|
「魔法使いハウルと火の悪魔 -ハウルの動く城1-」 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ作 西村醇子訳 徳間書店 魔女が本当に存在する国インガリーに住む18歳の少女ソフィーは、ある日、魔女に呪いをかけられ90歳の老婆に変身してしまう。家を出たソフィーは、美しいが秘密ありげな、若い魔法使いハウルの城に住み込むことに。やがてソフィーは、城に住む火の悪魔と仲良くなり、ハウルの仕事を手伝ううちに・・・? 不思議な魔法のラブストーリー! ご存じジブリの映画『ハウルの動く城』の原作です。 映画の感想はこちら。 映画を見て、あまりにも説明不足ではないか?と思ったので(それでも楽しめるのでいいと言えばいいのでしょうが)、原作を読んでみることにしました。 本来は続巻があるようですが、映画の原作になった部分は1巻になるようです。 映画を見てから、その原作本を読むことは滅多にないのですが、やっぱりそれだけ面白いと思ったんでしょうね。特に、主人公のソフィーがかけられた魔法の意味がはっきりしなかったので、それだけでも知りたかったというのが大きな理由でした。 ざっと読んでみての感想は、「これって本当に児童文学?」でした。 話の筋が結構複雑だし、そもそもハウルの性格が難解だし。 どう考えても高校生以上向けなのでは??? まあ、児童文学って子供が読んでも面白くて、大人になってから読み返しても味があるというのが良作なのでしょうから、そういう意味では間違いなく良い作品だと思います。 余談ですが、上記のような意味できいちごさんご推薦の佐藤さとる作『だれも知らない小さな国』は良作だと思います。まだ読んだことのない方は是非読んでみてくださいね。 映画とは設定が異なる部分もいくつかあります。ソフィーは実は3姉妹の長女だったとか、妹のレティーに会いに行った街で声をかけられたのは兵隊さんではなく、ハウルだったとか。 ハウルの性格もずいぶん違います。 映画では戦争を嫌い、自分一人で空を飛びながら敵を倒したりと正義感の強さが目立っていましたが、原作では臆病で女好きで派手好きで面倒なことが嫌いで、でもやっぱり根は素直で面倒見が良くて。。おまけに出身地は現代のウェールズで、大学で学位まで取っているようです。 別にインガリー国も他国と戦争しているわけではないようです。戦争がらみの設定は宮崎さんのこだわりなんでしょうね。 大まかな話は映画と同じです。というか、この複雑な話を良くあの時間にまとめたな、という感じでした。だから説明不足になったのか。 ソフィーのかけられた呪いについても、原作の方がわかりやすくなっていました。 そもそもこのお話は、ソフィーが自分の魅力に気がつくまでのお話なんですね(そこが分かっていなかった・・・)。 長女は何をやってもうまくいかない、と小さな頃から自分に暗示をかけて、服装も地味に、行動も堅実にと自分で自分を殻に閉じこめていたソフィー。 おばあさんになる呪いは、まさに自分で作り上げた将来像を象徴するものです。ところが、ハウルや弟子のマイケル、火の悪魔のカルシファーと一緒にいろいろな体験をしていくうちに、自分が必要とされていることに気がつき、自分も捨てたもんじゃないと自信を取り戻していく。 映画で時々若い本当の姿に戻っていたのは、その時だけは自分で自分に暗示をかけていなかったからなんでしょう。そして自分に自信が付く度に、呪いが軽くなっていく。最後には自分を素直に受け入れることができるようになり、ハウルへの想いを自覚する。 古くからの固定観念や、しがらみに捕らわれず、ありのままの自分を受け入れなさいという、作者や宮崎監督からのメッセージなのでしょう。 原作を読んでから映画を見直すと、また違った発見がありそうです。 もう一度DVDを借りてこようかな。 あ、そうそう、カルシファーが映画と原作で全くイメージが一緒なのが結構笑えます。
声優さんもぴったりでしたよね。 本を読みながら、頭の中ではあの声が再生されていました^^) |

- >
- Yahoo!サービス
- >
- Yahoo!ブログ
- >
- 練習用




