん家=自宅の2軒北隣の家、
    まぐさ=牛の餌でこの時期は稲ワラと乾燥レンゲを切った物

<コメント>
 今日から春休みでのんびりとしている。
 2軒隣の家の方が岡山へ引っ越される事になり、大勢で見送った。

 残された家屋は近所の方が買い取られた。
 雨が降っているので、夕方まで寝て、牛の餌をオシギリで切って作った。
 当時はオシギリで「まぐさ」を切るのが普通だった。

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(画像・・6枚のガラスがはめられているガラス戸。  真ん中は校章です。 )

昭和二十九年三月二十七日(土)天候 晴れ風強し

 今日は三年ばかり登校日であるので早めに起きて学校へ行った。
 誰も学校へ行く気配がしないので、まだ早いかなと思って学校に着いて見たところが、なんがなんが
 うほとんど来ていた。

 九時から始まると聞いていたが。バスケットをやろうと言うので、坂本や豊島と行った。
 余り暑いしえらくなったので止めて教室に入った。
 教室の窓はどこも閉めているので暑くてかなわないので、自分は窓側の腰掛にこしかけて窓を開けた。

 少ししたら、青木が「アー寒い」と言って窓を閉めようとしたら、窓がはずれた。
 風が吹いていたので、窓がフワリと飛んで下に「ガシャン」といって落ちた。
 六枚ガラスがはめてあるが五枚割れて一枚残っていた。  最後というのにまんが悪いぜ。

 なかなか集合がないのでテニスをした。
 そうしている内に、集合のベルが鳴ったので校庭に集まった。
 そして、新三年の組み分けをされた。

 始めにA組から読まれた。
 C組まで読み上げられたが、自分はなかなか読み上げられなかったが、D組の一番始めに読み上げられた。
 小県君もいっしょである。  一年から離れなかったのは、小県君一人となった。

 金本や松本や松田君達がいる。  富長では一人。 
 二階の一番西側の教室である。収やんはB組、瞬ちゃん、晴光君、遠藤もA組になった。
 長谷川や阪本はB。

 今度の一年は多くて六組、F組まであるので教室が足りないので、職員室の机はみんな教室に全部
 持って入った。
 職員室が図書室になる。  図書室の本を運んだりした。  最後にバスケットの道具も片付けた。

 それがすんだら十二時を過ぎていた。
 小西先生が受け持ちである。  暖かい教室である。
 それでも、花見時にはサケによった者等が良く見えていけないと言う。

 帰って坂の上に出たら純ちゃんや瞬ちゃんがいたので、自分も釣りの用意をして行ったが釣れなかった。
 火をたいて当たっていた。  南風の暖かい日だ。
 今日この頃は非常に暖かいので庭のイシラやモモも咲き始めた。
 夕方雄嗣とジャノ川に魚釣りに行った。
 ジャノ川橋はもうかかっていた。

 話は変わるが光徳の小谷君は米子二中へひっこしだそうだ。

(注) 三年ばかり=新三年だけ、なんがなんが=どうしてどうして、えらくなった=疲れた、
    最後=2年で最後の登校日、まんが悪い=運が悪い、富長=富長集落の同期生11人、
    花見時=桜の季節、いけない=駄目だ

<コメント>
 今日は新3年生になる者だけの登校日である。
 時間があるのでバスケットをしたら暑くなったので、教室の窓を開けたがこれを閉めようとしたら
 ガラス戸が外れ、ガラス6枚の内5枚が割れてしまった。

 校庭に集まり、新3年の組分けが読み上げられた。
 自分はD組の最初に読み上げられ、2階参道側の教室となった。
 2階の教室を望んでいたので嬉しかったが、「その教室は桜の花見時に酔っ払いが見えて駄目だ」
 と言う者がいた。

 今度の新入生は人数が多く6クラスとなり、教室不足で職員室を図書室にし、先生の机を各クラス
 に持ち込む事になった。
 更に図書室の本を運んだり、結構忙しかったようだ。

 それでも下校してから、海や川に釣りに行っている。
 漸く春の気配が感じられるようになった。

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