北京老学生・日本から台湾へ

2013年春、4年半ぶりに日本に帰国。2017年春、今度は台湾・台中へ。

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今朝(6日)の『日本経済新聞』電子版(アジア Biz面)に次のような記事が出ていた。

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これは、台湾における『労基法改正』について伝えているが、見出しが面白い。
<台湾政権・企業 労基法巡り攻防>とあるが、<労働者軽視 難しく>という見出しもある。

これは裏を返すと、日本においては『労働者軽視』の『法改正』が容易であることを示しているとしか思えない。
(なかなか含蓄のある見出しの付け方だ。)

少し内容を紹介しよう。

< 「消費マインドが冷え込み、売り上げが減少した」「人件費が増大し倒産が相次ぐことになる」――。台湾の蔡英文政権が昨年末に実施した労働基準法改正に、経済界が集中砲火を浴びせている。両者の攻防は台湾の経済社会の変化を鮮明に映し出している。

 法改正の柱は週休2日制の完全実施だ。週1日の法定休日とは別に、会社などが7日に1日の休日を設けることを義務付けた。そのうえで時間外手当を従来の2倍以上に引き上げ、休日出勤や残業を減らすように雇用者に圧力をかける。

 シフト編成が難しくなるサービス業などの主だった経済団体は批判の声を上げた。半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の張忠謀・董事長も「24時間工場を動かす半導体産業にも影響が出る」と述べ、制度が柔軟性を欠くと苦言を呈した。
(略)

 残業時間削減など「働き方改革」が動き出した日本に比べ、台湾は労働者の保護よりも産業の発展を優先する傾向が強く、労基法改正は企業側の強硬な反対を招いた。

 ただ、昨年の台湾総統選で、産業界と二人三脚で高成長を支えた国民党の候補を敗北に追い込んだのは、中国に傾斜したとの批判だけではない。所得格差の拡大や固定化が進んだことに労働者の不満も爆発し、労働者寄りの民主進歩党(民進党)の蔡氏が大勝した。
(略)

 また、内政部(内政省)の2月の調査では65歳以上の人口が0〜14歳を初めて上回った。高齢化で人手不足が進むなか、労働者重視は台湾の経済社会の趨勢と言える。


 変化に対応する動きもある。日本の外食大手、リンガーハットは一時撤退した台湾にこのほど再参入。1日に台北市内で開業した1号店には、長崎ちゃんぽんを自動調理する最新のロボットを海外で初めて導入した。(略)

 現地の運営会社、仁美国際(台北市)の浜島貴仁董事長は「アジア全体が日本と同じ問題と向き合う」と語り、台湾で成功モデルを作ってアジア各地に広げる考えを示した。>



この『労基法改正』は、台湾では『一例一休制』ともいうが、こちらの新聞でもしょっちゅう記事が出ているし、コンビニでは『影響と対策』みたいな初心者向けの実務書も販売している(私の中国語と、こちらの労働事情の理解力では、わからないのではと思って購入していない)。

どういうことなのか?
日本の新聞には出ていないのか?
と思い、ちょうど安倍内閣が『森友事件』を機に危なくなってきたこともあって、あわてて購入した新聞各紙の電子版(1カ月単位の契約なので、簡単に解約できない)などを見比べている。


ただし、台湾に関する記事は、(やはり)あまり出てこない。
特に(台湾を注目し続けている?はずの)『産経新聞』も、『産業経済』というよりも『思想政治新聞』みたいになっているので、このようなファクトの報道は、意外と薄いようだ。
だが、今日の『日経』についに出ていたというわけ。

この新聞でも、『一例一休制』と呼ばれるものについては、その詳細はわからないが、どういう感じなのかはわかる。
面白いのは、この記事が、日本における『働き方改革』『長時間労働規制』の残念な状況を多分に意識しながら、書かれていることである。

日本では、企業や政府の『労働者軽視』が甚だしいばかりでなく、最大の労働組合組織=『連合』が企業の代弁者と化している。
むしろ、安倍首相が、企業や労働組合を調停している『行司』役におさまってしまっている。

この問題は、この記事にもあるように、『労働力不足』あるいは『高齢化』といった根本問題に対応するために、どうすれば良いのかという『課題』を突き付けているのだと思う。

日本の場合、こうした問題にきちんと向き合うことができない、『反面教師』『残念な国』であることを余儀なくされている。


台湾は『親日の国』ということに日本ではなっているが、何も日本のやることをすべて『評価』しているわけではない。むしろ、厳しい『観察者』でもあることを知るべきだと思う。

総じて日本人は、いわゆる『左翼』は『韓国』や『中国』に対して幻想(『素晴らしい国』だと)を抱きがちであり、いわゆる『右翼』は逆に『台湾』に対して幻想(日本を『大好き』に決まっている)を抱きがちなようだ。
リアルに外国を見ることができなければ、自国の状況についても間違った『判断』をしてしまう恐れがある。





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