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ひとくちでロックと言っても色々なロックがある。
プログレッシヴ・ロック、ハード・ロック、パンク・ロック、カントリー・ロック、へヴィ・メタル・ロック。。。
ヒップ・ホップやラップがロックのカテゴリーに入るかといえば、入るだろうし、ロックというカテゴリーには収まらないかも知れない。
ロックは時代時代に色々なものを吸収し、影響を受け、形を変え、今日まで特に若い世代に支持され、これからも形は変わるにしても発展していくでしょう。
ロックは1955年にビル・ヘイリー&コメッツが歌った「ロック・アラウンド・ザ・クロック」、いわゆるロックン・ロールがロックの始まりとされています。
でもビル・ヘイリーを知らなくても「ロック・アラウンド・ザ・クロック」を聴いたことがなくてもロックは楽しめるわけです。
やはり50年代にデビューしたエルヴィス・プレスリーがロックン・ロールにヒルビリー・ミュージックを合体させたロカビリーを世界に広めた功績も大きいでしょう。
それはいわゆるカントリー・ミュージックのスイング感とR&Bのリズム感覚の合成なようなもの。
60年代前半にはサーフィン、ホットロッドを中心とした明るいサウンドが流行し、それはビーチ・ボーイズが長きに渡って守ってきたアメリカを象徴するロックでウエスト・コースト・ロックに受け継がれる。
しかしサーフィン系にはブルースやR&Bはほとんどなく、そこに登場したビートルズの存在がロックを大きなものに変えた。
まさに60年代のロックはビートルズを中心に回っていたと回想しますが、彼らもデビュー当時はR&Bからの影響も多大にあった。
追随して登場したローリング・ストーンズもモロにR&Bやブルース臭漂うサウンドが売りだった。
こう考えてみるとロックはロックン・ロールとR&B及びブルースが下地になっている。
英国で流行ったモッズやブルース・ロックがロックの大きな渦の中心となっていたといえます。
スモール・フェイセズ等はモッズ系バンドといわれていたが内容はもろにブルース・ロックだった。
70年代に入り、ジミヘン、クリーム、レッド・ツエッペリン等が台頭してきて一気に盛り上がった、ロックが一番輝いていた時代だ。
彼らはR&Bやジャズの要素を取り入れたり、ギターを中心とした新しいパワフルなサウンドを築き上げた。
その洗練されたサウンドのベースになっていたのはやはりブルース・ロックだ。
R&Bやブルースとは無縁のクラシックや現代音楽との融合、または影響により派生したプログレッシヴ・ロックはロックの新しい可能性を提示し、一時代を築いています。
80年代に入るとセツクスピストルズの登場でパンク・ロックがもてはやされた頃で、ある意味ロックは単純化し、破壊されたようにも見えます。
しかし、90年代初めにシアトルから登場したニルヴァーナやパール・ジャムのデビューは衝撃的で、ロックが再び蘇ったようなパワーと輝きを放っていたように思えます。
グランジ・ロックの代表とも称されるニルヴァーナをパンク・ロックとして分類する人もいますがそのような枠を超えたサウンドだったことは確かです。
カリスマともいえるニルヴァーナの中心人物だったカート・コバーンの死で、大きな流れになろうとしていた動きが失速してしまったのは残念としかいいようがない。
ビートルズが依然として人気があるのはやはり彼らが創り上げたサウンドやその頃のロックが一番輝いていて、それを越えるようなロックが現代には存在しないことの表れと停滞といえるのかも知れない。
ロックはブルースやR&Bの影響を受けたり、受けなかったり。
いつの時代になってもロックは感性で聴く音楽だから、聴く人の心に訴えかけてきたものがその人にとっ
ての最高のものとなる。
新しいロックであろうが、古いロックであろうが、その音が聴いた人の感性と合えば最高の音楽になるのは間違いないでしょう。
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