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レコード・コレクターズの2月号に「私の収穫」という一年に一回の企画が載っていて、毎年楽しみに読んでいる。
音楽評論家の方々が昨年一年に入手したお宝盤を誌面で披露するという企画だ。
すごい盤を紹介している人もいれば、中にはどうしてこんな盤がお宝?と首をひねってしまうレコードを紹介している評論家がいる。
長年探しているレコードというものは人それぞれだから別に構わないが。
今回、私が入手した珍しいレコードはドクター・ジョンの75年の作品で、内容は60年代に録音した曲の数々を収めたいわゆるコンピレーションだ。
近年ジャケ違いでCDとしても発売されているから内容的にはそれほど珍しいものではないかも知れない。
ただ、英国のDJMというパイ系列のマイナー・レーベルから75年にリリースされたということで日本ではほとんど出回っていない、というより今まで見たことがない。
今回、そのテスト・プレス盤を入手することが出来た。
レーベルは表裏ともに真っ白だからマトリックス番号を見ながらターンテーブルに置かなければ間違ってB面からかけてしまうことになるからやっかいだ。
Woman Is The Root Of All Evil
Trader John
Shoo-Ra
Tipitina
One Night Late
Cat And Mouse Game
She's Just A Square
Bald Headed
In The Night
Helpin' Hand
Zu Zu Man
Mean Cheatin' Woman
ドクター中松ならぬ、ドクター・ジョンはルイジアナ州ニューオーリンズの出身で、本名はマルコム・ジョン・レベナックといい、当初はマック・レベナックという名で活動していた。
ドクター・ジョンという名は19世紀のニューオーリンズにいたブードゥー教の司祭の名で、勝手に頂戴したようだ。
67年に「グリ・グリ」でデビューし、濃厚なR&Bとニューオーリンズならではスワンプっぽいサウンドでいきなり多くのファンを獲得する。
南部に根強いブードゥー教文化を背景にした排他的ともいえるその音楽性は風変わりなものだが、収録曲「アイ・ウォーク・オン・ギルデッド・スプリンターズ」なんぞは後にハンブル・パイやポール・ウェラーにカヴァーされている。
72年に発表した「ガンボ」はノスタルジックともいえるニューオーリンズの古い音楽をドクター・ジョン風に蘇らせるという試みは世間で高い評価を受けた。
また、アラン・トゥーサン、ミーターズ、ジェシ・エド・ディヴィス、マイク・ブルームフィールド等とも共演、ローリング・ストーンズの「メイン・ストリートのならず者」に参加したり、ザ・バンドの解散コンサートにもゲスト出演したりしている。
初期ドクター・ジョンの公式ディスコグラフィー
Gris-Gris, Atco, 1968.
Babylon, Atco, 1969.
Remedies, Atco, 1970.
The Sun, Moon & Herbs, Atco, 1971.
Dr. John's Gumbo, Atco, 1972.
In the Right Place (With Allen Toussaint), Atco, 1973.
Desitively Bonnaroo, Atco, 1974.
Cut Me While I'm Hot, DJM, 1975.
↓こいつも珍しいアメリカのバロメーターというマイナー・レーベルからリリースされた74年の作品で、たぶんアトコとの契約満了直後に出された作品なようだ。
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