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いつもは自転車を利用しているので、車に乗る機会は週に一、二度あればいいほどだ。 車にナビは付いてるが昨年夏頃から砂嵐状態なので、ドライブ中はずっとラジオを聴いて楽しんでいる。 店は毎週、金曜日が定休日なので車でラジオを楽しむとしたら金曜日に限られている。 埼玉県に住んでいるわけではないが、もっぱら聴いているのは埼玉県のローカル局、ナック5から流れてくる我が小林克也が司会の「ファンキー・フライデー」。 くだらないくせに妙に楽しい番組内容で運転中はずっと笑っていたりするので横を通る車の運転手が変な顔でこっちを見ることがあるほどだ。 その直前に聴いているのはインターFMでやってる「バラカン・モーニング」だったりする。 ただ、朝が弱いので、朝7時に始まって10時に終わる「バラカン・モーニング」は聴くチャンスはあまりない。 小林克也にせよ、ピーター・バラカンにせよ、良く長い時間にわたって話せる話題があるもんだ、と毎回感心しながら聴いている。 ガチャガチャした楽しい小林克也に対してピーター・バラカンの語り口は非常に穏やかで、早朝や深夜に聴くバラカン氏のソフトな語りは気持ちが妙に落ち着く。 そんなバラカン氏の「ピーター・バラカン 音楽日記」を本屋で見つけたので早速購入した。 廃刊となってしまった「月刊プレイボーイ日本版」に2002年から2009年1月まで掲載していた「ブロードキャスターの音楽日記」をまとめたものだ。 「月刊プレイボーイ日本版」を堂々と買う勇気もなく、たまに立ち読みする程度だったので今回、そのコラムが単行本になったのは非常に嬉しい。 バラカン氏はロック、ジャズ、ラテン、ブルースと様々なジャンルの音楽を聴いているからそれらの音楽を愛してるという気持ちが彼のコラムからはひしひしと伝わってくる。 読んでいて日本の一部の評論家のレベルの低さがわかったりもする。 ただ、寺島靖国氏の評論はあまりにも好き嫌いが表に出ているから読んでて痛快ですらあるし、けなされた作品は逆に反発して「聴いてやろうじゃないか」という気になったりもする。 しかしやっかいなのは、最近は見かけないが三星貴幸という評論家の批評だ。 ビル・ホルマンの Jazz Orbitを「スイングしない。私はこれをジャズとは思わない」とあったり、King Sizeのプレヴィンを「こういった器用貧乏さんはむかしから中途半端もしくはテクニック自慢であるということに変わりはないのだとつくづく感じさせてくれる」と「ジャズ批評」誌にあったりする。 スイングしないジャズは世にごまんとあるし、パーカーやバド・パウエルのテクニックには数多くの演奏家が影響を受けた筈だ。 聴いた率直な私的な印象を記述しただけではCD等の売れ行きが減るとは思えないが、評論を読んだリスナーに変な先入観が植え付けられてしまいかねない。 音楽家は誰しもいい音楽を作ろうと必死で録音をしている。 いいところを誉めるのがプロの評論家の務めだと思うし、「私は好きだ、嫌いだ、ダメだ」という言葉を並べるのは素人批評家以下かも知れない。 ダメ出ししか出来ないのであればその仕事を引き受けなければ良く、ラーメンの批評でも書いてればいいような気がする。 三星貴幸氏には「ピーター・バラカン 音楽日記」を是非読んでもらい、今後は愛情のこもった評論を書いてもらえることを祈っている。 |

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