北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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国連特別報告者、デービッド・ケイ氏の日本での暫定調査結果を巡る記者会見(4月19日)以降、改めて安倍内閣による『報道の自由』に対する攻撃に注目が集まっている。
だが、一連の『報道の自由』に対する攻撃を代表する、最も象徴的な人物は、このかたではなかろうか。

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あのNHK会長の籾井勝人氏である。
この人は、安倍首相同様に、時には『組しやすい』『愚かな人物』と見られて、嘲笑の対象とされることが多いような気もするが、どうしてどうして、非常に『政治的』で(一定の事に対しては)極めて高い能力を発揮する人物のようである。

この写真は、『週刊文春』の4月21日号に掲載された<籾井会長大暴走を支える「NHK美人記者」>と題する4ページの記事の頭の部分である。

記事の見出しは、(例によって)『美人○○』云々を売りにしている(どういうわけか、女性を批判するときは、非常に多くの場合に『美人○○』と書くようだ)が、実際の中身は、NHKと首相官邸周辺を巻き込んだ、人事抗争の話である。

この文春の記事を取り上げることが、今回の記事のメインの目的ではないので、簡単に触れたい。


これによれば、NHK籾井会長は、現職のNHKの理事8人のうち、4人(板野裕爾専務理事、福井敬専務理事、井上樹彦理事、浜田泰人理事)を一気に退任させる人事案を11日にいきなり提出し、翌12日の経営委員会で了承させたという。

この人事は、『一言でいえば、理事の人事権を握っている籾井会長による、反籾井派の理事の“粛清”』という『NHK幹部』の説明が紹介されている。
この人事は、(NHKの受信料などを支払い停止していて、籾井会長を巡る情報に対して、『敏感』なつもりだった)私もさすがにびっくりした。


板野専務理事は、NHKのなかの『実力者』であって首相官邸にも通じている(と言われる)。また、首相官邸周辺では、籾井会長の『無能力ぶり』にさすがにしびれを切らして、(場合によっては)籾井会長をすげ替えてしまうという『工作』が進んでいるという話を、週刊誌などで読んで、『そうなっていくのかな』と思っていたからだ。
ところが、ドッコイといった感じだ。

実際、(この記事にも書かれているが)昨年発覚したNHKの関連会社による(経営委員会での承認手続きを経ない?)土地取引の問題では、この板野専務理事ら籾井会長の『側近中の側近』が、籾井会長に叛旗を翻して、『(この取引は)コンプライアンス上の疑義があるので、見直したいと思います。』などと反対の側に回っていたと報じられていたからである。
(このことに関しては、昨年12月8日の『毎日新聞』記事などで報じられた。)

こうしたことから、籾井会長については、さすがの首相官邸も見放した(放置しておけば、逆に首相官邸にも火事が広がってしまう?)のかと思われていたのだが、さすがに、『ジャーナリズムについて何も知らない』(この点を、首相官邸は買ったのだろう)のにNHK会長に就任してしまった籾井勝人氏である。『人事』や『闇の抗争』には、たけた人物のようだ(この辺は、安倍首相に似ている感じもする)。


『文春』の記事によると、<「5月に伊勢志摩サミット、7月に参院選を控えた安倍首相はNHKの人事にはさして興味がなく、菅官房長官に任せている。しかし、その菅長官も土地問題あたりからすでに匙を投げており、ただ一人、杉田副長官が板野氏らを使って不祥事が相次ぐNHKの引き締めを図っていました。一方で、今井(首相−−引用者注)秘書官は、籾井氏支持に回り、官邸内で綱引きが行われていたのです」(官邸関係者)>というのだ。
(なお、この人事抗争の勝敗の背景に、安倍首相に高く評価されている『美人記者』=政治部の岩田明子氏の存在があったとも書かれているが、彼女が具体的にどう動いたかは、書かれていない。)


こうして、このように4月11日〜12日の『仁義なき戦い?』で勝利した籾井会長が、一掃した理事の代わりに<新たに任命された理事も波紋を呼んでいる>という。

『文春』の記事は続けている。
<「理事に上がる荒木裕志報道局長は、『週刊文春』が報じた『クローズアップ現代』のヤラセ問題などで、本来なら責任をとるべき立場。にもかかわらず、籾井氏にすり寄ることで、理事の座を射止めました。…」>という。

考えてみると、この『クローズアップ現代』のヤラセ問題、あの国谷裕子氏を23年間務めたキャスターの座から引きずり下ろして、番組の再編を行う際の、『口実』としても使われていた気がする。


『週刊文春』も、『クローズアップ現代』の大改編が実施された後の4月になって、こんなことをあまり目立たないような形で書くのも、何となく腑に落ちない。
『週刊文春』は最近、『不倫問題叩き』などで、『正義の味方』のような論調を続け、部数を伸ばしているが、実際は、あまり権力のない『有名人』を叩くことで、読者の『快感』を刺激しているだけのような気もする。

いずれにしても、この記事の最後のほうでは、<反対派をねじ伏せた籾井氏の、次なる狙いは「会長再任」だという。>という文章が登場する。


籾井氏は、一昨年(2014年)1月25日にNHK会長に就任したが、会長の任期は3年であり、来年の1月に現在の任期は終了する。
そして、このNHK会長の人事に大きな影響を与えうる人々の人事異動案が、先日、報道された。

イメージ 2


4月20日付『東京新聞』は、19日に政府が、(国会同意が必要な)NHK経営委員会の人事案を衆参両院の議院運営委員会理事会に提出したと報じている(他の新聞各紙も同様)。
正確にいえば、NHK経営委員会を含む7機関13人の政府人事案を提出したのであるが、そのなかに、NHK経営委員5人の名前も含まれている。


NHK経営委員会というのは、NHK会長の任命や罷免の権限を持つ人々であり、国会の承認を経て、内閣総理大臣が任命することになっている(定員12名)。
籾井会長自身も、この経営委員会が選出した人物であったことを考えると、NHK経営委員が誰になるかは、籾井氏がいつまで会長を務めるかを占ううえで、重要な事項だと思われる。

これまで浜田健一郎(ANA総合研究所、取締役会長)が委員長を務めていたが、今回任期満了ということで、6月に退任する。
(この人は、どちらかというと『妥協するタイプ』の人物で、むしろ2015年2月に経営委員を退任した、当時の『委員長代行』の上村達男氏=早稲田大学法学部教授=が、籾井NHKに抵抗した経営委員として知られていた。)


新人事案の内容を紹介すると、
<NHK経営委員会委員 ANAホールディングス取締役小林いずみ、北海道銀行会長堰八(せきはち)義博、元大阪大学長宮原秀夫、福島ヤクルト販売会長渡辺博美(以上新)、元三菱商事副社長 上田良一(再)>
となっている。

今後、(上田良一氏以外に)残る経営委員は誰かということで、NHKのサイトで調べたが、現時点で明示はされていない。ただ、経営委員に就任した時期から考えると、次の7人ではないかと(いちおう)推測される。

(石原進氏=九州旅客鉄道・相談役=は現在、経営委員であるが、就任が2010年12月と最も古いので、退任するのではと推測した。また、室伏きみ子氏=お茶ノ水女子大学長=も、現在、経営委員であるが、就任が2013年2月と2番目に古く、また今回で任期の3年を迎えるので、退任するのではと推測した。)


就任時期の古い順番に記す。

1.本田勝彦氏=日本たばこ産業・顧問=就任が2013年11月(2015年3月以降、委員長職務代行者を務める)。順番からいえば、この人が次期の委員長に就任なのだろうか?
なお、本田氏は、安倍首相が成蹊小学校在学時に家庭教師を務めた人物としても、知られている。

(先に、『再任』ということで名前をあげた、上田良一氏=元三菱商事副社長=も就任が、2013年6月と、委員としては古株である。
ただし、この人が経営委員長になると、三井物産副社長出身の籾井氏とともに、経営委員長、NHK会長ともに大商社の副社長経験者ということになってしまう。)

2.美馬のゆり氏=公立はこだて未来大学教授=就任が2013年6月なので、本田氏よりも古株だが、単純に『最も古い』ということだけで、委員長にするとも考えにくい。

3.長谷川三千子氏=埼玉大学名誉教授=就任が2013年12月。この人は、百田尚樹氏と同時期に経営委員に就任したが、百田氏よりも、『右寄り』の思想の持ち主としては徹底しているようだ。

4.中島尚正氏=海陽学園海陽中等教育学校長=就任が2013年12月と長谷川氏と同時期である。東京大学工学部名誉教授。『核融合フォーラム』議長という経歴も有する。
なお海陽学園というのは、安倍首相のブレーンとされる葛西敬之氏=東海旅客鉄道名誉会長=が副理事長を務めている。JR、トヨタ自動車、中部電力のメインの出資で、2006年に設立の全寮制男子校(中高一貫校)である。

5.井伊雅子氏=一橋大学国際・公共政策大学院教授=就任は2015年3月。
6.佐藤友美子氏=追手門学院大学教授=就任は2015年3月。
7.森下俊三氏=阪神高速道路・取締役会長=就任は2015年3月。
以上の7人である。

現在は、この7人と新たに新任・再任された5人の合計12人で新・経営委員会を構成することになる。

籾井会長は、来年1月の再任を狙っているというが、今年の参院選(あるいはW選挙も含めて、衆院解散・総選挙の実施もありうる)の結果などによって、その『再任への環境』は大きく変わっていくと思う。
(NHK会長を直接選ぶのは、経営委員会であるが…。)

今回、経営委員の略歴など調べると、改めて『原発』などを含めた利害関係者が、経営委員会のバックに存在しているらしいことがうかがえた。
(つづく)




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