レコードショップ奮闘記 ジャズとロックの中古レコード屋のブログ

2005年8月から始めた横浜上大岡の中古レコード店ビッグ・ビート・レコードです。 楽しいことや苦しいこと。 ご意見待ってます。

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ニュースを読んでいたら渋谷のHMV、その他7店舗もこの8月前後に閉店するようだ。
HMV渋谷店といえば、HMVの日本第一号店として華やかに登場したのはちょうど20年前。
閉店の原因はCD不況に他ならないと考えられる。

携帯やパソコンへの音楽配信も違法ダウンロードが激増したことでCDだけではなく、ダウンロードまでもが売れなくなっているようだ。

CDショップをのぞいてみても中には限定商品と称して有名どころが20タイトル、30タイトルが千円で売られていることがある。

それらを買えば当然他のタイトルは売れなくなるだろうし、他のメーカーも追随すれば「待てば安くで買える」という意識が購買者に芽生える気がする。

叩き売りをすればするほど利益率は下がるのは目に見えているので目先の利益を追いかけるメーカーは自分で自分の首を絞めているんじゃないかな。


94年に亡くなったカーメン・マクレイという黒人歌手がいました。
ニューヨーク生まれのカーメンは40年代にベニー・カーター、カウント・ベイシー等のバンドでピアニスト兼歌手として活動。

ジャズ演奏で有名なミントン・ハウスで弾き語りをしていた頃にケニー・クラークと知り合い結婚、一時引退しますが54年にベツレヘムに初アルバムを吹き込むチャンスを得ます。

アルバムは「お口」としてボーカル・ファンの間では親しまれ、そのやや金属的な声を巧みに使った、情感と知性のバランスが垣間見える歌唱が聴くものを虜にした。

日本の芸能人カップル同様にカーメンとケニー・クラークの結婚はうまくゆかず早々に離婚しますが、上記ベツレヘム盤や55年のデッカ盤にはケニーがまだ参加していることから離婚はその後と思われ(傷心の?)ケニーはMJQを55年に退団、56年にヨーロッパに渡っている。

ケニーはよほど辛かったのか、それとも同じ地を踏んでいるのが許せなかったのか、別れた男女のことはわかりません。


さて、カーメンはデッカ・レコードに何枚かレコードを吹き込んだ後、キャップ・レコードを経てメインストリーム・レコードに移籍しますが、弱小レーベルだったからか企画力やプロモーションが苦手だったようだ。

そのせいか内容の素晴らしいライブ盤が多かったにも拘わらずメジャーな人気を得るには至らなかったようです。

そんな過小評価されていたカーメンの素晴らしさを見抜いたDJ、モート・フェガなる人物が自身の手で64年に録音をしたのです。

フェガ氏の私家盤レーベル、Focusから出した「Bittersweet ほろ苦」は非常にナイーブで、渋い内容のバラード集で、カーメンの良さが100%発揮された素晴らしい内容で、隠れた名盤です。
まだ姉御スタイルはそれほどはなく、歌詞ひとつひとつを大事に、シンプルなバックの演奏に乗って情感豊かに歌っています。

まさに目からウロコどころか鼻から牛乳の一枚で、私も個人的にはジャズ・ボーカルのベスト・スリーに入れても良いほどの内容で、今までカーメン・マクレイを過小評価していた一人なのが恥ずかしい。
その後カーメンはアトランティックに移籍し、メジャーに上り詰め、Bittersweetも後にメジャーのアトランティックからも再発されています。

↓ Carmen McRae/Bittersweet (focus)
||[[attached(4)]]イメージ 4||

Carmen McRae (vo, p)
Mundell Lowe (g)
Norman Simmons (p)
Victor Sproles (b)
Curtis Boyd (ds)

When Sunny Gets Blue
How Did He Look
Guess I'll Hang My Tears out to Dry
The Meaning of the Blues
If You could Love Me
Spring can really Hang You up the Most
Second Chance
If You could See Me now
Here's That Rainy Day
I'm Gonna Laugh You Right out of My Life
Ghost of Yesterday
I'm Lost
Come Sunday

CDや音楽配信、と手軽に音楽を楽しめ、音楽もある種使い捨ての時代ですが、上述モート・フェガ氏のように資財を投じて、いいものを後世に残したいと願う人は今現在どれだけいるのでしょう。

フェガ氏のおかげでカーメン・マクレイの「Bittersweet」という渋く素晴らしいバラードがぎっしりと詰まった作品が聴ける幸せを感じている今日この頃です。

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ピンク・フロイドといえば「Dark Side of The Moon 狂気」であり、「狂気」といえばピンク・フロイドというほどの傑作だ。 

「狂気」はピンク・フロイドの代表作であって、プログレッシヴ・ロックの頂点を成す作品といっても過言ではないでしょう。

プログレッシヴ・ロックとは無縁のようなアメリカでチャートの第1位に輝き、以後15年間もチャートの200位圏内に居座った超ロング・セラーで、車でいうとトヨタ・クラウンみたいな存在だ。

丁度、エヴェレスト山のような作品であり、他のグループの追随を許さないほどの険しい山といえる。

ピンク・フロイド自身も「狂気」以上の作品を作れないでいるのも仕方のないことで、見方を変えれば、彼らはその後、決して第二の「狂気」を作ろうとしているのではなく、「狂気」を越えるつもりもなく、全く新たな山を作ろうとしているのかも知れない。


ライヴ盤 「Delicate Sound Of Thunder 光」から実に6年ぶりに発表した「The Division Bell 対」という作品がある。

グループがロジャー・ウォータースとデヴィッド・ギルモアの二つに分裂後、デヴィッド・ギルモア主導のスタジオ録音第二弾ということでギルモア色は健在だ。

基本的には前スタジオ作「A Momentary Lapse Of Reason 鬱」の路線を踏襲したような内容だが、ギルモア色というよりもグループの統一感に溢れるサウンドが楽しめる。

音を聴いていると「狂気」とは全くの別のカテゴリーの音楽といえるような内容で、ファンならずとも好き嫌いは分かれるだろう。


普通、ロックのグループはメンバー交代などで音がガラッと変わることがある。

しかし、ピンク・フロイドの場合、決して新たなメンバーが参加した訳でもなく、ロジャー・ウオータースが抜けただけで、こうも音が変わってしまうのかと驚かされる。

それとも「狂気」が初期のピンク・フロイドの集大成だとしたら、次の集大成と呼べる作品はいつ聴けるのだろうか。


「対」には限定カラー・ヴィニール仕様というのが存在し、色は少なくとも水色、緑と茶色の3種類があるようです。

携帯電話を購入する際に色で悩むのと同じように、このレコードを購入の際、どの色にするかで悩んだ人もいたのではないだろうか。

ピンク・フロイド・マニアだったらひょっとしたら3つとも購入してたかも知れない。
色違いのパンツを3枚買うのとは訳が違うからマニアの人達も大変である。
再生される音はみんな同じだからだ。

その辺りはレコード会社もしたたかだという他ない。

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