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一曲目から観客を興奮の坩堝に叩き込む、MC5のデビュー作「キック・アウト・ザ・ジャムズ」はハード・ロックのバイブル的な作品で、ライブ盤がデビュー作というのにも驚かされます。 演奏はこれでもかと言わんばかりの轟音響くようなサウンドで、当時のスタイルでいえばガレージ・ロック、後の言葉で言い表すとしたらパンク・ロックの元祖といえるようなグループでした。 そのライブの模様を収めたデビュー作、レコードの場合、A面2曲目の冒頭で Kick Out The Jams, Motherfucker!が聴けるのはファースト・プレスのみで、「過激すぎて問題だ」と判断したレコード会社がセカンド・プレス以降からは Kick Out The Jams, Brother And Sistersに差し替えてしまいます。 ステージで観客を煽るところなんぞは猪木の「元気ですか〜」さながらで、聴いていて興奮してきます。 またジャケット内側に記載されたホワイト・パンサーのJohn Sinclairのライナーノーツにも Motherfuckerと書かれていて、後のプレスでは同じように削除されてしまいます。 Starship のクレジットに サンラの名がクレジットされていますが、曲はMC5のオリジナルで、歌詞は元になったサンラの詩をMC5が脚色したことに依ります。 因みに本作のレコード番号はEKS74042で、カタログからしたらEKS74040までがゴールド・レーベルで以降は赤レーベルになり、本来であれば赤ラーベルですが非常にレアなゴールド・レーベルが手元にあります。 さて、Motherfuckerという言葉ですが、プログレッシブ英和辞典には「1.卑劣な、下劣なやつ」「2.たいした人、なかなかの人」「3.すばらしいもの、こと、人」とありますが、どう考えても「たいした人、なかなかの人」を指すときに使うとは思えない。 これは当然スラングで、すなわち隠語であって「くそったれ」「くそ野郎」というときに使うべきでしょう。 サノバビッチと同意語と思っているんですが。 どうなんでしょうか。 MC5が過激で反社会的な歌詞の歌を得意にして人気を得ていたのと対極にあったのがディープ・パープルではないでしょうか。 10年以上も前に「王様」なるギタリストがディープ・パープルの歌を直訳した「深紫伝説」という作品で多いに笑わせてくれました。 確かに Highway Starは「高速道路の星」であり、Speed Kingは「速さの王様」、Smoke on The Waterは「湖上の煙」。 歌詞の内容は実に単純明快で、バカバカしさすら感じさせるもの。 これらのくだらない歌詞の曲をクソ真面目(Real Motherfucker?)な顔をして、真剣に歌っていたイアン・ギランはたいしたたまです。 |

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