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冬の寒い日には熱々のカップ麺は実に美味いし、財布にも優しい。 しかし、ここんところずっとカレー味のラーメンばかりを食べてたので、気分的に違うカップ麺が食べたくなった。 スーパーで見慣れたカップ麺のシーフード、いや、なにか違うぞ。 良く見ると Seafoodの上に Milkと書かれているではないか。 驚いたあまり思わずその場で腰を抜かしそうになった。 恐る恐る手にとって見てみたら、やはり目の錯覚ではなくミルク・シーフードだ。 もうろうとした意識の中で、気がついたらそれらを大量に買い物カゴに入れ、レジを済ませていた自分がいた。 真夜中にカップ麺を食べるのはダイエットを実行中の身にはやばいが、我が胃袋よ、今夜だけは許せ。 熱湯を注いでワクワクしながら待つこと3分。 時計の針が3分を指すか指さないかの瞬間におもむろに蓋を開け、スープを先ずひとくち軽く飲んでみると、実にまろやかな口当たりで濃厚な味わいが口の中いっぱいに広がるではないか。 安っぽいが、細かい魚介類のほのかな匂いと潮の香りが私を海の向こうの異国の浜辺に誘うようですらある。 それらがミルクとうまく混ざり合って、奥深い味となり、実にうんまいので、思わず腰を抜かしてしまうところだった。 日清さん、やるねえ。 心変わりした、私の裏切りを許せ、カレーラーメン諸君よ。 これは単なる一時的な浮気だと信じてくれ。 しかし本音を言うと、カレーラーメン達は封印して、当分はミルクシーフードの日々が続くことだろう。 飽きるまで。 本作はジャッキー・マクリーンが61年に吹き込んだ傑作。 タイトルの Fickle とは「心変わりのする、移り気な」という意味があり、Sonance は「響くこと、鳴り響き」という意味だ。 すなわち「移り気な響き」が邦題としてもっとも近いだろう。 ジャッキー・マクリーンはいわずと知れたハード・バップの第一人者。 50年代後半にはモダン・ジャズ界での頂点を極めたアルトの名手だ。 同じ頃、モダン・ジャズ界を震撼させる出来事が起こる。 オーネット・コールマンが58年に Something Else!!!でコンテンポラリーからデビューし、翌59年に問題作 Tomorrow Is The Question!をリリースしている。 そして同年にアトランティックに移籍し、The Shape of Jazz To Comeをリリースして全米で一気にブレイクした。 翌60年には This Is Our Musicと立て続けにフリー・ジャズの金字塔とも呼べる作品を連発した訳だ。 当然のことながらマクリーンが影響を受けない筈はない。 Fickle Sonanceではまだ良質のハード・バップを演奏しているが、彼の視線の向こうには新たなものが見えていたはず。 そして62年に吹き込まれた次作、Let Freedom Ringで高らかにフリー・ジャズのベルを鳴り響かし、公然とフリー・ジャズへの浮気を敢行するに至る。 てなもんで Fickle Sonanceはマクリーンが演奏するハード・バップ最後の作品だ。 67年には念願だったオーネット・コールマンと Old Gospelで共演を果たすが、同年 Damon's Danceをリリースしたのを最後に、久米宏のごとく第一線からひっそりと姿を消してしまう。 そして72年に突如としてデンマークのスティープル・チェイスから、おデブになってカムバックするが、浮気はこりごりと言わんばかりのハード・バップで往年のファンを腰を抜かすほど喜ばせた。 |
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2011年12月28日
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