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モダン・ジャズで世紀の大傑作といえばソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」だったりする。 いや、人に依ってはソニー・クラークの「クール・ストラッティン」かも知れない。 いやいや、オーネット・コールマンだったり、ビル・エバンスだったり、人に依ってはビリー・ホリディかも知れない。 ジャズ・ファンは評論家であると認識した方がいい。 若い方であろうが、年齢を重ねた方であろうが、とにかくジャズに対してみんなそれぞれ自分の意見を持っている。 あちこちのブログを読んでみるとそれが良くわかる。 そこかしこで「おすすめ」、「これはいい」というような言葉が星の数ぐらい氾濫している。 プロの評論家のいうこともあてには出来ないと思った方がいいだろう。 小難しい言葉を用いて、誉めたり不満を並べたり。 ほとんどがプロフィール紹介であって、結局演奏に関してなにがどうなんだって、さっぱりわからない批評が割と多いのも確かだ。 自分の書いた評論、言葉に酔ってる人もいるようにも思える。 現在進行形のジャズにしたって、50年代のモダン・ジャズにしたってヒット・チャートを駆け上るということは先ずあり得ない。 そもそもロックやポップスのヒット・チャートというものは売れたアルバムの数であったり、カラオケで歌われた曲の数だったりする。 つまりヒット・チャートに表れる楽曲やアルバムというものは多くのリスナーの投票のようなものだ。 そういうことからすればモダン・ジャズというものは非常にマイナーであって、流行歌とは一線を画すものだといえる。 無理やりこじつけるとしたら千昌夫の歌った「星影のワルツ」のように長い期間リスナーに愛され続ける曲だったりする。 しかしモダン・ジャズの楽曲は「星影のワルツ」のように常にチャートの上位にあるわけじゃない。 音楽業界の中でみたらジャズは実にマイナーな存在だ。 話がやや脱線してしまったが、モダン・ジャズの楽曲やアルバムは必ずしも新しいものがいい訳でもなく、また、古いからといって絶対にお勧めな訳でもない。 いずれにしても他人が勧めるものに合わせる必要はない。 初心者であっても長年聴いている人も人の意見に惑わされずに自分の耳や感性を信じることの方が遥かに大事だ。 だって音楽を聴いて楽しむのは自分なのだから。 いくらジャズに詳しい人がこのアルバムはいいと言ったところで、それはその人にとってのいいアルバムであって、他の人にとってはどうだかわからない。 ジャズとはまったく個人的な楽しみであることだと肝に銘じた方がいいだろう。 人に依ってはピアノが好きだったり、サックスが好きだったり、中にはドラムが好きだったりする。 また、人に依ってはウエスト・コースト・ジャズのように明るく軽いものが良かったり、イースト・コースト・ジャズのように黒く、重いものが良かったり、はたまたちょっとノスタルジックな雰囲気の演奏が良かったりするから人の好みって本当にわからない。 それにジャズを聴いている場所、時間、季節、年齢、環境や状況などによっても違ってくるだろう。 一人で聴く場合、好きな人と一緒に聴く場合、大勢で聴く場合、車の中で聴く場合、電車の中。。。きりがないな。 だから、自分の好みやいいと思ったものを他人に押し付けるのもあんまり関心出来ない。 「これを聴け」っていうのはとんでもない話だ。 それでも店にいたら「どんなアルバムが面白いですか?」などと聞かれることがままある。 そんなときは「あくまでこれは自分の好みだから」と断ってから相談にのってあげるようにしている。 そうです。 物を売る立場ですが個人的に好きな音っていうのは私にもあるんです。 |

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